黄金の風〜出会い〜
「――あれ?」
ゆっくりと周りを見回し、自分の事を思い出す。
えっと、今日学校でテストやって、帰りに友達とゲーセン寄って、家で寝てたら地震が来て、
エアコンが落ちてきて――んん?
此処はどこだ・・・? 俺のはなんでこんなところに・・・?
辺りは見回すばかり草原だ。どこまでも続く緑の絨毯のように見える。
空は赤く染まり始めている・・・夕方らしい。
「こんな場所うちの近くにないよなぁ・・・」
周りには誰もおらず、ただ風で揺れる雑草のみ。
このまま突っ立ってても仕方がない・・・歩こう。
そう思い一歩を踏みしめた時、少し離れた場所の草が揺れた。
吃驚して良く目を凝らすと、金色の何かがチラッと見えた。
その謎の金色の物体は一直線にこちらに向かってくる。
「・・・なっ・・・」
金色の物体は二本足で立ち上がった。立ち上がった正体は・・・豹だった。
ただの豹ではなく、人の形をしていた。いうならば獣人だろうか。
金色の毛皮に黒いブチ模様。
長身の体。
すらっとしたスリムな体型。
頭横についてる三角の耳。
目も金色で、きりっとした鋭い目つき。
丈夫そうなブラジャーとパンツらしきものだけを付けている。
腰には革の帯に剣が差してあって、女剣士という感じがする。
夢かと思い頬をつねってみる。かなり痛い。
「・・・何やってるの?」
そんな様子を見ていた豹剣士は、不思議そうにこちらを見ている。
「え・・・いや、夢かと思いまして・・・で、その耳は何のコスプレですか?」
「コスプレ?いや、これはコスプレではなく、本物の耳だ」
触ってみるか?と言われ、恐る恐る手を伸ばす。
ふにふにしている。ほんのりと暖かい。って待てよ、じゃぁ・・・
「ほ・・・本物・・・?」
「さっきそう言っただろ?・・・で、もういいか?」
「あ、すみません」
少し不機嫌そうな声を出されたので、慌てて手を引っ込める。
どうなってるんだ・・・まったく状況がわからない・・・
混乱して頭がおかしくなりそうな俺に、豹剣士は優しく話しかける。
「まぁ落ち着け・・・もう暗いから、詳しい話は私の部屋で話そう」
豹剣士は背中を向け、しゃがんだ。『背中に負ぶされ』というらしい。
おぶさると視点がかなり高くなった。それでも周りは草原しかない。
「しっかり掴まってなよ?」
「え・・・わっ!」
いきなり猛スピードで走り始めた。
先っきまでいた場所が、あっという間に小さくなる。
風が頬に当たりひりひりとして、風のせいで目が開けられない。
あまりの速さに驚き、思いっきり豹剣士に抱きついた。
むに、と手に軟らかい感触がしたと思ったら、ガクッとスピードが落ちる。
「こら!どこさわってるのよ!」
豹剣士が怒鳴る。慌てて手を下にずらす。
そうこうしているうちに、草がなくなり、大きな石造りの城が見えてきた。
城下町らしき家々を抜け、城門前で止まった。
豹剣士は俺を下ろすと、門に向かって大声を出した。
「第一遊撃部隊隊長、『風』のクレアだ!開門しろ!」
大きな門がゆっくりと開く。
クレアと名乗った豹剣士が城内に入る。慌ててその後ろについていく俺。
重々しい音を立てて、後ろで門が閉まる。完全に閉じ込められた。
「あのぉ・・・クレアさ」
俺の質問は前から走ってくる豹によって完全にかき消された。
「クレア隊長ー、ご無事でしたか?」
息を切らしながらクレアさんにたずねる女豹。(とりあえず俺はさん付けすることにした)
「ああ、心配かけたな・・・ミレイユ副隊長」
フレアさんはミレイユと呼んだ女豹の頭をポンポンと叩く。
ミレイユと言う女豹は、裾の長い白いコートの上から、軽そうな金属の鎧を上半身だけに付けていた。
「まったくですよ、もう!たった一人で偵察しに行くなんて・・・、敵に会ったらどうするんですか?」
「切って、蹴って、吹き飛ばすだけだよ・・・それに、敵どころかいい物を拾ったよ」
そう言って俺をミレイユの前に突き出すクレアさん。たちどころにミレイユの目が輝く。
「きゃー、人間ですねー!しかもけっこうイケメンですねー!」
キャッキャッとはしゃぐミレイユに、少し呆れた顔で対応するクレアさん。
「・・・・・・、そういえば、まだ自己紹介がまだだったな?」
「あ、僕の名前は・・・タケルです」
「私はミレイユ、第一遊撃隊の副隊長、よろしくね」
「私はクレア、先ほども叫んだのを聞いたかもしれないが、第一遊撃隊隊長だ」
そういって俺の腕を引っ張って行くクレアさん。ちょっと爪が食い込んで痛い。
二階まで上がると、真紅のドアを開けた。
中はクレアさんの部屋らしく、ベッドと机、棚に色々な道具が置いてある。
「ま、適当に腰掛けてきてくれ」
椅子を指差して、部屋を出て行った。
暫くすると、スープにパンを4切れ、コップに入った水を持って来てくれた。
「話す前に腹ごしらえしよう」
テーブルの上に置き、パンを2切れだけ取ってベッドに腰掛けた。
俺はスープとパンをがつがつとたいらげた。クレアさんに会ってから5時間以上、何も食べていなかった為
腹が減っていた。
すっかり平らげると、俺は腹いっぱいになった。
「さて・・・まずはどこからあんたについて話すか・・・」
「その前に、此処はいったいどこですか?」
「戦士の国、レジェンド王国、私たち豹が暮らす国さ」
「いや、場所じゃなくてですね・・・」
俺が聞きたかったのは、色々とあるはずだった。が、驚きの連続で何から聞いたらよいやら・・・
「お前は住んでた世界から、この世界に落ちてきたんだ」
・・・は?いきなり何を言い出すんだ・・・
「この世界では、獣人と呼ばれる様々な者達が国家を作り、暮らしている・・・私達の様にね」
「・・・はぁ・・・」
突拍子もない話だが、嘘だとは思えない。
神様、これかせ夢なら早く覚ませてください。
「人間はこの世界で高値で取引されている、主に奴隷や召使としてね・・・」
「え゛、ちょっ、ちょっと待った!まさか俺を・・・売る?」
「いや、別に金に困っているわけじゃないから」
「・・・ってことは・・・」
無言でうなづくクレアさん。
「・・・帰ります!」
「言っとくけど、今まで落ちてきた人間が帰れたって話、聞いたことないから」
ショックで椅子の上にうなだれた。
何でいきなり奴隷?しかも帰れない?冗談じゃねぇよ!
ああ、涙が出ちゃう、だっていきなりなんだもん!(涙
だが、次の言葉は自分が幸せな分類だと思い知らされることになった。
「もしあの時お前をほおって置いたら、奴隷商人に捕まって、本当に奴隷のされて売られていくんだぞ?」
「マ、マジッすか?」
「ああ、私のところで召使になれば、不自由な暮らしはさせないよ、悪い条件じゃないはずだ」
その目には力強い説得力があった。
棚の上から緑の革の首輪を掴むと、俺の前に置いた。
「条件を飲むんならこの首輪を・・・断るんならドア・・・2つに一つだ」
目がマジだ、かなり怖い。
初めはどちらも嫌だったが、よくよく考えてみるとクレアさんの方がいいと思った。
スタイル抜群、大きな胸、そして意外と優しそうだし・・・
「・・・奴隷よりはましか・・・」
俺は首輪を手に取ると、自分の首にはめた。
「いい選択をしたな」
クレアさん・・・いや、クレア様は初めて笑顔を見せた。
おお、なんと可愛い笑顔なんだ!
「では、さっそくタケルに命令する」
「は、はい!?」
いきなり命令?何を言われるのかドキドキして、すっかり椅子の上で硬くなっていた。
「こっちに来い・・・」
ゆっくりとクレア様の元に歩みよる。近くまで来た時、クレア様は俺を抱きしめた。
「え?クレアさ・・様!?」
顔が一気に赤くなる。当のご本人は顔を近づけて甘い声でささやいた。
「恥ずかしがることはない・・・お前は私の物なんだからな・・・」
口に暖かい物が当たった・・・唇を奪われたのだ。
しばらく、強く吸われたままにする。何も抵抗をしない。されるがまま。
口を離され、クレア様の口元から唾液の糸が俺の唇とつながっている。
「ん・・・初めてか・・・じゃあ、じっくりと調教するか・・・」
「調教って・・・・ん!」
反論の余地なく、ベッドに押し倒された。再び、唇が繋がる。
遠慮なく侵入してくる舌が、俺の舌や歯にまんべんなく這わせる。
クチュクチュと舌が出入りする音とともに、いままで感じたことがない快感が俺を襲った。
次第に息苦しくなってきた。
「んっ・・・・はっ!・・・・んむ・・・っ!」
ようやく息が吸えるかと思うと、クレア様は爪で俺の服をビリビリと丁寧に破きだした。
「な!なにするんですか!」
抵抗もむなしく、服はただの一枚布になった。
「大丈夫・・・代わりの服はちゃんと用意するから・・・」
甘く優しいささやき。クレア様は今、剣士ではなく完全な雌になっている。
かちゃりと、ベルトとジッパーがはずされる。トランクスごと下げられ、腫れ上がった俺が顔を見せる。
一遍の躊躇もなく、クレア様はそれを口に含んでいた。
熱い舌が俺のペニスに絡みつく。
唇が、すぼめられ、強く吸われる。唇自体が、圧迫してくる。
「っ・・・はぁ・・・・あぅ・・・」
頭を前後に動かし、刺激を与え続ける。いよいよ限界に近づいてきた。
ザラザラとする舌が裏筋を舐める。
ドプッ
俺は、クレア様の口の中に、どくりと、波打つほど、精液を流し込んでいた。
「っ……はぁ……ふう……」
そのまま、吸われるペニス。尿道にまで残っていた精液が、完全に抜き取られる
それでもなお、硬度を保ち続ける俺の逸物。
全く漏らすことなく、全てを飲み込こんだクレア様。
「ん・・・濃いな・・・」
ご感想いただき、誠にうれしく思いますよ、クレア様。
そんなことを思っていると、付けていた下着(のような服と言おうか)を脱いだ。
究極に洗礼されたボディーが、全て露になる。
「よし・・・最後に行くぞ・・・」
「え・・・最後ってやっぱり・・・」
「安心しろ・・・人間と獣人の間では子供は出来ないよ・・・」
「あ・・・・・・なら安心・・・っ!?」
既に濡れていた下の口が、俺のペニスをくわえ込んだ。
口の中より、熱い。そして、桁違いにキツイ。締め上げる動き自体が甘さに変わり、
クレア様が喘ぎ声を上げる。
「うっ・・・はぁ・・・いいぞタケル・・・」
俺の上で腰を振るクレア様。接合部からクチュクチュとこすれる音がでる。
熱くきつく締め上げる口に、俺は2回目近づいてきた。
ゴプッ!
「・・・ん・・・はぁ・・・はぁ・・・・っ・・・」
ギュッと抱きついてきたクレア様。
それに応じようとするが、手に力が入らない。
あれ・・クレ・・ま・・・・・・
がばりと、ベットから飛び跳ね、俺は目を覚ました。
「・・・あれ・・・夢・・・?」
そう、全ては夢だった・・・って、こは無い。
「・・・起きたか・・・」
俺の隣には、スタイル抜群の豹が、裸で寝ていた。
「ク、クレアさん・・夢じゃない・・・」
「クレア『様』って呼びな・・・じゃないとミレイユの奴に殺されるぞ・・・」
にんまりと笑うクレア様。俺もつられて笑ってしまう。
「・・・ま、後1ヶ月くらい調教すれば、私を満足させられるな」
「え、満足って・・・」
あれで満足してなかったのかよ!なんて精神力・・・ってか、隊長なんだから当たり前・・・か?
そこに、二人分朝食と着替えを持って、ミレイユ様が入ってきた。
「クレア様〜、持ってきましたよ〜」
机の上に朝食を置き、着替えを持ってベッドによってきた。
この時、改めて自分が裸だったことに気がつき、慌ててシーツで体を隠す。
「あ〜、隠さなくってもよかったのに〜」
がっかりした様子のミレイユ様。着替え(といっても昨日と同じブラジャーとパンツみたいな)を受け取るクレア様。
俺はティーシャツと長ズボンをもらい、着替える。
ミレイユ様は俺の着替えを見ていたが、クレア様が『もういい』といったので、しぶしぶ部屋を後にした。
「・・さて、朝食を食べたら仕事と城内を紹介する、しっかりと覚えなさい」
「はい、・・・昨日のも俺・・・いや、僕の仕事の内ですか・・・?」
クレア様は、はっきりとうなずいた。
(・・・・・・体、もつかなぁ・・・?)
こうしてクレア様との生活・・・俺の召使生活が始まった。
END