「7:未亡人」  
 
 
時間は少しさかのぼる。  
雪奈とあおいが町へ向かった頃。  
雪奈の部屋では・・  
 
カチャッ  
 
私は玄関の鍵を開けて、ドアを開けた。  
「うっ・・・」  
部屋の中からは、かすかに生ゴミの匂いが臭ってくる。  
(もう雪奈ちゃんたら・・・)  
私はふうっと一息つくと、部屋の中へと入っていった。  
リビングへと移動すると、リビングの電気をつけて、いつものように隣の和室へと移動する。  
TV以外の物は何もない和室は、どんよりとした空気で満ちていた。  
 
ガラッ  
 
締め切られたベランダの窓を開ける。  
新鮮な空気が部屋に流れ込み、私の頬をなでていく。  
 
(ふう・・・)  
私はリビングへと戻ると、持ってきた透明のゴミ袋をひろげ、ゴミ箱にたまったゴミをいれていく。  
(もう・・・コンビニばっかりじゃ駄目だっていったのに・・)  
大量のゴミを放りこみながら、私はまたため息をついた。  
週に一度の掃除のたびに、私は雪奈ちゃんの心の傷の深さを思い知らされる。  
ゴミ袋が満杯になると、口をくくり玄関へと運ぶ。  
そして私は、締め切られた雪奈ちゃんの部屋のドアを、そっと開けた。  
真っ暗な室内。  
床には着古された洋服が脱ぎ捨てられ、机の上には筆記用具などが煩雑に散らばっている。  
 
カチッ  
 
部屋の電気をつけると、私はやはり締め切られたカーテンを開けた。  
暗い部屋に日が差し込み、乱雑な部屋を照らし出す。  
窓の鍵を開け、窓を開けると、涼しい夕方の空気が流れ込んでくる。  
「ふうっ・・・もう・・」  
私は部屋の方へと向き直ると、またため息をついた。  
「よしっ!」  
私は自分に気合を入れなおし、床に散らばった洋服を拾い始めた。  
体操着や、下着、靴下など1週間分の衣類が部屋のあちらこちらに放り投げてある。  
手で抱えきれないほどの洋服や下着を、私はベランダに設置してある洗濯機に放り込んでいく。  
「もうないわね・・よし」  
もう一度部屋の中を見回して、拾い残しが無いことを確認すると、  
洗濯機の装置に、洗剤を投入して自動スイッチをいれた。  
 
グオオオングオオン  
 
けたたましい音を立てながら、水が流れ込んでいく。  
「よしっ」  
私はふたを閉めると、またリビングへと戻ろうとした。  
 
カツン  
 
私は床に落ちていたなにかを蹴ったのに気づき、それをそっと拾い上げた。  
それは普段は机の上に置かれているはずの写真立てだった。  
額縁の中には、雪奈ちゃんと父親、妹、そして母親の砂雪が映っていた。  
(砂雪・・・・)  
私はその写真立てを眺めながら、ベットのふちに腰をかける。  
スプリングのきいたベットは、ギシッと音を立てて沈み込んだ。  
写真立ての中の砂雪は幸せそうに笑っている。  
砂雪が亡くなってから、もう3ヶ月が過ぎようとしていた。  
それは3月の事。  
もうすぐ砂雪の長女の雪奈と、私の子あおいの高校入学が近づいた時だった。  
結婚記念日を祝った帰り、砂雪の家族は交通事故に巻き込まれた。  
相手は居眠り運転のトラック。  
停車中の砂雪達が乗った車は追突され、炎上したのだ。  
たまたま車から降りていた雪奈ちゃん以外全員が即死だった。  
その時の雪奈ちゃんの取り乱しようはすさまじかったらしい。  
実際その事故以来、雪奈ちゃんはほとんど笑わなくなってしまった。  
砂雪と幼馴染だった私は、身内がいなかった雪奈ちゃんを引き取った。  
所有していたマンションの一室が開いていたので、そこに住んでもらったのだ。  
週一度こうやって部屋の掃除に来るのが、私に出来る唯一つの事だった。  
(いなくなるのがはやすぎるわよ・・・)  
私は指でそっと写真の中で笑う砂雪をなぞる。  
目に熱いものがこみあげ、私は慌てて洋服の袖で目元をぬぐった。  
そしてそっと写真立てを、元の机の上に立てかけた。  
 
グチャッ  
 
突然浴室の方で、何かの水音がした。  
(?・・・なにかしら・・)  
私は洗面室の方へと向かい、ガラス戸を開けた。  
「ひいいっ!」  
目の前には大柄な白い人間がいた。  
悲鳴を上げて逃げようとした私の口に、化け物の手がおおいかぶさった。  
「んんっ・・・んぐううっ」  
私は顎を掴まれて、悲鳴をあげる事もできず、ただ化け物の手を掴み、体を揺さぶった。  
なんとか引き剥がそうとするが、化け物の腕はぬるぬると粘液で覆われており、  
力を込めるとズルッと滑ってしまって、掴みどころがない。  
化け物はそんな私を、暗い浴室へと引き込んだ。  
そのまま壁際へと押し付けられ、私はなすすべなくただ立ち尽くす。  
白くのっぺりとした顔、大柄な体、体表から匂ってくる甘い香り。  
どうみても人間とは思えなかった。  
化け物は掴んでいる方とは反対側の手を、ゆっくりと私の胸元に押し付けてきた。  
 
ジュウウウウウッ  
 
そんな音と共に、私の着ていた服が溶かされていく。  
「んんっ!んぐううううっう!」  
私は恐怖で不自由な頭を左右に振って、目を見開いた。  
(なに!なんなの・・・いやああ・・)  
押し当てられた手が動くたびに、私の服は溶かされていった。  
 
あっという間に私は、上半身が真っ裸にされてしまい、その裸体を晒す事になった。。  
30過ぎとは思えないほど引き締まった体。  
高校時代からの趣味のテニスの成果だ。  
つんと張り出した胸は小振りながら、張りがあり、贅肉も見られない。  
(あああ・・・あなた・・助けて・・)  
私はいいようもない恐怖に震え、涙を浮かべて亡くなった夫の姿を思い浮かべた。  
化け物はゆっくりと口を押さえていた手を離すと、私の両肩に手をおいた。  
「あああ・あ・あ・あああ・あ」  
私はただ呆然と体を震えさせ、化け物を凝視する。  
 
グチャッ  
 
化け物はそのまま体を前へと倒し、私と一緒に浴室の壁へと押し付けた。  
「ひいいっ」  
化け物の胸元に顔を押し付けられ、私は小さく悲鳴をあげる。  
化け物はそのままぐいぐいと私を壁へと押し付けていく。  
(く・・苦しい・・・・)  
徐々に息苦しくなり、私は必死で化け物の胸元に手を置き、なんとか押し返そうと力を込める。  
しかしぬめる体表のせいで、ズルッと手は化け物の脇をすべっていった。  
「はあっ・・はあっ・・・はあっ・・」  
甘い匂いを吸い込むたびに、私の息は徐々に荒くなってきた。  
(なに・・・この感覚・・)  
体の芯が熱く火照り、忘れていた感覚がよみがえってくる。  
 
化け物はゆっくりと体を上下に揺らし、その厚い胸板で私の体を擦りあげていった。  
何度も何度も体同士を擦りつけられ、私の乳首は硬く勃起していくのがわかる。  
そんな私の体の反応に、顔を羞恥で染めあげ、唇を噛み締める。  
「ひゃっ!」  
長々と擦り続けていた化け物は、唐突に股間に手を差し入れた。  
履いていたジーンズは、化け物の体表からにじみでる粘液を吸い込み、ゴワゴワになっている。  
そんなジーンズの股の部分に、掌を重ね合わせてきた。  
 
ジュウッ  
 
そんな音と共に、股間部分が溶け、履いていたジーンズに穴が開いてしまう。  
ぱっくりと開かれたジーンズの穴からは、濃い茂みが丸見えになってしまった。。  
化け物はその茂みに再び掌を重ねると、グッと押し付けてくる。  
 
シュウウゥ  
 
私の股間からはそんな音が響き、股間に熱いおしぼりを当てられたような感触が起きた。  
ゆっくりと手が離されると、股間にあった茂みは無くなり、肉厚な秘唇がむき出しになっていた。  
(ああぁぁあっ・・・そんな・・・)  
「みないで・・・もう許して・・・・」  
あまりの恥ずかしさに、私は手で股間を隠そうとした。  
しかし化け物に腕を掴まれると、強引に撥ね退けられた。  
そして手を股間に差し込まれ、掌を圧迫するように密着させ、前後に揺らした。  
 
「はああっ・・」  
ゆっくりと股間をなぞられ、私の口から甘い声が洩れてしまった。  
(だめっ・・・かんじちゃ・・)  
慌てて私は指を咥え、声を押し殺した。  
しかし股間からは、ヌチャヌチャと私の秘唇から溢れ出した愛液がねばつく音が響いてくる。  
 
ツプッ  
 
化け物の野太い指が、ゆっくりと中へとねじ込まれてきた。  
5年ぶりに侵入してきた異物を、私の肉襞は搾り取るような動きで絡みついた。  
ただ指を入れられただけなのに、私の中は熱く燃え滾ってくるのが感じられる。  
放尿してしまったかのように、愛液が下腹部から、ねっとりとにじみでてくるのがわかった。  
私は喉首を反らし、ただ必死に襲い掛かる快感に耐え続けた。  
「はあ・・はうぅぅ・・んむううっ・・」  
化け物は私の尻タブをしっかりと捕まえ、その顔を股間にうずめた。  
「はうぅぅっ!」  
スウッと体が宙を浮いたような気がした。  
私は化け物の肩に手を置くと、なんとか倒れまいと足腰に力を込める。  
秘唇がキュッと締まり、胎内で肉襞が絞られるような、妖しい感覚に襲われる。  
「あっ、はあぁあぁああっぁああぁぁぁぁっ!」  
続いて鋭い刺激が私の股間を襲う。  
なにか舌のような物が、私の秘唇を舐めまわしてくる。  
少しザラッとしたような、それでいて滑らかな感触。  
人間とは違う人外の快楽に、私は気が狂いそうなほど感じてしまった。  
 
「あひいっ・・だめえっ・・だめなのぉっ」  
なんとか倒れるのをこらえようと、ぬめぬめする化け物の後頭部を掴み、  
がくがくと震える足腰に力を込めようとする。  
顔を振り乱し、口元をギュッと噛み締め、私は襲いくる快楽に耐える。  
化け物の舌は縦横無尽に胎内を暴れまわり、溢れる愛液を吸い取っていく。  
股間から溢れる水音が激しさを増し、全身の力が抜けていくのを感じた。  
「らめえっ・・もうだめえっ・・」  
しかし強烈な責め苦に、私はついに耐えられず、腰をぺたんと床に落としてしまった。  
「ああぁっ・・・ああぁ・・」  
腰を落とした私の目の前には、化け物の顔があった。  
人間でいう、口の部分が舌の様に変化しぐねぐねとうねっている。  
ただ人間とは違い”口”の部分がないため、顔の一部分が盛り上がって突起のようになっていた。  
「ひいいっ・・・」  
私は快楽で朦朧としていた頭に冷水を浴びせかけられたかのように、  
隠れていた恐怖が沸きあがるのを感じた。  
(やっぱり人間じゃない・・・あなた・・・たすけて・・)  
ビクビクと体を丸め、震えている私をよそに、化け物はゆっくりと立ち上がった。  
そして私は、目に飛び込んできた物に目を奪われた。  
(ああぁっ・・すごい)  
化け物の股間には、ビクビクとそそりたつ突起があった。  
化け物は魅入られたかのように、突起から目を離せずにいる私に近寄ってきた。  
目の前まで来ると、その突起の凄さがひしひしと感じられる。  
 
(ほんとに・・すごい・・)  
亡くなった夫より、太く逞しかった。  
(だめっ・・なんで比べてるのよ・・だめっ・それだけは)  
私は魅了されるように見つめていた事に気づき、慌てて頭を左右に振った。  
しかし脳裏に焼きついた突起は、私の意識を蝕み、激しい葛藤を生んだ。  
「はあ・・・はあ・・・んっ・・」  
私はただうなだれて、荒い息を吐いていただけなのに、秘唇からブシュッと愛液が弾け出た。  
(そんな・・・私の体どうしてしまったの・・・)  
化け物が気になり、私はゆっくりと化け物を見上げると、ちょうど手が伸びてきた所だった。  
腋に手を入れられ、強引に立たされると、再び壁へと押し当てられた。  
「はううっ・・」  
そして再び壁とのサンドイッチ状態にされた。  
化け物の突起は、私のお腹にへばりつくような状態でビクビクと脈動している。  
時折お腹がパシンパシンと叩かれ、その度に熱い感触が腹部に伝わってきた。  
(熱い・・・はあっ・・)  
私はその熱に抵抗する事も忘れ、腰の芯から蕩けたような感覚を受けた。  
化け物は突起の位置を調整し、その胴体を股の間に挟みこんだ。  
「はううっ・・・・」  
私は突起の熱さを、股間で味わうことになり、熱い吐息を吐くはめになった。  
そして「素股」の要領でゆっくりと前後運動が開始され、  
熱い物が敏感な入り口付近を擦られる度に、私は喘ぎ声が溢れないように声を押し殺すはめになった。  
 
「はああっ・・・あああんっ・・」  
執拗に何度も何度も入り口付近を擦られ、時折勃起しきったクリトリスをねぶるように擦られる。  
その度にもどかしい程の快感が、下半身に溢れ、私ははしたなく体を震わせた。  
(ああっ・・・もう・・もうほしい・・我慢できない・・)  
必死で自制してきた心が徐々に綻んでいく。  
「・・・れ・・て・・」  
私は化け物の胸に顔をうずめ、消え入りそうな声を放つ。  
しかし化け物は腰の動きを止めてしまった。  
「い・・れて・・」  
もう一度私は、さっきより少し大きめの声でお願いする。  
しかし化け物はジッとこちらを見たまま動こうとはしなかった。  
「おねがいぃっ・・もう・・私のお○んこに・・いれてえええっ!」  
私はうつむいていた顔をあげ、顔を真っ赤にして、大声で叫んだ。  
しかし化け物は私の叫びを無視し、ゆっくりと再び秘唇をなぞるように素股を開始する。  
「あぁっ!そんな・・おねがいいっ・・」  
私は泣き叫び、化け物の胸にすがりついて、淫らに腰を振った。  
(なんでいれてくれないのぉ・・おねがいいぃっ・)  
化け物は黙々と、同じリズムで腰を動かし続ける。  
イキそうになると、動きをゆるめ、そしてまた私を元のリズムに戻し焦らし続ける。  
そんな焦らしがどれだけ続いたのだろうか。  
イケそうでイケないそんなもどかしい快感が続き、私は自分が壊れていくのを感じた。  
「んんっ!んぶううっ・・んあっ・」  
顔から伸びた舌に吸い付き、なんとか化け物を喜ばせようとする。  
口内で舌同士がいやらしく絡み合い、クチャクチャという水音が私の耳朶を打った。  
「んぶあぁっ・・・はぁ・はあ・・」  
口を離すと、舌と舌の間に糸を引くように、唾液が落ちた。  
涙とヨダレでぐしゃぐしゃになった顔を歪め、全身を化け物に密着させ、卑猥な踊りを続ける。  
 
「おねがぃっ・・いれてぇ・・イカせてよぉ・・」  
もう自分が何を言ってるのかもわからなかった。  
今はこの股間のモノが欲しい。  
それだけだった。  
「おねがいいぃっ!なんでもするからお○んこにいれてぇええっ!」  
 
ズルルルルッ  
 
私の叫びと同時に、熱い突起で貫かれた。  
「かはあぁあっ!ああぁっぁあぁぁぁっ!」  
夫が亡くなってからご無沙汰だった感覚。  
いや・・・夫のよりも熱く、逞しく、硬いものが胎内に沈み込んでいく。  
それと同時に、化け物の全身から放たれる甘い香りが、一段と強くなるのを感じた。  
私の胎内は侵入してきた突起を絞り上げ、奥へとさそうように蠕動運動を行う。  
「あひいっ!いいっ!いいいっ!」  
私はもうただひたすらに腰を振り、胎内を支配する突起の虜になっていた。  
(感じるぅ・・・すごいいぃっ・・こんなのすごひぃっ)  
再び私ははしたなく舌を突き出し、化け物の顔から伸びている舌のようなものに吸い付いていく。  
口の中でお互いに絡めあい、すすりあげていく。  
口の中ですさまじい快感が溢れだし、私はプシャっと下半身から水音が弾けたのが聞こえた。  
 
下を見ると、むき出しの秘唇の中に、白い突起が抜き差しされる様子がありありと見え  
私はそれだけで、全身の血が沸騰しそうなほど興奮する。  
「ああっ!イク!イクぅっ!」  
(イケるぅっ!イッちゃうううぅぅぅ!)  
化け物の突き上げに翻弄され、私はあっという間に絶頂へと駆け昇ろうとしていた。  
しかし・・・  
「えっ・・・ああぁっ・・」  
だが突然化け物は突き上げを停止してしまった。  
化け物は何度か首を左右に振ると、私の胎内から突起を引き抜いて、私を床へと降ろした。  
「あっ・・なんで・・・」  
絶頂寸前で辞められてしまい、私の体は熱が治まらず、今にも暴発しそうになっている。  
「いかせてぇ・・・いかせてよぉ・・」  
私は恥も外聞もなく、化け物にしがみつき哀願する。  
しかし、ピクリとも動かなかった化け物は、突然排水溝の穴の前までいくと、  
足の先からぐねぐねと形を変えて、穴の中へと吸い込まれていく。  
化け物は私には目もくれず、排水溝へと消えていった。  
私は呆然と浴室内に座り込み、化け物が消えていった先を見つめていた。  
体の疼きは、益々火照り、私は自らの手で秘唇を撫で回す。  
しかしいくら触っても、いくら掻きまわしても、絶頂へは達することができなかった。  
「いかせてぇ・・・うぅ・・・ひっくっ・・」  
私は暗い浴室に放置され、ただ一人むせび泣くしかなかった  
 
 
「8:母子相姦」  
 
 
リビングで一人椅子に座り、テーブルに肘をついて、私はうなだれていた。  
あれからしばらく泣いていたが、結局化け物は戻ってはこなかった。  
火照る体を少しでも押さえようと、冷たいシャワーを浴び、私は失意のうちに浴室を出た。  
着てきた洋服は溶かされてしまった為、仕方なく雪奈ちゃんの洋服を借りた。  
そして家に戻り、自分の洋服に着替えると、また雪奈ちゃんの部屋へと戻ってきたのだ。  
「はあ……」  
テーブルに肘をついた状態で、私は顔を両手で覆った。  
激しい自己嫌悪  
私は得体の知れない化け物に体を開き、はしたなく求めてしまったのだ。  
股を濡らし、化け物に擦り寄り、そして貪ろうとした。  
生殺しのままで放置された肉体は、今もなお疼きを止めようとせず、  
私は情けなさのあまり、涙が出そうになった。  
体を洗い流した後でも、私の体表からは微かに化け物の粘液の匂いが香ってくる。  
それがあの出来事が、夢では無かったのだと、私は思い知らされた。  
(どうしよう…わたしは‥砂雪‥どうしたらいいの‥)  
いつも笑顔で、優しく相談に乗ってくれた親友はもういない。  
突然の別れで出来た心の穴を、今あらためて感じる事になってしまった。  
 
時計を見ると、もう朝の5時を回っていた。  
どれくらいの時間を、ここで待っていたのだろうか…  
雪奈ちゃんも、そしてあおいもいまだ家には帰ってこなかった。  
携帯にも繋がらず、そして家にも連絡はこなかった。  
そしてなんとなく、私はなぜかこの部屋にいなくてはいけないような気がした。  
そんな予感のようなものに誘われるように、私はこの部屋へと戻ってきた。  
普段であれば、眠気に負けて熟睡しているはずなのに、なぜか目が冴えてしまっている。  
不思議なくらい気持ちが高ぶり、自分がどこかおかしくなってしまっているのが分かる。  
ただ椅子に一人座り、自己嫌悪と謝罪、そして救いを求め続けていた。  
 
グラッ  
 
「ひっ…」  
突然部屋が揺れたような気がした。  
(じ…地震?)  
私は慌ててテーブルの下に隠れ、目を閉じて治まるのをまった。  
しばらくして、私は少し変な事に気づいた。  
(なんで音がしないの?)  
地震であれば、物が揺れたり、軋んだりする音が響くはず。  
しかしなんの音もせず、なにかが倒れたりもしていないようだった。  
ゆっくりと目を開け、私はテーブルの下から這い出ようとする。  
 
「ひっ!」  
私の目の前に、あの白い足が見えた。  
 
ガンッ  
 
「あっ…いたっ!」  
私は慌てて立ち上がろうとして、机の底に頭をぶつけてしまった。  
頭を抑え、反対側からなんとかテーブルの下から這い出て、頭をあげた。  
そこにはいつ現れたのか、あの白い化け物が仁王立ちしていた。  
私は慌てて化け物から離れ、部屋の隅に体を丸めて震えた。  
(ま…また……あれはなんなの…)  
震えて見ている私に一瞥もくれず、ただ化け物は立ち尽くしていた。  
そして…  
「ひっ……!」  
化け物の体がゆっくりと変化し、化け物の体内から人の手が浮き出てきた。  
(なに‥なにがおこっているの)  
私は震えながら、ゆっくりと化け物の体の中から出てくる、人の体を見ていた。  
両腕が出て、次に足が膝あたりまで出る。  
そして上半身が現れたところで、私は息を飲んだ。  
「あっ!あおいっ!」  
私は化け物への恐怖も忘れ、慌てて駆け寄った。  
化け物の側まで来るのと同時に、あおいの全身が現れ、前のめりに床に倒れていく。  
なんとか私は、しっかりとあおいの体を抱きしめると、床へと寝かせた。  
耳をあおいの口元に持っていくと、穏やかな呼吸音が聞こえた。  
 
(よ‥よかった。)  
私は生きている事が確認でき、ホッと一安心した。  
私は着ていた上着を脱ぎ、あおいの上に掛ける。  
季節は初夏とは言え、朝方の冷え込みで風邪をひいてはいけないと思ったからだ。  
「ひゃああっ!」  
私は背後から肩を掴まれ、そして引き倒された。  
背中から倒れた私に、化け物は顔の上を跨いだ。  
目の前には凶悪な程そそりたった突起が、ビクンビクンと脈動している。  
「ああぁ‥」  
フウッとあの甘い香りが漂ってきた。  
それを嗅いだ瞬間、背筋がゾクゾクッと寒気のような物が走り、腰の力が抜けていくのが感じられた。  
「ひっ!…うぶうぅ‥」  
そのまま上から圧し掛かられ、私の口に突起が押し込まれてきた。  
口が全開まで開かれ、息苦しいほどの強烈な圧迫感を与えてくる。  
むせ返るほどの性臭と、強引に喉を突かれる衝撃で、嘔吐感がこみ上げてくる。  
「んぶぉ…んぶぅっ!」  
そんな私を気に留める事無く、化け物は勢いよく腰を上下させ、喉の奥まで突起を突きこんでくる。  
眉をたわめ、涙が溢れだし、手をギュッと握り締めて、耐え続ける。  
口の中に甘い味と香りが広がり、次第に私の意識は蕩けていった。  
苦悶の表情は歓喜に変わり、苦しかった呼吸も、喉が自然と突き上げに対応し、心地よい快感をもたらしてくる。  
いつのまにか、逆に吸い付くように突起にしゃぶりつき、夢中になって口内の突起を堪能していた。  
「ぶっ!ふぁああっ!」  
ようやく口内から引き抜かれ、恍惚の表情を浮かべ、ハァハァと荒い息を吐く。  
 
化け物は私の上で、体を入れ替え、腰を抱え上げる。  
「あひいいっ!!」  
スカートをまくられ、ショーツをずらされて、その隙間から一気に突起が押し込まれた。  
 
ズルズルズルウゥッ  
 
私の股間からははしたない水音が響き、奥まで突起を迎え入れた。  
化け物への奉仕で、私の体はすでに蕩けきっており、熱い肉襞が突起に絡み付いていく。  
(ふといぃっ……はぅぅ……)  
浴室内では焦らしに焦らされた為、こうやって落ち着いて貫かれると、その突起の存在感に驚かされた。  
「んっ…んんっ…」  
体をよじらせると、胎内で擦れあい、ゾクッとするような快感が走る。  
そっとあおいを見ると、まだ気を失っているらしく、ぐったりと頭を足れている。  
娘が見ていない。  
それを確認したからだろうか。  
私はタガが外れてしまったかのように、卑猥に腰を動かし始めた。  
「んんっ!ああぁっ!」  
(きもちいいぃっ!きもちいいいっ!)  
浴室で待ち望んだ続き……  
私は無我夢中で腰を振り乱していく。  
「動いてぇっ!お願い!あなたも動いてぇっ!」  
私は淫らな言葉を叫び、深く深く胎内に突起を誘いこんでいく。  
 
ズンッ!  
 
化け物は勢いよく、私の胎内を一突きすると、勢いよく挿入を始めた。  
ズブッズブッと淫靡な水音が股間から響き、秘唇の中に突起が抜き差しされていく。  
「あひっ!ひぃっ!ひいぃっ!くうっ!」  
ドロドロに体が崩れていきそうな快感が沸きあがり、私は口をだらしなく開けて喘ぎ続けた。  
髪を振り乱し、左右に振るが、それが否定なのか、肯定なのか私にも分からなくなっていた。  
化け物の首に手を回し、胸を押し付けるように擦りつけ、腰を上下に淫らに振り回し、体をガクガクと痙攣させる。  
「あ……ひいっ!ひいいっ!あっ!あああぁぁぁぁっ!」  
(イケる……今度こそイケる………)  
目の前で激しく火花が散り、絶頂の予感に私は歓喜し、私は体を仰け反らせた。  
 
その時…  
 
「お!お母さんを離せっ!」  
私の嬌声で目を覚ましたのか、目を覚ましたあおいは、  
果敢にも私の上に圧し掛かっていた化け物の肩口に、噛み付いた。  
化け物はその攻撃に驚いたのか、立ち上がると体を大きく揺らし、背後のあおいを振り払おうとする。  
しかしあおいは、しっかりと化け物の体にしがみつき、二度三度と噛みついた。  
「あ…あおい……」  
私は呆然とあおいと化け物を見つめた。  
絶頂の手前でまたしても放置され、目の前でおこる出来事が頭に入ってこない。  
ただおろおろと、私は慌てふためくだけだった。  
 
「あっ…アレ……」  
化け物にしがみついていたあおいは、きょとんとした表情を浮かべ、化け物から離れ、尻餅をついた。  
なにが起こっているのかわからない  
そんな表情で自分の震える手を見つめ、床に手をおいて、なんとか立ち上がろうとする。  
しかしあおいは、わずかに腰を浮かせただけで、すぐに床にへたりこんでしまった。  
「あ……あぁ……ふぐぅっ!」  
そんなあおいに化け物はゆっくりと近づくと、ドスッとお腹を足で踏みつけた。  
化け物は怒り狂っているのか、踏みつけた足をグリグリと押しつける。  
「うぐうっ…んっ!んんっ!くはっ!」  
あおいは苦悶の表情で化け物の足を掴み、うめき声をあげる。  
「やめてぇっ!」  
私は慌てて必死で這いより、化け物の足にすがりついた。  
「お願いですっ!許してやって…許してやって下さい。お願いします…」  
必死で化け物の足にすりより、踏みつけられた足をどけてもらえるように嘆願する。  
化け物は踏みつけていた足の力を弱め、ぐったりと倒れていたあおいを引き起こすと、壁におしつけた。  
 
バシュゥッ  
 
そんな音と共に化け物の一部が離れ、あおいの両手首にまきついた。  
万歳の状態で吊り上げられたあおいは、力なくうなだれている。  
 
バシュッ  
 
「くうっ…うぐぅっ!」  
再び化け物の体の一部が離れ、あおいの首に巻きついた。  
微妙に首を吊られている状態になり、あおいは必死でつま先立ちの状態で体を支える。  
不安定な状態で、時折首に巻きついたモノが食い込むのか呼吸しづらそうにする。  
あおいをそのまま放置し、化け物は私に向き直った。  
(あぁ…あおいを助けないと……)  
私は跪き、化け物の股間に顔を埋めた。  
ゆっくりと頬を突起に擦りつけ、時折唇を押し付けてチュッと吸い付いてやる。  
「んんっ…、お願いします。あおいを…あおいを許してやって下さい」  
そっと掌で突起を擦り、その胴体に舌を這わせながら、何度も何度も嘆願した。  
「あうっ…」  
あおいの首を縛っていたモノがほんの少し緩まり、あおいの両踵が地面につく。  
私はそれを見てホッとした。  
そして目の前の突起にお礼と言わんばかりに、熱烈な奉仕を開始する。  
カリ首を舌で舐め、喉奥まで咥えこみ、唇を押し付けるように吸い付いていく。  
化け物の突起は奉仕をすればするほど、硬く熱く膨張していった。  
「はあっ……はあっ……んっ…」  
私は含んでいた突起を引き抜き、化け物に背を向けると、腰を高くあげ、スカートを捲り上げた。  
白いショーツに包まれた美尻がむき出しになる。  
私はショーツを引き下ろすと、床に手をつき、淫靡に腰をS字にゆっくりと回した。  
「きて下さい。その硬いので私のココを貫いて。いっぱいいっぱいイカせて下さい」  
茂みが無くなり、むき出しになった秘唇の割れ目を見せつけるように、おねだりをする。  
 
ジュプププッ  
 
化け物は私の腰を掴むと、突起を奥まで押し入れた。  
「ふあああぁぁっ!」  
幾度も焦らされ、暴走寸前だった私の体は、挿入されただけで軽い絶頂に達していた。  
「あっ…あはは……あぁ…」  
膝をガクガクと痙攣させ、喜悦の笑みを浮かべる。  
「んあぁっ!すごぉっ…すごいぃっ!」  
化け物の腰が、パンパンとお尻に叩きつけられる度に、全身の血が沸騰しそうな程の快感に見舞われる。  
子宮口を小突かれ、肉襞を抉られ、圧倒的な質量をもって私を蹂躙する。  
(すごいぃ!もう!もういいいぃぃ!コレがいいぃっ!)  
全身汗みずくになり、部屋に溢れる甘い香りに陶酔し、身を焦がす快感に身をゆだねていく。  
「あぎいいっ!ひいいっ!」  
グルッと体を仰向けにされ、胎内が激しくよじれて、強烈に擦り上げられた。  
「正常位」で化け物は覆いかぶさるように私を抱きしめ、激しく腰を動かしてくる。  
私もギュッと化け物の背に手をまわし、足を腰に巻きつけて、より深い密着を味わおうとする。  
「イイぃっ!すごいぃ!もっとぉ…もっと突いてぇ!」  
深い興奮と陶酔に包まれ、私は一心不乱に胎内の突起を食い締める。  
その瞬間秘唇を貫く突起が、最後の一撃を子宮の奥へと叩き込んだ。  
獣のように激しく体奥を突き上げられ、子宮口に灼熱の粘液がぶちまけられた。  
 
ドクドクドクッドクッ!  
 
「くあぁぁぁっ!イクっ!イクぅぅっ!ひぃああぁぁっ!」  
とてつもない量の粘液が、ドクッドクッと子宮口を叩くたびに、波紋のように全身に快感が広がった。  
 
(あぁ……奥が灼ける…すごいぃっ……)  
待ち望み続けた絶頂  
それも今まで味わった事が無い程の高みに放りあげられ、私は体がフワフワと浮き上がったような  
気落ちのよさに包まれていた。  
恍惚とした表情を浮かべ、だらしなく手足を放りだし、体を小刻みに痙攣させ続ける。  
顔を横に向けると、気を失ったあおいの姿が見えた。  
(あお………い……んんっ!)  
横に向けていた顎を掴まれ、正面を向かされると、唇を奪われた。  
化け物の舌に口内を掻きまわされると、まるで口が性器になってしまったかのように  
快感があふれ出す。  
次第に私の頭から娘の姿は消え、湯水のように溢れ出る快感の虜になっていた。  
化け物にゆっくりと抱き上げられ、あぐらの上で向かいあうように唇を貪りあう。  
自然と腰が前後に揺らし、私はまたビクッと体を震わせた。  
「はあぁぁぁぁっ」  
子宮口を軽く小突かれただけで、イキそうになり、私は深く熱い息をゆっくりと吐いた。  
(すごっ……お腹の中でビクンビクンしてる…もっと…もっと……)  
お互いの舌を絡めあいながら、化け物の腰の上で淫らなダンスを踊り続ける。  
最初は恐る恐る動かしていた腰も、次第に激しさを増し、部屋の中にグチャグチャと水音を響かせていく。  
下から激しくつかれ、そして私も腰を激しく振り下ろし、とてつもない快感が胎内をかけめぐる。  
「イクっ!イクぅっ!あぁあぁああぁぁぁぁっ!」  
 
ドクドクドクッ!  
 
再び胎内に灼熱の粘液が注ぎ込まれ、私は快感の波にさらわれた。  
 
化け物の腰の上で、体を大きく仰け反らせ、ビクンビクンと痙攣させる。  
「ああぁぁぁぁっ……」  
激しい絶頂の余韻で、体を震わせていた私の腰を化け物は掴んだ。  
 
ぬるぅ……ちゅぷっ  
 
引き抜かれる時にそんな音が響き、私の心に喪失感のようなものが沸き上がった。  
そしてゆっくりと体を持ち上げられ、強制的に立たされる。  
しかし度重なる絶頂で、下半身に力が入らない為、膝をガクガクと痙攣させ、今にも倒れそうになる。  
化け物の両肩に手を置き、なんとか体を支えるが、それでも腰の手が離れれば崩れ落ちてしまいそうだった。  
「はぁ…はぁ……んっ」  
化け物は私の股間に頭を突っ込み、割れ目に顔を埋めた。  
そして奥から溢れ出る愛液と、粘液の混合液を啜りだしていく。  
「あひいぃっ!ひいいっ!」  
舌の様なものがズルッと胎内に侵入し、子宮口付近を舐めまわした。  
人間相手ではありえないその快感に、腰を押し付けるようにして悶え続ける。  
「きもひいぃっ……きもちひぃぃっ……」  
普段の勝気な表情は完全に失せ、性の虜となって淫らに顔をゆがめる。  
化け物は顔を離すと、ゆっくりと立ち上がり、私を振り向かせて、テーブルの縁に押し付けた。  
化け物に腰を突き出すようにして、腰を曲げた姿勢になる。  
 
ズルルッ  
 
幾度放っても、その力を衰えさせない突起は、潤みきった秘唇に再び潜り込んだ。  
 
「んんっああっ!」  
そしてすぐに私の胎内で、化け物の突起が激しく律動を開始した。  
力の入らない両手で必死にテーブルにしがみつき、その突き上げを迎える。  
「くうっ!ああっ!ああぁっ!」  
顔を振り乱し、半狂乱で私は快感を貪った。  
「ああっ!また…またイッちゃう!イクぅぅっ!」  
激しく体を仰け反らせ、胎内の突起をきつく食い締め、ドッと愛液をしぶかせる。  
 
カチャッ  
 
玄関が開く音がし、ごそごそと音がする。  
部屋に誰かが入ってきたのにも気づかず、私はただただ化け物の虜となり、喘ぎ続けた。  
 
つづく  
 

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