【グレッチェン】  
 
「グレッチェン、もう帰ったのかい?」  
「う、うん!ちょっと疲れたから部屋にいるね!」  
 
グレッチェンはコートと武具をクローゼットにかけると慌しく自室にかけこんだ。  
どうしよう、あたしったら。  
―――触手に切りつけてしまうなんて。  
 
学校から帰っていつものように狩りにでかけたグレッチェンは、森で小さな触手にでくわした。  
得意の弓で遠距離から迎撃して退散したものと甘く見ていたのだ。  
背中を見せた隙に触手はグレッチェンに一気に襲いかかった。  
ふいを突かれたグレッチェンは慌てて腰のナイフで触手に切りつけてしまったのだ。  
 
――どうしよう、あんなに触手に切りつけてはいけないと教わっていたのに。  
触手は切り捨てても死なない。  
切り落とされた断端だけでも襲いかかってくるからかえって厄介になってしまうのだ。  
弓矢を得手とするグレッチェンには触手との接近戦の経験が浅かったのが仇になった。  
 
グレッチェンが切り落とした触手はシュッと縮むとグレッチェン目がけて飛んできて――グレッチェンの装備に  
下から入り込んだ。  
あっと思った瞬間にはもう手遅れだった。  
下半身にズン、と違和感を感じたグレッチェンは、触手が体内に入り込んでしまったのを知った。  
 
一体あたしはどうなるんだろう?  
そう言えば神官さまが言ってなかったかしら。  
昔、触手が口の中に入ってしまった狩人は三日三晩苦しんだあげくに狂い死んだって。  
あああ!あたしまだ恋人もいないのに、まだ16歳なのに死ぬのなんていや!!  
 
グレッチェンは自室のベッドで敷布をかぶると、そうっと違和感のあるあたりに指を走らせた。  
おしっこの穴とお尻の穴の間に違和感がある…。  
神官さまが「絶対他人に見せたりしてはいけないし、自分で触ったりしてもいけないよ」と言っていた例の穴が  
ある場所だ。  
グレッチェンはそうっと指でその場所を探ってみた。  
 
指で入り口のあたりを押すと触手が奥に逃げたのか身体の奥でくすぐったい感触が湧き上がる。  
「ひゃっ!」  
指を戻すと、また元どおり。何もしなければ触手はおとなしくしている。  
グレッチェンは違和感のある場所まで指を挿れようとしたが穴は狭くてとてもムリだ。  
あとの頼みは、神官さまに祓ってもらうこと。  
グレッチェンは渋々神官の館へと向かった。  
聖職者とは言え男性である神官に相談するのは気が退けたがこの際仕方がない――。  
 
神官はグレッチェンの蒼白な様子を見ると、すぐにグレッチェンを自室へと案内した。  
 
「やれやれ、キミがこんな初歩的なミスを冒すとはね、それでどこに取り付いたって?」  
「…ぁ…」  
「何?聞こえないよ、どこ?見せてごらん?」  
 
グレッチェンが真っ赤になりながら搾り出すように「股の大事な穴の中ですっ!」と告げると、今度は神官が  
茹でタコのように真っ赤になる番だった。  
 
「あ、いや…それは…では私ではなく尼僧の誰かに見させようかね、その方がいいだろう?」  
「はい…」  
 
グレッチェンが頷くと、その途端に身体の奥で触手がドクンと動いた。  
「うああああっ!ぼ、神官さま!動きました…あ、あああ、痛い!」  
一体何が起こったのか、それまで大人しくしていた触手はグレッチェンの胎内で突然暴れ始めた。  
「おお、急にどうしたことか…」  
「神官さまっ!怖い!ひいいい!助けて!!」  
「む、仕方ない…グレッチェン、失礼するぞよ!」  
 
神官が無骨な手でグレッチェンのスカートの中をまさぐると、触手はそれから逃げるようにグレッチェンの胎内  
でくねり、突き上げ、こね回す。  
「はああうっ!神官さまぁ…!助けてえ!」  
「く、グレッチェン、動くでない――こ、この穴の中に入っているというのか?」  
「そ、そうですぅぅ!ここ!ここです!早く!あああああッ…!」  
 
グレッチェンは神官に道を示すべく必死で脚を広げ、両手で亀裂を押し広げるようにして触手が潜む穴を神官に  
見せつけた。  
――グレッチェンはただただ必死だっただけなのだ。  
グレッチェンがもう少し男女の事について知る機会があれば、神官の目に今までとは違う色が浮かんだのに気が  
付いただろうに。  
 
「ひゃああっ…し、神官さま!な、なんだか変な感じなんです…!」  
身体の奥を掻き混ぜられる感触に堪えかねたグレッチェンは、命が助かるためならどんなことでもしてもいいと  
いう心境になっていた。  
神官の指がグレッチェンの「大事な部分」を押し広げ、検分し、指を這わせる。  
すると、徐々に腰から背中にかけて痺れるような不思議な感覚が――。  
 
「グ、グレッチェン、私が今から触手を吸い出すからガマンするのだぞ!」  
神官はそう言うや唇をグレッチェンの大事な部分に押し付け、手当たり次第に舐め回しはじめた。  
「きゃ…!く、くすぐったいです…!」  
「これ動くでない!もうすぐ…すぐじゃ…」  
グレッチェンは神官が吸いだしてくれるのをひたすら待ったが、なぜか神官は吸うだけでなく舌を穴に差し入れ  
たり大事な穴の近くにある突起を口に含んで舐めたりばかりするのだ。  
グレッチェンは不思議な感覚に腰をもじもじさせたが神官にがっちり押さえられて身動きができない。  
「ふおう…甘いのう…なんと芳しく甘美な肉芽じゃ――!」  
奥を触手、入り口を神官の舌に同時に陵辱されては堪らない。  
グレッチェンは訳のわからない奔流に飲み込まれ、そして――グレッチェンの頭の中で星が爆ぜた。  
 
「ぁうう…ッ!あ、い、い、やあああああ――――」  
 
********  
 
グレッチェンは一瞬気を失っていたようだ。  
気が付くと、神官はまだ頬を何かでテラテラと光らせながらグレッチェンの股間に吸い付いている。  
「し、神官さま…今の…あれで触手は出ていったのでしょうか…?」  
「む、ふむむっ、いや、まだ――」  
「あ、あああ!神官さまッ!まだいます!まだ奥で動いて!!!はあああん!!!!」  
「ぬ、ぬぅあんと強固な!こうなっては仕方がない!」  
 
神官はそう言うと、しゅるりと音を立てて僧衣を脱ぎ捨ててグレッチェンの身体の上にのしかかった。  
グレッチェンの股間に、何かがゴリゴリと押し入ってくる激痛が!  
「痛い!!痛いです!神官さま!助けて!!!」  
「くう、グレッチェンよ、今少しの辛抱じゃ…今私の聖なる棒で触手を…くううう!」  
「ひ、ぎいいいいいい!!!!」  
 
ぶつん、という音がグレッチェンの股間から響くと、神官は一層激しくグレッチェンにのしかかり凄まじいス  
ピードで前後に動き始めた。  
―――ああ、神官さまが触手退治のためになにか術を施してくださっている!あたしもこの身を裂かれるような  
痛みにも圧迫感にも絶えなければ!  
見ると、神官の顔は汗だらけで赤黒く変色して鬼のような形相だ。  
あたしみたいな小娘のためにこんなに必死に――そう思ったグレッチェンは感激して神官の手をぎゅっと握りし  
めた。  
「お、おおうグレッチェン!」  
「し、神官さま!お苦しいのですか!?」  
「う、うむっ、苦しいのだ!だがもう少し…もう…あ、で、出るっ…!」  
「出る?触手が出るのですか?神官さま!」  
「お、おおう、おおおおお…」  
 
神官はグレッチェンの身体の上で何度かびくんびくんと痙攣すると、ぐったりと崩折れた。  
グレッチェンの身体から何かがずるり、と抜ける感触があった。  
「神官さま!触手は!?」  
「――残念ながら今出てきたのはまだ一部のようじゃ…もう一度やれば或るいは…」  
「お願いします!あたし、何でもしますから!!」  
「そ、そうか…?では――今度はうつ伏せになって、そう、もっと尻を後ろに突き出すように…」  
「こ、こうですか!?」  
「む、もっと高く、高く突き上げるのだ」  
「えええ?こ…このくらい…?」  
「ゴクリ…よかろう!行くぞグレッチェン!」  
神官がグレッチェンの尻に手をかけると、ドスンという衝撃とともにグレッチェンの身体に楔が打ち下ろされた。  
逃げ場を失った触手が中で暴れているのか、グレッチェンの身体の奥がざわざわと蠢く。  
「ひゃッ…!し、神官さま!何かが奥に!」  
「く…触手め、に、逃がさないぞ!」  
「んんあ!!!ひああんっ!ああン!はあああン!」  
「おおう、コリコリしやがってえええ!」  
 
その日から、夜になるとグレッチェンは礼拝堂の地下室を訪れて「触手祓い」を施してもらうのが日課となった。  
村人たちは毎晩のように地下から漏れ聞こえるグレッチェンのすすり泣きを耳にしては子どもたちに「だから触  
手を切ってはいけないのだよ」と教え諭した。  
だが半年ほど経ってグレッチェンの腹が丸く迫り出してくると、神官はグレッチェンを連れて何処かへと姿を消  
した。  
村人たちは祓い切れなかった触手の魔の手から村を守るための犠牲的行為だと神官の行為を讃え、村のはずれに  
二人の名前を冠した記念塔を建立して永く村の守り神としたという――。 (完)  
 
 

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