おやすみなさいと互いに言い交わしてから、数分後。
隣の布団から私の布団にもぞもぞと入り込んできた何か。
弟であろうそれに、声をかける。
「どうしました?」
侵入者は、ぷはぁ、と布団から顔を出し、頭を私の枕に
据えて一息つく。移住は完了したようだ。
暗闇を怖がる弟のために点した豆電球が、それの顔を照らす。
私の布団への入植者は、やはり年の離れた弟だった。
ぴっとりと私の体にくっつく幼い体は冷たい。
「あちらは寒かったのですね。今日はこのまま一緒に寝ましょうか。」
小さな体をさらに抱き寄せ、軽く額に口づけ。
「でも、一緒に寝てあげる代わりに、」
右手を弟の下着の中に差し入れ、幼茎を摘む。
「これ、私に食べさせてくださいね。」
弟のズボンと下着を下げながら、私は布団の中に潜り込んだ。
あと数年たてば、
温かなおいしいミルクが飲めるようになるだろうと思う。
了