由香は目の前の惨状に、わなわなと震えていた。  
由香の部屋は、いつもとほとんど変わりがない。しかし、ベッドの上に、何かが散乱している。  
それは、この夏に、由香が着る予定で買ったビキニ。それが、ズタズタに切り裂かれて、ベッドの上に散乱していた。  
「だ、誰が・・・こんな・・・」  
折角楽しみにしていた、お気に入りのビキニ。これを着て、彼と一緒に真夏の太陽の下、素敵なバカンスを楽しむ予定だったのに・・・・・・  
由香は思わず泣きべそをかいた。すると自分の背後から、誰かが姿を現した。  
「どうした由香?」  
「あっ、パパ。私の水着が・・・・・・」  
「それは私の仕業だ。」  
「なっ!どうしてこんなことをするの!?」  
由香が怒ると、父は背後から由香の胸をぎゅっと掴んだ。  
「きゃっ!」  
「心配するな。由香にはパパの『手のひらビキニ』があるではないか。」  
「ふ、ふざけないでよ!」  
すると父は、背後から誰かに殴られた。見ると、そこにはママが立っている。  
「いてっ!」  
「いい加減にしなさい!」  
「あっ、ママ!聞いて、パパったらひどいの!」  
由香はこれまでの経緯を話した。するとママは、紙袋を由香に渡した。  
「心配ないわ。はい、新しい水着よ。」  
「ママ、ありがとう!」  
「早速試着してみてね。」  
「うん!」  
そして由香は早速、新しい水着を試着してみた。新しい水着も、ビキニである。  
「ね、ねえママ・・・・・・」  
「何?」  
「どうして、乳首のところだけ、穴が開いてるの?」  
「決まってるじゃない。彼にしゃぶってもらうためよ。」  
 
おしまい  
 

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