栗徒利巣神社。  
小さな神社だが、実に珍しい御神籤があるということで、「その筋」には有名である。  
どう珍しいのかと言うと。  
 
「栗徒利巣御神籤をご希望ですか?それでは社務所へどうぞ」  
巫女さんが、少し頬を赤らめながら、社務所へ案内してくれる。  
社務所の奥、障子を開けると小さな部屋があって、畳敷きの小さな部屋には不釣合いな、立派な肘掛椅子が真ん中に置いてある。  
さて、この椅子に座って待てばいいのか?と迷うかもしれないが、ここで巫女さんが、5,6枚のゴムベラのようなものを渡してくれる。  
大きくはない。もし暇なら、諸兄らの左手の人差し指と中指を揃えてみてほしい。だいたいそれくらいの長さ、幅、厚みである。  
ゴムべら(便宜上、こう呼ばせていただく)はどれも同じ形で、先へいくほど細くなっている。その細くなった先端部分だけ、それぞれゴムに刻まれた突起の形が違う。  
つるんとしているもの。ギザギザに刻まれているもの。先端に切れ込みが入っているもの。ぼつぼつとイボ状に膨らんでいるもの。突起がいくつか出ているもの。  
「これらを、お好きな順番で、こちらの機械にセットしてください」  
小型のベルトコンベアに似た機械だ。穴が開いているので、そこにゴムベラを差し込む。  
きちんと差し込まれているのを確認して、巫女さんが先述の肘掛け椅子の前に機械を移動させる。  
それから巫女さんは、肘掛け椅子に深く腰をおろした。  
緋色の袴がひるがえり、肘掛け部分に、肘ではなく、足を乗せた。  
ぱっかりと、大股開きである。しかも袴は真ん中から切り分けられている。  
例のベルトコンベアに似た機械が、その股間のまん前にぴったりくっつくように設置されているので、諸兄らには巫女さんの秘所がよく見えないかもしれないが、あんずることはない。  
「それでは…御神籤の儀式を執り行いますので、機械の赤いボタンを押してください」  
機械のボタンを押すために、不自然なまでに機械に擦り寄れば、巫女さんの袴の中が覗けるのだ。  
袴とベルトコンベアに差し込んだゴムベラの隙間からみえるのは、クリトリスだ。  
ここで赤いボタンを押すと、どうなるか。  
 
ウィウィウィィィィン、と小さなモーター音がして、ベルトコンベアが回りだす。  
ゴムベラも動き出す。  
コムベラにクリトリスが弾かれる。  
つるんとした先端が、クリトリスを柔らかく押し上げる。  
ギザギザに刻まれた先端が、クリトリスをざらざらとなぞる。  
切れ込みにクリトリスが挟まれ、しごかれる。  
ぼつぼつとイボ状にふくらんだ先端が、クリトリスを揉みまわす。  
突起のついた先端が、クリトリスを突つく。  
それが繰り返される。  
巫女さんの顔がどんどん紅潮する。  
はぁはぁと息が荒くなり、それに混じって嬌声があがりはじめる。  
ゴムベラに刺激されて、クリトリスもぷくりと膨らんでくる。  
膨らんだぶん、より一層ゴムベラに押し当てられて、クリトリスはより一層強い快感を得る。  
「あぁ〜っ、ンンっ…!!ひぁ…あんっぁっ」  
巫女さんの腰ががくがくと震えてくる。  
とろりとあふれ出した愛液がゴムベラをいやらしくぬるぬるにして、クリトリスへの刺激をより滑らかに、よりねちっこくさせる。  
幾度もゴムベラがクリトリスを嘗め回すうちに、巫女さんはついに絶頂にたどりついた。  
「あんんーーーっっ!!」  
それに反応して、ベルトコンベアは動きを止めた。  
どういう仕組みか深く考えてはいけない。  
巫女さんの赤く勃起しきったクリトリスは、イボ状に膨らんだゴムベラにわずかに持ち上げられている。  
それを見下ろしながら、巫女さんは荒い息の下で諸兄らに告げてくれるのだ。  
 
「はぁ、はぁ…あ、貴方の運勢は、…ちゅ、中吉です」  
 
どういう基準で、そう判断をくだしたのか、そこは深く考えてはいけない。  
神事とは、そういうものなのだ。  
 
 
終わり  
 

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