「……どこがいいわけ……?」
胸元が丸く白レースで覆われた、紺地のパフスリーブのワンピース。
白いフリルのエプロンを腰のリボンできゅっと結んで。
たっぷりとしたフレアのミニスカートからは、白いペチコートが覗いている。
普段見えない太ももに、少し食い込んでいる白のオーバーニーソックス。
同じく白いフリルのヘッドドレスが可憐さを醸し出してる。
そんなメイドが顔を真っ赤にして、恨めしそうに俺を見ている。
どこがいいって、そんなの、
「全部」
「い、意味がわからん……」
スカート丈が落ち着かないのか、裾をひっぱってもじもじしている。
いいね、そうやって恥ずかしそうにしているのがいい。
それを口にしたら、本気で怒りそうだから言わないけど。
その代わり、怒られないであろう本音は言わせてもらう。
「予想以上に可愛いなぁ」
こういうタイプのメイド服が絶対似合うだろうなと思って買ってみたが、
本当に予想以上だった。
色が白いから、紺がよく映える。
女性らしいんだけど背が高いせいか、可愛い女の子な感じの格好をしない彼女の、
こんなフリルのたくさんあるメイド姿というのは……非常にイイ。
ミニスカート姿なんか初めて見る。
「……こういうの、もっと若い子の方がいいでしょ?」
「若くてもいいけど、絵梨じゃないと意味ないなぁ」
「……なんで……こんな、三十超えたような女に……」
「別に絵梨が三十超えてたってだけじゃん」
「お、おかしいよ、似合わないし、可愛いなんて、全然……」
「俺、信用ねえなぁ」
年齢は問題じゃないのになぁ。
三十になろうが、きちんと自分を磨いている絵梨からは可愛さがにじみ出てるというのに。
こんなに可愛いんだから、もう少し自信持ってほしいものだ。
だけど、まぁ、この可愛さは俺だけが知っていればいいかなとも思う。
少なくとも、こういう姿は俺の前だけで。
近づいて、手を取って俺の左胸に手を当てる。
「あんまり可愛いから、どきどきしてる」
そう言うと、絵梨は目を伏せて唇を軽く噛んだ。
かーわいい。
ああ、ボキャブラリーが貧困で困るなぁ。詩人になればよかったか。
そのまま絵梨の手の甲に口づけた。
「もう少し、じっくり見させて?」
気障すぎたか。
いつもの「馬鹿じゃないの!」が飛んでくるかと思ったが、……意外にも。
蚊の鳴くような声で、
「あ……んまり見たら、やだ……」
やだ何これ可愛い。
顔は赤いままで、ちょっと不安そうで。
まるで小さな女の子のような。
「俺しか見ないのに」
「中原くんだからいやなの!」
「……あー…… 俺、結構嫌われてる?」
わかってて言うのは卑怯だって、わかってるんだけどな。
あえて誤解した言い方にする。もっと彼女のいろんな表情が見たい。
「ちがう! ……そうじゃなくて……」
「うん」
「中原くんに見られると、恥ずかしくて、どきどきして死にそう……」
言いながら、おずおずと俺の胸に顔を伏せてきた。
こっちも萌えすぎて死にそうなんですけど。
「絵梨の可愛いところ、もっと見たいだけなんだよ」
「……本当に可愛いって思ってる?」
「思ってる。可愛すぎて死にそうデス」
絵梨が顔をあげた隙に、ちゅっと軽くキスをしてやった。
それだけで顔から不安そうな表情が消えるんだから、本当に可愛い。
「だから、いっぱい見せてな」
額をくっつけて、じっと見つめて言うと、小さな声でわかったと聞こえた。
それでは心置きなく。
少し離れて全体を見ながら、どこから眺めていこうか考える。
「なんか品定めされてる感じ……」
「えっ、絵梨以外選びようがないのに」
「……もう、いいから!」
ちょっといつもの調子が出てきたみたいだ。それも結構。
しかし、改めて見てみると本当に可愛い。はっきり言って勃つ。
可愛い彼女が可愛い格好してたら仕方がないだろ。
スカート丈も絶妙だ。
下着が見えないぎりぎりの丈とオーバーニーとのバランスがいい。
足だけ見ていても、可愛いと言えるレベル。
いやあ、本当にこのメイド服を買ってよかった。
最後にとっておくか悩んだが……よし、ここからだな。
俺は絵梨の足元にしゃがみこんだ。
「えっ、あっ、足から!?」
オーバーニーソックスは、完全に予想外だった。
むっちりした太ももに食い込んだ感じが非常にそそる。
白で、肌が少し透けているのがまた危ない。
絵梨の肌はピンク味があるから、おいしそうなのが強調されてる。
まぁ、実際においしいんだが。
下半身が太めなことを気にしているようだが、足首や腰はちゃんと細い。
お尻も形がいい。パンツスタイルが似合うのは確かだ。
だが、こっちとしてはパンツでその足が隠れるのは惜しい。
同時に他のやつに見られるのも我慢がならん。
それくらい、いい足をしている。
端的に言うと、素晴らしい。
そして、今、この状態も素晴らしい。
「どーしたの?」
スカートの中が見えそうな状態だからか、絵梨はずっと裾を押さえていた。
両手でぎゅうっと。意外と幼い仕草するんだよなぁ。
「中見えるから……」
「えー? でも俺、その下着の中の毛の濃さも、あそこのかたt」
最後まで言えずに頭をはたかれた。痛い。でもめげない。
「……かたちも、においも全部知ってるけど?」
「す、す……、すけべ! 何それ!」
「もっと恥ずかしいことしてるじゃん、俺ら」
「それとは別、だから……」
「どういうふうに触ったら、絵梨が目とろーんとさせて可愛い声聴けるかも知ってる」
「……やだ……中原、く、ん」
少し声が震えてる。やりすぎたかな。
好きな子ほどいじめたくなるって言っても限度がある。
とは言え、もっと恥ずかしがってほしい気持ちもある。
「絵梨の太ももおいしそう」
「おいしそうって……」
「色白くって、むっちりしてて食べたくなる」
「……太いだけだから」
「靴下が太ももに少し食い込んでるのは、正直むらむらする」
「む、むら、むら……?」
「だから押し倒して舐め回して、内側のやわらかいところにキスマークつけたいなー」
いや、まぁ本音なんですけど。
絵梨は太ももをきゅっと合わせて、唇を噛んでる。
ちょっといじめたい気持ちが湧き上がるが、置いておく。
立ってるままでもいいが、ここらで座らせることにした。
浅めに座ってと頼むと素直に従ってくれた。
そういうふうに座ると、デルタ地帯が見えたり見えなかったりで非常にイイ。
膝をしっかり合わせて中が見えないようにしてるんだろうけど、
下から見えることには気がついてないんだろうなぁ。可愛い可愛い。
さっきよりもぐっと近づいて、太ももを観賞させて頂く。
あぁ、いいにおいする。
「や、近い……」
「じっくり見せてって言ったじゃん」
いい感じの表情になってきたなぁ。
眉毛ハの字にして、顔真っ赤で、目うるうるさせて可愛いったら。
中やクリを指でいじってる時みたいだ。
見れば見るほど、改めて肌の綺麗さに感動する。
やっばいなぁ、触りたい。
舐めたい。キスしたい。足首つかんで広げたい。
だけど、今は見ていたい。見つめて、おかしくさせたい。
「……なぁ、足開いて」
そう言うと、絵梨は目を見開いて驚いた顔をした。
「えっ、や、なんで……」
「もっと見たいから」
「足が見たいんじゃないの!?」
「付け根も見たい」
「何それ……」
あ、困ってる。すげえ困ってる。
その顔も可愛いから余計困らせたくなる、なんて言ったら殺されるな俺。
「なぁ……」
「……ち、力抜いてるから、中原くんがしてよ……」
「俺は見るだけだから。絵梨が自分でして」
「無理だよ……」
そう言う絵梨の顔をじっと見ていると、どうやら折れてくれたみたいで
ぴったり閉じていた膝が、少し開いた。よし、頑張れ。
と思ったが、こぶし一つ分くらいで止まってしまった。
今の状態もすごくいい。控えめに足を開く。恥ずかしそうに。うん、いい。
だけど、もう少し開いてほしい。もっと近くで見たい。
今日は水色かぁと下着を見つめていると、パッとスカートの裾を引っ張って
隠されてしまった。
「足の間に体入れたいから、もう少し開いてくれる?」
言ってみると、今度はあっさりと開いてくれた。あらら。
出来上がってきてるなぁ。
えろい顔してるもんなぁ。
「も……これで許して……」
「ありがと」
握り締めている手をそっと撫でた。
さて、内ももだ。
本当にやわらかそうでっていうかやわらかいんだけど、そこをはむはむしたい。
ああ、すっかり息子が固くなっていて辛い。
メイド服着せたまま、絵梨の中に入れたい。絵梨の中でイきたい。
即物的な欲求はあるんだが、それ以上に絵梨を恥ずかしがらせたい。
絵梨をこれでもかってくらい可愛がりたい。
「スカートで隠さないでな」
「やだぁ……」
「見たいんだってば。ほら、スカート上げて?」
絵梨は片手でスカートをたくし上げると、片手で顔を覆ってしまった。
やっばいなぁ、なんだこのシチュエーション。
メイド服を注文した時は、ここまで興奮するとは思わなかった。
すぐ目の前に、下着のクロッチ部分がある。
ふっくらしていて、むしゃぶりつきたいくらい、やらしい。
かなり濡れてるんだろうなぁ、甘酸っぱいにおいがする。
先に風呂入らせなきゃよかったかな。まぁ、でもこれはこれで。
「……ぁ、やぁ……」
そんな絵梨の声と、かすかに揺れる腰。
思わず生唾を飲んだ。
これは完全にスイッチ入ってる。
羞恥心はもちろんしっかりあるが、欲情もしてる。
やべえ、ちょっと顔がにやける。だが、努めて冷静な声を出した。
「えーり。俺なんにもしてないけど?」
「み、見てるでしょ……」
「俺が見てると、腰揺らすの? えろかわいー」
「してない……っ」
泣きそうなくらいに目をうるませて反論したって、可愛いだけなのに。
さらにじぃっと見つめてやる。
このまま、絵梨の太ももに締められるのもいいなぁ。なんて考えながら。
いや、結構幸せだと思う。
その時、びくんっと絵梨が跳ねた。何もしてないのに。
あ、俺の息でもかかったか?
「や、ちがうの……」
俺が何も言わないのに、先に弁解しようとしてくる。
そのまま黙っておけばいいのに。墓穴掘ってるようなものだ。
こっちとしては責め甲斐がありますが。
出来るだけやわらかい笑顔で言った。
「見てるだけなのにな?」
ちがうの、すごく恥ずかしくて体がつい、なんて言ってるけど無視する。
次はどう責めていこう。胸とか首とか脇とか、いろいろあるからなぁ。
あー、でもその前にちょっとくらい触ってもいいかな。いいよな。
よし。
舌をのばして、下着の上からなぞっていく。
「ひぁっ!?」
下着に染み出すほど濡れているのが、舌からよくわかる。すすりたいなぁ。
でも軽く触るだけ。触るだけ。
なぞっていって、最後にクリを刺激してやる。まぁ、軽くに留めるけど。
「ゃ、あっ、あ、ん、んん―――!!」
ぐりぐりと刺激するけど、逃げそうになってる腰はつかまなかったし、
イかせる気もなかったんだが。
予想以上に反応してくれたものだから、驚いてしまった。
「……イった?」
立ち上がって、少しくたぁっとなっている絵梨の体を支えながら聞く。
「……ってない、けど、いいの……」
「うん?」
気持ちよくなってくると、甘えた話し方になってくるのが可愛い。
もう少し普段から甘えてくれても、全然構わないのに。
「き、もちよかったの……すっごく」
ぽわんとした、あどけない顔で言うので、思わずキスをした。
「んぅ……っ」
食べたい。余すところなく全部食べたい。
そんな勢いでキスした。
控えめに舌を絡ませてくる絵梨が可愛くてたまらん。
唇を離すと、ぎゅうっとしがみついてきた。
「なかはらくん……」
頭を撫でながら抱きしめ返してみたが、もうだめだ。俺は。
うわー、入れてえ。突っ込みてえ。
後ろから入れて、お尻つかんで啼かせてえ。
スカートたくし上げさせて、繋がってるところ丸見えの状態で上に乗せてえ。
正上位でむっちむちの太もも抱えて、キスしながらイきてえ。
でもやっぱり、絵梨をこれでもかってくらい可愛がりたい。
散々見て、見るだけ見て、触るのはそれからだ。
こんな絵梨はめったに見れないんだから、じっくりいこう。
まだまだ時間があることだし。
頑張れ、俺の息子。
「なぁ、次、寝っ転がってバンザイしてくれる?」
【終】