『っはああああああぁぁぁ……』
その、エルフから、深いため息が漏れた
同僚のエルフが、気を使って、声をかける
『どうしたの?やったら、でっかい、ため息なんて、ついちゃって?』
『ん?ああ、人間って、めどくさいなあ…って』
『何が?』
すると、やたらに長いつけ耳を取ると
『なんで、つけ耳しないと、指名が取れないのか、わからないし…耳舐められただけで、喘がないとだめなんだろ?』
『あはは、夢を見させるのも、私達の仕事だから、仕方ないじゃん!』
『やたらに、耳ばかり舐めるから、ほら、こんなに、匂いが、ついちゃったよ、洗っても、なかなかこの匂い、落ちないんだよな…また、買い替えかなあ…』
そういって、自分のつけ耳の匂いを嗅いで、しかめっつらをする
『でも、30年前までは、そんな事も、無かったのに、メディアの力って怖いわよね』
『そうそう、つけ耳しないと、ハーフエルフ扱いだし、日焼けしたら、ダークエルフ扱いだもんね…』
そういうと、同僚も、先程のエルフ同様の深いため息をついた