不思議な光景−−  
 
 下半身を露にした少女が枕にしがみつき、両足をピンと伸ばし、尻を高く突き上げ、震えていた。  
 ガチャリと音を立て、バスルームから男が出てくる。いかにもメタボリックな体形に、股間から薄汚い腹毛、胸毛が続く。  
禿げ上がった額はテカテカと輝き、サイドの髪は短く整えられている。風呂上りの余韻を含んだ表情が、尻を突き上げた少女を見つけた途端、ニタニタと気色の悪い笑顔に変わる。  
「ふひひっ加奈子ちゃん良い子だねえ。  
 言いつけ通り、スカートとパンツは脱いでくれたんだねえ」  
 少女の名は加奈子。少女の不思議な格好は、男の注文であった。男は嬉しそうに少女に語りかけるが、少女はぴくりとも反応しない。  
「ふひっ、綺麗なお尻だねえ。  
 上着も脱いでくれてもよかったんだよお」  
「っ!」  
 男の両手が加奈子の尻をねっとりと撫で回す。少女の全身の毛穴が逆立ち、歯を食いしばり悲鳴を堪える。  
「んーすべすべで、石鹸のいい臭いだなあ。  
 シャワーしなかったら、加奈子ちゃんの本当の臭いがしたんだろうなあ。  
 ふひっ、あそこも、お尻の穴も丸見えだよ」  
 男は少女の秘処を食いつくように見つめ、くんくんと大げさに匂い嗅ぎ、感嘆のため息をつく。男の鼻息が少女の菊門に触れ、あまりの気持ち悪さに少女の菊門がきゅうと縮こまる。  
「お尻の穴もピンクで綺麗だし、あそこの毛はほとんど生えてないんだねえ。  
 綺麗な縦筋で、びらびらがちっとも見えない」  
 男は、尻穴と縦筋に触れぬよう、八の字に指を走らせながら、わざとらしく実況する。股間に走るこそばゆい、虫がうごめくような感覚。  
気持ち悪いだけなら良かったのかもしれない。気持ち悪い感覚の中に、かすかに走る快感が少女の膝をかくかくと震わす。  
「どっちの穴を弄って上げようかなあ?ねえ加奈子ちゃん」  
「っ!」  
 不意の質問にピクリと震え、少女は男を睨む。  
「どーちーらーにーしーよーうーかーなっ」  
 男は八の字を描き続け、楽しそうに歌う。  
「やく……そく」  
「へ?」  
「約束……」  
「約束?約束ってなんのことかなあ?  
 おじさん思い出せないなあ」  
 少女は男を睨みながら、なんとか声を搾り出す。男はわざとらしく、おどけて見せる。  
「っ!あそこは、あそこは触らない約束でしょお!」  
 少女は屈辱の極みに、枕に顔を埋めて叫んだ。  
「ふひひひひっ、そうだったね。  
 加奈子ちゃんはお尻をいじって欲しいんだもんねー  
 おじさん、すっかり忘れちゃってたよ」  
「っ!!!」  
 違う!と言いかけた少女。だが、それを言えば、その先に待つのはもっと卑猥な台詞。少女は耐える事を選んだ。  
 
「それじゃ、加奈子ちゃんのお尻いっただっきまぁーす」  
 言うが早いか、男は加奈子の菊座に酷い音を立てて口付ける。  
「ひっ!」  
 生暖かく、分厚い男の唇が少女の菊座に吸い付く。ナメクジが這い回るような感触、少女の口から短い悲鳴が漏れる。  
 酷い水音を立てながら、菊座に吸い付くような口付けを繰り返す。舌を尖らせ、菊座の皺を押しつぶすように、円を描いて舐め回す。  
 男の執拗な愛撫は、固く閉ざされた菊門をほぐし、快感の種を植え付ける。  
(うそ……こんな奴に触られて気持ちよくなるなんて……)  
 ナメクジの這う怖気の中に、チクチクと入り混じる快感。快感は次第に存在感を高め、男のしかも菊門への愛撫で感じている事実が、少女に恥辱と絶望をもたらす。  
「ぷはぁー♪加奈子ちゃんのお尻、美味しいよー。  
 ん?加奈子ちゃんも感じてくれてるみたいだねえ。  
 加奈子ちゃんのオマンコからもおツユが出てヒクヒクしてるよお」  
 男のわざとらしい実況。  
(……そんな、こんな奴で感じるなんてえ……)  
 感じているのを見透かされた衝撃は少女の羞恥心と性的反応を煽る。上気した肌は桜色に染まり、膣奥の子宮がきゅうと反応する、菊門と秘処は痙攣を繰り返し、溢れる愛液が縦筋から染み出す。  
「ふひひひひー♪」  
「きゃあっ!」  
 ずん。男が奇声を発すると同時に、少女の菊門に人指し指を突き立てる。あまりの衝撃に少女が悲鳴を上げる。  
それもその筈、生まれてこの方何も差し込まれた事のない菊門に、男の指が一息で根元まで埋め込まれたのだ。  
(指が、指が入った?やっなにこれ、でそう。)  
 少女の菊門で、男の指が強烈な存在感を誇示する。いきなり現れた指を押し出そうと、直腸が必死に圧力を加え、少女は排泄感に怯える。  
「ふひひー  
 加奈子ちゃん初めてだから、ローションたっぷり塗ってあげたんだよ。  
 痛くないでしょ?ふひっ」  
(ううっローション?ぬるぬるして、痛くないけど、気持ち悪い、でそう)  
 怯える少女を嘲笑うかのように、男の指がおもむろに動き始めた。  
「うっあっあぅっふあぁっ!」  
 ローションまかせの激しい抽送はぐぽぐぽと酷い音を響かせ、少女の口から奇妙な声を引き出す。酷い音を立てつつも、男の指紋は菊門の粘膜を確実に捉え、激しくこすり付ける。  
(やっ激しっお尻でこんなに感じるなんて、頭おかしくなっちゃう)  
「ほひー  
 指一本なのにこんなの感じるなんて、加奈子ちゃんはエッチだなあ」  
「ひっふぅっはっぐっはぉっ」  
 もう止めて。そう言いたいのに、口から飛び出すのは呂律の回らない嬌声。男の強引ながらもツボを抑えた抽送、指紋と粘膜がこすれるたび、菊門から脳髄に甘い快感がほとばしる。  
そして、激しい出し入れは快楽とともに、酷い排泄感をも与えていた。  
(やっだめっ気持ちいいっこのままじゃ、お尻でいかされちゃう)  
「ふひひー  
 もうすぐだね、もうすぐいきそうだね」  
 少女の絶頂が近いと感じた男は、指の動きを変えた。長く深い抽送から、菊門の粘膜をこする事を重視した小刻みな抽送に変わる。  
「ひぃやっ、もっ止めてっ止めてっ嫌なのっお尻嫌なのおっ」  
 菊門の粘膜をこする快感が、少女の頭に火花を散らす。激しい快感と同時に押し寄せる排泄感、そして菊門絶頂への抵抗感。それらが気丈に振舞う少女の、心の堤防を崩していた。  
「もうちょっと、もうちょっとだからねー」  
 泣き叫び、懇願する少女。しかし、男は少女をいかせるのに夢中だった。むしろ、泣き叫ぶのも懇願するのも、男を興奮させる材料にしか成り得ない。  
熱心に菊門の粘膜をこすり続ける男。少女の菊門はほんの少しめくれ上がり、男の指の抽送でローションが泡立っていた。  
「いやっいやっいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」  
 絶頂。少女の菊紋が男の指を千切らんばかりに締め付ける。うつ伏せた背筋がエビのように反り上がり、ピンと張ったヒザが、さらに張り詰める。  
縦筋からは愛液が洪水のように溢れ、突き上げていた尻は、これ以上なく高く突き上がり、全身がガクガク痙攣していた。  
(お尻で……いっちゃった……)  
 絶頂の余韻が全身を包み、丸裸の下半身をそのままに、枕を涙に濡らす。焦点の合わない虚ろな瞳、呆けた頭の隅に嫌いな男に菊門でいかされた事実がこびりつく。  
「ふひひ、気持ちよかったかい?加奈子ちゃん。  
 今度はおじさんを気持ちよくして貰おうかなあ」  
 
  おしまい  
 
 

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