街からそう遠くない小高い丘の上にその神社はあった。  
街との距離が近いといっても、決して近年造られたような神社ではなく、  
歴史有る霊験あらたかな神社だ。先祖は朝廷直属の妖魔退治を生業にしていたという記録もある。  
そんな神社の門前を熱心に掃除する一人の巫女、年の頃は11〜12歳といったところか。  
 
季節柄、木の葉は掃いても掃いてもきりがないほど落ちてくるが、  
少女は熱心に何か祈りを込めるように掃除を繰り返す。  
彼女を気遣ってのことであろう、彼女の祖父である神主が声をかける。  
 
「ミツキそれぐらいで良いだろう、どうせまた木の葉は落ちるのだから・・・」  
『いいえ、おじいさま。だからこそですわ。怨念は掃き捨てずにおかば籠もる一方ですもの』  
「怨念に例えられては木の葉も浮かばれんのぉ」  
『ふふっ、そうですわね』  
 
そんな和やかな雰囲気をかき乱す一陣の風、いいや霊気と呼ぶべきか。  
霊能者の子孫である二人はそれを敏感に感じ取り臨戦態勢に入る。  
 
『おじいさま・・・』  
「うむ、ブルマ巫女出陣じゃ!!」  
『はい!』  
 
箒を捨て社(やしろ)に向かって走り出す巫女。  
重い装束を身に纏っているとは思えない動きは、彼女の肉体が相当に鍛えられたものであることを証明している。  
さらに社の前で驚異的な跳躍を見せると祝詞を唱え始める。  
 
『念彼観音力!或被悪人遂!』  
 
彼女の身を包む装束が一瞬にしてはだけ、代わりに光の輪が幾重にも重なると  
その光は黄金色に輝く装束となって彼女の身を覆う。  
 
左手に木刀、右手には真剣、股間にはブルマ。いわゆるブルマ巫女の戦闘形態である。  
 
鋭く見上げた先には霊気が濃縮した魂が蠢いていた。  
 
『人の路(みち)を離れた魂・・・』  
「うむ、路離魂(ろりこん)じゃ!!」  
『霧散させます!』  
 
言うが早いか路離魂に斬りかかる巫女。  
 
『お前が元いた世界に還れ!ダスト・トゥ・ダスト!アッシュズ・トゥ・アッシュズ!』  
「いかんミツキ!実体化が始まっておる!その技は効かぬ!!」  
 
しかし、神主の警告も既に遅く巫女は魂の実体化した部分に捕らえられてしまった。  
片足を掴まれ逆さ吊りにされる巫女。  
 
『きゃあああぁぁぁ!』  
「ククク・・・この力だ・・・この力を取り込めば我は完全になれる。いまこそ・・・いまこそ!」  
「なんと!すでに人語を解するか。」  
「さぁ、乙女の純潔を我に捧げよ」  
 
路離魂の霊気がいくつもの男性器を形作るとミツキの股間に向かって蠢き出す。  
しかしミツキのブルマから発せられる光によって、その全てが霧散させられた。  
 
「こ、ここまで強固な守りとは!ブルマ巫女恐るべし!!」  
 「ふ・・・純潔の守りは巫女が心を許したときにしか突破できん。貴様では無理じゃ」  
「・・・ク、クハハハハ!そうか心を許せばいいのだな」  
 「馬鹿め!お前ごとき妖魔にミツキが心を許すものか」  
「いいや、許すどころか巫女の方から求めてくるようにするのさ」  
 
路離魂はミツキの足を実体化部分から霊気に持ち替え、実体化部分をブルマで覆われた股間に近づける。  
その形は先ほどまでの腕の形状から、脚のような形状に変わっていた。  
そしてミツキの股間を踏むようにして押さえつける。  
 
『あぐぅ!』  
 
敏感な部分を踏みにじられミツキは苦悶の声を上げるが、  
実体化した部分には純潔の守りは効果がないらしく霧散することがなかった。  
それを良いことに路離魂はミツキの脚を上へ引き上げ、股間を下へ押さえつけて  
丁度、股から全身を割くようにしてミツキに苦痛を与える。  
 
『ぎぃっ!こ、殺すなら殺せ!この程度の痛みで貴様に心を許すほど堕ちてはおらぬ!』  
「強情な娘だ。だが殺しはせぬ。貴様の力を取り込まねばならぬのでな」  
 
そう言って路離魂は股間を押さえつけていた力を緩める。  
ミツキは半ば死を覚悟していただけに苦痛が消えた事には安堵したが、  
危機的状態を脱していないという自覚を持つには至らなかったようだ。  
 
ただ息を荒くして苦痛が去ったことに安心していると、股間に痛みとは別の衝撃が走った。  
 
『ひうっ!?』  
 
股間を押さえつけていた実体化部分が細かく震えはじめたのだ。  
もとより敏感な部分が先ほどまで与えられた苦痛で更に敏感になっており、  
そのくすぐったいようなむず痒いような刺激に対してミツキは過敏に反応する。  
 
『くっ!くあっ!あああっ!やっ、やめ・・・ひっ!』  
「どうだ、心地よかろう?貴様が心を許すなら更なる快楽を与えてやるぞ・・・」  
『だっ誰が、あっ妖魔などにっ』  
「ふぅむ、女の悦びを知らぬ貴様にはこの責めは効果が弱いか。まぁよい。  
 その肉体に抗うことなど叶わぬほどの女の悦びを教えてやろう」  
 
路離魂はミツキの股間を更に強く刺激する。  
振動に強弱の変化を付けつつ、時折強く踏むように押さえつける。  
 
通常、ミツキぐらいの年齢ともなれば性的な目覚めを迎えており  
このような責めを受ければ、たちどころにその快楽の虜となってしまうところだが、  
ミツキは巫女としての修行の一環で快楽に溺れぬよう訓練されている。  
しかし、この訓練とて完全ではない。単に女としての悦びを遠ざけているに過ぎないのだ。  
一度その快楽を知ってしまえば普通の人間となんら変わらなくなってしまう。  
したがって妖魔と闘う巫女は、引退し愛する人によってその純潔を破られるまで  
女としての悦びを知ることがないのだ。  
 
だが、人間の本質的に弱い部分である「欲」を責める術は妖魔の方が遙かに上だ。  
執拗にミツキの弱い部分を責め続ける。  
 
「くくく・・・どうした?腰が動いておるぞ。もう少しか?もう少しで気を遣るのか?」  
『ちっ、違あっ!だあっ誰がっ妖魔の責めなどにいっ!』  
 
精神力で堪えてはいるが肉体的には限界のようだ。  
ミツキの顔は紅潮し息も荒くなっており、なにより頭ではいけないと分かっていても  
体が勝手に快楽を求めて腰を動かしている。  
その様子を見取って、最後のシメとばかりに路離魂はミツキの陰核を集中的に刺激する。  
ブルマの上からとはいえ限界付近にいるミツキを陥落させるには充分な刺激だった。  
 
『いっ!いああああああっ!うあっ!うあぁぁ!』  
「ははは・・・ついに気を遣りおった」  
『そっ!そのような、あっ!ことあるものかっあっ!』  
 
その様子から明らかにミツキは気を遣っていたのだが、ミツキ自身はそれを認めようとはしない。  
巫女としての誇りにかけて妖魔に気を遣らされたなど恥ずべき事なのだ。  
頑なに気を遣ったことを認めないミツキに路離魂は刺激を与え続ける。  
そのためミツキは終わることなく何度も気を遣り続ける。  
 
『あっ!あっ!あっ!とっ止まらなあっ!』  
「ふん、まぁいい。口では何とでも言える。だがその体は確実に快楽を欲しておるぞ」  
 
そう言って路離魂はブルマを脱がしにかかる。  
 
『は〜っ、は〜っ、だ、だめぇ』  
 
ようやく連続する快楽から解放されたミツキが息も絶え絶えに最後の抵抗を見せるが、  
路離魂はそれに構わずブルマをはぎ取る。  
 
「さて、その力戴くとしよう」  
 
再び霊気によって形作られた無数の男性器がミツキの股間に迫るが  
肉体が快楽を求めてしまったため純潔の守りは発動しなかった。  
しかし何かの力に阻まれ、ミツキの純潔を破るには至らなかった。  
 
「なんだ、これ以上何があるというのだ?」  
 
原因を確かめるべく路離魂はミツキの股間を覗き込む。  
そこには薄い恥毛で覆われ自らの愛液で濡れそぼった性器が  
更なる刺激を欲して桜色に色づいていた。  
 
「け、毛が生えてるなんて聞いてないよぉ〜!!」  
 
そう叫ぶと路離魂は実体化した部分も含めて一気に霧散した。  
 
「よくやったミツキ。古来より乙女の陰毛には不思議な力が宿るとされている」  
『おじいさま・・・』  
「おまえは、純潔の守りを失った代わりに新たな力を手に入れたのだ」  
『そのビデオは何ですの?』  
 
 
終わり  
 

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