―キーンコーンカーンコーン  
 
 
チャイムの音で、今日1日の学校生活が終わる。  
これから部活に行くものもいれば、さっさと帰る人もいる。  
 
高校二年生の彼女、城沢文は部活などに特に属しているわけではない。  
一応学級委員として生徒会の一員の扱いだが、役職に就いていない彼女に特に仕事がある  
わけではないから、通常であれば早々と帰宅できる。  
 
そう、あくまでも「通常」であれば、だ。  
 
真面目で大人しくて趣味は読者。博学で成績優秀。眼鏡をかけたロングヘアーの容姿は、  
まさに絵に描いたような「委員長」だ。  
 
その彼女が「通常」でない理由、それは自身の特殊な性癖に隠されていた。  
 
 
放課後、教室。  
そこに文の姿はあった。  
…但し、全裸で。  
 
普通の人間なら教室で全裸になどなりはしない。  
彼女の特殊な性癖、それは露出癖である。  
 
(ああっ…また今日も教室でこんなはしたない格好してる…)  
 
彼女はこうして露出する事が日課になりつつあった。  
(さっきまでみんながいた教室で…)  
 
そう考えるだけで、すでに秘所は湿り気を帯びはじめている。  
 
(ああ…もうこんなに…)  
歩く度に、ピチャッピチャッと淫らな音が静かな教室に響く。  
 
いやらしい雫が床にこぼれ、水音を立てる。  
 
(すごい…こんなに…)  
 
そのまま、覚束ない足取りで廊下へと進む。  
 
(私、ついに廊下にでちゃう…)  
 
この教室は廊下の一番突き当たりにある。  
また、階段が近いため人が通る可能性は高い。  
そのスリルがより彼女を高めていく。  
 
(もし、誰か人が来ても隠れられない…。そうしたら変態だってばれちゃう…)  
熱にうなされたようにふらふらと廊下を進んで行く。  
(ばれたら…ばれたらきっと弱味を握られてレイプとかされちゃう…)  
 
淫らな妄想はとどまるところを知らず、彼女を盛り上げる。  
 
(毎日毎日クラスの皆に犯されて…この雌豚!とか言われちゃうんだわ…)  
 
恐らく、真性のマゾヒストなのだろう。  
決して気分の良いものではない想像も彼女を駆り立てる。  
 
そうして遂に、彼女はその場にへたりこんでしまった。  
そうして、大股開きの格好になると、秘所をまさぐり自慰をはじめる。  
 
(ああっ…だめ…こんなっ…ところでっ…)  
 
心は燃えていても、肉体は弱い。昔の人は良く言ったものだ。  
 
ぐちゅ、ぬちゃっ  
 
そう大した音ではないはずなのにものすごく大きな音に感じられる。  
それにますます興奮を覚えながら彼女は手の動きを早めていく。  
 
(ほんの・・・何十分か前まで人が沢山いた廊下でオナニー・・・)  
 
「んっ・・・ふあっ・・・んぐっ・・・」  
 
もれそうになる声を必死に抑えて、それでも行為を止めることはしない。  
赤く充血したクリトリスも美しいピンクの秘所もさらけ出してつまみこすり上げていく。  
 
「あっ・・・んぐっ、んふっ・・・ひっん・・・」  
 
かみ殺そうとしても快楽の証が口から漏れ出してくる。  
 
(誰か・・・人がくる・・・前に・・・終わらせないっ・・・と・・・っ)  
 
その時。  
 
ーコツ・・・コツ・・・コツ・・・  
 
と階段付近から足音が聞こえてくる。  
 
「!」  
 
(大変!このままじゃ、私が廊下の真ん中でいやらしくオナニーしてるのばれちゃう・・・)  
 
音は階段を上ってきている。  
しかし。  
 
(ああ・・・やめなきゃ・・・オナニーやめて急いで隠れなきゃ・・・でも・・・)  
 
彼女のアソコはますます湿り気をましあふれ出す愛液の量は地面に水溜りを作るほどだ。  
 
(気持ちいいよぉ・・・ばれそうなのに・・・おまんこ・・・気持ちいい・・・)  
 
普段の彼女からは想像も出来ないような淫らな言葉が頭を駆け巡る。  
 
ぐちゃ!ぬちゅぅ・・・  
 
「あっ、あっ!いいっ・・・ひん!」  
 
彼女の快感に呼応するようにますますクリトリスは自己主張を強め、敏感に反応している。  
自身もそれを理解して重点的に攻めていく。  
 
「いんっ!はぁっ・・・クリ・・・気持ちいいのぉ・・・」  
 
最早言葉さえ抑えられない。うわごとのようにつぶやくだけだ。  
 
「あはぁっ!いいのっ!あんっ!」  
 
もう、人が来るかもしれないことなんてどうでも良かった。  
快楽におぼれられればそれで良かった。  
 
「来てる・・・来ちゃう・・・っ!」  
 
(さっきまで賑わってた廊下ではしたなくオナニーしてイっちゃううぅ!)  
 
「ああっ!イく!いくぅうう!!!」  
 
ガクガクと腰が振るえ潮噴いて絶頂を迎える。  
 
 
帰路、彼女はいつも罪悪感の中にある。  
 
(また、あんなはしたないこと・・・しちゃった・・・)  
 
一人俯き赤くなりながら早足で家へと急ぐ。  
幸い今日は誰かに見つかることは無かったもののこれからも行為を続けていけば当然のようにその危険性は増す。  
 
(でも・・・。)  
 
仮に誰かにばれても。変態とののしられるとしても。  
 
(それでも私は・・・)  
 
もう文は露出の虜だった。  
 
 
 
 
家。  
 
家に帰るとすぐにシャワーを浴び、宿題を片付ける。  
そうして一段落着くと部屋にある自分のパソコンのスイッチを入れてインターネットを始める。  
 
なれた手つきで幾度がキーを叩き、「趣味」と書かれたフォルダを開く。  
素早くパスワードを入力して中にあるブックマークに接続する。  
 
 
ー「露出友の会」  
 
誰にも言えない、彼女の秘密だ。  
そこで今日一日してきたことを書き込む。  
 
 
投稿者・aya  
 
題名・今日も学校で・・・  
 
そうして多くの不特定多数の人々に見られることが彼女に背徳的な興奮をもたらす。  
明日も彼女は露出するだろう。  
 
スリルと背徳感と快楽を味わうために。  
 
・・・さぁ明日はどんなことをしてみよう・・・。  
一つ一つのスレッドに目をやりながらそう考える彼女の目は立派な変態の目なのであった。  
 
 
 
 

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