弘輝はあの晩に見た少女の膨らみを再び眼にし、ごくりと喉を鳴らして唾を  
飲み込んだ。  
 たっぷりと膨らんだ、丸く大きな乳房は、身体の震えに合わせてぷるぷると  
揺れている。彼の求めていたものが、手の届く場所にある──  
「すげぇよ、夏海ちゃんの胸。ほんと巨乳……いや、爆乳だ」  
「やっ、うぅ……」  
 卑猥な言葉に、彼女は下を向いたまま震えている。  
 色づいた小さな突起と周囲の淡い膨らみは、弘輝の記憶にある異性の中でも、  
もっとも小さくもっとも可憐で、彼女の年齢を改めて意識させられる。  
 弘輝は竹下と違って、幼い少女に強く惹かれる男ではなかったが、まったく  
興味をそそられないということもない。  
 眼の前の少女に、支配欲を激しく揺さぶられていた。  
「夏海ちゃん……顔上げて、こっち見て」  
「うぅ……」  
 耳まで赤くなった夏海は、うつむいたまま、小さく首を左右に振る。  
「ダメだよ、夏海ちゃん。ちゃんと言うこと聞かないと……わかるでしょ?」  
「あっ、あぅっ!」  
 弘輝は口をゆがめて夏海の頬に右の手をそえた。  
 ほつれた髪を指に絡めながら、彼女の顔を上げさせる。  
 怯えた夏海の顔がゆっくりと上を向く。  
「言うこと聞けば、ひどいことはしないって約束するよ」  
 そうは言ったものの、彼の股間は苦しいほどに怒張している。  
 普段は温厚で人当たりのいい弘輝だが、欲望に飲み込まれたときには、我を  
忘れて衝動の命ずるままになってしまうという悪癖も持っていた。  
──やべぇ……マジで犯っちまいたいわ……。  
 今すぐ彼女を押し倒してしまいたかったが、ここは自宅である。  
 彼女に悲鳴を上げられてはまずい。いずれ、機会を作ればいい──  
「触るよ?」  
「あ、やっ……!」  
 右手は彼女の頬に触れたまま、左手を胸に伸ばし、指を開いて包み込んだ。  
「んっ、あぅ……」  
 夏海の身体がびくっと震える。  
──うわ……すっげぇ……。  
 直に触れた彼女の乳房は、想像以上の興奮を与えてくれた。  
 指をいっぱいに広げてようやく包み込めるほどの大きさ──指を押し込むと、  
軟式テニスボールのような柔軟さと弾力が感じられる。  
 手のひらに当たっている小さな突起も、彼女の心の揺らぎを表すかのように、  
きゅっと尖って硬くなっている。  
 弘輝は夏海の乳房をたっぷりと味わうように、指を食い込ませ、手のひらで  
押し潰す。  
「や……うっ……」  
 彼が指を動かすたびに、夏海はびくびくと震えて小さな吐息をもらした。  
──感じてるんだな……。  
 手首を返して下から持ち上げると、ずっしりとした重みが感じられる。  
 身体の成長の要素すべてが胸にだけ集まったような、彼女のアンバランスな  
膨らみが、弘輝の欲望を掻き立て、満たしてくれる。  
「こんなにおっきなおっぱいで、あんなにエッチだなんて……」  
 弘輝は夏海のしっとりとした頬を撫で、膨らみを指で味わいながら言う。  
「見られて感じちゃうんだよね? 学校でも、あんなことしてるの?」  
「して、なっ……んっ……」  
 夏海は顔を背けようとしたが、弘輝は彼女の顎に指を沿え、動きを封じる。  
 羞恥に震えるだけでなく、昂ぶってしまってもいる幼い少女の顔と、とても  
中学生とは思えない膨らみに、交互に視線を向けながら責め立てた。  
 
 夏海は、またも淫らな気持ちに侵されてゆく。  
 竹下に責められてまだ間もないというのに、弘輝に剥き出しの膨らみを凝視  
され、責められている。  
「朝ノーブラだったのも、見られて、感じたくて……なんじゃないの?」  
「違っ、うっ、違います……」  
 弘輝の言葉は夏海の心を抉る。  
 竹下のメールを真に受けてしまった自分は、彼の言うとおり、学校でクラス  
メイトの視線を浴びて昂ぶってしまったのだ。  
 見られるのは嫌だった。恥ずかしくて、消えてしまいそうな気持ちになる。  
 だが、あの夜から、自分はそれに官能を覚えるようになってしまったのだ。  
 いや、もっと前からそうだったのかもしれないとすら思ってしまう。  
「じゃあ……やっぱり、あいつに命令されたんだ? ご主人様に……」  
「やっ……ひぅっ」  
 乳首が抓み上げられる。  
 指で挟まれ、引っ張られて、先端をこすられる。  
 痛みとともに湧き上がる快感が、身体を跳ねさせる。  
 身体がびくっとなるたびに、乳房がぷるっと揺れる。  
「俺さ……夏海ちゃんみたいな子、すっごい好きだよ」  
「えっ……ひゃぅ……」  
 夏海の頬に触れていた右手が、彼女の首筋を撫でながら下ろされてゆく。  
 直接的な快感とはまた異なる刺激に、夏海は大きく身をよじった。  
「こんなに揺れてる……」  
「やっ……んっ!」  
 ふたつの膨らみが、弘輝の両手で包まれる。  
 双丘から伝わる彼の手の熱さに、夏海の身体も熱くなってゆく。  
「あぅっ、ひっ……ひぁっ」  
 両方の乳首を抓み上げられ、夏海は腰が浮いてしまう。  
 弘輝は嗜虐的な笑みを浮かべ、抓んだまま引っ張って乳房を持ち上げてゆく。  
「痛いっ! ひぅっ……やぁっ!」  
 敏感な乳首が、乳房の重みを一点に受けているのだ。  
 大きな乳房が弘輝の指に吊り上げられ、夏海は激痛に苛まれる。  
「痛い? でも、気持ちいいんでしょ?」  
「うぅっ、嫌ぁっ……」  
 そのとおりだった。痛いのに、快感を覚えていた。  
「どうなの? 気持ちいいなら、そう言って?」  
「やっ、ひっ、痛い、ですっ……」  
──ひどいこと、しないって、言ったのに……。  
 あれは嘘だったのだ。彼は自分にひどいことをするつもりなのだ。  
 もっと、痛いことをされるかもしれない。  
 もっと、恥ずかしいことをされるかもしれない。  
「ここ……こんなに硬くして、気持ちよくないわけないよね?」  
 弘輝は引っ張り上げたまま、指先でぐりぐりと乳首を押し潰し、ぐいぐいと  
さらに持ち上げてしまう。  
「あっ、ひぃっ……きっ、気持ちぃ……」  
 乳首が引き千切られてしまいそうなほどの激痛なのに──  
「気持ちいい、ですっ……」  
 痛み以上の大きな快楽が、身体を震わせていた。  
「夏海ちゃんはエッチだなぁ」  
 そう言って、彼は唐突に手を離した。  
 引っ張り上げられた乳房が大きく弾んで元に戻り、その反動で、バランスを  
崩して倒れそうになってしまう。  
「っと……だいじょうぶ?」  
「うぅっ……」  
 咄嗟に手を出した弘輝が、再び乳房を掴んだ。  
 鷲掴みにして彼女の上体を起こしてやる。  
「羨ましいなぁ……こんな可愛くて、エッチな子が奴隷だなんて……」  
──奴隷……ご主人様と、奴隷……先生と、わたし……。  
 そんな言葉にまで刺激され、夏海の心は掻き乱される。  
 自分が、本当に竹下の奴隷になってしまったように思えてくる。  
 竹下だけでなく、弘輝の奴隷にもなってしまうのかもしれない──  
 
──やだ……勃ってる……。  
 うつむいたままの夏海にも、弘輝の股間の膨らみがはっきりと覗えた。  
 あの日、夏海は弘輝の剛直を握り、手のひらに精を浴びた。  
 今日は、それでは済まないかもしれない。  
──わたし、犯されちゃうのかな……。  
 竹下に責められた未熟な秘処を、この青年に貫かれてしまうかもしれない。  
 処女を失ってしまうかもしれない。純潔を奪われてしまうかもしれない。  
 あのときにも覚えた恐怖──それなのに、彼女の胸はかすかな期待を抱いて  
高鳴っていた。  
──でも、痛いのは、やだ……。  
 痛いのだと聞いていた。血が出ることもあるらしい。  
 けれど、乳首を抓まれ、引き千切られそうな激痛を感じながら、夏海は強い  
興奮と快感を覚えていた。  
 破瓜の痛みにすら、自分は感じてしまうのかもしれない。  
──エッチだよ……わたし、変態だよぉ……。  
 竹下が穿かせてくれたショーツに、染みが広がっているのに気づく。  
 自分は竹下や弘輝が言うように、いやらしい女の子なのだ──  
「夏海ちゃん、立とうよ」  
「えっ……!?」  
──立ったら……見えちゃう……!  
 夏海は怯えて身を縮ませた。立ち上がれば、窓の外から見られてしまう──  
「ほら、立って」  
「ひゃぅっ!」  
 弘輝は夏海の背後に回り、両手で双丘を鷲掴みにしてぐいと持ち上げる。  
「やっ、あぁぅ……」  
 膨らみを掴まれたまま、夏海はいとも容易く立たされてしまった。  
 膝の上で、手首にストラップがかかったままだったブラジャーも床に落ちた。  
「軽いなぁ……ほんとに、子供みたいだ」  
 華奢な彼女は、さして筋肉質というわけでもない彼にも、簡単に持ち上げる  
ことができた。  
 彼女の背は弘輝の肩にすら届かない。ふたりの身長は三十センチほども違う。  
──見られちゃう……そんなの、ダメなのに……。  
 窓の外が見える。  
 空き地の向こうに枝を広げた木々。空き地の左右にある民家──  
 外は眩しすぎるほどの晴天だ。陽光が窓に反射して、部屋の中まで覗かれる  
心配はないのかもしれない。  
 だが、こちらからははっきりと外の様子が覗える。  
 身体は疼き、淫らな気持ちはますます大きくなってゆく。  
 再び熱を上げた疼きが、羞恥と興奮を求めて炎を上げている。  
 夏海はもう、抗おうとする気力を失っていた。  
 羞恥のもたらす興奮に、全身が火照って、より大きな興奮を求めていた。  
「そうだ……忘れてたよ、サイズ見てあげないとね」  
「あ、ぅ……」  
 大きすぎる自分のバストサイズを、夏海は知らない。  
 冬香たちとインナーショップに行ったことはあったが、店員がサイズ測定を  
勧めたのを、夏海は断った。  
──わたしの、サイズ……。  
 弘輝が腰を屈めて、足元に落ちたブラジャーを拾った。  
「えーっと……」  
 弘輝はブラのベルトを返して裏に縫いつけられたタグを見る。  
「すっげ! E65って……」  
 弘輝は夏海の顔と胸を交互に見ていた。  
──Eカップ……。  
 夏海は下着のサイズのことなどよく解らない。  
 この手の知識には疎い夏海だが、それが巨乳グラビアアイドル並みのサイズ  
だということぐらいは知っていた。  
 改めて自分の胸の大きさを意識し、身体が震えた。  
 
 弘輝は、サイズの判別方なら、高校生の頃にはもう知っていた。  
──まてよ……これでアンダーが緩いってことは……。  
 胴を締めていたブラのベルトの跡は薄く、手応えも緩かった。どうやら一番  
細いアンダーサイズでも、彼女の胴回りには余裕があるらしい。  
 実寸よりもアンダー表示が小さいということは、カップサイズはさらに上の  
ものが適合すると弘輝は聞いていた──ということは、夏海の計算上のカップ  
サイズは、実際にはFかそれ以上ということになるのだろう。  
 いや、サイズなど調べなくとも、眼で見て手で触れたのだ──その大きさは  
じゅうぶんに理解できた。  
──ほんと、すげぇ巨乳……。  
 夏海はまだ中学一年生になって間もない子供である。  
 これから、まだまだ成長するだろう。いったいどれほどの大きさになるのか  
想像もつかない。  
 夏海は上半身裸のまま、呆けたようにうつむいている。  
 身体はわずかに震えているようで、白い肌はほんのりと色づいていた。  
「夏海ちゃんの、Eカップのおっぱい……」  
「あっ、やっ……」  
 弘輝は再び彼女の大きな乳房を手で包んだ。  
 彼女の腕ごと抱くように背後から手を回し、指を広げてこね回す。  
「もっと触っていいよね? 感じてたもんなぁ……」  
「んっ、そんな……あぅっ」  
 手のひらから伝わる、乳房の温かく柔らかな感触は、何時間でも堪能したく  
なるほどに、弘輝の願望を満たしてくれる。  
 夏海は恥ずかしそうにうつむいているが、快感が全身からにじんでいる。  
 羞恥に震えているのに、その先の快楽を求めてしまっているのだ。  
 身体に似合わぬアンバランスな乳房は、きっとコンプレックスなのだろう。  
 自分の胸のサイズを知られ、乳房をもてあそばれ、羞恥に苛まれ──激しい  
昂ぶりを覚えているのだろう。  
──くそっ……あいつ……。  
 あの夜、こんな幼い少女に己の欲望をぶつけていたあの男──きっといつも  
あんなふうに彼女を責めているのだろう──そう思うと、男への羨望と嫉妬が  
湧いてくる。  
 その男──竹下が何者なのかも、夏海との関係も、彼は知らない。  
 それが、弘輝の嗜虐性を昂ぶらせる。  
──もっと、恥ずかしがらせてやる……。  
 自宅である。派手なことは控えるべきなのだ。  
 だが、いまさら抑えられるものではなかった。  
──もっとすごいことしてやる……!  
「夏海……夏海っ!」  
「ひっ……!」  
 口調が荒くなる。  
 夏海は怯えて身を縮ませる。  
「ほら……もっといいことしてやる。こっち来いよ」  
「あっ……嫌っ!?」  
 弘輝は乳房を鷲掴みにし、ぐいと彼女の身体を引っ張った。  
 彼女の軽い身体は、弘輝には軽々と扱える。  
「きゃっ、嫌ぁっ……!」  
 夏海は小さく悲鳴を上げ、脚を踏ん張って抗おうとたが、弘輝の腕力に敵う  
はずもなく──  
 上半身裸で乳房を剥き出しにした夏海は、窓際に引きずられてしまった。  
 
 窓の外には、雲ひとつない、抜けるような青空が広がっている。  
 眼下には、ついさっき竹下の車を降りた狭い道路がある。  
 道を挟んで、土が剥き出しの空き地があり、その奥にある民家との境目には、  
高いブロック塀が建っている。  
 塀の向こうには、大きな樹が何本か立っていて、青々と葉を茂らせた無数の  
枝を伸ばして夏の日差しを浴びている。  
 空き地の左右には民家があり、どちらも二階建てで、こちらに向いた大きな  
窓とベランダが覗える。ベランダと柵には、洗濯物と布団が干されている。  
 蝉の鳴き声はときどき止みながら、しかし、ずっと続いていた。  
 小鳥のさえずりも聴こえてくる。  
 静かな田舎町の、平凡な真夏の光景──  
「嫌っ、やっ……ひぅっ……」  
 夏海の心臓は、ばくばくと激しく脈動していた。  
 呼吸が苦しい。眩暈がしそうだ。  
「ひっ、んっ……はぁんっ!」  
 夏海は窓際で、傾きはじめた太陽に照らされて、上半身裸で立っている。  
 背後の弘輝は、中学一年生とは思えぬほどの彼女の乳房を両手で鷲掴みにし、  
乱暴に揉んで彼女を責め立てている。  
 つんと尖った淡い色の可憐な突起にも指を伸ばし、転がしたり押し潰したり、  
爪を立てて引っ掻いたりしながら、夏海に快楽を与え続けている。  
 白昼、屋外に向けて大きな双丘を曝し、淫らに喘いでいた。  
 弘輝の手首を掴んで抗っているが、刺激に身体が震えて力は入らず、まるで  
抵抗になっていない。  
 顔は羞恥にゆがみ、快感に溺れて艶めかしく色づいていた。  
──見られちゃう、ダメっ……そんなの……!  
 もし、隣家から人が出てきたら、道路を誰かが通りかかれば──恥ずかしい  
姿を見られてしまう。大きな乳房も、官能を露にした顔も見られてしまう。  
 それなのに、夏海は昂ぶっているのだ。  
 祭りの時も、今日の午前中も同じだった。  
 逃げ出したくなるほどの羞恥が、幼い彼女を激しく昂ぶらせていた。  
「夏海は……こういうの、好きなんだろ?」  
「ひゃっ、んぅっ……」  
 弘輝の手が乳房を下から持ち上げ、ぷるぷると揺らす。  
 朝に見た穏やかな雰囲気は消え去り、弘輝は凶暴な野獣のような空気を纏い、  
夏海を激しく責める。  
「こうやって……虐められるのが、好きなんだよなぁ?」  
 弘輝は嗜虐的に笑い、乳首をぎゅうっと抓んでひねる。  
「ひっ! 痛っ、ひぁっ!」  
──痛いのにっ、気持ちいいよぉ……。  
 それなのに、弘輝の言葉どおり、夏海は快感を覚えてしまう。  
 全身を駆け巡る快楽の波が、夏海の幼い秘処からとろとろと蜜をあふれさせ、  
ショーツをぐっしょりと濡らしている。  
「見られて感じて、痛いのもいいなんて……とんだ変態女子中学生だな」  
「あぅっ、やっ……」  
──わたし、変態……変態、女子中学生……。  
 竹下に言われ、自分でも口にした言葉が、夏海を責める。  
 肌を晒す羞恥と、胸への激しい愛撫と、卑猥な言葉と──すべてに刺激され、  
焦燥と官能が夏海の身を焼き、高みへと昇ってゆく。  
「こっちも……見せたいんだよな?」  
「やっ……あぁっ!」  
 弘輝は乳房から片手を離すと、夏海のスカートを一息に捲り上げた。  
 レースと小さなリボンがあしらわれた真っ白なショーツが露になり、淫らな  
露の匂いが周囲に広がった。  
「スカート掴んで……できるよな? したいんだよな?」  
「あっ、嫌ぁ……」  
 夏海は首を小さく左右に振るが、弘輝の手が彼女にスカートを押しつけると、  
素直に受け入れ、ぎゅっと握ってしまう。  
 祭りの夜の人込みの中でも、学校の数学準備室でも──  
 そして今、白昼、窓のそばで、自ら捲り上げてしまっている。  
 夏海は、言われもしないのに、スカートを胸のすぐ下まで持ち上げた。  
 
 夏海は幼い顔を羞恥にゆがめ、眼を潤ませて官能を露にしていた。  
 腰から上には何も纏っておらず、大きな乳房を弘輝にもてあそばれている。  
 スカートを自分で持ち上げ、純白のショーツを曝している。  
 肌は火照り、汗が浮いている。びくびくと震えた身体から、少女のほのかな  
香りがにじみ出している。  
「いい子だ……」  
 弘輝は片手で乳房を責めながら腰を屈めて、スカートの下にもう片方の手を  
伸ばす。  
 指がショーツにかかり、ぐいぐいと引き下ろされてゆく。  
──おっぱいも、あそこも……エッチだよぉ……。  
 そこを隠していたショーツが、膝まで下げられてしまう。  
 ショーツの内側は、淫らな露がねっとりと染みていた。  
「夏海のここ……おっぱいとは大違いだな」  
「あっ、あぅっ……」  
 大きすぎる乳房と同じぐらいに恥ずかしい、幼いままのところを露にされて  
しまった。  
 弘輝の手が、子供と変わらぬ恥丘を撫でる。  
 真夏の陽射しに照らされて、細い産毛がきらきらと輝いている。  
 ぴたりと閉じた未熟な秘裂から、透明な露があふれて周囲を濡らしている。  
「濡れすぎだろ……中一だろ? エロい子だなぁ」  
「あぁぅ……ふぁっ、あぅ……」  
 弘輝の手が夏海の腰を撫でながら、尻へと回される。  
 小さく柔らかな尻肉を乱暴に掴みながら、股の裂け目へと伸びる。  
「んっ……やっ、あぁっ!」  
 秘裂をなぞる弘輝の指に、たっぷりとあふれた蜜が絡んでゆく。  
 弘輝の膝が股の間に割り込んできて、脚を広げられてしまう。  
「ひゃっ! ひぅっ!」  
 裂け目の突端──ぷくりと膨れて、ちょこんと覗いた肉芽に触れられると、  
身体が弾けたように震えて、彼女は窓枠に片手を突いてしまう。  
 がたんと鳴った音に、そばで鳴いていた蝉が驚いて飛び去った。  
「あいつにもされてるんだろ? ぐちょぐちょにされて、喘いでるんだろ?」  
「ひッ、あっ! んっ、はぁんっ!」  
 弘輝の言葉に心を揺さぶられ、指に蕾を刺激される。  
 彼の指が秘裂をなぞり、あふれた露をすくって肉芽を責める。  
「んっ、ひゃっ……あっ、あぁッ!」  
 一番敏感なところを責め立てられ、愉悦が爆発的に膨れ上がる。  
 彼女の身体が激しく震え、窓がかたかたと音を立てる。  
 秘処からとめどなくあふれた蜜が、くちゅくちゅと音を立てている。  
 
 
 高校生の頃に開花し、弘輝が求めてやまなかったアブノーマルな性的嗜好を、  
この少女は満たしてくれる。  
「誰か来たらどうする? おまんこまで見られちゃうよなぁ」  
「やっ、ダメっ、ひゃッ……!」  
 夏海は窓際ですべてを曝し、羞恥を覚えながらも昂ぶっている。  
 口では否定していても、彼女がそれを受け入れているのは疑いようがない。  
 彼女の喘ぎが艶めかしい色を帯びてきた──限界が近いのは明らかだ。  
 全身が震えていて、秘処からは滴り落ちそうなほどに淫汁があふれてくる。  
「やらしいなぁ……夏海は変態中学生……淫乱女子中学生だな」  
 小豆ほどの大きさしかない肉蕾は、薄い包皮の中でぷっくりと膨らんでいる。  
 弘輝は二本の指でそのふもとを押さえつけ、敏感な粘膜を剥き出しにした。  
「ひッん! あっ、ひうぅッ!」  
 夏海を襲った強烈な刺激に、彼女の身体ががくがくと揺れる。  
 崩れ落ちそうになる身体を、乳房を鷲掴みにし、股を押さえて支えてやる。  
──マジで俺、この子のこと……。  
 彼女を手に入れたい──まだ中学一年生の幼い少女のすべてを自分のものに  
してしまいたいと思う。  
「夏海、イきたいんだろ? イっていいんだぞ?」  
「ひぃっ、ひあぅッ! やっ、んあぁッ……!」  
 弘輝はかつてない陶酔感を覚えていた。  
 
「誰か来たらどうする? おまんこまで見られちゃうよなぁ」  
「やっ、ダメっ、ひゃッ……!」  
──見られちゃうっ……おっぱいも……おまんこもっ……!  
 眼下には道路がある。左右に眼を向ければ、民家もある。  
 人が通りかかれば、かたかたと鳴る窓に気づくかもしれない。  
 窓を開けた隣人が、あられもない姿の自分に気づくかもしれない。  
 強い陽射しが、夏海の肌を焼いている。  
 自らスカートを捲り、秘処を曝している。乳房を揺らして悶えている。  
「やらしいなぁ……夏海は変態中学生……淫乱女子中学生だな」  
──わたしっ……変態中学生……淫乱女子中学生だよぉ……!  
 淫らな刺激に乱れている自分は、確かに淫乱なのだろう。  
 きっと、どんな男にされても、自分は感じてしまうのだ──親しいわけでも  
ない男たち、特別な好意を持っていたわけでもない男たちに、淫らに責められ、  
感じてしまっているのだから。  
 学校の数学教師である竹下と、近所の大学生である弘輝──ふたりの男に、  
夏海は激しい羞恥を与えられ、自分を失うほどの刺激を浴びて、官能の世界に  
引きずり込まれてしまった。  
 花火大会の夜からずっと続いている疼きは、盛大に燃え上がり、理性を焼き  
尽くして、変態的な行為で快楽に悶える、淫乱な少女へと変えていた。  
 竹下には、あの夜と今日の昼と、二度も導かれた。  
 二度目から一時間も経っていないのに、再び達してしまいそうだった。  
「ひッん! あっ、ひうぅッ!」  
 剥き出しにされた敏感な雌蕊が、夏海の身体を大きく弾ませる。  
 続けざまに激しく責められて、限界がすぐそこまで来ていた。  
 力が抜けて立っていられない。  
 自ら捲っているスカートを、ぎゅっと握り締める。  
 弘輝に乳房を鷲掴みにされ、股の間の潤んだ秘唇を下から持ち上げられ、  
そのおかげでかろうじて立っていられるようなものだった。  
「夏海、イきたいんだろ? イっていいんだぞ?」  
 弘輝の言葉どおりだった。  
「ひぃっ、ひあぅッ! やっ、んあぁッ……!」  
 激しい指使いに、全身が震えている。  
 右手は窓の隅に纏められたカーテンを縋るように掴み、反対の手はぎゅっと  
スカートを握り締める。  
──わたしっ、この人にも……イかされちゃうっ!  
 握り潰されるのではないかというほどに、乳房を鷲掴みにされている。  
 抓まれた乳首は激痛を訴えているのに、それすらも快感になっている。  
 もうひとつの膨らみは、音を立てそうなほどに大きく揺れている。  
 秘処からはぴちゃぴちゃと水音が響き、つんとした匂いが漂ってくる。  
 陽光に照らされているとはいえ、冷房で室温は快適なはずなのに、身体中が  
熱を帯び、汗が噴き出していた。  
「イけよ、夏海……我慢するなって……ほらっ!」  
「ひんぅっ、痛ッ! ひぁあッ!」  
 乳房を揉まれながら、乳首を抓まれてひねり上げられる。  
 剥き出しの蕾も抓まれて、激しくこすられる。  
 もっとも敏感なところが苦痛に悲鳴をあげているのに、夏海はそれを快感と  
認識してしまう。  
「イくって言いながら、やらしくイっちゃえよ……!」  
「あぁぅっ……ひうぅッ、ひあぁッ!」  
 下腹部に官能が凝縮し、圧倒的な愉悦が膨らんでゆく。  
 幼い顔に艶めかしい色をたたえ──  
「ひんッ! イっちゃっ、ますっ! イくッ……!」  
 背が反って、真っ白になるほどの刺激に包まれ──  
「裸曝して、巨乳もまんこも見られながら、イけよっ……!」  
 クリトリスを強くつねられ、夏海の全身を衝撃が貫いた。  
「イっちゃぅッ! ひぁあぅッ──!」  
 びくんと大きく弾けた身体が、窓ガラスに押しつけられた。  
 生温かいガラスの感触を乳房と頬に覚え、夏海は絶頂に達した。  
 大きな波が何度も何度も夏海の全身を駆け巡り、彼女の意識を奪った。  
 
 夏海は、胡坐をかいた彼にもたれかかるように抱かれて、快楽の余韻にぴく  
ぴくと身体を震わせていた。  
 夏海の腰から上には、肌を隠すものは何もない。  
 スカートも乱れ、腿がほとんど露になっていて、足首には淫らな露の染みた  
白いショーツが引っかかったままだった。  
 窓には白いレースのカーテンが引かれている。  
 夏海は荒く息をしながら、少しずつ呼吸を整える。  
──またイっちゃった……わたし、ほんとにエッチだ……。  
 じょじょに回復する理性が、自分を怨めしく責めはじめる。  
 剥き出しのままの乳房に、弘輝の手が重ねられている。  
──気持ちいい……。  
 弘輝はときどき乳房に指を沈ませ、夏海の余韻を刺激する。  
 強烈な絶頂の快感とは違う、穏やかで優しい刺激に、夏海はうっとりと眼を  
潤ませていた。  
──おっきいの、当たってる……。  
 腰に、彼の怒張したモノの感触がある。  
 祭りの夜はそれを眼にすることはなかったが、一時間ほど前に竹下のものを  
夏海は見ていた。  
 驚くほどにそそり立った男性器──びくびくと脈打って、つるりとした先端  
から、ねっとりとした白濁が吹き出して、大きな膨らみに降り注いだ。  
──先生の、精液……いっぱいだった……。  
 あの夜は腰と左手に、学校では胸に浴びせられた、どろりとした感触が思い  
出され、夏海の淫らな気持ちが揺さぶられる。  
「夏海ちゃん……可愛かったよ」  
「んっ……」  
 弘輝が耳元で囁く。  
 息がかかって夏海はびくっとしてしまう。  
「気持ちよかった?」  
「あぅ……」  
──そんなの、訊かなくたって……。  
 竹下もそうだった。自分に卑猥な言葉を言わせたいのだ。  
「はい……気持ち、よかったです」  
 夏海はか細い声で答える。  
──わたし、なんで答えちゃうのかな……?  
 竹下に言わされたときは、自分は官能に飲み込まれ、すべてに従順になり、  
自ら刺激を求め、そんな自分にまで昂ぶっていた。  
 だが、余韻がまだ燻っているとはいえ、今はそのときのような焦燥はない。  
 彼の喜ぶようなことをしてしまう自分が解らなかった。  
「そっか……満足してくれた?」  
「うぅ……はい」  
 満足だった──今は少し落ち着いてきて、恥ずかしくて逃げ出したいぐらい  
だが、自分は確かに彼の行為に恥じらい、昂ぶり、刺激されて達してしまった。  
 軽く意識も飛んでしまったようだ。  
──先生にも……この人にも……。  
「よかった……ちょっとやりすぎたかと思ったけど……夏海ちゃんはほんとに  
こういうのが好きなんだね」  
「あぅっ、そういう、わけじゃ……」  
 窓際で肌を曝しながら導かれる──そんな行為を自分は受け入れてしまった。  
 夏海は臍の前でもじもじと左右の指を絡め、膝をすり合わせる。  
「でも……イっちゃったよね?」  
「うぅ……んっ、ふぁ……」  
 小さな突起を指で撫でられて、夏海は吐息をもらす。  
 彼は夏海の膨らみを、ゆっくりと撫でている。今の弘輝は、穏やかで優しい、  
愛撫と呼ぶに相応しい刺激をもたらしてくれている。  
 思えば、彼は強圧的な口調ではなくなっているし、自分を呼び捨てではなく、  
ちゃんづけで呼んでいた。  
──わたし……なにしてるんだろ……。  
 とんでもないことをされたあとだというのに、彼の腕に抱かれてうっとりと  
余韻に浸っている。  
 まるで、恋人同士のように──  
 
 服を──下着から身に着けてゆくところを見られるのは恥ずかしかったが、  
裸のままでいるのはもっと恥ずかしかった。  
 夏海は身なりを整えながら、弘輝の問いかけに応じた。  
 あの夜のこと──あの男とは親しいわけではない。恥ずかしくて声も出せず、  
されるがままになるうちに、流されて自分を見失ってしまったのだと。  
 今朝ブラジャーを着けていなかったのは──あの夜のふたりの男を、自分は  
仲間だと思い込んでいて、メールで命令され、抗えなかったからだと。  
 そして、自分にそんなことをさせたのは、竹下という名の男──躊躇したが、  
母校の数学教師であるということも伝えた。  
 彼に昼、学校で責められたことも、下着を受け取ったことも──  
 どれも自分で言うには恥ずかしすぎる内容だったが、彼女は詰まりながらも  
口にすることができた。  
「……夏海ちゃんを脅して、いやらしいことをさせた淫行教師か」  
「弘輝さんだって……同じです」  
 最後に、襟の細いリボンを結び終えた夏海は、上目遣いに弘輝を見る。  
「そうだな……趣味も近いみたいだし、ひどい男だってのも……」  
 夏海の言葉に、弘輝は良心の呵責を覚えたのか、眼を逸らしてしまう。  
 だが、すぐに眉を上げて夏海に眼を向けて笑った。  
「名前……やっと呼んでくれたね。少しは、打ち解けてくれたのかな?」  
 嬉しそうな彼の顔を見ていられず、夏海は複雑な気持ちで床に眼を落とす。  
──別に、そんなんじゃないけど……。  
 緊張が和らいでいるのは自覚していた。  
 学校で竹下にされたあとも同じだった。  
 ひどいことをされたというのに、自分は彼らと普通に話している。ほとんど  
初対面に近い相手と、こんなふうに話せたことなどなかったのに──  
「ごめんね、夏海ちゃん……ひどいことしちまったな」  
 弘輝の言葉に、夏海は答えない。  
「俺のこと、怖い?」  
「……解りません」  
 夏海は少しだけ弘輝を見るが、すぐにまた眼を伏せた。  
「嫌われては、いないのかな?」  
──今は、怖くない……嫌いじゃ、ないのかな……よく解んないよ……。  
 ひどいことをされ、恥ずかしく喘ぎ、恍惚に導かれ──今も羞恥は消えない  
というのに、先ほどまでのような恐怖や嫌悪はほとんどない。  
 今はこの散らかった部屋に、居心地のよさすら覚えている──そんな自分の  
心が理解できなかった。  
 窓の外から、蝉の鳴き声が響いてくる。あと数時間は、うだるような熱さが  
続くのだろう。  
 エアコンの冷気が髪が揺らす──ほつれた髪がくすぐったい。纏め直そうと、  
髪を留めていた猫のマスコットのついたヘアゴムを外した。  
「へぇ……そっちのほうがいいじゃん」  
 弘輝が身を乗り出してきた。  
「髪、解いてるほうが似合う。可愛いよ」  
「え……?」  
 友人たちにも言われたことがあったが、夏海にはよく解らない。  
 だが、悪い気はしない──  
 夏海が眼を上げると、弘輝が手を伸ばしてきて、髪に触れた。  
「ねぇ、夏海ちゃん……今度、デートしようよ」  
「えっ……!?」  
 動揺した夏海の髪を、弘輝が撫でる。  
「携帯のアドレス交換しようよ」  
「え、あの……でも……」  
「俺のこと、嫌い?」  
 どう答えていいのか判らない。  
 嫌いではない──けれど、アドレスを交換するということは、彼との関係が  
これで終わるわけではないことを示している。  
「俺、夏海ちゃんのこと気に入ったし……つきあおうよ」  
──つきあう……? つきあう、って……!?  
 初めて自分に向けられたそんなセリフに、夏海は驚きと戸惑いの瞳で弘輝を  
見つめることしかできなかった。  
 
「明後日が楽しみだ。学校終わったらメールしてね」  
「はい……では」  
「バイバイ、夏海ちゃん」  
 手を振る弘輝に、夏海は頭を下げて彼の家をあとにした。  
 ヘアゴムで纏めず、下ろしたままのストレートの黒髪が胸元にかかっている。  
 歩き出したとたん、じわじわと汗がにじみ出てくる。あちこちから響く蝉の  
声が、体感気温を三度は上げているように思える。  
 自宅まで、直線距離で三十メートルもない。  
──わたし……おかしいよね……。  
 弘輝にひどいことをされたはずなのに、携帯電話の番号とメールアドレスを  
教えてしまった。  
 しかも、明後日の午後、彼とデートに行くことになったのだ。  
──わたし……エッチなこと、されたがってるのかな……。  
 デートなどと言っていたが、何をされるのかは想像できる。  
──恥ずかしいことに感じちゃう、エッチな子かぁ……。  
 激しく責められた未熟な秘処が、まだわずかに疼いている。  
 いや──その疼きは、あの夜からずっと続いているのだ。  
「好きだよ、夏海ちゃん。夏海ちゃんも俺を好きになってくれたら嬉しい」  
 そんなセリフを、彼は少し照れくさそうに言った。  
 夏海は、彼のことをよく知らない。よく知りもしない相手を好きになること  
など、彼女にはできなかった。  
 そう伝えると、彼は真剣な顔をして答えた。  
「俺もそうだよ。でも、最初はそんなもんでしょ? とりあえず、明後日……  
デートしてみようよ」  
──弘輝さんに、言いくるめられたのかなぁ……。  
 異性とつきあったことなど一度もないし、デートなんてまったく経験がない。  
 けれど、恋愛というのはそういうものかもしれないと思うし、しかし、彼の  
話術に嵌まっただけなのかもしれないとも思う。  
──おつきかい、かぁ……そんなの、考えたこともなかったなぁ……。  
 人見知りが激しく内気な夏海には、恋愛などというのは他人事だった。  
 だが、夏海の身には、他人事どころか、別世界のような出来事が立て続けに  
降りかかっている。  
「何回かデートして、やっぱりダメだと思ったなら、そう言ってくれたらいい。  
すっぱり諦めるから……ね?」  
 そう言った彼の言葉が、嘘偽りのない本心かどうかは判らない。  
 あの夜と今日、ひどい仕打ちをしておきながら、簡単に諦めてくれるなんて、  
とても思えない。  
 携帯電話に収められた自分のあのときの姿がある限り、彼はその気になれば、  
いつで自分に淫らな行為を強要することができるだろう。  
 諦めるなどという言葉が、信用できるわけがない──  
──弘輝さんにも……調教、されちゃうのかな……。  
 結局自分は、彼らにノーとは言えないのだと改めて思う。  
──でも……わたし……。  
 恥ずかしい姿をクラスメイトに曝して昂ぶり、竹下にもてあそばれて達して  
しまった──その直後、弘輝の部屋でも羞恥に昂ぶり、導かれてしまった。  
 ふたりは自分に、激しい羞恥と、それを上回る快楽を与えてくれた。  
 それに酔い痴れ、理性を失って乱れてしまった──  
 自分は本当に、彼らの言うとおり、いやらしい女の子なのだろう。  
 普段はそんなそぶりなど見せず、彼らの前でだけ本性を表す、変態淫乱女子  
中学生、佐伯夏海──下品で低俗なフレーズが、自分には似合っている。  
──わたしも、同じなんだ……。  
 竹下だけでなく、弘輝も仮面を被っている。ふたりとも異性に羞恥を与えて  
もてあそぶ、倒錯した趣味を持っていて、普段はそれを隠して生活している。  
 自分はどうやら、彼らの嗜好に応えられる資質を備えていたらしい。  
 羞恥に震え、快楽を求めてしまう──もう、疑いようがない。  
──しかたないよ……エッチになっちゃうんだもん……。  
 夏海は溜息をつき、空を仰いだ。  
 抜けるような青空に、蝉の声が拡散してゆくようだった。  
 冬香にメールを送らなければと思い、携帯電話を取り出した。  
 友人たちを想うと、胸が締めつけられるような気持ちになった。  
 

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