オレ達はベッドに腰掛け、向かい合う。  
「……」  
「……」  
 さつきはぎこちなく上着をめくり、  
 オレもそれに合わせてズボンのチャックを下ろしていく。  
 端から見ると間抜けな光景だけど、オレは心臓が飛び出そうなくらい緊張していた。  
 下半身が羞恥と、それを上回る期待感で、痛いくらい硬くなる。  
 そして……  
「い……いくぞ」  
「……ん」  
 二人同時に、最後の一押しをする。  
 ブルンと反り返ったオレのを、さつきは息を呑み見つめた。  
「……昔と、大分ちがう……」  
「……」  
 オレはオレで、めくり上げられたTシャツからこぼれでた  
 さつきのおっぱいに目が釘付けだった。  
 真っ白な肌、小振りだけど整った形、そして頂上のピンクの突起。  
 全てが綺麗で、オレは見惚れてしまった。  
「……」  
 オレのヤラシイ視線に、さつきは一瞬胸を隠そうとして結局隠さず  
 むしろ見えやすいように、身体の向きを変えてくれた。  
 俯きがちに顔を真っ赤に染めたさつきが、とても愛しい。  
 そうしてさつきは目を泳がせながら、チラチラとオレのを見ている。  
「別に……もっとしっかり見ていいぞ……」  
「……ん」  
 さつきは覚悟を決めたのか、まじまじとオレのを見つめる。  
 う……さつきの視線に、凄く、その……興奮する。  
 オレって……羞恥で感じるタイプなのか……?  
「あ……また大きくなってる……」  
「ぅ……」  
 
 さつきは身体を屈めて、顔を間近に寄せてしげしげと観察し始めた。  
「……」  
 それこそ触れそうなほど顔を近づけてるから、その……  
 ふんふんと、さつきの熱を帯びた息が、オレの硬直にかかって……  
「……こんな風なんだ……」  
 上から、横から、さまざまな角度で、オレのを見つめるさつき。  
 上半身裸のさつきが動くたびに、おっぱいもフルフル揺れてしまう。  
 オレは、この状況に異様に興奮してしまい……  
「うわぁ……」  
 目の前で、ギンギンに、グロテスクに反り返ってしまったソレに  
 さつきは表現し難い表情を浮かべた。  
「……痛く、ない?」  
「……ちょっと」  
「……」  
 さつきは暫く考え込み  
「うぉっ!?」  
 ゾクゾクした快感が背中を走り、思わず声を出してしまう。  
 さつきの、少しひんやりした手が、オレの、その、竿の部分を優しく撫でたわけで。  
「ぁ……ご、ごめん……痛かった?」  
 オレの反応に勘違いするさつき。  
「いや……びっくりしただけ……むしろ、もっとして」  
「……すけべ」  
 言いつつも、さつきは手の動きを再開してくれる。  
「……もっと、その……」  
「……ここも?」  
 竿だけでなく、袋も撫でてくれる。  
「う、うん……んぁ……」  
 手のひらで包むように、あるいは指先でそっとなぞったり……  
「……ぅう……」  
「……すご……熱くて、硬い……」  
 
 さつきは、幼い頃にしてくれた、痛いの痛いのとんでけー、のように  
 オレのカチカチになった息子を愛撫してくれて……  
 さつきのちょっとたどたどしい手の動きとか……気持ち良すぎる……。  
 べ、別のモンが飛び出そう……。  
「……なんか……出てきた……」  
 うわぁい。  
「……」  
 さつきは、オレの先端から滲み出た透明の雫を指で掬い取る。  
 指先でにちゃにちゃとそれを弄びながら、  
「……これが」  
「……一応言っとくけど、微妙に違うものだぞ」  
「……そうなの?」  
「まあ」  
 俗に言う先走りとか言われているものである。  
 精子ではない。  
 といっても、今この場で、そんな保健体育の授業する気にはならないけど。  
「って!? さ、さつきっ!?」  
「……」  
 さつきが、オレの硬直への愛撫を再開していた。  
 気が緩んだところに不意に来たため、その……かなりまずい。  
「ぅ……ぅあぁ……さ、さつき、その……」  
「……」  
 さつきが顔を寄せて、ふぅ、と熱い吐息をかけた瞬間、  
「う、うあああっ!!」  
「……っ!?」  
 
 ビクッ! ビクッ! ビュクンッ!!  
 
 さつきの手の中でビクビクと震え、そして思う存分に射精してしまう。  
 そうして、間近に寄せていたさつきの顔や前髪にまでオレの精液がかかってしまって  
 ようやく高ぶりが収まった時、白濁まみれのさつきが呆然とオレを見上げていた。  
 
「あ、その、ご、ごめんっ」  
 オレは慌ててティッシュとスポーツタオルを持ってくる。  
「……ん」  
 さつきは大人しく顔を拭かれてたけど、前髪にかかった粘液を指に絡めとって興味深げに見つめている。  
「……変な、感じ」  
「そっか……っておいっ」  
 さつきが、その、指に付いたソレを舐めてしまった。  
「ばっちいから止めれ」  
「そうなの?」  
「いや……まあ……その……」  
 ごめんなさい、非常に艶かしい所作でした。  
「……変な味だった」  
「わ、わかった、わかったから」  
 先ほどまで元気の塊だった息子も、いっぱい射精したせいで萎んでしまっている。  
「……」  
「……」  
 何とは無く、二人とも無言になってしまう。  
「あのさ……」  
「……」  
「もう……しまって良い?」  
 下半身のブツをさらけ出したまま、というのは結構間抜けである。  
「……」  
 さつきは上目遣いでじーっとオレを見つめている。  
「……良いの?」  
「な、なにが?」  
 さつきは俯き、顔を真っ赤にして、言った。  
「……さわりっこ、じゃなかったの?」  
「……」  
 そんなつもりは毛頭なかったんですけど……。  
 
 
 オレ達はベッドに腰掛けて向かい合い、でも微妙に目を逸らしたまま、行為を再開した。  
 先ほどから剥き出しなままのさつきのおっぱいに、手を伸ばす。  
「……」  
「……」  
 うあぁ……オレ、いま、手が目茶目茶震えてるよ……。  
 オレの指先が、さつきのおっぱいをそっと押した。  
「……ん」  
 や……柔らけえ……  
 こんな柔らかくてすべすべしてるの、かつてさわった事無い……  
 痛くしないよう、強くしないように、擦るようにさつきのおっぱいを触りつづける。  
「ん……ん……」  
 さつきのやつ、顔を真っ赤にして、ぎゅっと目を閉じている。  
 今度は手で包み込み、やわやわと揉みしだいた。  
「んっ……んぅっ!」  
 さつきの身体がピクピクと震える。  
 可愛い……感じているさつきが本当に可愛くて、それにえっちで……  
 オレはもう、どうにかなってしまいそうだった。  
「さ、さつきっ」  
「ぁ……」  
 さつきをぎゅっと抱き寄せる。  
「さつき……ちょっとごめんな」  
「……ぇ?」  
 オレはさつきの身体の向きを変え、後ろから抱きしめる格好にする。  
 いわゆる背面座位、である。  
 この姿勢のほうが、さつきの身体がより触りやすい。  
 手を前に回して、さつきの小振りなおっぱいを思うまま愛撫する。  
「ん……んぅ……」  
 さつきは顔を真っ赤にしつつ、声を押し殺して耐えている。  
 オレはちょっとイジワルしたくなって、硬くなりだした乳首を重点的に指で転がした。  
 
「んぅっ……ふあぁっ……」  
 さつきの喘ぎ声が1オクターブ高くなる。  
 オレの腕の中で、身体をくねらせて悶えている。  
 ……もっと、見たい……えっちに感じているさつきをもっと見たい。  
 オレの中で何かが飛んでしまった。  
「ひぁっ!?」  
 オレはおっぱいへの愛撫を続けながら、さつきのほっそりした首に舌を這わす。  
 うっすらと、さつきの汗の味がする。  
「え、や、ちょ、ちょっと、だいす……ひぅっ!?」  
 はむはむと、さつきの耳たぶを軽くかじる。  
 舌で耳の中まで舐めたりなぞったり、また軽くはむったり……  
「ん、ぁ……ふぁ……それ、ダメッ……やぁ……」  
 片手でおっぱいを弄り回し、もう一方の手で、下腹部をさわさわと撫でる。  
 それから、すごくスベスベしてて、むっちりとしたさつきの太ももまで、触りまくる。  
「ん、んぅっ、ふぅんっ!」  
 さつきがびくびくと震える。  
 オレ、さつきの全身を、すみずみまで弄り放題好き放題してる。  
 女の子の、さつきの身体って、おっぱい以外も、こんなに柔らかくて良い感触なんだなぁ……  
 オレはさつきの乳首をつまみ上げ、短パンの上からさつきのアソコをちょっと強く押すと、  
「ん……〜〜〜〜〜っっ!」  
 さつきは声を押し殺してたけど、ブルブルと身体を震わせ、仰け反った。  
 ややあって、オレの腕の中でぐったりともたれかかる。  
「ぁ……は、ぁ……」  
 オレはさつきの耳元に囁く。  
「イッちゃった?」  
「……ば、ばか」  
「あいた」  
 肘打ちを食らいつつ、さつきをしっかりと抱きしめる。  
 
 さっきよりも濃厚なさつきの匂い、温もり、感触が伝わってくる。  
「……大介の変態」  
「ん〜」  
 ぎゅうっと抱きしめて、クンクンさつきの匂いを嗅いでるものだから、変態呼ばわりである。  
「いや、だって、いい匂いだし」  
「……変態。それに、さっきから当たってる」  
 もう、オレの息子は一度目の射精から復活して、それ以上に硬く反り返って  
 さつきのお尻のあたりをグリグリと押している。  
「あ、あのさ……その……」  
「……」  
 そのぉ、もう、入れちゃいたいというか……  
 
「……ダメ」  
 
「えっ!?」  
 予想外のお言葉に、一瞬だけど、目の前が暗くなる。  
「え、えと……そのぉ……」  
 何とも情けない顔をしているオレを、さつきは睨むようにじっと見つめてくる。  
 何かを期待する眼差し。  
「……えっと」  
「……」  
「ひょっとして……キス?」  
「……ん」  
 さつきが身体の向きを変え、オレ達は向かい合う、対面座位な姿勢になってしまう。  
「……キス、してくれなきゃ……ダメ」  
 
 ……なんか、すっげえこっ恥ずかしいであります、隊長  
 ていうか、もう、突貫したいであります、隊長  
 
「……さ、さつき」  
「……ん」  
 さつきをゆっくりとベッドに押し倒す。  
 オレはさつきに覆い被さって、そして  
「「……ん」」  
 柔らかな唇の感触。  
 別にこれが初めてというわけではない。  
 恋人同士になってから、もう、何度だってしている。  
 だっていうのに、その……えっちの時のキスというのは、その……  
 
 すっげえ、たまらんものがありますよ、隊長  
 
 オレはいつもより激しく唇を重ねる。  
 舌を出して、ペロペロとさつきの柔らかい唇を舐めまわす。  
「……んぁ」  
 さつきは素直に唇をちょっと開き、オレの舌を誘い込んだ。  
 さつきの熱気の篭った口内に侵入する。  
「……ん……ん」  
 隅々まで舐めまわし、それからお互いの舌を唾液と一緒に何度も絡めて、  
 今度はさつきの方からも、オレの口の中に舌を入れてきたり、  
「ん……ふぅんっ……」  
 ディープキスの間も、さつきのおっぱいだとかお尻とか太ももだとか、身体のあちこちを触りまくる。  
 そのたびに、さつきの身体が扇情的にピクピク震えて、熱い吐息が間近にかかって。  
 お互い、口元が唾液でベタベタになるもの構わずに夢中になって舌を絡め続けた。  
 そうして、充分に堪能した後、ゆっくりと顔を離す。  
 唾液の白い糸で繋がったお互いの顔。  
 さつきの顔はトロトロに蕩けてて、潤んだ瞳でじっとオレを見上げている。  
 
「……さつき」  
「……ん」  
 もう一度、軽くキスをすると、さつきの短パンに手をかけた。  
「……ん」  
 さつきは脱がせ易いように腰を上げてくれる。  
 汗なのか、それ以外の体液なのか、しっとりと濡れている白いパンティ。  
「……やだ」  
 まじまじ見てたら、蹴られてしまった。  
「お前だってオレのを見ただろ」  
「……ぅ〜」  
 軽く押さえつけてからさつきの足を広げると、さつきは素直に足をひろげてくれた。  
 さつきのショーツに手をかけ、ゆっくりと脱がした。  
「……」  
「……」  
「……な、なにか言ってよ……」  
「あ、す、すまん……」  
 目の前の女体の神秘に圧倒されてしまったというか……  
 ちっちゃい頃、一緒にお風呂に入ったことはあるけど、その……  
「……へ、変……?」  
 さつきの、不安な声。  
「い、いやっ、全然っ! そんな事っ!!  
 その、すごく綺麗で……見惚れたというか……」  
「ば、ばかぁっ!!」  
 褒めたのに何で蹴られますか?  
「ちょ、ちょっと大人しくしろって」  
「ひぅっ!?」  
 さつきの身体が跳ね上がる。  
 指で、さつきの女性器を擦ったのだ。  
「は、ぁ……」  
「うぁ……」  
 そこは柔らかくて、そして熱いぬめりを帯びていて……指先に粘っこい液が絡みつく。  
 
「さ、さつき……」  
「や、ぁ……」  
 身を捩って逃れようとするさつきをしっかり押さえつける。  
 指で、さつきの綺麗に纏まった恥毛を掻き分け、秘所に触れる。  
「んぁっ!?」  
「……」  
 痛くしないように、ゆっくりと上下に擦る。  
 それから、弄ったり、そっと広げたり……。  
「ん……んぅっ……ぁ、ぁ……」  
 クチュクチュと淫靡な音と、さつきの押し殺した声が部屋に響く。  
 ジュプリと、人差し指がさつきの膣内に入った瞬間  
「ん、ふあああああああああっっ!!」  
 さつきが堪え切れず声を上げ、身体を激しく仰け反らした。  
 柔らかく、熱い媚肉が、オレの指をねっとりと締め付けてくる。  
「さつき……」  
「あ、は、あぁ……」  
 さつきが落ち着いたのを見て、ゆっくりと指を引き抜く、それだけで  
「んっ、ふぅんっ……」  
 さつきが身体をびくびくと震わせた。  
「だ、だいすけぇ……」  
 さつきが泣きそうな顔でオレを見ている。  
 ……もう、良いかな、ていうか、オレの方が限界……。  
「さつき……」  
「……ん」  
 軽くキスをして、じっと見つめあう。  
 コクリと、お互いに頷きあった。  
 そしてオレはさつきに覆いかぶさるようにして……あ、しまった。  
「ちょ、ちょっとタンマ」  
「……?」  
 お互い、もう最高潮な時に、間抜けな声を出してしまう。  
 
「ちょ、ちょっと待っててな」  
 少し慌てて机の引き出しのコンドームを取り出す。  
 念のため言って置くけど、自分の金で買ったやつだからな。  
「……」  
 箱を開けて、説明書とブツを取り出して……  
 は、早めに準備しとくんだったぁ……  
 うわぁん……落ち着こうとしても慌ててしまう……。  
 さつきが待ってるっていうのに……  
 これで冷めてしまった、何ていったら一生の恥……。  
「……さつき?」  
 さつきが身体を起こして、オレの腕をぎゅっと掴んだ。  
「……ぃよ」  
「な、なに?」  
「……着けなくても、良いよ」  
 オレはポカンと口を開けた。  
「あ、いや、でも……」  
 さつきはモジモジと  
「……だ、だいじょうぶな日だから……計算、してたから」  
「……」  
 
 神様、今ならあなたの存在を信じます  
 
「さつきぃっ!」  
 たまらず、オレはさつきにぎゅぅっと強く抱きつく。  
「さつきぃ、好きだ、もうめっちゃ好き、愛してる」  
「……バ、バカ」  
 オレはそのままさつきにもう何度になるか分からないキスをする。  
「ん……」  
「ふ、ん……」  
 ゆっくりと顔を離し、見つめあったまま、オレは剛直をさつきの膣内へと……  
「……」  
「……ここ、だよ」  
「……ありがと」  
 さつきの手に導かれて、一際熱くぬかるんだ部分にあてがう。  
 
「んっ」  
「うぁ……」  
 クチュっと水気を帯びたさつきの秘所。  
 オレの硬直が媚肉を掻き分け、さつきの膣内へと進入する。  
「ん……んぅっ!」  
「はあ、はあ……」  
 さつきが目をぎゅっと閉じ、痛みに耐えている。  
「さ、さつき……」  
「つづ、けて……」  
 できるだけゆっくり、奥へと突き進む。  
 そして、一番奥まで届いた瞬間  
「あああああああっっ!!」  
 さつきが声を上げ、オレに強くしがみ付いてきた。  
「さ、さつき……」  
「ん、あ……は、ぁ……」  
 さつきの目から涙が滲む。  
 それがすごく痛々しい。  
「え、えっと、その……」  
 オロオロと何もできないオレに、さつきが涙目で微笑んだ。  
「痛い、けど……すごく嬉しい」  
「さつき……」  
 胸が熱くなった。  
 だから、ぎゅっと抱きしめ返して、そしてさつきの目に滲む涙を舐め取ってやる。  
「だいすけぇ……」  
「さつき……」  
 しばらくの間、オレ達は何もせず抱き合ったままでいた。  
 それだけでもすごく気持ち良い。  
 さつきの膣内、熱くてヌルヌルしてて、それでいて凄くキツイ。  
 オレの剛直をキュゥッと締め付けてくる。  
「大介」  
「ん?」  
 さつきが頬を摺り寄せ、  
「……動いても、良いよ」  
「……分かった」  
 ゆっくりと腰を動かす。  
 その分、さつきの中をじっくりと味わうことが出来る。  
 
「ん……んっ……は、ぁ……」  
「さつき……さつきぃ……」  
 ゆっくり、掻き回すように腰を動かし続けてると、  
 じゅぷじゅぷと、少しずつさつきの潤いが増してくるのが分かる。  
 そして、だんだんと  
「ん、ん、はあ、ふぁ……」  
 さつきの頬が紅潮し、声も艶めいたものになっていく。  
 もっと気持ち良くさせようと、腰の動きと一緒におっぱいを揉みしだき、乳首を指で転がす。  
「ふあ、はああぁ……」  
 さつきの声が一オクターブ高くなる。  
 身体をフルフル震わせて、アソコもキュウッと締め付けてきて……  
 オレはもう、限界だった。  
「大介……だいすけぇ……」  
 さつきがうわ言のようにオレの名前を呼んで、その両手でオレの顔を挟んだ。  
「さつき?」  
 さつきが、にっこりと笑って、  
 
「好きだよ……大好き」  
 
 ……この状況で、すっげえ殺し文句。  
 
「さ、さつきぃっ!!」  
 オレの中で、一気にスパークしてしまう。  
「あっ、あっ、はああっ!!」  
「う、くあ……」  
 あっけなく限界に達したオレは一際強く腰を押し付け、  
 
 ビクッ、ビクンッ、ビュクンッ、ビュクンッッ!!  
 
 さつきの膣内の、一番深くに、ありったけ射精してしまう。  
「あ、は……大介の……熱いの……いっぱい……」  
「さ、つき……」  
 身体から力が抜けて、ぐったりとさつきに覆い被さる。  
「ん……」  
「んぅ……」  
 チュッと口付けをして、舌を絡めて、唇を舐めたり吸い合ったり、  
 オレ達はお互いが気が済むまで、ずっとそうしていた……。  
 
 
 ………………………………  
 それから、  
 オレ達は文字通り精根尽き果て、ベッドに突っ伏していた。  
 部屋に夕暮れの陽が射し込んでいる……。  
 てことは……オレ達、昼も取らず水も飲まずにヤリ狂ってたの……?  
「な……なぁ……さつき……」  
 声がすっかり掠れている。  
「……ん」  
 隣のさつきの声も、弱々しい。  
「オレ達……ひょっとして……馬鹿?」  
「……ひょっとしなくても馬鹿」  
 二人して乾いた笑いを浮かべる。  
「夕飯、どうすっか……。出前でいいか……」  
「……ん」  
 というか、もう外に出る気力なんて無い。  
 ノロノロ身体を起こし、服を着替える。  
「ぅ〜」  
「さつき〜、大丈夫か〜」  
 さつきが起きようとして起きれず、ジタバタしている。  
「……お水」  
「はいはい」  
 放置したままの、すっかり温くなったジュースを持ってきてやる。  
「……」  
 さつきは一息に飲み干してしまった。  
「……」  
「分かった、分かったって。冷たいのを持ってきますよ」  
「……ん」  
 何だかなぁ……そうだ。  
「なあ、さつき」  
「ん?」  
「その前にさ、あん時の台詞、もう一回言って欲しいなぁ。  
 イク前に言った、オレの事が……」  
 バフンという柔らかい衝撃。  
 オレの顔に枕が張り付いていた。  
「照れなくたって良いだろっ」  
「〜〜っ」  
「分かった、分かったってっ。時計は止めてくれ。シャレにならん」  
「……早く持ってくる」  
「へ〜い」  
 ちぇ〜。  
 これだけだと癪なので、部屋を出るとき、まだ生まれたまんまの姿のさつきに、  
「オレも、お前のこと、大好きだからな」  
「っ!?」  
 言うだけ言って、部屋を出る。  
 さてと、今頃顔を真っ赤にしてるだろうお姫さまのために、飲み物を持ってきますかね。  
 オレは足取りも軽く、台所に向かうのであった。  
 

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