なんで俺が命を狙われなきゃいけないんだよ…  
親父が国の要人だからって、なんで俺まで…  
こんなマンションに閉じ込められて、外にも出られないなんて。  
今日で3日目…あと何日こうしてれば良いんだろ…  
唯一の救いは…  
 
「どうかなさいましたか?」  
「いやいや、何でもないっす」  
俺に付いてくれたのが、女SPさんなくらいかな。  
スタイルも良いし、顔もクールビューティーって感じで、俺のツボなんだよな。  
それにしても、SPって大変だよな。  
四六時中こうして付いてなきゃいけないし、食事は差し入れの弁当とかだし、風呂とかどうしてんだろ?  
「女SPさん」  
「何でしょう?」  
「ここ3日、ずっと俺に付いてますけど、風呂とかどうしてるんですか?」  
「着替えはしてますけど入ってませんけど…臭いますか?」  
「臭ってなんかないですよ!」  
…いい匂いはしますけど。  
「俺を狙ってる奴らは、俺がここにいるの知らないんでしょ?」  
「見つかりにくい立地なので…でも、時間の問題かもしれませんが」  
「じゃあ、今のうちにシャワーだけでも浴びてきたらどうです?」  
「え?」  
「やましい気持ちはないです!ただ…」  
「ただ?」  
「ここが見つかって、逃げ回らなくちゃいけなくなると、いつ入れなくなるか分からないし」  
「…」  
「それは女性にはキツいかな…と。だから今のうちにどうぞ…と」  
女SPさんはしばらく考えると  
「そうですね…すいませんが、お借りします」  
と言って、風呂場に行った。  
さて、俺はテレビでも見てようかな…  
 
何だよ…今日は見るもんねぇな。  
ゲームでもするかな。  
 
ガシャーン!  
窓ガラスの割れる音で俺が振り返ると、窓際に黒ずくめの男が立っていた…手には光る物…ナイフ!?  
その男は一直線に俺に向かってくる…俺は恐くて動けない…やられる!  
 
がしっ!  
瞑っていた目を開けると、目の前にナイフの刃先が…その腕を捕まえているのは…  
「女SPさん!?」  
「下がって!」  
俺が下がると同時に、女SPさんの膝が、男の顔面にめり込む。  
男はそのまま崩れ落ちると、ピクリとも動かなくなった。  
「俺さん!怪我はありませんか!」  
「だ、大丈夫です…」  
「奴らにここが知られてしまいました。いち早く、ここを離れましょう」  
「その前に、服を着て下さい…」  
「え?」  
シャワーを浴びてる途中だった女SPさんは一糸纏わぬ姿だった。  
透き通るような白い肌、小ぶりの胸に、初めて見る女性の大事なとこ…  
「ぐふ!?鼻血が!」  
初めて会った時から感情を表さなかった彼女が、顔を真っ赤にして  
「あ…お…お見苦しいところをお見せしてしまい、申し訳ありません!」  
と言って一礼して、脱兎の如く風呂場に消えていった。  
 
数分後、いつものスーツを着た彼女の運転で、マンションから離れた。  
「これから俺さんにも、苦労を強いるかもしれませんが、気を強く持って下さいね」  
「いいもの見させて頂いたんで、頑張っていけそうっす」  
「な!?…」  
彼女の顔が、みるみる真っ赤になっていく。  
この人がいてくれたら、頑張っていけそうだ。  
 
 

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