僕はこの春に無事大学に合格し、都内で一人暮らしすることになった。  
親父の知り合いがオーナーのこのマンションへの引越しも終わり、一人ぐらし生活が始まるんだなぁと思うと、期待と不安で感慨深いものがある。  
 
「そういえば、隣の部屋の人たちに、挨拶に行かないとな、、」  
 
俺は粗品のタオルを3つ持ち、とりあえず最上階のペントハウスに住む大家さんの家に向かった。  
 
「ピンポーン」  
「はーい。どなたぁ〜。」  
 
20台後半のセクシーバディの女の人が出てきた。胸の部分がばっくり割れている服を着ている。  
 
「あの、、503号室に引っ越してきた、駿河です!!!。よろしくお願いします。これ、つまらないものですが、、」  
 
彼女は上半身を部屋の中の方にねじり、誰かを呼ぶ。うう、ばっくりあいた胸の隙間から乳首が見えそう、、  
 
「あなた〜。503号室に引越ししてきた子よ〜。」  
 
奥からファンキーな服装の爺さんが出てきた。この人が有名なデザイナー、建築家、そし芸術家で、このマンションのオーナである。  
最初に出てきた女の人が”あなた”って呼んだな?もしかして、奥さんなのか?  
 
「おお!駿河君の息子か。よろしくな。困ったことがあったら何でも相談に来なさい。」  
 
「はい、よろしくお願いします。」  
 
俺は、自分の部屋の階に戻り、右隣の502号室のチャイムを鳴らした。  
 
「ピンポーン」  
「・・・・・・」  
 
誰も出ない。まあ、社会人なら今は会社に行ってる時間だしな、夜にまた行こう。  
 
続いて、505号室のチャイムを鳴らした。  
 
「ピンポーン」  
「・・・はい。どなた?」  
 
インターホンから若い女性の声がした。どきどきする。  
 
「あ、あの、隣の503号室に引っ越してきたものですが、ご挨拶に参りました、、」  
「ああ、、ぶちっ!」  
 
そういって、インターホンが切れた。まあ、最近は隣人の付き合いってこんなもんだろう。と、あきらめていたとろに、  
 
「がちゃがちゃ、、」  
 
玄関のドアが開いた。  
俺は、タオルを差し出し、頭を下げた。  
 
「あ、あの、503号室の駿河です。よろしくおねがいしまっ、、いっ!??」  
 
俺は顔を上げ、彼女の姿をみて固まってしまった。  
 
全裸だった、、  
 
「ふーーん、まっ、よろしく」  
 
全裸の彼女は頭のてっぺんからつま先までなめるように見回し、タオルを受け取る。  
 
歳は20代前半、まるで絵画に出てくるような完璧なプロポーションだった。豊満な乳房、上を向いた乳首、きゅっと引き締まったウエスト。  
そして、大きくも垂れてはいないヒップ。俺はその場で見つめてしまう。  
 
「なに?ほかに用?」  
 
「あ、いえ、とりあえず、挨拶だけで、、」  
 
「そぅ、、、、タオルありがとう。ちょっと忙しいから、じゃっ!」  
 
そう言って彼女はドアを閉じた。ドアの表札があらためて目に入る。  
 
「YUKARI MIYOSHI」  
 
これが僕の隣人、全裸のゆかりさんとの始めての出会いだった。  
 
 
 
第2話  
 
一人暮らしをはじめて1週間。大学にも通い始めてなんとか生活が落ち着いてきた。あの日以来、お隣さんとは会っていない。  
まあ、普通はそんなに会わないか。  
 
夕方、腹も減ってきたので近くのコンビニで弁当を買うか、それとも駅前の商店街で新しいメシ屋でも開拓しようかと思い部屋を出た。  
 
エレベータのボタンを押す。どうやら最上階から降りてくるようだ。俺はぼけーっとそのランプを見つめていた。  
すっと、ランプの動きが自分の居る階で止まる。  
 
 チーン!  
 
 うっ!うおっ!!!  
 
エレベータのドアが開き乗り込もうとしたとき、一瞬固まってしまった。  
そこには全裸の女性が立っていた。  
 
隣の部屋のゆかりさんだった。  
 
「ん?あら、お隣さん。こんにちは」  
 
普通に挨拶だ。ぜ、全裸なのに。。。この前は部屋の中だけだと思っていたが、この人、マンションの中を全裸で歩き回ってるのか?  
 
「あ、うう。こ、こんばんわ」  
 
ゆかりさんはゆっくりとエレベータから降りてくる。  
前回のように玄関のドアの隙間からではなく、がっつり正面から裸を見ることになってしまった。  
豊満な乳房、ピンクの乳首、そして、薄い陰毛がすこしだけ付いていて、正面からでもわれめがしっかりと見えている。  
 
僕の前を通り過ぎて部屋に向かっていく。歩くたびに大きくて柔らかなおしりがぷりぷりと揺れる。  
 
彼女は自分の部屋の前で止まると、くるっと僕の方を向いて微笑んだ。  
 
「きみ〜。私をおかずにしちゃだめよ〜w」  
 
ゆかりさんはそのまま部屋の中に消えていった。  
僕は出かけるのも忘れ、しばらく呆然と立ち尽くしてしまった。  
 
その夜のおかずは言いつけを破って当然ゆかりさんだった。  
 

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