月の綺麗な満月の夜の事・・・  
 
此処はとある海岸、大潮の潮が引いた磯を、  
質素な白い麻の着物を身にまとった若い海女が一人。  
いつもの海女小屋からの帰りに一人だけ別れ、  
海の底にあるモノが年に何度かの大潮で、姿を表す磯の岩の間を、  
海女は珍しげに歩を進めていた。  
 
その海女を眺める一対の目。  
頭の部分だけで3尺はありそうな大蛸が、岩の陰から海女の行き先を伺っている。  
この大蛸、いつもはネグラにしている海底の岩の洞から眺めているが、  
この近辺の漁場で漁をする海女の中で、  
腰まである黒く長い髪を束ね、太陽の光を受け付けない様な白い肌のこの美しい海女を、  
いつの頃からか狙う様になっていた。  
 
しかし、奇妙に入り組んだ海底で、潮の流れが複雑な大蛸の居る洞の側で、  
経験の浅い若い海女が漁をする訳はなく、何度かの接近も大蛸には悔しい思いをした。  
 
その若い海女が、手、いや足の届く所に居る。  
これは、千載一隅のチャンスだが、海の中の様に動けるわけではなく、  
ココで逃げられたら、元も子も無い。  
大蛸は自分の分身である小蛸を囮に使う事にした。  
 
「あら?なにかしら?」  
海女が岩の間を歩いていると、ふと目に入った物。  
岩の間の砂地のわずかに残った海水に、何か塊が動いている。  
月の光で照らされた黒い塊は、小振りとはいえ、立派な蛸だ。  
「引いた海に取り残された様ね。」  
 
思わぬ収穫とばかり近寄り、海女が砂地に下りた所、  
右足に何か岩ではない何か柔らかい物が、絡みつき海女は、  
短い悲鳴をあげて、砂地に倒れ込んでしまった。  
 
「えっ?なに?」  
身体を少し起して足元を、月の光にすかして見ると、岩の陰の洞から伸びている  
太く長い何かが右の細い足首に巻きつかれて居る。  
岩の陰からさらに現れた何かに、左足はふとももまで、巻きつかれてしまった。  
 
「きゃあぁ・・・」  
得体の知れない何かに驚いた海女の悲鳴は、素早く動いた小蛸の一本の足に、  
舌を巻きつかれ、遮られた。  
 
大蛸は、狙い狙っていた海女を身体を、ついに捕らえた。  
 
束ねた髪は広がり、腰巻は解け、麻の着物は肩まではだけ、  
小振りの胸を夜気にさらした海女の引き締まった白い裸体に、  
大蛸の吸盤のついた八つの足が、幾重にも巻きつきつつも蠢き、  
女を責め泣かせる淫靡な情景が、潮の引いた磯の砂地で、月に照らされていた。  
さらした素肌に、足に付いた幾つもの吸盤に吸われ、  
ぬめる蛸の足は若い海女の官能を引き出そうと、全身をくまなくなぶり続ける。  
 
「あっっ、ああ・・・」  
肩に巻きついた小蛸の足に海女は口腔を犯され、あえぎ声しか出すことが出来ない。  
独特の弾力のある足が、噛み切ることも出来ず、狭い穴の得物を繊細な動きで絡め獲る蛸の足に、  
舌を絡め獲られ、口の中まで甘美な刺激を与え続ける。  
 
そのうち一本の大蛸の足が、海女の足の付け根に息づく茂みに狙いを定め、  
茂みからお尻の谷間まで、一気に擦り上げた。  
「ふあっっっ!、あっ、あっ、あぁ・・」  
大事な所を大小さまざまな大きさの吸盤で弾かれる度、まぶたの裏に火花が走り、  
蛸の足で拘束されているはずの腰が、大きく跳ねる。  
 
大事な所を擦りあげる大蛸の足を、辛うじて動く手で、つかんで止めようとするものの、  
逆にその手ごと蛸の足に絡め獲られ、その足はわき腹や背中を責めてくる始末。  
責め泣かせてくる蛸の八本の足を止める為に、人が持つ二本の手で足りるわけは無く、  
いよいよ海女の、緊縛の度合いが増してくる。  
そして海女の大事な所は、大蛸の足で緩急をつけ絶え間なく擦りあげられ、  
海水以外の液体でますます潤んでいく。  
 
大蛸は、海女の乱れた茂みに口を近づけ、海女の充血した秘所よりあふれ出る汐を、吸い上げた。  
「ひあっ!!!」  
海女の汐の味が気に入ったのか、そのまま吸い続ける。  
そして吸盤で全身を弄られる度に、官能の炎がさらに燃え上がる。  
もう、息が弾んでしまい、声を抑えることは出来ない。  
「あああああああっっっ!」  
子宮まで吸い出されそうな感覚に、  
大蛸の足で束縛されているはずの引き締まった白い身体が、弓なりに仰け反る。  
このまま、魂が竜宮城まで連れて行かれる様な絶頂を味わい、海女は果てた。  
 
しかし、若く奔放な性に火がついてしまい、一度の絶頂で満足する事が出来なくなってしまった海女は  
ますます人外の刺激を、大蛸小蛸に求めだす。  
噛み切ろうとしていた意思が無くなったのを察したのか、小蛸は2本の足を小振りな双丘に伸ばし、  
頂きへの征服を開始した。  
「ふあぁぁぁぁっ!」  
大蛸の太い足に全身と同じ様になぶられ、そして無数の吸盤についばまれていた柔らかい双丘に、  
今度は小蛸の足がじわじわとらせん状に巻きつきながら揉みしだき、繊細な刺激を送り出してきた。  
行き着く先は、薄紅色の頂点だと言うのは、海女も理解し身体を熱くする。  
「あん!あん!あっっ!あん!」  
負けじとばかりに、大蛸の足は女の素肌に吸盤を擦りつけ、裸体に絡みつく動きも複雑に激しくなる。  
 
「ひぃっっ!」  
ついに、小蛸の足は海女の硬くなった二つの頂点に達し、その頂きもらせん状に絡みついた。  
なぶると同時に、無数の吸盤で刺激を断続的に送り込む。  
人との交わりでは、得ることの出来ない、繊細な刺激。  
甘美な刺激が脊髄を矢の様に駆け抜け、  
秘洞から温泉の様に湧き出してくる汐を、大蛸が大きな音を立てて吸い続ける。  
腰から下はもう感覚がなく、胸からの刺激でもう息も十分に出来ない。海の底に居るようだ。  
白魚の様に跳ねる白い裸体に絡みつく八本の戒めも、今の彼女には甘美な刺激に過ぎなかった。  
 
不意に、なぶり続けた舌への拘束が無くなった。  
大蛸からの、秘部への刺激も同様だ。  
相変わらず、身体には大蛸の八本の足が絡み付いているが、  
小休止で、送り込まれていた刺激に、脳が多少慣れたのであろうか?  
もやのかかる頭で、小蛸が海女の下腹部に移動しているのが、わかった。  
「あぁぁぁ・・・・」  
月の光に浮かび上がる白い素肌の上を、小蛸の移動する刺激も、今の海女には十分甘美な愛撫と同じだ。  
 
今まで味わった事のない絶頂。  
でも、女の部分が満たされていないことは、海女自身理解していた。  
ふと、過去に寝た男が枕元で『お前のアソコは蛸壺だ』と、からかわれたと思い出した。  
 
不意に、小蛸がしようとしている事を理解した。  
「ああっ!そこはだめ!そこはだめなの・・・あんっ!いいっっっ!」  
その瞬間、感覚が無いはずの下半身から、淫核に柔らかい何かが絡みつく鋭い感覚。  
いつの間にか剥けて硬くなった淫核に、乳首と同じ事をされてしまったのだろう。  
 
また淫核への刺激と同時に、潤みきった秘洞の中にも、  
不思議な硬さを持ついびつな形の何かが入り込む感覚。  
茂みより溢れる汐を吸い続けた大蛸の口でもなく、海女を拘束しなぶり続けた大蛸の足でもない。  
海女の女の部分を満たしたのは、複雑に組み上げた小蛸の足で出来た陰茎だ。  
 
「あっ!あっ!あっ!あっ!」  
今までの小蛸とは違う荒々しいピストン運動に、海女は喘ぐ。  
一回一回の挿入ごとに海女の中で陰茎はさらに複雑に形をかえ、擦り、蠢き、吸い付き、  
くまなく、執拗に秘洞の最奥までも蹂躙していく。  
 
「あっ!ああんっ!!」  
今までの経験では突かれた事が無い、甘い部分を小蛸に小突かれ、  
淫核からの甘い刺激と一緒に、甘い息がもれる。  
これで気をやったのは、何度目だろう?  
 
「あっ!ふぁああんっ!!」  
人間の男では真似の出来ない、自分の中で形が変る小蛸の足で、柔らかい肉壁を擦りあげられ、  
淫核からのしびれる様な刺激と一緒に、身体が跳ねる。  
あぁ・・、また達してしまった。  
 
「あっ!それ、らめぇぇっっ!!」  
自分の中で知らない部分をまさぐられ、染み込んで行く様な小蛸の刺激と、  
淫核からの吸盤でプチプチと弾かれるような刺激と一緒に、むせび泣く。  
 
桜色に肌を染め、それ以上に妖艶に染まった海女の身体を、  
大蛸小蛸の16本の足に許し、まぐあう姿が月の光に照らされていた。  
 
まだ若く、海で鍛えられた海女。  
まだまだ続く痴態に、そして自分に終わりが無いことを知っていた。  
 
月の綺麗な満月の夜の事だった・・・  
 
 
 
 
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