数日後。  
僕は二階の自室でエアコンを効かせて漫画を読んでいた。  
すると姉が部屋に入ってきた。  
「なんだ、こっちもエアコンつけてるの」姉はそういうと自室から中学校の宿題と卓袱台を持ってきた。  
エアコンは電気節約のために家の中では1台しか電源を入れないと我が家の家法で決まっていた。  
だから姉が、エアコンを先につけた僕の部屋に移ってくるのは普通のことだった。  
「勉強するから静かにしてよね。」姉は僕に念を押した。  
僕は少しドキドキしていた。数日前の夜のことを思い出す。姉の袖無しワンピースの裾からはふっくらとした太ももが覗き  
袖口からは脇から華奢で細い腕が伸びていた。かくいう僕自身もどちらかというと華奢な方ではあったが。  
時間は刻々と過ぎる。部屋はエアコンと姉の筆を走らせる音のみ。漫画にもそろそろ飽きつつある。  
「お姉ぇーちゃん!」僕は姉の横に座った。何か構って欲しかったのだ。  
「なによ」姉は返事だけして宿題を続けている。  
「いや、別に。」僕はニコニコしながら筆先を眺めた。よく分からない図形が書いてあり、姉はそこに数字を書き込みながら考えている。  
「邪魔するな!」姉は僕の肩を掴んでそのまま横に押し倒した。そして僕に覆い被さった。  
姉の長い髪が僕の頬に触れた。  
「へへ、くすぐったい」僕は笑った。姉も笑いながら僕の頬に髪の先を擦り付けた。  
「何を期待してたの?」姉はクスッと笑った。  
「え・・・いや、その・・・えっと・・・」僕はドギマギした。  
姉はワンピの左の袖を肩から下した。ブラのしていない小さな胸が露になった。  
小さな乳首が見える。だが、男の子のそれよりは明らかに発達したそれは僕の本能を呼び覚ました。  
心臓がバクンバクンと下半身に血液を送り始めた。僕はそっと手を伸ばし、その蕾のような先端に触れようとした。  
腕を曲げたところで勇気が出ず、手を引っ込めてしまった。僕は目を見開いて胸を見た。そして姉の顔を見た。  
姉がニヤっと笑った。僕の胸はドキンと跳ねた。  
「触りたい?」姉が小さな声でそう囁いた。母が帰ってくるにはまだ2時間は時間があった。  
でも姉はこの部屋以外の誰にも聞こえないくらいの声で言った。  
僕は無言で頷いた。  
「いいよ。」姉はまたそっと囁いた。  
鼻息が荒くなってきた。スー、スー、と音がするくらいだ。僕は震える手で姉の乳首にそっと触れた。  
「くすぐったいよぅ」姉は少し恥かしそうに言った。こんな姉を僕は今まで見たことが無かった。  
恥ずかしいのはこっちだった。でも、その恥かしさよりも、もっと姉を見たいという欲求が勝り、  
僕は姉の顔に釘付けになった。そして僕はたまらなくなって勇気を振り絞って言った。  
 
「ち、チューして」  
「ふふーん」姉は満足げに笑うと僕の唇を奪った。もう僕は姉の口を拒絶することは無く  
積極的に口を開いて姉を迎え入れた。  
口の中で舌と液体が絡む。お互いの鼻息がどんどん荒くなってゆくのが分かった。  
突然、姉は立ち上がった。ワンピースの中にライトブルーのパンツが見えた。  
「ズボンを脱ぎなさい。」姉の突拍子も無い命令に僕は驚いた。何やらニヤニヤと笑っている。  
「いいから脱いでみなさいってば。」姉は催促した。  
僕は仕方なくズボンを脱いだ。  
「パンツも。」  
「ええー・・・そんな・・・やだよぅ」このままでは僕のいきり立った股間が露になる。  
股間を屈め、両手で覆って隠してる状態だが、下着を脱げばもう隠しきれなくなる。  
「いいからパンツを脱いでベッドに座りなさい。」姉は凄く嬉しそうだった。  
僕を苛めるときの、あの顔だ。僕はあの顔があまり好きではなかった。  
僕は渋々それを承諾し、パンツを脱いで股間を両手で隠しながらベッドに座った。  
姉は僕の前に膝まついた。  
「手をどける!」姉は僕の腕を無理やり引き剥がした。ぴょこんと小さな性器が現れた。  
「うわーすごい・・・なんだか・・・すごい・・・」姉はジロジロと僕のモノを眺めた。  
「そ、そんなに見ないでよ・・・恥ずかしいよ・・・」僕は手でもう一度隠そうとしたが姉はそれを許さなかった。  
姉は手でそっと僕のに触れた。汚いよと言ってみても好奇心で興奮しきった姉には通じなかった。  
「すごい・・・硬い・・・」姉はギュウギュウと握った。  
「い、痛い・・・」  
「あ、ご、ごめん・・・」手つきは少し優しくなった。姉はしばらく僕のそれをニギニギしていた。  
「どうやったら出るの?」姉は尋ねた。  
「何が?」  
「何がって・・・精子よ。」  
「で、出ないよそんなもの・・・」僕はまだ自分の精液をみたことが無かった。既にキンタマの中に  
それが生成されているのかも分からなかったし、そもそもどうやれば出てくるのかすら知らなかった。  
「嘘、学校では小学高学年になったら出るって言ってたよ」  
「誰がだよ・・・」姉は僕のを触り続けた。確かに嫌な気分ではなかった。どちらかというと気持ちが良かった。  
僕はされるがままになった。暫く姉は無言で触り続けた。僕もそれを見つめた。  
だんだんと下腹部に経験したことのない感覚が押し寄せてきた。これが・・・精液なのだろうか。  
 
「お姉ちゃん・・・なんだか変・・・」  
「変って何よ。」姉は僕の顔を見上げた。  
「分からないんだ・・・」  
「変なの。ちょっとさ、舐めていい?」  
「舐めるの!?」こんな排泄をする器官を舐めるだと?何を考えているのだ。  
僕は駄目だ、汚いと拒絶した。でも姉は聞かなかった。  
姉は僕のそれをそっと口に含んだ。僕は見ていられなくなってギュッと目を閉じた。  
顎の感触が先端に触れる。性器の下部には舌が蠢き左右に動いている。  
「んんんッ・・・!」体験したことのない感覚に僕は必死に耐えた。  
姉は口から性器を出すと、先端をペロペロと舐めた。  
「ひッ・・・」  
僕のそれの先端の皮は特に敏感になっていた。僕はビクっと体をのけぞらせた。腕の皮膚に鳥肌が立った。  
「ここがいいんだね。」姉はそういうと先端に何度も何度もキスをした。そうしているうちに下腹部から尿意とは違う  
何か重いものが突き上げた。  
「出る!!!何か出る!!」僕は叫んだ。  
「えっ!?何!?」姉がそう言った直後。姉の顔に白い液体が勢い良く掛かった。僕が両手で性器を押さえようとしたが間に合わなかった。  
「うわっ!ごっ、ごめん!!!」僕はとっさに謝った。姉にも一瞬なにが起きたのか理解できていないようだった。  
「何・・・これ・・・これが・・・精液・・・?臭い・・・」姉はそういうと顔の液体を指でぬぐった。  
人差し指と親指でそのドロリとした液体を弄った。  
「凄い・・・ドロドロ・・・」姉は興味深深にそれを眺めていた。  
「ごめん・・・」僕はティッシュを取り出し姉の顔を拭こうとした。  
「か、顔洗ってくる。」姉は僕の手を振り払うとそのまま部屋から出て行ってしまった。怒っているのだろうか・・・  
そりゃそうだろう・・・  
僕は小さく溜息をついて自分の性器を拭いた。姉の唾液と精液でドロドロになっていた。  
僕はそれを拭って匂いでみた。  
「臭っ!」思わず顔を顰めてしまった。なんともいえない生臭さが鼻を突いた。  
こんなものを顔にかけてしまって僕は一体何と謝ればいいのだろうか・・・怒る姉を想像すると怖かった。  
僕はパンツとズボンを履き、溜息をつきながら床にも飛び散った飛まつを拭いて回った。  
しかしなんともいえない気持ちよさというか心地よさが後をひいた。でも性器の付け根付近にはまだ残尿感に近いようなものが残っていた。  
しばらくして姉が戻ってきた。  
 
「大丈夫だった?」僕は怒ってないかと顔色を窺いながら聞いた。  
「ん?ああ、大丈夫。それにしてもびっくりしたわぁ。急に出てくるんだもん。」  
「ごめん。」口調から察するに全然怒っていないようだった。良かった。おなか蹴飛ばされることくらいは覚悟していたのに。  
「謝らないでよ。私が無理やりやったんだから。」姉はまた笑顔で答えてくれた。  
今度は姉がストンとベッドに座った。ニヤニヤしながら僕を手招きしている。股の間から水色のパンツが見えた。  
僕は姉の横に座ろうとした。  
「違うこっち。」姉は今度は僕に前に膝まづくように指示した。僕はそれに従った。  
目の前には姉の股間が見える。  
「触っていいよ。」姉はニッコリと笑った。そして姉は腰を浮かせるとワンピの中に手を入れ  
サッとパンツを脱いでしまった。そしてゆっくりと股を開いた。  
ほんの僅かに数本陰毛が生えていた。そしてそこには僕のようなそれは無く、小さな割れ目が見えた。  
心臓がドクンドクンと力が抜けていた股間にまた血液を送りだした。  
僕は唾をゴクリと飲んだ。ゆっくりと手を伸ばす。だけど・・・本当に触ってもいいのだろうか・・・  
姉の顔色を窺った。  
「いいよ。」姉は小さくそう答えた。僕はもう一度カラカラの口の中に僅かに残る唾を飲み込んだ。  
そして、手でそっと割れ目に触れてみた。プニッっとなんとも柔らかい感触がした。  
ハァハァと息が荒くなる。  
「触りにくいね。」姉はそういうとベッドの真ん中まで下がり、後ろに手をつき、足をM字型にして股を開いて見せた。  
「ほら、おいで。」僕は姉の誘導されるがまま、股間のほうへと移動した。  
手を割れ目に当てる。割れ目の中はしっとりと湿っており、さらに柔らかいものがあった。  
僕は手のにおいを匂いでみた。微かに尿のにおいがした。  
「やだ、匂わないでよ。」姉は笑った。  
「ほら、もっと、ここ、触っていいよ。」姉は人差し指と中指で割れ目を開いて見せた。赤いヌメヌメしたものが見える。  
僕はそこにも触れてみた。何度も何度も指でそこを擦った。そこは皮膚とは違い、粘膜のようなもので覆われていた。  
そう、ちょうど口の内側に近い感じだ。僕はそこを触った。ゆっくりと、感触を確かめながら。  
姉の表情をたまに見ながら僕は夢中で弄った。しばらくすると少しづつ、割れ目の内側が水気を帯びてきた。  
ピチャピチャと音がするくらいだ。僕は自分の指を見た。  
僕の精液とは違い、透明でサラサラした液体が指に纏わりついていた。  
それを匂いでみたが、尿のにおいはせず、不思議なことに無臭だった。精液のような生臭さはなかった。  
「だから匂わないでってば。」姉は恥かしそうにそういった。  
 
「もっと中の方もいいんだよ。ほら、ここ、こうやって。」姉は自分の指を中に入れて見せた。  
指の1/3くらいが簡単に割れ目に飲み込まれた。姉はこれをやってみろと僕に言った。  
大丈夫なのかと念を押して何度も確認した。姉はじれったくなったのか、僕の腕を強引に掴んで  
自分の割れ目の内部に押し込んだ。ズブリと指の先端が飲み込まれた。  
「う、うわぁ・・・」クチュクチュとやらしい音がなった。僕は興奮して背中が汗でぎっとりなっていた。  
「舐めてもいいよ。」姉は言った。姉は舐めてくれたけど、僕には姉のを舐めるのには抵抗があった。  
「大丈夫、死にはしないって。」躊躇する僕を姉が諭した。  
姉に精液を吹っ掛けてしまった負い目もある。ここは勇気を振り絞って態度でしめそうと思った。  
僕はゆっくりと姉の股に顔を埋めた。ツンと尿のにおいがした。目をきつく閉じ、口を開いて割れ目をくわえ込んだ。  
「ほら、舐めて。舌で舐めてよ。」姉は僕の後頭部をぐいと押し込んだ。  
前歯が姉の股間に当たるも姉は押すのをやめない。僕は舌を伸ばし、割れ目の内部に挿入した。  
しょっぱいような苦いような、とても美味しいとは言えない独特の風味が口いっぱいに広がった。  
「おえっ・・・ゲホッゲホッ」思わず僕はえずいてしまった。そのせいで目からは涙がこぼれた。  
「だ、大丈夫!?」姉は驚いて頭から腕を解いた。  
「だ、大丈夫、ちょっとえずいただけ・・・まだ舐めれる。」僕は精一杯の笑顔でそう答えた。  
姉はたぶんこの行為が凄く気持ちがいいのだろう。さっきのあれだって僕は気持ちが良かった。  
姉にも気持ちよくなって欲しい。僕だって正直悪い気持ちじゃない。ただ、少し初めてのことが多すぎて戸惑っているだけなのだ。  
「もういいよ・・・」姉は足を閉じてしまった。  
「いや、舐めたい。」  
「もういいって無理しなくても。」姉はパンツを取った。  
「嫌だよ。お姉ちゃんの、舐めたいよ。駄目?」僕は懇願した。  
姉は渋々、股を開いてくれた。今度は抵抗無く僕は姉の股間を口に含み、自ら積極的に愛撫した。  
舌を内部に挿入し、チュパチュパと吸ったりもした。中からは尿とはまた違う、  
苦いようなすっぱいようなよく分からない液体が流れてきた。  
流石にそれを飲み込む勇気は無かったから僕はその液体と唾液の混合物を口の中に溜めざるをえなかった。  
僕は姉にティッシュをもらい、それを拭き取りながら舌で愛撫した。  
数分間舐めただろうか。その時、外から車の音がした。僕は股から顔を離し、姉の顔を見た。姉も同じ事を思っているようだ。  
「帰ってきた。」姉はそういった。異論が無い僕はそれに頷いた。  
僕は口を腕で拭った。急いで、散らばったティッシュをゴミ箱に放り込む。姉はパンツを拾い上げて履いた。  
そしてすぐに机につき、勉強を再開した。僕も漫画を読むのを再開する。玄関を開ける音が聞こえた。  
そして階段を登る音。どんどん近づく。  
 
ガチャッ・・・ドアが開いた。母が部屋に入ってきた。  
「おっ、お母さん!!!」僕は素っ頓狂な声を上げた。  
「どうしたの?」母は笑った。  
姉は僕の顔をにらみつけた。いらぬことを言うなよという意味の威嚇だ。  
「どうしたのよそんな声出して・・・はぁ涼しいわねぇ・・・一階、エアコン入れたから降りてきなさい。」  
母はそういうと部屋を出、自室に入っていった。  
母が部屋のドアを閉めたとき、姉と僕は大きな溜息をついた。  
「危なかったねー。」僕は姉に言った。  
「あんたが変な声出すから私驚いちゃったわよ。」姉が笑った。  
「ごめん。」僕も笑った。  
「手、洗わなきゃね。」姉が言った。僕達は手をつなぎながら一階に降りていった。  
僕達の火照った体は満足しきれないまま行為を中断させられたのだった。  
この行為は両親には絶対に内緒の二人だけの秘密だった。僕達はそれを確認した。  
秘密を持つということは幼い当時の僕達にとってそれはそれは楽しくて魅力的なものだった。  
本当はこんなこといけない事だとはなんとなく分かっていた。でもその罪悪感は行為の興奮を助長するだけであった。  
 

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