私はただ、ガリ勉の御子神(みこがみ)をからかってやりたかっただけなんだーー。
私、光島蒼子(みつしまそうこ)は女子陸上部の高校2年生。
部活の朝練が厳しいけれど、部活に精を出して一生懸命やってるつもり。
朝練が終わるのは7時だけど、この時間には普通はまだ誰も登校していない。
だから私は、朝練の前後は教室で着替えていた。
まあ普段の体育の時だって、女子更衣室まで行くのが面倒だったから男子と一緒に教室で着替えてたし。
で、6月のある日、朝練を終えて教室に着いたら、
……御子神がいた。
何がそんなに楽しいのかいつ見ても勉強ばかりしている、成績トップクラスのガリ勉クラスメイト男子、御子神。
うちのクラスは席替えがなくて男女混合で名前順の出席番号順のままだから、私の席は御子神の後ろだ。
「あ、おはよう御子神……」
「……」
私が挨拶したというのに、御子神は私の方をちょっと向いただけだった。まあ普段から御子神とはあんまり喋らないんだけど。
それにしても、何で今日に限って、こんな朝早くに御子神が登校してるんだろう。
そんなことより、私は御子神のすぐ後ろで着替えなきゃなんないのだろうか。
……まあ、いっか。
普段は誰もいない教室で下着丸出しで着替えるけど、今日は普通に下着を隠しながらこっそり着替える。
御子神のすぐ後ろの席で。二人だと広い教室で、密接した距離で、私は着替える。
御子神は着替えている私の方を全く見なかった。ありがたいと言えばありがたいけれど、御子神は振り返りもしなかった。
一心不乱に、学校でも使ってない(自習用かな?)参考書の問題を解いている。
……。
何でこいつ、こんなに勉強好きなんだろ……。
次の日の朝練後、教室に戻ってくると、また御子神がいた。
何だろ、こいつ早く来ることにしたのかな?
まさか私が朝早く教室で着替えることを知って、早く来ることにしたとか……!?ってそりゃないか御子神だし。
「おはよ、御子神」
「……」
「……あんた、今日も早いね。どしたの?」
「……隣の家が最近朝方うるさいから」
「へー、それで勉強しに学校に?」
「……ああ」
御子神は顔も向けずに勉強してる。
御子神がこっち向かないんだったら、ま、いっかな……。
私は御子神の後ろの席で、今日は下着を隠さずに着替え始めた。
……おおー、私、男子のすぐ後ろで上半身ブラだけの半裸だよ。
御子神、私がすぐ後ろで着替えてるの知ってるよね?
なのに、全然気にならないのかな?……ほんとに集中してんだなー。
「(……御子神、御子神、みこがみー!)」
私は上半身ブラだけのままで、御子神の後ろから心の中で呼びかけた。
「(みこがみー、……こっち向くなよー!)」
そして私は、セーラー服に身体を通した。その後下もパンツ丸出しにしながら穿き替えた。
それから毎日、私は毎朝御子神と教室で二人きりになっていた。
会話はほとんどなく、いつも私は御子神の後ろで、平然と下着丸出しで着替えていた。
御子神はほんとに私の着替えなど気にも留めてなかった。
「ねー御子神ぃー」
ある日私は体操服姿で、御子神の前の席に座って話しかけた。
「あんたさあ、何でそんなにずっと勉強ばっかりできるの?」
「……」
「……(睨まれた?)い、いや、言いたくないんならいいけどさ、……」
「……医学部に行きたいから」
「へー、医学部難しいもんねー。じゃあ医者になりたいんだー」
「……医者になりたいかどうかはよくわからない」
「へ?でも医学部って医者になるために行くんでしょ?」
「必ずしもそうじゃないけどな」
「じゃあ、何になりたいの?」
「……わからないんだ。ただ今は、医学部に通るほどの成績じゃないと、親に示しがつかないから」
「あんたのお母さんって教育ママ?」
「両親どっちもな」
「大変ねー」
御子神は顔も上げずに、でも私の質問には律儀に答えてくれる。
私は御子神の真ん前で、体操服の袖から腕だけを抜いた脱ぐ直前の状態で話していた。
腕が体操服の内側の胸元でもぞもぞしている状態だってのに、やっぱり御子神はこっちを向かない。
むうー。着替え中を見られるのは嫌だけど、ここまで気にされないとこっちを向かせたくなってくる……。
「あんた、勉強好き?」
「……好きだな。俺にはこれしかないし」
「(こいつ『俺』って言うんだ……)勉強をはっきり好きっていう人初めて見たよ」
「ただ親に怒られたくないだけなんだけどな」
「ふーん、でも偉いよ。私こんなに勉強ばっかりできないもん」
「いや、光島には陸上があるじゃねえか」
「あれ、あんた私の部活知ってたんだ……」
「そりゃあな。それに、俺は打ち込んでいるものがたまたま勉強だっただけだが、光島は毎朝早くから一生懸命陸上やってんだろ?だから一緒だ」
「御子神……」
胸がどきっとした。
「(……何だよ、何だよ何だよ〜、こいついい奴じゃん〜!!)」
今まで殆ど喋ったことのなかった御子神とこんなに喋ったこと、その御子神が私の部活まで知ってたこと、
そして、自分が勉強ができて成績トップクラスなことを全くひけらかさないどころか、私のことまで褒めてくれたこと。
そのどれもが、私が御子神を気になり始めるきっかけとなっていた。
……やば、ちょっと惚れたかも。
私は腕だけ体操服の内側に引っ込めた状態で、御子神の前の席から立ち上がった。
「ごめんね御子神、勉強中に喋っちゃって」
「別にいいよ。喋りながらでも問題は考えられるし」
「……また、あんたに話しかけていい?」
「ああ」
……御子神の正面で、体操服をブラのすぐ下まで脱ぐ。
「(みこがみー、こっち見ろー……)」
クラスの男子の真ん前で、着替え途中の半脱ぎで立っている。
お腹は丸見えになっている。おへそはサービスだ……。
でもやっぱり御子神はこっちを向かない。
どうしよ、このままブラ見せしちゃおうかな?御子神の真ん前で……
……でもそれはさすがに無理だ。やっぱり何か恥ずかしくて、私は御子神の後ろの自分の席に戻った。
でもそのかわり、私は御子神の後ろでブラ姿のまま短パンも脱いで、完全に下着姿になっていた。
ちょうど暑かったし、しばらく下着姿で涼みたかった。運動後だし、スカートなんか特に穿いてられない。
私は下着姿に自分の席に座って、目の前の御子神の後ろ姿をじーっと眺めていた……。
ある朝早く、いつものように御子神の後ろでパンツとブラ姿で涼んでいた。
御子神何の勉強してんのかなーと思って机の上を覗いてみるとーー、
「あっ!」
半分無意識に私は大きな驚きの声を出してしまった。(もしかしたら、少し望んでいたのかも?)
「それ今日の宿題だよね!?うわー、1限目なのにすっかり忘れてたよどうしよう!」
私が大声を出したから、御子神が、初めて私の方を振り向いた。
「……」
「……」
御子神、驚いてる……?私が下着姿なのを見て、驚いてる?
「……」
「ねえ、御子神?悪いんだけどその宿題、見せてくんない?」
私は下着姿のままで平然と御子神に話しかけた。
「ああ、どうぞ」
御子神はまた私の方に振り向いて、ノートを貸してくれる。
「ありがと〜御子神、恩に着るよ!」
御子神のノートを受け取る。
そのとき……御子神が、私の胸、ちょっと見た……。間違いなく、見た……!!
うわ〜、御子神に下着姿見られちゃったよ〜////
ってか、御子神もっと私に訊くことあるでしょ?『何で下着なんだ?』とかさあ。
まるで私が普段から男子の前でも下着で当たり前みたいじゃんかあ(って、実は当たり前になってたけど////)
御子神、今何考えてんだろ……?
もう自分の勉強に集中してんのかな?もしくは、私のブラ姿、思い出してたりしないかな?
御子神、私のことどう思ったんだろう……変態だと思っちゃったかな?
とりあえずこの日は急いで服を着て、御子神のノートを必死で写した。
今日も御子神の後ろで着替える。体操服を脱いで、またまたパンツとブラだけの姿だ……。
「(もう一回、御子神に下着見せちゃおっかな……)」
そんなことを考えてしまった。
「(えっ!?私今、何てこと考えたんだろ……御子神に下着見せたいだなんて……私、露出狂!?)」
私は、御子神の気を惹きたいんだ。元々はそれだけだったんだ。
それがいつの間にか、御子神に下着姿を、……もしかしたら裸を、見せたくなってきているのかもしれない?
とりあえず、今日は下着だ……
私は下着姿で、御子神の正面に移動した……!
「ねえ、御子神……」
御子神は、今日はこっちを向かない。結局、振り向いてくれたのはあのときの一回だけか……。
私は、御子神の前の席に座って話し続けた。
「……今日の数学の宿題、一応自分でやったけど自信ないんだ。だから見せてくんない?」
「……ああ」
「ありがと」
御子神が、ノートを私に手渡してくれる。また御子神の視界に、私の下着姿が入る……。
私は座席から少し腰を浮かせる。わざとらしく、少しだけ胸を揺らしてみる……。
……照れた?私の胸を見て、意識するように目を逸らした?
あはは、やっぱり御子神も男の子なんだな〜。
え〜い、もっとからかってやれ!
「あー、暑いなあ……」
「光島は運動後だもんな」
「あんたがいなかったら裸になってるのになあ(嘘だけど)」
「ここでか?」
「うん。知ってる?ブラって蒸れるのよ」
「じゃあ俺の後ろに戻って、そうしたらいい。俺は振り返らないから」
「……あんた、相変わらず人の顔見ずに話すのね」
「ああ」
ブラを見せつけるかのように、ぱたぱたとはためかせて空気を入れる。
これで振り向かない男なんていな……やっぱり御子神は勉強に集中してる。
ゴクリっ……覚悟を決めた。
とうとうブラまで脱いでしまった。着てるのは、パンツ一枚だけ……!
ひゃあ〜、胸丸出しだよー///
今度こそ、これで振り返らない男なんていな……こら御子神〜!
えーい、御子神の机に、私の腕と、胸を乗せちゃえ!
これで嫌でも、御子神の視界に私の胸が入るはず……!!
……うそ、御子神の集中力すごい。
もう全然私の胸なんか意識に入ってない。
視界には入っているはずなのに、意識に入ってないなんて……。
だめだ、今日は出直しだ、服着よう……。
いつも通りの朝、私はまた御子神の後ろでパンツ一枚になっていた。
御子神は、既に何回か私の裸の胸を乳首ごと見ている。なのに、やっぱり全然気に留めようとしてくれない。
今日はちょっと強引に、御子神をこっち向かせてやろう……。
「みっこがっみく〜ん」
御子神の肩をぐいぐいと強く揉んであげる。
「毎日毎日お疲れさん、肩凝るでしょ?」
パンツ一枚の裸のまんまで、男の子の肩を揉んであげている……。
どうしよう、癖になりそう……こんな恥ずかしい格好で男の子と過ごすなんて……
「……なあ、光島」
御子神が振り返った。(イヤ〜またおっぱい見られたぁ////)
「////……ん、な、なあに?」
私はまだ、パンツ一枚でおっぱいを軽く揺らしながら、御子神の肩を揉んであげている。
「質問なんだが……」
「ん?なに?(御子神が話題を振ってくるなんて……)」
「……恥ずかしくないのか?」
カァァッ……///////
……バカっ!!
バカバカバカバカ!!!!
恥ずかしいに決まってるでしょ!!
そんなこと、真面目に改まって訊くなバカぁ!!
「は、はずかしいってもちろん!だって、あんたが全然こっち見ないんだもん!」
「そりゃあ俺は勉強したいからな」
「だから、あ、あんたの気を惹こうとして私は、……つい、エスカレートしちゃって……」
「そういうことか……」
「……」
御子神が振り返ったままだ。私は御子神に、裸をそのままじーっと見られ続けている。
「……ああ、悪い。もう俺あっち向くから」
「べ、別にもう、今更いいよ……」
意外にも御子神が、また私の方に振り返った。
ど、どうしちゃったの御子神?何で今日はそんなに私の裸を見るの?
「……頼んでいいことなのか全くわからんのだが」
御子神が私に、頼み事?
「……うん」
「お前の胸を、もっとよく見て触ってもいいか?」
えっ!?ええっ!!?
「な、何で……?」
「医学部に入るというのに、俺は女の身体を知らんからだ」
「そ、それがどうしたのよ!」
「いずれ診察の実習とかもあるし、そのときに落ちこぼれたくはないんだ」
「つ、つまり、私(の身体)で勉強したいってこと?」
「そうだ」
……うわああ////
そ、そんな恥ずかしいことを堂々とお願いするな〜!
「ねえ御子神、それすっごく恥ずかしいんだけど……」
「だから質問しているんだ。こんな頼みごとをすんなり聞いてもらえるとは思っていない」
「……。まあ、いいよ。好きにしたらいいわよ」
ひ、引き受けちゃった〜!どうしようこんなに恥ずかしいのに……
でも今から凄く恥ずかしい目にあうことを楽しみにしてる……
あーもう、完全に変態だ私!
「ありがとう」
「ど、どういたしまして……」
私は御子神の前で、パンツ一枚で気をつけして立っている。
きゃー、御子神の手が私の胸に、迫ってくる!!
さ、触られた!!
御子神が私の胸を、持ち上げたり下げたり……さすったり、揉んだり。
「……」
「……御子神?……ッアっ」
ぐにぐに、わしわし、御子神が私の胸をじーっくり揉んでる……。
「み、御子神ぃ、もうちょっと遠慮してよ……ああっっ!!」
今度は御子神が人差し指で私の乳首に触れた。
そのままゆっくり、親指で私の乳首を摘まんで、捻って、軽く引っ張った。
くにくに、こりこり、きゅうう。
「ああ、御子神ぃ」
そ、そんなに乳首ばっかり触るから、……立っちゃったじゃないかぁ〜!
「……固くなった」
「い、いちいち言うなバカ!触られたら固くなるの!」
御子神は触るのをやめて、私の固くなった乳首をじーっと見つめている。
こ、こら、見るな!乳首が立ったところをじーっと見るなっ////
しかも、見られてるだけなのに、どんどん興奮して乳首が立ってくる……。
見られてる、見られてる!乳首がさらに立っていくところを、観察されている……!
うわああ、は、恥ずかしい……
なのに、なのに……恥ずかしくて癖になるよぉ〜!
御子神は私の乳首をじーっくり眺めた後、また乳首を指先でこするように触り、また胸全体を揉み始めた。
御子神は私のおっぱいを色んな触り方で触っていた。
「……(はあ、はあ、)ねえ、もう、満足?」
私の乳輪の辺りを指で押し込みながら、御子神が答えた。
「ああ、よくわかった。肌のキメも男とか違うんだな」
「そ、そうよ。これでも肌には気を遣ってるんだから」
「恥ずかしかったはずなのに、協力してくれて本当にありがとう」
「だ、だからいちいち『恥ずかしかったはずなのに』とか言うなっ////」
朝方の教室で二人、私だけパンツ一枚で突っ立っておっぱい触らせて、
……ほんと、一体何してんだろ。
「もうそろそろ他に誰か登校してくるかもしれないし、もう服着てくれ」
「う、うん……」
御子神は席に戻って、また勉強に取りかかった。
……もう終わり?物足りないよ……。
ふと浮かんだ考えに、私は驚いた。
まだ見られたいなんて……私、ほんとに露出狂になっちゃった……。
御子神は、自分が知らない女の身体を知りたいってことで、私の胸を揉んだんだ。
もみもみ、もみもみと、そりゃあもうしこたま揉みしだいたんだよこのエロエロボーイは。
でも、男が知らない女の身体って、他にもあるじゃない……
それはつまり、御子神の前で、パンツも脱いで、素っ裸になってしまうということ……。
「ねえ、御子神……」
「……」
「……もうちょっとだけ、私で『勉強』しない?」
御子神が素直に振り向いた。
おお〜いいねえこの反応。成績トップの御子神とあろう男がエロ全開になってるよ。
「……いいのか?」
「いいよ」
「恥ずかしくないのか?」
「そればっかり聞くな……////今日の私は気分がいいの」
「そうか……」
ひゃっ、こいつまたちくびさわった〜。どんだけ乳首好きなんだよこいつ……。
「ねえ御子神、胸ばっかりじゃなくて、もっと全身を見てみたら?」
や、やっぱりさすがに「『あそこ』を見てみたら?」とは言えないな……
……やっぱり私の意図は伝わってない。
御子神は私の背中や肩を観察して、掌で撫でている。『あそこ』を見ようとはしてくれない。
「……肌がしっとりしている」
たまに感想(というか、観察結果)を口走りながら、次は私の脇腹を撫で始めた。
これはこれで、予想外に気持ちよかったけど、私の心はまだかまだかと焦れていた。
次に御子神はまた私の正面に回って、私のお腹を触り始めた。
ぐにぐにとマッサージをするかのようにお腹を揉まれている。
私はお腹に脂肪がほとんどないから(もちろん私の自慢の一つだけどね!)、お腹を揉まれると直に腹筋をくすぐられる。
くすぐったさに吹き出しそうになったとき、御子神が手を止めた。
そして意外にも、今度は私のおへそをじっくり見つめていた。
予想外のところを見つめられることが逆に恥ずかしくて身じろぎしたとき、おへそに指が触れ、くりくりとくすぐられた。
とうとう私は、口を開いてしまった。
「ねえ御子神、まだ見てないところがあるよね……?」
私の前で屈んでいた御子神は、私の顔を見上げている。
「……ここか?」
御子神は、私のパンツ越しの股間を見つめながら言った。
……伝わってしまった!!
見られる!今から御子神に、全部見られる……!!私の、恥ずかしいところを、何もかも……!!
「うん。ここは男とは構造が違うところだよ」
「まさか……本当にいいのか?」
「だから改まって訊くなっつーのに……。でも御子神ならいいよ」
……今私、告白したも同然のこと言っちゃったよね?『御子神ならいいよ』なんて/////
まあ、御子神に伝わるかわからないけど……。
……御子神の手が、私の最後の下着にかかる。
そして、ゆっくりとずり下ろされる。
ああ、毛、毛が出た!うわああ、とうとう私、真っ裸だ……!!
やがてパンツは私の足首まで下ろされ、私は足を上げてパンツを引き抜いた。
教室で全裸。
教室で素っ裸……。
教室ですっぽんぽん……!
何してんの私!こんなとこ他の誰かに見つかったら、もう終わりだ!
私、変態になってしまった……!
男の子の前ですっぽんぽんになってるのに、こんなにウキウキしていて、こんなに興奮してるなんて……!!
御子神は屈んで私を見上げている。
私の、……あそこを見上げている。
御子神の顔は私の股間のすぐ近くにある。……息で陰毛が揺れる。
「……ない」
プッ、そりゃないよ、クスクス……。当たり前の感想が可笑しかった。
でも、足の間に、男にはないものがあるんだよ……
「光島……」
「な、なに……」
「後ろから見たい。腕を机に付いて、前屈みになってくれ」
イヤあ、何て恥ずかしい注文……
男の子に、一番大事なところを、後ろ向きという一番無防備な格好で、見せてしまうんだ……。
御子神がその気になったら、いつ犯されたっておかしくない。
「……はい、どうぞ。……見える?」
御子神の方に向かってお尻を突き出す。
とうとう、丸見えだ。一番大事なあそこも、何より恥ずかしいお尻の穴も、何もかもが。
全てがお尻の割れ目をつたって、はっきりとその存在を御子神に見せつけている。
見られた……!とうとう、見られちゃったぁ……!
「ああ、よく見える」
ああ、よく見えてるんだ!
大丈夫かな?ねえ御子神、お願いだからあんたは私を変態だなんて思わないでよ!
あんたにたのまれて、私はこんな恥ずかしいポーズで恥ずかしいところを見せてるんだから……!
指が触れた。
指が襞に触れた。
指がぎこちなく、襞の上下を行ったり来たりしている。
やがて、指が襞に隠れた私のクリトリスに触れた。
「ひゃうっ!」
私は思わず身体を上げた。
「ご、ごめん、さっきちょっと痛かった。ゆっくりだったら大丈夫だから、もうちょっと優しく触って……」
「あ、ああ、悪かった……」
御子神はその突起が気になるのか、クリトリスばかり触ってきた。
ああ、ちょっと、そんなに触ると……
「……膨らんだ」
い、いちいち言うなぁ!
「……濡れた?」
だ、だって、気持ちいいんだもん……
「……ここか」
御子神の声のトーンが、普段より少しだけ高い。
これが、御子神が興奮している声なんだ。
私たちは二人とも興奮している。学校の教室に、発情した男女が二人いるんだ。
そして、女の私だけが、素っ裸になってるんだ。
御子神の指が、襞を広げた。
見られる、見られる!奥まで見られちゃった……!
最後の最後まで見られた私の股間からは、どんどん液体が流れ出していた。
液体は足を伝い、内股から足首までをツーっと濡らした。
「……よく見せてもらった。ありがとう」
「ハァ、ハァ、……も、もういい?」
終わった。
今日の朝の時間はこれで終わりだ。
そろそろ三村君あたりが登校してくるかもしれない。三村君は大抵、私たちの次に早く登校してくる。
「ねえ、御子神」
「……ん?」
それは今更大したことない言葉かもしれないけど、それでもやっぱり勇気の要る言葉だった。
「またいつでも、私の身体を見てもいいからね……」
さあそろそろ急いで服を着なきゃと思いながら、私は改めて全裸のまま御子神と向き合っていた。
……名残惜しいなあ。
ねえ、御子神……あなた、こんなに私の裸を見て、触ったんだから、その責任はとってほしいな……。
「光島……そろそろ服を」
「わ、わかってるって!!」
時計を見ると、時間はもう7時40分。そろそろ三村君が来る時間だ
ガラガラ
「ういーっ、おはよーさーん。って、ええええっ!?み、光島!?」
「み、みむらくん……きゃぁぁぁぁぁぁっ!!!」
「み、三村、これは……」
「何だよ、御子神、光島!!お前ら何やってたんだよ!!」
「か、勘違いしないで〜!!」
終わり