ざわめきや食器がぶつかる音が響く喧騒に包まれた店内。
ビールを飲み干し、ソーセージに齧り付く男どもは数時間後に待ち受けた楽しみに備えて
腹ごしらえをしていた。
その中の幾人かは既にすっかり顔を赤くし、周りの男に向かって怒声のような大声で話しかける。
「次の試合もドイツの勝ちさ!ラテン野郎なんかに負けるわけがねえ!」
「そうだ、そうだ!」
「決勝進出したら、相手のチューリップ野郎もぶちのめして優勝だ!」
男どものボルテージはどんどん上がっていく。
ここはドイツのとある町の地下の酒場。
男たちは、美味しい料理に旨いビール、そして最高のつまみになるサッカーの試合を楽しみにして
この酒場に集まっていた。
天井から吊るされた大きなテレビでは、試合直前の特集番組が流れている。
だが、それだけなら他の酒場と大きな違いはない。
この酒場にはもうひとつだけ『つまみ』となる催しが存在したのだ。
「お集まりのお客様、いよいよ準決勝の開始時間も目前に迫りました。さて勝つのは無敵艦隊か、それとも我がドイツか!?」
酒場のステージに現れたスーツ姿の男の問い掛けに、客たちは『ドイツに決まっているだろう!!』と怒号で返す。
「お客様の気持ちが一丸となっています。この応援があればきっと我がドイツは勝利を掴む事が出来るでしょう!!
……ですがその前に、いつもの占いで結果を見て見ようではありませんか!」
男の誘いに男どもは発狂したような声を上げ続ける。
『いつもの占い』、それがこの酒場にしかない特別な『つまみ』であった。
「さぁ占いの場のオープンです!!」
男の声と共に背後のカーテンがさっと開かれ、隠されていたステージが露わになる。
その上には2人の女が立っていた。その足は鎖で繋がれて僅かな身動きしか取れないようになっている。
「さて、選手紹介と行きましょう。今宵、我がドイツを象徴するのはクリスティーナ、年齢は18歳、好きな選手は
ミュラーとのことです!」
男が手を向けて紹介したのは、可憐な女性だった。
背の半ばまで伸びた黄金の髪、童顔な美貌は男たちの視線を避けて恥ずかしげに伏せられている。
そのスレンダーな身体は白いユニフォームに包まれていた。
「さて、対する無敵艦隊スペインを象徴するのはエミリア、年齢は23歳、好きな選手はフェルナンド・トーレスとのことです!」
憎き敵を象徴する彼女に、罵声を浴びせる男たち。
だが、その目は卑しい視線でエミリアを嘗め回すように眺めていた。
肩先まで伸びたややカールした黒髪、彫りの深い顔立ちからは野生的な美しさが放たれ、恐れることなく男どもにキッと向けられた
その瞳は宝石のようであった。
美貌も見事なものだが、それ以上に男たちの視線を最も集めるのは赤色のユニフォームに包まれたその肢体であった。
ユニフォームを押し上げるようにむっちりと突き出た胸の膨らみ、ウエストは対照的にキュッとくびれているが、青色の
ハーフパンツか肉感的なお尻の形が見て取れた。
「そしていよいよ彼の登場です。今回のワールドカップで我がドイツの今までの全試合の勝敗を占い、いずれも的中させた
すばらしき預言者、パウルの登場です!!」
男たちの大歓声と共に、ステージの床の一角が開く。
まずのそりと突き出されたのは太い触手であった。直径数十cmはあろうかというそれが続けて2本、3本と突き出されて床に
へばり付く。
そして床の穴をこじ開けるように肉の塊が姿を現す。
本体から触手を何本も突き出し、ゆらゆらと動かす巨大な化け物、それが淫獣パウル君だった。
ドイツの科学力で生み出された合成生物パウル君。
その超能力とも言えるような力で、今回のサッカーワールドカップのドイツの勝敗を全て当ててきた。
素晴らしい能力を持つ彼だが、もちろん発声器官などはない。
であるなら、どうやって彼の占いの結果を知るのか?
そのために必要なのが2人の美女であった。
「さて、淫獣パウル君、今宵勝利するのはどちらの国なのかな?」
司会者の男の声に反応し、パウル君の触手がのそのそと動く。
これこそが占いの方法であった。勝利するチームのサポーターの美女をパウル君は選び、その身体を犯すのだ!
そして今、触手の先にはいるクリスティーナはガクガクと震え、エミリアもかすかに怯えの震えを見せるものの
睨み付けるようにパウル君から視線は外さなかった。
彼女たちの1mほど手前で止まった触手、司会者も酔った男たちも固唾を呑んでパウル君がどちらを選ぶが見守っていた。
やがて触手が向きを変えた。
そして一斉に伸ばされる、赤いユニフォームの美女、エミリアの方へ。
「あぁー、何と言う事でしょう!パウル君はスペインを選んだ!!」
司会者の絶望の叫びが響く。
男たちは落胆し、大人にも関わらず泣き喚くものもいる。
クリスティーナは、彼らの様に敗北を嘆くよりは自分の身が助かった事にホッとして倒れこむ。
その横で伸ばされる触手に褐色の頬を青ざめさせるエミリア。
恐怖で震える彼女だが
「ゲルマン野郎ども、ざまぁーみな!勝つのはあ、むぅうううぅぅ!!」
虚勢を張るように悪態をつこうした瞬間、その口に触手が突きこまれた。
エミリアは顎が外れそうな異物の挿入に頭を振って苦しむ。
噛み切ろうと歯を立てても、あまりにも太くそして柔らかいそれはビクともしない。
やがて触手の表面から粘ついた液体が分泌される。
為す術もなくエミリアの喉を犯し、流れ込んでいく液体。
それが胃の辺りに落ちた時、彼女の身体にかっとした熱が走った。
(なに、これは!?)
動揺するエミリアは、下腹部、子宮のあたりから疼くとてつもない性感を感じていた。
これぞパウル君の特殊能力のひとつ、ショーの幕開けを知らせるホイッスルの役割を果たす媚薬であった。
ふらつく彼女を触手が拘束するように支える。
そして強烈な快感に翻弄されるエミリアの膣から愛液が流れ出していく。
下着をグチョグチョに濡らし、その先、神聖なユニフォームへと淫らな液体は浸み通っていく。
「おい、見ろよ」
母国の敗北という占いの結果に絶望しきっていた男たち。
だが、その目に鮮やかなブルーのハーフパンツの股にじわじわと広がっていくシミが映る。
「いいぞ、パウル君!」
「淫乱女を犯せ!」
パウル君を応援する声に包まれる店内。そこにいたのは先ほどまでの母国の勝利を願うサッカーファンではなく
獣としての本能に目覚めた男たちであった。
(くそ、こいつらぁ……)
ドイツ男たちの声に嫌悪の感情を抱くエミリアだが、彼女は抗う事は出来ずにパウル君の媚薬に悶え苦しんでいた。
火照りは頭まで広がり、全身が性感帯になったような感覚に襲われる。
そしてもう一本伸ばされた触手が器用にユニフォームのお腹の隙間から入り込む。
ブラを外した触手はキュッと彼女の左乳房に巻きついた。
「ヒィアアアァァァアアッッッ!!!」
絶叫するエミリア。
信じられないほどの快感が彼女の脳を灼き、膣からはプシュッと音を上げて愛液が吹き出す。
パッチリとした目は見開かれ、艶やかな口唇は舌を突き出して喘いでいる。
「……こ、これはすごい。我がドイツはこのような猛攻に晒されてしまうのか」
呆然とエミリアの痴態を眺めていた男たちであったが、司会者がそう声を漏らした。
その瞬間、店内にさらなる歓声が響く。
「その調子だパウル!」
「イキ狂わせろ!」
「捻じ込めパウル!」
その声に応じるように、パウル君は触手をエミリアの股間に伸ばし始める。
濡れたハーフパンツ、そしてショーツを下にずらすとエミリアの秘所が露わになった。
男たちは息を呑んで彼女の股の間を見つめる。
野生的な彼女の印象とは異なり短く整えられた陰毛、そしてその間に朱色の裂け目が見て取れた
「おお、いよいよゴールにシュートが迫る!!我がドイツは何点をスペインに取られるのか、見ものです!!」
パウル君が生贄の膣に挿入した触手の数が、試合の勝ちチームが得る点数なのである。
ちなみにクリスティーナの前任、そのまた前任者のドイツの象徴の女性は4本もの触手を捻じ込まれ泡を噴いて
気絶する事となった。
漏らした愛液で湿り気を帯び、ヒクヒクと震える陰唇に近づく触手の数は1本だった。
たった1本、だがその太さはとても人間に入りそうなものではない。
だがパウル君は狙いを定めて、一気にエミリアの中へ突きこんだ。
「ヒャヤヤアアアァァァアアァァッッッ!!!」
凄まじいヘディングのような衝撃が膣からエミリアの脳髄まで突き上げる。
極太の触手を捻じ込まれたものの痛みはない、ただ快感の嵐が身体の中を吹き荒れる。
「ひぃぁ、やめ、やめてぇ!イクのが止まらないぃぃいぃっ!!」
エミリアは触手が動くたびに身体を仰け反らせる。
触手が粘膜を擦るたびに絶頂に持ち上げられ、彼女に安息の時は訪れない。
顔からは涎と涙を零し、膣穴からは潮を吹き出しながら悶える。
「ふ、太いいぃいぃっ!あ、あたし、壊れちゃうよぉっ!」
「すげぇぞパウル」
「ぶっ壊せパウル!」
酒場の狂乱の熱はぐんぐんと温度が上がっていく。
パウル君は力強い動きでエミリアの秘所を抉り、エミリアは絶頂地獄に持ち上げられたまま戻る事は出来ない。
そして一際深く触手がつきこまれた瞬間、その先端から精液がエミリアの膣に放たれた。
「あ、熱い゛い゛い゛いいいいぃぃい゛い゛い゛いぃぃぃぃっっっ!!」
既に触手の体積だけで隙間がない膣に流し込まれる大量の精液。
エミリアの引き締まったお腹がボゴリッと膨らみ、彼女は絶叫する。
精液の熱は媚薬の疼きと反応し、燃え上がるような快感で彼女を快楽の灼熱地獄に叩き込む。
「ひひひい゛い゛いいあ゛あ゛あ゛ああぁぁぁああっっ!!ごわれ、ごわれるう゛う゛うぅぅう゛う゛うぅぅっっ!!」
一際大きく身体を仰け反らせるエミリアの脳はあまりにも激しい快感で焼き切れ、彼女はグルンと白目を剥く。
触手が膣から引き抜かれると、夥しい精液と愛液が混ざった白濁液が流れ落ちる。
意識を失ったエミリアは身動き一つとらずに、スペインの勝利の余韻に浸り続けていた。
その時、天井から吊るされたテレビがキックオフを告げた。