「………んっ」  
7時30分の通学電車。  
4両目1番端のドアの隅で私は、  
いつものように制服のスカートのポケットに手を入れる。  
はじめはほんの出来心だった……スカートが知らぬ間にずれていて、  
ポケットに入れていた携帯が偶然、バイブで鳴り出さなければ。  
 
その時に、クリトリスに走った刺激が忘れられなくて。  
不審そうなまわりの視線と、恥ずかしさが忘れられなくて。  
……それから私はその遊びがやめられなくなった。  
 
「………ぅふぅん…」  
ポケットの縫い目の綻びには、細いコードが通っている。  
そのコードの先は薄いブルーのショーツの中に潜っていて、  
私の指がポケットのなかで目盛りボタンをいじるたびに、  
びりびりって濡れた花びらの真ん中で震えて……。  
 
電車が揺れる。  
このカーブと次のカーブで、私、いつも。  
ふぁあ、いまヌルって、ヌルって……先っぽにぃ…!  
だめえぇ、最強にしちゃ、気付かれちゃうっ………。  
もう指が言う事を聞いてくれない。体を突っぱって声を我慢して。  
まわりが気付くかもって思うたびに、指が勝手に動いて……。  
 
ぬるぬる、びりびりしてるうっっ………!  
ああ、ローター落ちちゃうっ、落ちちゃうようっ……、  
イク、イク………あっ、ああ、あああ………!いくう………っ。  
 
『次は―――、』  
壁に顔をつけてぼーっとしたままアナウンスを聞く。  
冷たくてきもちいい………。  
次の次が学校だ。それまでに、歪んだセーラーのリボンを直さないと。  
風紀委員がたるんでたら言い訳できない。  
 
まだじんじん痺れてるアソコの余韻をもう1度味わう。  
………昼休みになったら、またスイッチを入れられる。  
「うふふ……楽しみ。」  
 
 
 

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