避けられているような気がする。いや、避けられてるよな、確実に……  
 放課後に僕は家路にひとりで着く。寂しさを感じる。いつも横にいるはずの幼馴染がいないから。今日で  
避けられて一週間。ここまで長く避けられたことはなかった。喧嘩をしたことなんて今まで腐るほどにもあったけど、  
大体3日もすれば仲直りしたものだけど、今回は長い。  
 小山鈴音。通称すず。気付いたときから側にいた幼馴染。肩の少し下くらいまである黒い長い髪が特徴らしい特徴で  
他は、まぁ、普通。性格は元気。要するに、普通。  
 そんな、すずがいつも側にいないだけでこんな寂しさを感じるなんて、想定外だった。この胸に穴がぽっかりと  
空いたような感じはなんなんだろうか? そして僕がすずに避けられてる原因は……  
「アレしかないよなぁ」  
 僕はぽつりと呟いた。脳裏に一週間前の出来事が思い浮かぶ。  
「…………」  
 思い出すだけで自分でもドン引きだった。ふと自分が逆の立場だったら、と考えてもっと引いた。これは避けられる。  
僕だってそうする。誰だってそうする。気まずいってレベルじゃない。  
 などとぶつぶつ呟きながら歩いてたら、前に見慣れた背中が見えてきた。見間違えるはずが無い。もし振り向かれたら  
気まずいし、どこかで時間を潰して帰ろうかな……  
「いや、そんなのじゃダメだ」  
 自分の後ろ向きすぎる考えに首を振る。そんな風にお互いが避けてばっかりじゃ仲直りなんてできるわけがない。  
潔く謝ろう。そうだそうしよう。  
「すーずーーー!」  
 そうと決まれば、と言わんばかりに僕は大声を上げた。  
「!! ヒ、ヒロ……」  
 すずは後ろからでも解るほど体をびくりとさせたが、それでもこちらを振り向いてくれた」  
「一緒に帰ろうよ、もう帰るとこでしょ?」  
 
「あ、え、えっと……うん、そ、そうだけど……」  
 そう言いながらもすずはきょろきょろと視線を動かす。何か良い言い訳がないのか探してるだろうことは流石にわかった。  
「ほら、帰ろう」  
「う……ん」  
 躊躇いがちにもすずは頷いた。よし、これであとはどのタイミングで謝るか…、なんて考えてると手がすずの肩に  
触ってしまった。  
「あ、ごめ――」  
「!!」  
 手をすごい勢いで払いのけられた。  
「あっ……」  
 それはどっちの口から出た言葉だったか。そんなのはどっちでもよかった。僕はものすごいショックを受けていた。  
これは嫌いとかいうレベルを超えてるのじゃないのか、とか、もう修復不可能ではないのか、とか、僕とすずの関係は  
もう終わりじゃないのか、とか色々なものが渦巻く。  
 そんな気持ちが表情に出たのだろうか?  
「ち、違うの!」  
 すずが叫んだ。わたわたと手を振りながら顔を真っ赤にして、必死な表情で。  
「あの、えっと、これは、その、そういうことじゃなくて、つまり、ヒロが嫌いとかじゃなくて、うう、ななんというか」  
「気持ち悪いとか?」  
 僕は困惑気味に口を挟んだ。それだともっとショックだ。  
「気持ち悪いとかでもありません! う、うう……つまり、だから……」  
 
 すずは顔どころか首筋まで真っ赤にして下を向いて黙り込んだ。じゃあ何なんだろう? と僕は混乱していた。  
嫌いとかじゃなく気持ち悪いとかじゃなくて、僕を避けるような、思わず手を払いのけるような理由って何さ?  
「か……」  
「か?」  
「感じちゃうの!」  
 すずが片道攻撃に出発する特攻隊員のような表情をして言った。ただし顔はいちごより更に赤く、涙目だったけど。  
カンジチャウ…何それ?  
「かんじちゃう……かんじちゃうって何?」  
「こ、ここここ……」  
「ニワトリ?」  
「この鈍感馬鹿男ーーーーーっ!」  
「ぐはぁっ!?」  
 今度はもの凄い勢いでビンタを食らった。  
「感じる、っていったらその通りの意味に決まってるでしょうがっ! あんたが触ると何か変な感じになっちゃう、って  
つってんのよ! あああああもう、触られたらそうなっちゃうし、一緒にいたらあの時のこと思い出しちゃうし、  
どうすれば良い、って言うのよ!」  
 はあはあ、と顔を真っ赤にして一気にすずがぶちまけた。僕は張られた頬を押さえながら呆然と考えた。  
ええっと、それってつまり……  
「僕と一緒にいるともれなくイケナイ気分になっちゃう、ってこと?」  
「〜〜〜〜〜〜っっ! そ、そうよ! 悪い!?」  
 居直り強盗のような態度だな、と思いながらも僕は深く安堵していた。なあんだ、嫌われてたわけじゃないんだ。  
「な、何笑ってるのよ……?」  
 
「安心した」  
「安心?」  
「うん、僕が嫌われたわけじゃないみたいだから」  
「ば、ばか! 私がヒロを嫌いになんて……そんなの」  
「いや、まぁ……したことがしたことだったし」  
「……いいわよ、もう。あれは仕方が無いことでもあったし、って思うことにするわよ。ヒロもそうしてよ」  
 すっかり元の調子ですずが言った。僕は内心でこれだよこれ、と喜んでいた。  
「ま、了解。で、さ」  
「何よ」  
「今も変な気分継続中だったり?」  
「!!」  
 またすずが顔をサッと赤くして、何かいいたげに僕の顔を見た後恥ずかしそうにそっぽを向きながらも悔しそうにこく、  
と頷いた。  
「解決方法は?」  
「そ、そんなの思い付いてたらこんな苦労してないわよ……」  
「簡単だよ」  
「簡単?」  
「要するに、発散させりゃいいんじゃない?」  
 多分、その言葉を言った僕はきっと良い笑顔であったろうと思う。  
 
「発散ってどういう……まさか」  
「そのまさか」  
「ふ、ふふふふざけないでよ! あのことも死にたくなるくらい恥ずかしいのにそんなことできるわけ……!」  
「とゆうかさ、発散ってどういうことするかわかってる?」  
「えっ……そりゃ、その、あの、おしべとめしべというか……」  
 すずは顔を赤くして人差し指に髪の毛をくるくると巻きつけを繰り返している。  
「そうゆうのは、いくらなんでもしないって」  
「じゃ、じゃあどういう……」  
「すずってさ」  
「?」  
「オナニーって週にどれくらいしてる?」  
 …………  
「はい?」  
「知らない? オナニー。自慰。マスターベーション」  
「ば、ばかぁっ! な、ななななにを……!」  
「重要なことだからさ」  
「そんなの重要なわけが……!」  
「いや、本当に重要なんだ」  
 僕は真面目な顔をして言った。すずは更に落ち着きのない態度になった。俯き気味の顔は更に赤くなって  
熟れたトマトみたいだった。うなじも真っ赤っ赤。目は常にふらふらとさせ、胸の辺りに握りこぶしを作っている。  
 やばい。なんかすごい可愛い。抱きしめたくなる。  
「…………わよ」  
「え、なんて?」  
「〜〜〜〜〜〜〜〜っ! し、してないわよっ! そんなの! 全然!」  
「…………」  
「ちょ、ちょちょちょちょっと! 何黙り込んでるの! 何がおかしいのよ!」  
 
「……本当に?」  
「こ、こんなの嘘なんてつかないわよ! つくわけないじゃない!」  
「だからそうもなるのかも」  
「え、どうゆう……」  
「つまり欲求不満」  
「よ、よっきゅうふまんって……」  
「溜めてるんだからさ、発散させなきゃ。さしずめ、今のすずはあれが衝撃的すぎて溜まるのが増えすぎちゃってるんだよ」  
「…………」  
「だから、帰ってオナニーして発散すれば――」  
「だ、だからっ!」  
「?」  
「だから、したこと、ない……のよ」  
 僕はその言葉の意味がわからなかった。したことがない? 誰が? 何を? まぁ、落ち着け僕よ。前後の言葉の意味か  
ら何をしたことがないのか推察してみようじゃないか。えーっと、すずにオナニーを週何回してるか聞いて、帰ってきた答え  
が……だろ。つまり、要するに、まとめると……  
「…………」  
「…………」  
「……つまり、最近してないとかあんまりしないとかどうとかじゃなく、人生においてしたことがないとの理解で  
オーケーでしょうか?」  
〜〜〜〜〜〜〜っ!」  
 ……あー黙り込んじゃった……しかし、ここまで人間って顔が赤くなるもんなんだなぁ。大丈夫なのかな。てゆうか、  
大当たりか。あと気まずい。何て言ったものか。  
 
「む、昔に、ちょっと触ったことはあるのよ? でもなんか刺激が強くて……怖い、のが、ちょっと……やり方も、えっと、  
わから、ないし……」  
 あー、なるほどなー。推測でしかないけど(興味を持ってちょっと触ってみる→すずは敏感すぎる→刺激が強くて  
びっくり→なんか怖くて触るの定着せず→今に至る)みたいな感じなんだろう。きっとそうだ。  
 沈黙。実は僕も平然と言ってるように見えるだろうが心臓はバクバク、喉はカラカラ、背中は冷や汗と脂汗でドロドロだ。  
なんでこんな話になってるの? 僕のせい? すずのせい? それともどっちも? 人間ノリで突っ走るととんでもない  
袋小路にノンブレーキダイビングをかましてしまうようになってるのだろうか。いや落ち着け僕。思考が支離滅裂だ。  
ここは小粋なジョークでも言って場を和ませるんだ。いっちょ下品なやつをかまそう。そしたら  
(下ネタぶちまける→すず怒って僕を殴る→殴ったね親父にもぶたれたことないのに→罵り合い→いつもの空気に)  
となるはずだ! よし、いけ僕!  
「だったら僕がオナニーの仕方教えてあげようか」  
 いくらなんでもそれはなかった。  
 殺されるか? そーっと、目をすずに向けてみる。沈黙のままだ。おそらく僕が言った言葉の意味を理解しようと  
してるのだろう。爆発まであと3秒くらいか。今なら間に合う。『もちろん嘘だけど』と言っておこう。  
「もち「じゃ、あの、お願い……」……はい?」  
 びっくりしてたら、すずが腰に手を当てて強い口調で言葉を続けた。  
「でも、えっと……へ、変なことしたらただじゃおかないからね! 教えるだけなんだからね!」  
 すずさん、強い口調で言ってるけど顔めっちゃ真っ赤なままですよ。あと、オナニーを教えるということは  
、なにをどうしようとも変なことです。てゆうか、そんなことを言ってるすずの精神状態はおかしいのではないのだろうか。  
僕がけして言えた義理ではないことはわかってるけど。本音を言えば、すずにはググれとでも言ってやりたいのだが、  
すずは今時珍しいぐらいの機械苦手人間だ。そして僕の家のパソコンは修理中、すずの家にはそもそもパソコンがない。  
そして2人は学生ゆえに金欠でインターネットカフェに行くことなどもできない。まるで仕組まれたみたいだね!  
 こうして僕たちはこれまた仕組まれたように出張で両親不在のすずの家に向かうのだった……  
 
 そしてすずの部屋で僕たちは向かい合って座って――そしてそこで動けなくなった。先ほどの図分たちの思考が  
明らかにおかしかったのを思い知らされる結果だ。僕は脇の下から膝の裏まで汗でビタビタだし、すずはすずで制服を  
着たまま正座をした状態で固まっている。  
 しかし、僕はこれまでの人生で女の子にオナニーのやり方を教えたことなぞいちどもないのだけれど、  
どうすればいいのだろうか。ああ、こうゆう時童貞じゃないやつだったらうまくやるんだろうなぁ。  
僕はエロ孔明なだけです。でも言ったからにはやらないといけない……よな?  
「すず、パンツ脱いで」  
「え、ええっ!?」  
「いや、驚かれても……脱がないとできないし」  
「っ! そ、そうだけど……そ、そうじゃなくて他の何かもっと、こう……」  
 蚊の鳴くような声、という表現に相応しい声音ですずが戸惑う。  
「……世の中キスとかでもできる人もいるらしいけど、やってみる?」  
「キキキキキキキキ、キスッ!?」  
「どうする?」  
「そんなのできるわけないじゃない! ヒロのばか!」  
 キスと自分の大切な部分を人に見せるのとどっちが恥ずかしいものか?   
「う、う、う、うぅぅ〜っ……ぬ、脱ぐわよ! 脱ぐから、その、後ろ、向いて……」  
 その言葉に僕は潔く後ろを向く。どのように脱ぐかはかなりの興味があったが、ここで僕が動かないとすずは  
色々理由をつけるばかりで何もしないだろう。あと、すずはテンパりすぎて忘れているようだが、  
すずの部屋には女の子の部屋なら当然の家具――姿見があった。しかも誂えたようにすずの背後に来る様な位置に  
姿見はあった。  
 すずはどうしようかとひとしきり悩んでいるようだったが、今まで胸に当てていた手を下ろした。ブレザーの制服の  
短いスカートの中に手が入る。スカートの生地がもぞもぞと何かを探すような動きをした後、ゆっくりと下がり始めた。  
すぐに手が生地の中から出てきた。親指には淡いグリーンの色のショーツがひっかかっていて、太もも、  
膝と降りたところですずは片足立ちになって右足を抜いて次に右足立ちになって左足を後ろに折り曲げながら、  
完全にショーツを脱いだ。  
 
「ヒロ、脱いだけど……」  
「あ、うん」  
 脱衣に見とれてた頭を復帰させた。振り向いて見たすずの顔はどのような状況かはもはや言うまでも無い。  
無意識でやってるんだろうが、内股で太ももを微かにすり合わせてるのが妙になまめかしい  
「それじゃ、次は」  
「つ、次は?」  
「座って。うん、ここでいいか」  
 部屋の中央にあるテーブルに座るよう示すとすずはもう諦めの境地に達したのか、すぐに座った。  
「なら……見せて」  
「見、せ……るの?」  
「僕が勝手に見て回ったほうが良いならそうするけど」  
「そ、そんな意味じゃないわよ! そんな意味じゃなくて……そんな意味、じゃ、なくて、み、みせなきゃダメ……?」  
「流石に見ないとどうにも」  
「〜〜〜〜〜〜っ! う、うっさいわね!」  
 は、は、と荒い息遣いが聞こえる。思わず僕は息を呑んだ。ショーツを脱いだときみたいにゆっくりすずの手が  
スカートの裾を掴んだ。違うのはすずの顔が見えること。すずは注射を嫌がる子供のように顔を横に向け、  
意識しないようにしているようだった。目はしっかり堅く閉じられている。スカートがそろりそろりと上がっていく。  
徐々に白い肌の面積が増していく。その白に少しの盛り上がりとスジと白とは違いすぎる肉色が見えた時は心臓が  
止まりそうになった。  
「ど、どう? み、見える?」  
「…………」  
 僕は答えなかった。目の前の光景に頭が沸騰しそうになっていたからだ。  
「ど……どうなのよ」  
「なんか……濡れてない?」  
 目の前にはすずのアレがある。毛は薄い。可愛らしい、という表現が似合う程度に伸びていて、  
下に縦筋がゆるやかに延びていた。その筋の中心からやや周りが光を反射してきらきらとしていた。  
「そ、そそそ、そうよ! 悪い!? だから、言ったじゃない! か、感じちゃう、んだって……!   
ひ、ヒロが、いると……ショーツまで、その……」  
「……触って良い?」  
「え……」  
「ここ、触って良い?」  
 
「ば、ば、ばばばばばかぁっ! 何をいいいいいい、言ってるのよ! そんなんじゃないって言ったじゃないっ! ひ、ひろのスケベ! 変態! この異常性癖者!」  
 すずが涙目で怒鳴りつけ、睨み付けて来る。  
「だって、ほら、触らないとすずの気持ちいいとことかわからないし……やり方も教えれないし」  
「あ、う……」  
「すずが僕の言ったとおりに目の前でいじってくれるなら話は別だけど」  
 ただし、その場合は僕に見せるようにやってもらうけど、と言葉も付け加える。  
「そ、そんな……」  
「どうする?」  
 どっちでも結果として大体似たようなもののような気はするけど。  
「どっちかなんて! ど、どっちか、なん、て……ぅぅ」  
「…………」  
「さ、触って、いいわよ……」  
 すずの中でどんな思考が行なわれたかわわからないが、すずは僕にオーケーを出した。もう1度すずは横を向いた。  
構うものなどもうなかった。  
 音で表現するなら、最初に触った感触はくにゅ、という感じだった。柔らかい上に、濡れている。  
「っ! ぁ、ひゃ、ひゃん! あ、っ、く、ん」  
「まず全体を包むように触って」  
 すずのあそこを指で撫でるように擦る  
「は、ぅ、ゃ、ん、く、あ、ぅ!」  
 すずの体がぴくぴくと動く。自分の余りの声の大きさにびっくりしたのか、すずはスカートの裾を持っていた手を離して  
自分の口を押さえた。すると『ん、んん! ん、ん、んぅ!っん!』などとくぐくもった声が響く。それはただ単に声を出すより  
いやらしいような気がした。僕は適当なオナニー講座を垂れ流しながらぐちゃぐちゃにすずのあそこを触りまわした。  
興奮で頭がどうにかなりそうだった。あの気丈な幼馴染が僕の手でされるがままになっている。  
 そうだ、と僕は思った。童貞と言えども、エロ本とかで最低限の知識を心得ている僕はそうゆう本で必ず出てくる場所を  
触って見ることにした。確か、上の方……だっけ?  
「ん、ぁあっ! ん あ、あああああああ!? ひ、ゃ、な、なに?」  
 それはクリトリスだった。ここは女の子が一番敏感なとこ……らしい。  
「あ、ぁっ! ぃ、や、あ、、ぅ、ひ、ひゃぁぅっ!ヒロ、だ、あ、! う! だ、め、あ、あ、あ、あ、なにか、あ、や、きちゃう……!」  
 まさに劇的と言ってよかった。口を押さえていた手を離してすずはクリトリスをいじっている僕の手を必死に握り締めてくる。  
連続して体を振るわせ、悲鳴のような声が出た。  
 
「や、んっ! だ、め……あ、ぅぅぅっ、だ、だめ、や、かんじ、すぎ、ちゃっ! は、は、は、あ、や、やぁぁぁぁっ!」  
 ひときわ大きな声をあげた、と思った瞬間、すずはびくびくびくん、と体を痙攣したかのように振るわせた。  
僕の手を握っていたすずの手も力が抜けていく。最初と同じような、はぁはぁ、という荒い息遣い。そういえば、  
僕も呼吸をしていなかったことを思い出して、ゆっくりと深呼吸をした。手を持ち上げる。にゅるにゅるのすずの液がべたり。  
 すげ……  
 呆然としたまま僕はすずを見た。すずも呆然としているような感じになっている。こんなにことをしているのに  
下半身以外はスカートも含め普通の制服というすずが妙にいやらしい感じがした。靴下ですらそのままだというのに。  
すずが座っているテーブルには滴り落ちたものが小さい水溜りを作っている。そして――  
「……!」  
 その上だ。僕はあるものを発見した。  
 もう1度、いけるかも。あの時のことを思い出しながら、僕はそこに手を伸ばした。  
「っ! ひゃっ! や、ぁっ! ひ、ヒロ!?」  
 僕はそこを人差し指でくるくると撫でる。しわを伸ばすように手についている粘ついたものをすりつ込むように。  
「や、ぁ!ひろ、や、め……」  
「言い忘れてたけどさ……こっちでもオナニーってできるんだよ」  
 すずの肛門の中心――穴をつんと人差し指で押しながらすずに告げる。  
「う、そ、ひゃぅ! そん、な、とこ ひ、ぅっ、ち、ちがうとこ、なのに、ぁ、できる、わけが……!」  
「あの時も、座薬を入れるときも気持ちよさそうにしてたし、今もすごい反応してるのに?」  
「ち、ちが……! か、んじてなん、か……! や、やぁっ! ゆび、が入って……んんっ!」  
 人差し指の第一関節を回すようにゆっくりと入れる。  
 そう、あの時のことだ。すずが一週間前、風邪を引いて寝込んだ時、薬が座薬しかなかった。色々なことがあって  
僕がいれる事態になってしまい……その時にすずは凄い感じてしまった……ようだ。もしかしてたらイってすらいたのかも。  
それからよそよそしくなったのは周知の通り。避けられるのは寂しかった。けれど、僕はその時のことを何度も何度も  
反芻していた。だって考えても見てほしい。女の子がいやらしい表情をしているを見たら誰だってそうなるだろう?  
「や、やだっ、そっち、ひゃふ、は、ぅ、ちがうのに、そ、んなこと、あ、ん! するとこじゃ、ないのにぃぃっ……!」  
 
 僕の指が締め上げられる。にゅるりにゅるりとすずの肛門を僕の人差し指が往復する。もうひとつの穴からはとめどなく  
愛液が溢れて僕の指を濡らす。もう1回触ってみるか、と思ってクリトリスに空いている手を伸ばした。  
「あああああ! ひ、あ、な、ぅ、にゃ、にゃあぁぁっ!?」  
 すずの体が文字通り跳ねて音を立てる。すずが猫のような叫び声を出す。  
「いひゃ、ひゃぁ、にゃぁぁっ! ふ、は、にゃあああああぁっ、やっ! め、ふ、ああぅっ! だ、め、きちゃ、ひゃ、ぁぁぁっ!  
 う、あ、ま、にゃ、きちゃ、ぅ、にゃっ!んっ!ぅぅぅぅ!」  
 連続してすずの体が震える。口の端からよだれが垂れて、目の焦点があわなくなっている。もう声を隠そうともしてない。  
更にドロドロの愛液が垂れて、すずの太ももまで濡らした。  
「にゃ、にゃぅ、や、ひゃうぅぅっ、おか、ひぅ、な、にゃ、にゃぁんっ! す、ご、あ、は、うよぉ、にゃ、あ、にゃ、あ、あ、あ、  
あまたきちゃ……! あ、あ、あ、あ、やぁぁぁぁぁっ!!」  
 最後に大きく体が震えたあと、すずの体がゆらりと後ろに倒れた。  
「おっと」  
 なんとか支えることに成功した。  
 あー…すごかった。  
 
 
 そこからが5分後正気に戻ったすずに全力でひっぱたかれた。  
『いくらなんでもやりすぎ』  
 だそうだ。カッなって我を忘れた。今では反省している。必死に土下座をしてなんとか許してもらった。  
でも、顔はすっきりしてたようだったので発散はできたらしい。  
『今日のこと誰かにいったら殺すからね』  
 イエスマム。でもこの前よりやったことはある意味更に気まずいことをやっているのだが、不思議と距離感は元に戻った。  
(テーブルの上の水溜りはあとですずが泣きそうなになりながら処理したらしい)  
 
 ま、一応オナニー、というか、未知への恐怖?は薄れただろうから、今度はすずも自分で処理できるだろう。少し、  
いやいや、かなり名残おしいが今日みたいなことは事故みたいなものだ。もう二度と起こりはしないに違いない……  
もっかいすずのアレいじってみたいなぁ。もうないだろうけど、こんな機会。  
 
 なーんて思ってたある日の放課後、帰り道に事件はおきた。  
「あのさぁ、ヒロ」  
「ん?」  
「えっと、ね……」  
 横を向くと、すずの頬が赤く染まっていた。手は後ろに組んで視線は少し落とし気味で、ちょっと申し訳ない、  
とゆうような表情で。  
 何だ?  
 すずは言った。  
 
 
「えっと、もっかい、触って欲しい、って言ったら……どうする?」  
 

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