例年にない猛暑の夏。
金持ちのお坊ちゃんである僕は、行く先々も移動の車内もキンキンにエアコンが効いていて苦にならない。
冷えた室内から、ギラギラと照りつける太陽に汗を流す庶民を見下ろす毎日だ。
だがしかし。
夜は、寝苦しい。
効きすぎた冷房から逃れて、冷え性のメイドたちがベッドに潜り込んでくるからだ。
「お屋敷の中全部が氷のお城みたいで、あたくしもう手足が冷たくって冷たくって」
左側から、麗菜がひんやりした足先をからめてくるかと思えば
「お昼間はお仕事で動き回っておりますけれど、じっとしているとぶるぶるしますね」
足元で仔猫のようにマリナがうずくまる。
「でも、お坊ちゃまはあったかくってあったかくって、ぐっすり眠れます」
右側からギューギューとしがみついてくるのは、梨理子。
「あん、お姉さま方、そんなにお坊ちゃまにしがみついては、あたくしのくっつく場所が残ってません」
一番若い茜が上からのしかかってきて、僕はグウッとうめき声を上げた。
メイドたちの体温で暑苦しくって仕方ない。
しかも、左右上下からからみつかれて、寝返りも打てない。
「うふ、うふふっ、くすくすっ」
僕が苦しんでいると、メイドたちが笑い出す。
「ねえ、お姉さま……」
「そうね、じゃあ梨理子ちゃんはそっちから……」
「あら、ではあたくしはこちらを……」
こそこそと相談をしたメイドたちが、俺をくすぐりはじめる。
「うわ、こら、おとなしく寝なさい、マリナ、麗菜、梨理子っ」
「あ、お坊ちゃま、あたくしのことお忘れですか、ひどいっ」
茜がくるっと向きを変えて僕の顔に足先を向けた。
やばい、茜は先輩メイドからしっかり仕込まれたおかげで、今やナンバーワンのテクニシャンだ。
当たり前のようにパジャマのズボンを下ろし、下着を下げてそれをつまみあげる。
「いただきますでございます。あむっ」
うわ。
それを合図に、体中をくすぐっていたメイドたちが本気になる。
「冷房がとても強いので、お坊ちゃまを抱き枕にしていても暖かくなりません」
乳首をチュッチュと吸い上げながら梨理子が熱い吐息を漏らす。
「ですから、お坊ちゃまがもっともっとあったかく、火照ってくださればいいのですもの」
マリナが脇腹や太ももを細い指先でスーッスーッと何度も撫で上げる。
「そうそう、ついでにあたくしたちもあったかく火照れば一石二鳥」
麗菜がキスをして、舌をからめてくる。
「茜ちゃん、早くお坊ちゃまをあったかくしてね」
くぐもった声で返事をしながら、茜がいっそう張り切って舌を使い、ジュボジュボと音を立てて
吸い上げたり、手で袋を柔らかく揉んだりする。
「今夜の一番はあたくしでよろしい?もう手足が冷たくて冷たくて」
茜が一生懸命大きく育てているソレを横から覗き込むようにして、マリナが我慢できないように
自分の脚の間に手を入れる。
マリナがそこをクチュクチュとかき回していると、生暖かい女の匂いがする。
今夜も最低一人一発、もしかしてそれ以上は搾り取られるに違いない。
メイドたちは不公平を嫌うから、人数の倍数はやらなければならないだろう。
これを夏バテと呼んでもいいんだろうか。
こうして、僕にとっても猛暑の夏は毎夜毎夜寝苦しい。
あ、イク。