俺は誘拐を生業にしている。無論個人の趣味ではない。れっきとしたビジネスだ  
 
主な仕事は、〜気になるあの娘をお届けます。1人50万円から〜 て感じのことをしてる  
 
ターゲットを依頼され初めて仕事が成立する。適当に誘拐して斡旋する訳ではない  
 
今日からの依頼のターゲットは一人暮らしの女子大生が多い  
 
正直楽だ。一人暮らしの女子大生は失踪しても1、2日じゃ騒ぎにならない。大学の友人だって、どうしたんだろうと思うくらいだ  
けど身代金目的で依頼する奴はいないし、この場合返還期限や制約もある  
・24時間で解放すること  
なんかはいい例だ。要は捕まるようなマネは厳禁  
最初のターゲットは奈緒美ちゃん。大学1年生  
 
写真を見るとなかなか色白でかわいい。依頼者は高校時代の同級生みたいだ  
 
憧れだった同級生を誰かに盗られる前にってとこか。まあ俺にはどうでもいいや  
 
俺に依頼が回るということは一人暮らしなはずだ。住所も一緒にファイルされていた  
 
早速下見に車を走らせる  
 
 
あれからどれくらい時間が経ったのか  
 
暇すぎる……………  
 
モニターはちょくちょく見なきゃならないから本にも集中出来ないし  
 
だいたいその本も部屋から無駄拝借したものだ  
 
「へんないきものずかん」  
はなかなか面白かったが  
 
「ドグラ・マグラ」  
ていう小説読んでたら頭が痛くなってきた  
 
ていうか変な本ばっか読むなこの子…………  
 
さらにやることがないのでテレビをつけて、ごき○んようを堪能した  
 
あとは昼ドラしかやってない  
 
ヤバい暇で気が狂いそうだ  
 
―――――!!  
 
そう思ってイライラしてたら奈緒美が帰ってきた  
 
ところが横に友達らしき女の子が二人がいる  
 
まずい  
 
まずいまずいまずいまずいまずいまずい  
 
隠れなければ  
 
本を片付けテレビを消して俺は咄嗟に風呂場に逃げ込んだ  
 
念のため浴槽の中に隠れる  
 
ガチャガチャ、ガチャ  
 
「あがってー?」  
「おじゃましまーす」  
「うわー、きれいな部屋ー」  
鍵が開いて奈緒美と女の子二人が入ってきた  
 
やはり友達みたいだ。多分大学の友人だろう  
 
「何か飲むーー?」  
「あ、ありがとなんでもいいよー」  
「わたしもー」  
「じゃあオレンジジュースでいいねー、あれ?」  
「どしたの?」  
「ジュースとか何もないお茶も」  
「じゃあ買いに行こうよ駅前のコンビニに」  
「お菓子もほしいー」  
「じゃああたしトイレ借りてもいいですか」  
「いいけど返してねー。私たち先いってるよー」  
「わかったー。鍵はー?」「テーブルの上に置いとくからかけといてー」  
 
ガチャン  
 
バタン  
 
どうやら二人は先にコンビニに向かったみたいだ  
 
 
幸い近所で30分程で着いた  
あまり高そうではないアパートだ  
 
まずこれで成功率はぐーんと上がる。マンションは監視カメラが洒落にならない  
 
辺りの様子なども確認しているとターゲットの奈緒美ちゃんが出てきた  
 
なかなかスレンダーで胸はBかCあるかないか、でも肌はつやつやしてる  
 
派手ではないが目鼻立ちが整っていてウェーブのショートヘアがよく似合う。服もなかなかお洒落だ  
 
多分今から大学に行くんだろう  
 
俺は適当に車を止めた。いきなり誘拐ではない。辺りに人が沢山いる  
 
アパートの敷地に入り俺は奈緒美の部屋の前に立った  
102号室。名字が書いてあるから間違いないだろう  
 
10秒かからずにピッキングで部屋の鍵を開け中に入る  
さて、これからどうしようか  
 
誘拐する方法はいくつかある。どれを使うにしても一度奈緒美の意識を失わせることになる  
 
@冷蔵庫の飲料に睡眠薬を混ぜて密かに意識を失わせる  
 
A帰ってきたところを麻酔薬で眠らせる  
 
B換気扇などを確認して後に外から無味無臭の催眠ガスを流し込む  
 
 
実は俺は女を眠らせることにかなりの興奮を感じる  
 
だからこの仕事をしているみたいなもんだ  
 
さて、今回はどれにしようか……………  
 
今回はプラン@にするか  
 
さて、そうと決まればやることやってずらかるとしよう  
 
ずらかる……………  
古い奴だな俺  
 
そんなことを考えながらせっせと下準備を済ます  
 
まずは、部屋に三カ所の超小型監視カメラと盗聴器  
 
送信装置もついてるから、これで奈緒美の行動は車の中のモニターで逐一監視出来る  
 
さて、次が肝心だ  
 
冷蔵庫の飲み物全てに即効性の睡眠薬を大量に混ぜる  
白いつぶつぶの粉はゆっくり溶けていく  
 
無味で薄い白だから気付かれる心配はしなくていいはずだ  
 
これを飲んだら最後、個人差はあるが最低でも40分で奈緒美は意識を失うことになる  
 
にやけながら俺は内側から鍵をかけなおして、ベランダから立ち去った  
 
それから6時間後の午後2時、奈緒美の家から遠くのファミレスの駐車場でモニターを見ていたら、帰宅した奈緒美が映った  
 
「あがってー?」  
「おじゃましまーす」  
「うわー、きれいな部屋ー」  
 
あれ?と思ってよく画面を見ると、なんと奈緒美の友達だろう女の子が二人も部屋に入ってきた  
 
まずいな、奈緒美一人だけの誘拐なら翌日の朝に家に返せば、あれ、朝まで寝ちゃったよで良かったが、三人はまずい  
 
どうするか、延期するか…………  
 
そう考えていると、奈緒美達は  
「何か飲むーー?」  
「あ、ありがとなんでもいいよー」  
「わたしもー」  
「じゃあオレンジジュースでいいねー」  
 
と言って睡眠薬入りジュースを飲み始めた  
 
これでこの娘達はあと一時期しない内に昏睡状態に陥るだろう  
 
しばらく考えた俺は、依頼を延期することにした  
 
さてどうするか?  
 
奈緒美の友達の二人をよく注視する  
 
ひとりは小柄で幼児体型、だがほんわかした雰囲気でかわいい  
薄い黄色のワンピと白のカチューシャがよく似合う  
 
もうひとりも肩までくらいの髪を後ろでまとめた素朴だがかなりかわいい子だ  
 
中肉中背よりむしろスリムなのに胸だけ大きい  
 
他の二人があまり大きくないだけに一際目立つ  
 
今からこのかわいい女の子達が奈緒美の部屋で無防備に眠りに落ちる  
 
なら犯るしかないじゃないか!  
 
俺はアパートに向けて車を発進させた  
 
 
 
モニターを見ながら車を走らせていると、15分しないうちに三人はあくびをし始めた  
 
「ふぁああ…………なんか眠いー」  
「私もー」  
「うんー」  
「なんかコーヒーでも飲むー?」  
「あ、もらうー」  
「同じくー」  
 
 
「はい、コーヒー。朝煎れた奴だけど。ほら砂糖も」  
「ありがと、ていうか自分で煎れてるの?」  
「うん、大量に飲むからコーヒー」  
「中毒じゃん。でもいいねぇ。なんか一人暮らし満喫ライフみたいな感じ」  
「そうでもないよー。面倒くさいよ家事が。ご飯食べたら皿洗わなきゃ自分で」「私洗わないなー」  
「私もー」  
「主婦は偉大だね」  
「ほんとだ。私帰ったらなんか手伝おう」  
「お箸出そう私も」  
「それ手伝い違う違う」  
 
楽しそうに話す彼女達だが、今眠気覚ましに飲んでいるコーヒーにも睡眠薬は混ざっているとは夢にも思うまい  
 
今こうしてくだらないが愉しいトークを続けている間にも  
今回入れた二種類の薬は彼女達をどんどん犯していく  
まず睡眠薬入りのコーヒーやジュースは彼女達の喉を伝う  
 
やがて胃に到達し素早く吸収され血液に成分が流れ込む  
 
それらは彼女達の体をめぐりやがて脳に到達する  
そして片方の薬は中枢神経や大脳皮質の働きを抑制し  
そしてもう片方は睡眠を誘発する成分を体自身に出させる  
 
さらにお互いに相乗効果がある  
 
彼女達に抗う術はない  
いくら彼女達が重たい瞼を支えても、脳が言うことをきかなくさせているのだから  
 
その証拠がモニターに現れた  
どうやら一番小柄の子が真っ先に眠りに落ちてしまったようで、くてん、とソファーで座ったまま横になった  
 
さっきまでふらふらしていたが、ついに限界を迎えたみたいだ  
小柄な分薬の効きが速かったんだろう  
胸のデカい子が、おーいと肩をゆすって頬をぷにぷにさすがまるで目覚めない  
 
「愛ちゃん、寝ちゃったよ、なんでみんなこんなに眠いかな………」  
「わかん…な……い。私も目……霞ん……できた。ごめん、寝る…………」  
「マジすか奈緒美ちゃん…………私放置プレイ………?」  
「………………………」  
奈緒美が陥落した  
 
そうだ、どんどん眠れ  
「コンビニでも………行こう…………」  
 
独り言かわいいよこの子  
だが巨乳の子が立ち上がろうとしても立てないみたいだ  
そりゃそうだ。体は、眠れ!て命令されてるんだから  
やがて画面の真ん中に移る巨乳の子も瞼を閉じぴくりとも動かなくなった  
 
画面が静かになったところで、グッドタイミングで俺はアパートに到着した  
 
ピッキングで素早く、そーっと侵入すると、すやすや眠る三人の美少女がいた  
 
だが念には念を入れるため、麻酔薬を染み込ませたハンカチを一人一人あてがう  
やはりみんな、「んっ…………」  
と一瞬体を強ばらせるがすぐにさらに深い眠りに落ちていく  
 
さて、どの子から犯ろうか  
 
俺は笑いが止まらなかった  
 
 

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