3学期。リアの1年生最後の学期。
まだ雪解けの季節には早い、1月のこと。
白銀の通学路を抜けて、久し振りの級友との再会。
物語が、終わりへ向かう。
『貫殺天使リア』
24.物語が進むとき
――1年B組、ロングホームルーム
『――では、他クラス親睦旅行会ですが、それぞれの班の行き先が決まりました』
学校が始まって、1週間。月曜日のロングホームルーム。
今日の話題は、親睦旅行。
『A班とB班は、広島。C班とD班は、立山』
クラスを10班に分け、同じアルファベットを持つ他のクラスの班といっしょにそれぞれ別の観光地に行く。
当たりは、沖縄。わたしはJ班。
『E班とF班は、会津。G班とH班は、奈良』
この学校、金がかかるからと関東とか関西の主要な場所は用意していない。沖縄だけが、例外。
一度くらいはあったかいとこに行ってみたい。冬でも半袖でいけるってケンミンショーでやってたし。
『Iは、沖縄』
オワタ。
『Jが、秋田の玉川温泉。以上! なにか質問ある人ー?」
『今からI班に入りたいです!』
『むり!』
いいなぁ・・・・・・。土御門さんのグループだっけか。カレシといっしょだよ。
わたしのクラス、1年B組。けっこう仲のよいクラスと自負している。
元気いっぱい、楽しいこと大好き。
クリスマスの事件で、このクラスの何人かも被害を受けていた。
土御門さんのカレシの柊くん、図書委員の八乙女さん、いっしょに文化祭をつくった津南くん。
柊くんはかすり傷(逃げてるときに転んだらしい)だけで、すぐに復帰。八乙女さんはまだ入院中。
津南くんは、行方不明。
「・・・・・・」
悔しい。
わたしがもっと、強ければ。そうだったら、彼を守れたのに。
『はーい、それじゃあ班ごとに集まって、旅行先の確認してー』
がやがやと喧噪が広がる。わたしも、るーあのとこに行かないと。
「沖縄じゃなかったよ〜。残念だよ〜」
「はぁ・・・・・・。戦争の話を聞くの、楽しみだったんだけどな・・・・・・」
相変わらずるーあの目の付け所が違う。そこはシーサーとかじゃないのかなぁ?
「えーっと、秋田県だっけ? 温泉?」
「そ。玉川温泉。近く・・・・・・、といってもけっこう離れてるけど、湖とか武家屋敷とか観光地はあるみたい」
温泉かぁ。家族旅行で行ったっきりだなぁ。やっぱりお猿さんが入ってたりするのかな?
「はっ! 秋田県!?」
「どうしたの、カナエ?」
カナエのツインテールがビビッと立ち上がってる。どんな仕掛けだ。
「危ないよ! なまはげに食べられちゃう!」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
いやいやいや・・・・・・。
「カナエ、それ岩手だから」
「青森です」
・・・・・・あれ?
――日本のどこか、寒い土地
夜。
ノスタルジックな風情漂う町、その端。
山の中に、一軒の家があった。
どれほど前にうち捨てられたのか、屋根は所々落ちて雨風の浸食を受けている。
町の街灯の光も届かないその家屋に、不審にも人の声がしていた。
女の、よがる声。
ひとりではなく、何人もの。若い女の声が森に響いている。
潰れかけた家の中で、少女たちが裸で巨大な狼に組み敷かれていた。
正常位で突かれる少女、狼にまたがり自ら腰を振る少女。
その中に、双剣天使カレンの姿があった。
壁に手をつき、後ろから人狼に貫かれている。
眼をとろんと潤ませ、口元に涎を伝わせながら。
「あっ、あんっ、ごしゅじんさまっ、だ、だめ、イッちゃいます!」
「おおいいぜ。そらイけ!」
主が腰を深く突き出すと、カレンの身体が震えた。背を弓なりにし、絶頂を迎える。
「あ、あぁぁぁぁぁぁぁっっ!」
がたがたと震え、その身体に肉棒をくわえたまま床に這い蹲る。デスパイアは獣背位に体位を変え、犯し続ける。
「あ、あぁっ、ごしゅじんさま! ひぁっ! 深い、深いですぅ!」
「ふふん、俺が出すまでつきあってもらうぜ」
「は、はいぃ、カレンをたくさん使ってくださいっ!」
恍惚とした表情で獣を迎え入れる少女。天使の気位はとうに忘れている。
「あぅ、あぁあ! んっ、あぁん!」
結合部がぐちゅぐちゅと卑猥な音をたてる。数ヶ月犯され続けたソコは、今だ鮮やかなピンク色を保っていた。
べろり、と主がカレンの口元を舐める。カレンはその主の舌に自分の舌を絡める。
「ん・・・・・・、ちゅぱ、んんっ、んぁあ!」
交換された唾液を飲み下す。主に愛玩されていることの証明。
だんだんとデスパイアの肉棒が太くなってきた。射精の時が近い。
「んっ、あぁんっ! ごしゅじんさま、だして! カレンにいっぱいだしてぇ!」
「おぅ、腹のガキにも飲ましてやる!」
ぐ、と腰と腰が密着する。精液が子宮に放たれた。
「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ」
放たれた精液は子宮に溜まった羊水と混じる。
子宮。羊水。
カレンのお腹は、ぽっこりと膨らんでいる。
彼女の子袋には、新たな命が鼓動していた。
「はっ、はっ、はっ・・・・・・。」
「どうだ、ガキは?」
主が我が子の様子を聞く。その逞しい手のひらで膨らんだ腹を撫でて。
「このごろ、お腹を蹴ってくるようになりました・・・・・・。あと、ちょっとで産まれると思います・・・・・・」
愛されてる実感を抱いて、カレンは答える。主に寄り添い、その大きな胸板に身体を寄せて。
「ふふ、ご主人様のあかちゃん・・・・・・。早く見たいな・・・・・・」
うっとりと自分の腹を見つめる。その中には、主とペットの結晶が息づいている。
「あ、蹴られました。元気ですよ」
いずれ生まれる子に思いをはせる。その未来は明るく輝いていた。
首には、赤い首輪。
デスパイアに隷従する堕天使、カレンがそこにはいた。
――夜の町、学校
メグミさん、アキラさんとのパトロール。
この頃知ったことだが、動物型デスパイアは冬はあまり出現しないのだとか。
理由は簡単、寒いから。
動物型は大元の生物の特徴を持っている。
カエルは田んぼに住んでいるから、田んぼの多いこの町はよくカエルデスパイアが出現したりする。
で、そのカエルは今、冬眠の時。
11月からこっち、雑魚デスパイアに出会うことは稀となっていた。
東京みたいな都市だと、またいろいろ違うみたいだけど。
お仕事がありません。
働きたくないでござる!
と、いうわけで。暇になれば稽古の時間。
少年ジャンプ。
「『朽ち桜』ァ!」
「障壁展開、10枚!」
学校の校庭で、メグミさんとアキラさんが手合わせ中。わたし、見学。
ふたりともマジモード。メグミさんが若干優勢。
「――『萌え桜』!」
「!?」
パリン! アキラさんの突きが障壁を貫通する!10枚中6枚が破られた。
「ッ反転! 4から3、射出!」
魔力の壁がアキラさん目掛け放たれる。身長より大きな面積を避けられず、アキラさんに直撃した。
「いってぇ! が、やっとこわかってきたぜ!」
ふっと構えが変わる。ええとあれは、居合の姿勢?
その姿勢を維持して、アキラさんが駆ける。メグミさんの障壁が今度は15枚張られた。
「その壁、手数がおおけりゃ破れんこたぁない! 『八重桜』!」
「甘いわね、障壁圧縮、1から15!」
薄い壁が全て重なる。金属音を8回響かせ、アキラさんの剣が止まった。
ふたりの距離、肉薄といえるほど。アキラさんは刀を振り切ったかたちで、メグミさんは杖を振りかぶったかたち。
「しまっ・・・・・・!」
「ハァ!」
杖がアキラさんのお腹にめり込んだ。と、思ったけど、寸止め。
「・・・・・・参りました」
「はい、お疲れ様。私も疲れたわ・・・・・・」
余裕、といった感じではなかった。ガチバトルだったせいか疲れ切った顔をしている。
「やっぱあれだなー。メグミの盾、剣に弱いかな。特に突き。ほとんど防御できてねぇ」
「そうね・・・・・・。圧縮すればいけないこともないけど、他への集中が疎かになるし・・・・・・」
いや、1トントラックが100キロ出してぶつかって、
ようやく1枚壊せるレベルの障壁を6枚貫いたアキラさんがすごいんだと思うけど。
1トンが100キロで、それを6枚だから、エネルギーは・・・・・・、やめよう。頭痛くなってきた。
どこがわからないか、じゃなくて全部わかんない。
「やっぱ戦闘スタイルは障壁になるのか? それだと、かてえ奴に勝てなくね?」
「私より魔力が高い相手だと脳破壊魔法も効かないし・・・・・・。けっこう困ったことね」
わたしたち(というか全天使でも)トップクラスの防御力を持つメグミさん。ただ、攻撃力がないのが難点。
「アキラは、やっぱり耐性のなさね。あのとき、射出じゃなくて解放だったら、あなた今頃ズタズタよ?」
「こ、こえーですよメグミさん・・・・・・」
逆に、アキラさんは魔法障壁が薄い。わたしより薄いんだから、相当だ。
魔法障壁は、メグミさんのような固有技能でなければ持っている魔力が大きいほど厚くなる。
アキラさん、わたし、メグミさんの順で魔力が強い。
わたしはピンチになるとすごい潜在魔力がでるみたいだけど、調べたところ命の危機にしか出てこない特性があるみたいだった。
バトル漫画だったら、この魔力を使いこなす訓練とかするはずなのに・・・・・・。
銃弾の威力も頭打ち、格闘は才能なし。
なんという。
詰んでね?
「リアちゃん、今度はあなたの番よ。かかってきなさい」
「はーい・・・・・・」
負ける予感・・・・・・。
――町から南へずっと行った場所、森の中
鬱蒼とした森の中、ふたりの少女がうずくまっている。
和美と日向子。今年で13になる。
放課後のハイキング。慣れ親しんだ山は、今ふたりを闇で包んでいた。
油断していたのだろう。帰ろうと山を下っていたとき、足を踏み外して崖下に落ちたのだ。
何ということはない、7メートルほどの崖。落ちた日向子を助けようと、和美も崖を降りた。
それが、そもそもの間違い。
山は少し道を外れただけで様相をまったく異にする。もとの道に戻ろうと歩いていたはずが、ふたりがいたのは知らない場所だった。
そして、彷徨うこと1時間。
とっぷりと日は暮れ、雲のかかった月が怪しく辺りを照らしている。
「和美・・・・・・。お腹減ったよ・・・・・・。おうちに帰りたいよぉ・・・・・・」
「大丈夫だよ。おかあさんたちが今探してくれてるよ・・・・・・」
しくしくと泣く日向子を慰める和美。携帯電話も持っていなければ、懐中電灯もない。もちろん食料も。
麓に連絡をとる手段がない以上、救援を待つしかない。その程度は和美にもわかっていた。
ガササッ! ぎゃー! ぎゃー!
「ひっ! と、鳥かぁ・・・・・・」
「う、うん・・・・・・」
びくりとして身を寄せ合うふたり。わずかな物音さえおそろしいモノに思える。
ほー、ほー・・・・・・
「・・・・・・」
「・・・・・・」
がさがさがさ、がさがさがさ・・・・・・
「・・・・・・っ」
「・・・・・・」
ほー、ほー・・・・・・ばさばさばさっ。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
どこからか聞こえていた梟の声も無くなると、辺りは静寂に包まれる。ふたりの息だけが音を奏でていた。
「・・・・・・」
きゅっ、と日向子が和美にすがる。肌を刺すような寒さの中で、和美の体温は安心を与えていた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・?」
はじめに気づいたのは、和美。木々の合間から、人の影が見えた。
薄い月明かりの下、2、3人で歩いている。楽しそうな雰囲気だ。
「日向子、あれ・・・・・・。だれかいる。誰かいるよ!」
「い、いこうよ和美! 見つけてもらおう!」
落ち葉を踏みしめ足下をおぼつかせ、ふたりは走る。暗くて距離が測りづらいが、100メートルほどだろうか。
「・・・・・・あれ?」
違和感。大人にしても、ずいぶんと大きい。それに、あんなにずんぐりとした人が3人もいるだろうか。
「ひ、日向子。ちょっと待って。なんかおかしいよ」
「う、うん。あの人たち、おっきすぎる・・・・・・。それに、あれ、日本語・・・・・・?」
風邪に乗って届く声は、どうにも要領を得ない。まるで日本語を覚えたばかりの外国人のような、変な会話。
『におい、ある。ぐふ! いるいる!』
『ふひっひ! ちかくちかく! ききき!』
「・・・・・・」
動きも、おかしい。成人があんなに飛び跳ねたりするだろうか。
それに、やはり体型が人間とはかけ離れている。大きな上半身、短い足。
「・・・・・・猿?」
そう、それは猿に似ていた。
「日向子、逃げよう・・・・・・。気づかれないよう、そっと」
「うん・・・・・・」
そろり、そろりと後ずさる。猿はまだきょろきょろと周りを見渡している。
「・・・・・・」
落ち葉の音を立てないよう、ゆっくり。
「・・・・・・」
猿の影を見張りながら、慎重に。
「・・・・・・」
ゆっくり、ゆっくり。
「・・・・・・きゃ!」
がさ、と大きな音を立てて日向子が尻餅をつく。後ろ向きに歩いていたため、足下が疎かになっていたのだ。
『いた。あそこ、いた!』
『ききっ! いるいる、ききき!』
『つかまえ、つかまえる!』
「・・・・・・っ! 日向子立って! 走るよ!」
「ご、ごめん和美・・・・・・」
手を引いて走り出す和美。後ろからは耳障りな声が聞こえる。
「はっ、はっ、はっ」
走る。走る。後ろを振り返らず。藪が密集した場所を見つけ、そこに飛び込んだ。
猿の声は、聞こえない。撒いたのだろうか。
「日向子。絶対音を立てちゃだめだよ」
「ん・・・・・・」
じっと藪の中から走ってきた方向を見張るふたり。暗闇に目が慣れても、闇は遠くまで見通すことはできない。
と、そこに。後ろから野太い声がかかった。
「いた! いた! おんな、いた!」
「――っ! 日向子っ、あぅ!?」
立ち上がろうとした肩を掴まれ止められる。隣では日向子が首根を鷲づかみにされていた。
「う、うぅぅ、離して! はなしてよ!」
「やだぁ! もうやだぁ! おうち、おうち帰る!」
別々の取り乱し方を見せるふたりに、残りの猿が駆け寄ってくる。3頭の大きな猿がふたりを取り囲んだ。
「ぐふっふ、おんな、おんな! おれこっち、こっちつかう!」
「やぁ! はなして! 和美、たすけてぇ!」
「日向子・・・・・・い、いやぁ!?」
「おおれ、このおんな! ききき! つかう、おんなつかう!」
「おれもつかう! ちちでかい、つかう!」
びりびりと乱暴に服が破かれていく。硬いカーゴパンツも破られ、和美は縞柄のショーツを晒した。
「うわぁぁぁぁん! やだよぅ! おかーさん、おとーさん!」
「うるさ、ぐふ、ぐふふふ!」
「む、むぐぅ!?」
泣き叫ぶ日向子の口に太い指がねじ込められる。硬い皮膚には剛毛が生えていた。
「むぅー! むー!」
「ぐひ、ぐふっふふ」
日向子のズボンも破り捨て、桃色のショーツを晒させる。ふたりの少女の太股が、月に照らされ青白く映える。
「んむー、んん!?」
「いれる、いれる!」
うつ伏せに倒され尻を上げた格好の日向子のショーツがずり下げられる。まだぴっちりと閉じた貝が猿に顔を見せた。
「ぐふ、け、ない! こども、こども!」
「んん、んー!」
大きな手で頭を押さえられた日向子が、必死に喚く。乱暴な手つきが繊細な二枚貝をこじ開けた。
「やめて、日向子にひどいことしないで!」
「きき、うるさ! ぶちゅ!」
「んん!?」
暴れる和美の唇に猿の口が合わせられる。瞬時に舌が潜り込み、喉奥まで侵入する。
「ん、んーー! んぐっ!?」
猿の舌からねっとりとした液体が流れ込んできた。口腔に溜まり、呼吸を阻害する。たまらず、
「ん、こくん、こくん」
と喉を鳴らし飲み込む。舌が痺れ、喉が灼けるように熱くなる。
するり、と縞々のショーツが股から下ろされる。突然のファーストキスに驚く和美は、それに気づかない。
「ぐへ、こっちははえてる。うすいうすい。ぺろ、ぺろぺろ」
「んん!? ん、んー!?」
秘部を舐められ嫌悪の声を上げる和美。横の日向子は、既に開かれた中身を味見されている。
「ん、ん・・・・・・。ん・・・・・・」
「じゅぱっ・・・・・・。ぬれてきた、ぬれてきた」
日向子の貝からは唾液と違う水分が月明かりを返している。
先ほどまでの泣き顔はどこへやら、与えられている新たな感覚に困惑の表情を返して。
とろり、と貝からしずくが落ちる。熱い舌がそれを掬い上げ、日向子は身体を震わせる。
一方和美も、未知の体温に心を奪われていた。
絡んだ舌から注がれる唾液を、身体は無意識に飲み下す。
舌が、喉が、胃が。たまらなく、熱い。はしたない水音を奏でる女陰から知らないなにかが這いずってくる。
「ん・・・・・・? ん!?」
ずる、と長い舌が膣に侵入する。じっとりとじっくりと、硬さを取り除いていく。
凍てつく寒さの中、ふたりの体温はぐんぐんと上がっていく。男を知らない無知な本能が、目の前のオスを欲していた。
「ん、ぷはっ。あぁ、なにこれ・・・・・・。ひゃん! な、なんかたりないよう」
口を解放された日向子が、自らの欲を口にする。ふらふらと焦点の合わない瞳が宙を舞う。
「ほしいか、おれ、ほしいか?」
「・・・・・・?」
問われている内容がわからない。けれど、日向子の本能は肯定を促した。
獣欲に従い、無言で尻を左右に振る日向子。小振りな尻が猿を誘った。
その腰を両手で止め、熱い化身が押し当てられる。
「ふぁ、あ、あぁぁん! いた、いたぁい!」
ぐちゅりと水気を伴い差し入れられた肉棒も、処女の膣には痛みを与えてしまう。それでも猿は腰を進める。
「ひ、ひぁ・・・・・・。あぅ・・・・・・」
根本までくわえこみ、子宮口に先があたる。常人よりも太いそれを、しかし日向子は呑み込んだ。
「ぐふふっふ、いい、いいぞ。あつい、おんな、あつい!」
腰を“の”の字にゆっくりと回す大猿。日向子は痛みに歯を食いしばり耐える。
それを、猿の肩越しに和美も見ていた。
痺れは既に全身にまわり、ほどよい脱力感が身体を支配する。
「おれ、まえつかう。おまえ、しり」
「きき! いい、それでいい」
上下の穴から舌が抜かれる。メスの本能は自然と行為を受け入れた。
「んっ・・・・・・。ぃ、いたぁ・・・・・・」
ずぷりと入れられた肉棒に、痛みを見せる和美。対面座位で、大猿を受容する。
やおら、和美を抱える猿が立ち上がる。もう1頭の猿が尻穴に指を這わす。
「・・・・・・んっ」
足を猿の腰に絡め、逞しい上半身に抱きつく和美。硬い感触が菊門に押しつけられた。
「・・・・・・っ、〜〜〜〜〜〜っ」
アナルに突き入れられた肉棒は、大きな熱を少女に与える。
そして、和美の身体が持ち上げられる。
ずず、と入り口寸前まで抜かれる肉棒。若干の痛みと仄かな快感が両穴に響く。
そのまま、落とされる。
「っく、あぁぁぁん!」
予想以上のエクスタシーに背筋を震わす。何度もなんども、上げては下ろし、上げては下ろし。
そのころ日向子は、獣背位で悦楽に浸っていた。
いつの間にか痛みは消え去り、脳を揺さぶる劣情がオスを求める。
「ひゃん、あ、あぁん! あぅ、あぁぁ!」
まるで獣のように、まさに獣のように交尾を貪る。ぶつかり合う尻と腰の狭間に愛液が飛び散る。
「あぅ、ぁん! あぁん!」
日向子と声を同じくして、和美も喘ぐ。ふたつの巨体に挟まれ、少女の身体は舞い踊る。
「ふひっひ、だす、でるぞぉ!」
「え? な、なに? ひゃっ、あん!」
「おれもおれも、でる、でる!」
「ききっき! はらめはらめ!」
「あんっ、は、はら・・・・・・? あぁん!」
ピストンが激しくなる。ゆさゆさとふたりは踊り、その終点を迎えようとする。
「あぁっ、かずみ、なんかくる! くるよぉ!」
「あぁん! 私も、くる、いくぅ!」
図らずも同時に絶頂を予感し、ともに悦びを露わにする。
「あ、あ、あ、あ、あっ、あぁ!?」
「んぁ、あ、あぁ、あぁぅ!」
ぴと、と一瞬時が止まり、
「あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「ひゃ、あぁああぁん!!」
灼熱が、胎内を満たす。
「あぅ・・・・・・ぁ・・・・・・」
「ん・・・・・・」
ぐったりとしたふたりから肉棒が抜き取られる。湯気を伴い、処女血と白濁の混じり合った子種がクレバスからこぼれ落ちた。
「おれ、つぎ、そっちつかう」
「きっきき、おれまえつかう!」
「ならおれ、そっちのおんな」
人と猿、いつからか道を違えた似通ったもの達が、今ここに混じり合う。
「あっ、あぁん!」
「あぅ、あぁ!」
メスはオスの子を求め、オスはメスを孕ませる。
5頭の宴は、明くる日まで続いた。
物語が進むとき.end