「では頼んだぞ勇者ユウリ・スペリア。そして賢者アベル・レイセスよ。魔王を倒し平和を取り戻すのだ!!」  
「はっ、必ず」  
「がんばりまぁす」  
 
 旅立ちの日、町を出る前にこの国の王に挨拶しろと言われたのでさっさと行ってきたところだ。  
 あのクソジジイ、この期に及んでケチりやがった。ゴミみたいな装備と50Gで旅に出ろというのだ。  
 50Gで何ができる、せめて俺にも鋼の剣でもよこしやがれ。  
 初日早々、なんか不安でいっぱいだ。  
 魔王は魔物を統べる強敵中の強敵。簡単に倒せるとは思っていない。  
 ただ、それよりも大きな不安要素が、目の前に……  
 
「……」  
 
 いない。城を出たところまでは一緒だったはずだが。  
 ひとまず城まで引き返してみると、やっぱりいた。  
 大きな門の入り口で、しゃがんで何かをやっている。  
 
「にゃーんにゃん、いたっ! イタタタっ!」  
「何やってるんだ?」  
「あ、アベルちゃぁん、たすけて、あぅっ!」  
 
 小さな黒い猫に襲われていた。  
 さっさと離せばいいと思ったが、本人は混乱しているようだ。  
 猫の首を摘んで持ち上げる。  
 
「アベルちゃん、ありがとう」  
「……勇者が猫ぐらいで混乱してどうする。顔見せろ」  
「うん」  
 
 ユウリから離れた猫は瞬時に大人しくなった。  
 目の前で顔にひっかき傷を残し、涙目になっている勇者に回復魔法をかける。  
 一応俺は賢者だから回復魔法も覚えている。  
 顔の傷は見る見るうちに消えていく。  
 
「ほら、終わったぞ」  
「きもちよかったぁ」  
「きもちよかったぁ、じゃない。ほら行くぞユウリ」  
 
 のん気に笑ってるユウリを見て、反射的にため息が出る。  
 猫を逃がし、ユウリの手を取ってさっさと城を後にする。  
 横を見ると楽しそうに笑っているユウリの横顔。まるで遠足にでも行く子供のようだ。  
 旅の目的をわかっているのかも怪しくなってきたゾ。  
 
「アベルちゃん、魔王ってどこにいるのかな?」  
「さぁな。旅をしてれば手がかりくらい見つかるだろ」  
 
 これからの事を話しながら町を歩く。  
 俺が密かに貯めていたお金で道具や装備を買い、町の入り口の前まで来た。  
 しばらく帰ることない故郷を目に焼き付けて、俺達は町を出た。  
 目指すは、この城下町から一番近くにある村だ。  
 
 
「ふわあああ!!」  
 
 勇者が青い透明の半液体状のモンスターに襲われている。  
 いわゆるスライムという魔物。あのにやけ面を見ていると腹が立つ。  
 俺も俺で同じ魔物に襲われている。  
 
「おいユウリ、剣使え! 背中の剣!」  
「え、えぇい!」  
 
 1体1体の戦闘力はたいした事ないが、こいつ等はとにかく数で攻めてくる。  
 俺は銅製の剣を使っている。斬ると言うより殴るといった感じの武器。  
 一方ユウリは一応勇者、鋼製の剣を使っている。  
 ただ、本人は見事なまでに使いこなしてない。  
 スライム達はユウリの攻撃を軽々と避けている。  
 
「剣をよこしてお前は伏せろ! ぶるぁっ!」  
 
 俺に纏わりついてた最後の1匹を殴り飛ばし、勇者の救助に向かう。  
 ユウリから剣を受け取り、スライム達をまとめてぶった斬った。  
 真っ二つになって液状化したスライム達がユウリの上に落ちていく。  
 
「あぅぅ、べとべとぉ」  
「助けてやったんだ、我慢しろ」  
「う、うん、ごめんね」  
 
 頭から青い液体を被ったユウリは半分泣いてる。  
 液体はユウリの顔や豊かな胸を汚している。  
 とりあえず涙のついでに、顔や頭に付着しているのも拭き取っておく。  
 胸は……あとで自分でやらせよう。  
 にしても相変わらずの大きさだ。逃げ回ってる最中も揺れていた。  
 しかもユウリの年齢を考えると、これがまだ発展途上だというのだから更に驚きだ。  
 スライムの影響か、いつもより官能的でもある。  
 
「アベルちゃんどうしたの?」  
「……ハッ!」  
 
 ユウリの声で我に返る。つい見入ってしまった。  
 そして即効で起き上がって背を向ける。  
 
「そろそろ行くぞ。あと何処から魔物が出てくるかわからないからお前は後ろを警戒してろ。絶対に俺の前に出るなよ、絶対だぞ!」  
「え、うん。わかった」  
「よし、じゃあ出発するぞ。俺の前に出るなよ、絶対に出るなよ!」  
 
 しばらくユウリに背を向けざる負えなくなった。  
 
 股間的な意味で……  
 
 
「うぅ〜、寒いねぇ」  
「そりゃお前は裸だからな」  
 
 風が吹き、周りの木々がガサガサと音を立て、ユウリがくしゃみをする。  
 今日は森の中で野宿をすることにした。  
 この森はそんなに深くはない、本当ならさっさと抜けて宿屋のベッドの上で寝るはずだったんだが……  
 まるで俺達を妨害するかのように、魔物たちが次から次へと襲ってきた。  
 それも、スライムばかり。倒すのは簡単だったが、何故かどいつもユウリの上で倒されていった。  
 そのおかげで、今も焚き火で服を乾かしている最中である。  
 予備の服は胸のせいでサイズが合わなかった。よって今のユウリは、裸体に予備のマントだけというよく分からない格好をしている。  
 
「薪が少し足りないな、ちょっと集めてくる」  
「あれ? 薪ならここにいっぱいあるよ?」  
 
 くそ、言い返せない。  
 ユウリの言うとおり、薪は十分あるし火も弱くなってない。  
 正直、また俺の股間が勇者になりそうなのだ。  
 ムラムラ感がすごい。  
 もうここは、一発放出するしかないと考えたというわけだ。  
 
「……ほら服乾いたみたいだぞ。俺は向こうに言ってるから着替えとけよ」  
「あ、ほんとだぁ」  
 
 本当はまだ少し湿ってる感じがするが、ユウリは気づいていないようだ。  
 いいタイミングである。  
 早速、草を掻き分け真っ暗な森の中を進んでいく。  
 適当な木の下に座り、パンツごとズボンを脱ぎ捨てる。  
 その時、  
 
「きゃああ!!」  
 
 急にユウリの悲鳴が聞こえた。  
 まさか魔物にでも襲われたか、それとも変質者か。  
 どちらにしろ、急いでパンツをズボンを穿き直し元の場所に急行した。  
 
「ユウリ、どうした!!」  
「あ、アベルちゃん……」  
 
 ユウリは焚き火から少し離れた所で蹲っていた。  
 彼女の元に寄ると、俺は目に映った光景に驚いた。  
 ユウリはまだ服にも着替えず、背中を見せながらこちらを見ている。  
 珍しく戸惑っている様子。  
 それはそうだろう。いきなり自分の体から翼と尻尾が生えてきたら誰だって戸惑う。  
 
「アベルちゃん、これ、なに……?」  
「……ジッとしてろ」  
 
 ユウリの背中の前でしゃがみ、マントを捲りあげる。  
 腰から生えている悪魔のような翼が揺れている。俺の目線はその上へといく。  
 予想していたけど、やっぱり封印の魔法陣が消えかけていた。  
 何とか封印を試みる。その最中、俺はあの時の事を思い出した。  
 
 
 今から10年以上も前のこと  
 まだほんの子供だったユウリから、今みたいに翼や尻尾などがが生えてきたことがあった。  
 その時は、旅をしていた通りすがり賢者様が一時的に封印してくれた。  
 賢者様は言った。これは前魔王の呪いだと。  
 この呪いはユウリの成長と共に力を増していくらしい。このままだとユウリは身も心も悪魔になってしまう。  
 呪いを完全に解くまでは、定期的に封印していくしかない。だから俺は賢者になった。  
 
 
「……ちっ、だめか……」  
 
 しかし、俺はまだ賢者としては未熟だった。  
 呪いがこれ以上進行しないようにするのが精一杯だった。  
 翼と尻尾だけならまだ獣人だと言えばいいと思うが、俺もこの旅でもっと修行する必要があるようだ。  
 
「アベルちゃん……」  
 
 ユウリが戸惑いの表情でこちらを見ている。  
 きっと何かを知っている俺に、この事について聞きたいのだろう。  
 もう隠す意味もないので、洗い浚いユウリに話した。  
 俺の予想に反してユウリは大して驚きもせず、ぼんやりと話を聞いていた。  
 
「……と、いうわけだ」  
「つまり、ボクはこのままだと悪魔になっちゃうの?」  
「そうだ」  
「悪魔になっちゃったら、アベルちゃんやお母さんやお父さんの事も忘れちゃうのかな?」  
「多分な」  
「そっかぁ。でもボクにはお父さんの血が流れてるし、アベルちゃんと一緒だからきっと大丈夫だよ」  
「……そうだな」  
 
 ユウリの表情がいつもどおりになった。  
 賢者様はこうも言っていた。  
 呪われた者を何人か見てきたが、皆絶望していた、と。  
 しかしユウリは大丈夫の一言で片付けてしまった。  
 正直、ホッとした。呪いの事を話すのが少し怖かったが、いらぬ心配だったようだ。  
 
「それにほら、尻尾だってよく見たらちょっとかわいいよ?」  
「……」  
 
 いきなり、ユウリが背を向けマントを捲り上げる。  
 尻が丸見えである。  
 それに細長くて黒くて先の方がハートみたいな形した、典型的な悪魔尻尾も見える。  
 かわいいかどうかは置いといて、細長いものが目の前で揺れている。  
 握りたくなった。無性に握りたくなった。  
 
「……ていっ!」  
「ひゃぁんっ!」  
「……え?」  
 
 もしかしたら尻尾を握られると力が抜けるとか、そういう弱点が追加されかもしれない。  
 そう、これはあくまで実験である。  
 自分にそう言い聞かせて、少し力を入れて尻尾を握った。  
 そうしたら、ユウリが変な声をあげるではないか。  
 少し驚いてしまったが、そのまま自分の尻尾を扱うようにしごいてみた。  
 
「ひっ! あっ、ぁ……あぅっ、あ、アベルちゃ、ンっ、や、らめ……」  
「……」  
 
 まさかと思ったが、妙な声をあげ、じっとして身震いしているユウリを見て確信した。  
 動物の尻尾は敏感な部分と聞いたことあるが、悪魔も例外ではないということだろうか。  
 それはともかく、さっきから治まりかけていた衝動が俺を襲っている。  
 股間が痛いほど、肉剣が完全覚醒してしまっていた。  
 欲のまま目の前に娘に手を出すか、ライトハンドで我慢するか……  
 
「んうぅ……あ、アベルちゃぁん……に、にぎらないでぇ……」  
「……」  
   
 いつのまにか尻尾を握る手に力が入っていたようだ。  
 こちらを振り向き、蒼い瞳を潤ませながら震えた声で訴えるユウリ。  
 それを見て、俺の中で、何かがこう理性という名の種がパリーンと弾けた。  
 
 
「あッ、あっ、あうぅッ……んッ」  
 
 薪が燃えるだけが聞こえる静かな森の中に甘い声が響く。  
 その声は確実に俺の興奮を高め、理性を失わせる。  
 思わず押し倒した時に気づいたが、下の口の方はすでに前戯が不要なくらい濡れていた。  
 きっと尻尾の握ってシコシコしたせいだろうと思いつつ、上半身を重点的に責める事にした。  
 俺の興奮を高める主な原因となっている、2つの大きな肉塊を乱暴にわしづかみ、その先端にしゃぶりつく。  
 
「んッ、アっ、ひぁ……ッ!」  
 
 先端を夢中で吸う俺は赤ん坊みたいだ。  
 放置されてるもう片方の胸を揉みしだく。  
 ユウリが時折わずかに痛そうな声をあげるが、動きをとめてあげない。  
 触っていて気持ちいい。柔らかくて弾力がある、ずっと揉んでいたい。  
 掴みながら回してみたり、軽く押し込んでみたりした後、胸の先端を指で摘む。  
 少しだけ力を入れ、くりくりと先端を転がすと、なんか徐々に硬くなっていった。  
 
「はぅ……あ、アベルちゃ……おっぱい、ばっかり……ひっ……ッ」  
「んむ……じゃあ、どうしてほしいのか言ってみな」  
「ぁ……、お、おちんちん、ほしい……ちょうだい、アベルちゃん……」  
「わかった」  
 
 ユウリは勇者で俺より偉い立場だ、その命令は絶対なのだ。  
 というか立場云々の前に、潤んだ瞳でお願いされたら引き受けるしかないだろう。  
 草の上にユウリを寝かし、俺はその上に乗る。  
 肉剣を取り出し、ユウリの胸の間に埋めた。  
 
「こ、こっちじゃないよぉ」  
「どこに欲しいかは言ってなかっただろ?」  
「ぅ……いじわる」  
   
 本当はユウリが望むとおりにしてもよかったんだが、それじゃ面白くない。  
 正直、挟みたかったというのが本音だが、彼女には黙っておく。  
 掌で両脇から乳房をすくい上げ、わしづかんだ。  
 
「ぁッ……ひぁッ……ん……ッ」  
 
 汗でじっとりと濡れた胸は、俺の肉剣に吸い付き包み込む。  
 襲いかかる乳圧は、右手なんぞ遥かに上回る快感を与えてくる。  
 膣を扱うように腰を動かす。  
 肉剣の先端から出る汁で滑りがよくなり、肉剣が擦れる度にユウリが小刻みに声を上げる  
 そして次第に、俺の中で絶頂感が、風船のように膨らんでいくのを感じた。  
 
「……ッッ!」  
「ひゃあぁッ!!」  
 
 その絶頂感という名の風船は一気に爆発した。  
 肉剣の先から白濁液が放出され、ユウリの顔や綺麗な黒髪を汚していく。  
 放出し終え、手を離し胸を解放する。  
 
「あぅ、またべとべと……」  
 
 息を荒くしながら汚れたユウリを見ると、昼間と同じような事になっていた。  
 ただ、スライムの時と比べるとなんかエロさが増している。  
 頬や鼻の上に付着している白濁液を、指で掬って舐める仕草はやばい。  
 そんな彼女を見たおかげで興奮が静まらず、放出させた肉剣も未だ完全覚醒状態のままだった。  
 
「アベルちゃん、今度は間違えないでね?」  
「……わかってるよ」  
 
 また胸でしたいと思ったが、先にユウリに釘を刺されてしまった。  
 ここはユウリの望みどおりにしようと思い、彼女を四つん這いにさせる。  
 ねだるように尻を振り、尻尾を揺らし、ユウリが物欲しそうにこっちを見る。  
 尻尾があるせいか、なんか犬みたいだ。  
 そう思いながら片手で尻の動きを止め、肉剣を小さな入り口にあてがった。  
 そして……  
 
「んッ、あッんああぁぁッ!」  
 
 ほぼ根元まで一気に突き入れた。  
 相変わらず締め付けがすごい。まるで手で力強く握られているかのようだ。  
 それでいて偶にしごくように動く。  
 ジッと動かなくても、絶頂感が徐々に膨らんでいくのを感じる。  
 俺は一度深呼吸をした後、肉剣が抜けるくらいまで腰を引き、そしてまた一気に突き入れた。  
 
「あぁッ、あッアぁッ、はあぁっ、あぁンッ!」  
 
 リズムの良い卑猥な水音と肌がぶつかり合う音が聞こえる。  
 
「はんッ! ンっ、あ、アベルちゃ……ッ、きもち、いいよ……ッ!」  
「俺もだッ、ユウリ……」  
「あッ! んああぁ……お、ちんちん……い、いいの、ンッ、もっと……あぁッ、もっとちょうだい……ッ!!」  
 
 普段のほほんとしている天然娘の口から出る、猥らな言葉と嬌声。  
 それを聞くたびに興奮が高まり、腰の動きにも力が入る。  
 そんな中、ふと目の前でゆらゆら揺れてる物体が目に映った。  
 ユウリと交わる状況を作った原因、彼女の尻尾である。  
 
「きゃんッ!!」  
 
 さっき握った時のユウリの反応を思い出し、再び尻尾を強く握る。  
 ユウリが本当に犬みたいな声で鳴いた。  
 それと同時に、膣の締め付けもより一層きつくなった。  
 いかん、これはいかん!  
 絶頂感が一気に高まってきた、しかもきつくて肉剣が抜けない。  
 
「うおっ!」  
「んっ! あぅ……っ!!」  
 
 ……間に合わなかった。  
 
 二回目だと言うのに、かなりの量の白濁液が出るのを感じる。  
 中に出すのだけは避けたかった……やるなら世界が平和になってユウリの呪いもなくしてから、  
 昨日そう決めたばかりだというのに……  
 なんという失態だ……万死に値するぞ、俺。  
 快感と後悔が渦巻いている。まぁ元はと言えば、我慢できずに襲ってしまった俺の自業自得なんだけどね。  
 
「アベルちゃん、早いよぉ。ボクはまだなのにぃ」  
「あ、いや中に出しちまったんだけど……」  
「それはいいよ、ボク、アベルちゃんとの赤ちゃんほしいもん。それよりボクもイキたいよ」  
 
 さらにユウリが追い討ちをかけてくる。  
 なんだかさり気なくすごい事を言われたような気がするけど、今はその事は置いておこう。  
 その前に、女の子に早いとか言われたら男として情けない。  
 男としてのプライドを取り戻すべく、ユウリのお願いを叶えるとしよう。  
 一度引き抜いた肉剣はまた硬くなってきている、再び完全覚醒するのも時間の問題だ。  
 それに極薄のバリアをかける、これで先ほどのようなことにはならないはずだ。  
 最初からこうすればよかったんだな。  
 
「今度は正面がいいな。キスをしながら、がいい」  
「はいよ、勇者殿」  
 
 俺は尻尾をいじりながらがよかったんだが、ここはユウリの希望を優先する。  
 以前ユウリが、キスをしながらは一番好きだと言っていたし。  
 正面を向かせると、赤面し、瞳を潤ませこちらを見るユウリが目に映る。  
 可愛い、何だかすごい可愛い。股間の肉剣も一気に完全覚醒せざるおえない。  
 彼女と繋がる時、ふと焚き火の炎が小さくなっているのに気づいた。  
 薪を追加してなかったからだろう。  
 俺は魔法で焚き火の炎を大きくしておく。大きくしすぎたのかちょっと暑い。  
 恐らく夜が明けるまで燃え続けているであろう炎の魔法、これで魔物に襲われる心配もない。  
 
「アベルちゃん、早くぅ」  
「あぁ、悪い」  
 
 どうやら勇者様を待たせてしまったようだ。  
 炎の大きさを程よく調整し、俺とユウリは再び一つに繋がった。  
   
 
 この日の夜、俺たちは炎のごとく燃え上がり一晩中お互いを求め続けた。  
 こんな感じで旅の1日目は終了した。  
 必ずユウリの呪いを解いてみせる、ついでに魔王も倒してやろう。  
   
 そう……俺たちの戦いは、これからだ!!  
 
 
 
<終>  
 

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