「…………熱い……………」
誰に聞かれる言葉でもない。ただ今の気温の高さにどうしても口から出てしまう言葉。
夜だって言うのに……少しは気温くらい下がったっていいと思うのに。
「……ったく……なんであたしの部屋の真ん前の家……これじゃ窓も開けられないのよね……」
あたしの部屋はボロアパートの一階にあるんだけど。その南側の大きな窓の向かい側のフェンスの向こう側の家…その家族が
その窓に向いにある部屋でいっつも遅くまで電気付けっぱなしでくつろいでいたりするもんだから、私も窓を開けて網戸にしておく事も出来ないのよね。
私の部屋にカーテンでも付ければいいんだけど……それが私の部屋…いや、このアパートの全室ってこれ以上クーラーとか
撮りつけたりカーテンレールも引けない程のぼろっちい有様なのよ、マジで。
出入り口の台所にある窓と今いる部屋の窓を両方を網戸にしておけば、絶対に涼しいのは間違い無いのに。
「うはァ………麦茶……もう無くなってるよォ……」
あんまり水分を取り過ぎるとばてるのが早くなるのはわかってるんだけど…さっきから10分おき位にのんでる麦茶のボトルがもう空になっている。
「まったく……麦茶のパック1日に何個使わせる気よ……って…ああッ…レポート用紙が……」
新しい麦茶を作るために提出日を控えたレポート作成を中断して立ち上がるんだけど、今一番上にあったレポート用紙が汗でベトベトになった肘のせいで
無残な有様になってしまっていた。
はあ……何で花も恥じらう乙女である私がもっとまともなアパートやマンションでなくてこんなボロアパートに…。
いや、理由はわかってるのよ……うちの一つ上の兄がやたら金のかかる私立大学に通ってるから…私は国公立の大学なんだけど
どうしても両親が兄の大学の費用にお金を割かないといけないから、そのしわ寄せとしてこんな所に暮らす事になってるのよね。
一応、お風呂とトイレはちゃんとついてるし、水道やガス、電気も問題ないんだけど……。
ああ、もう!夜に窓を開けられないから部屋が熱いって何よ!
私も向かいの家に対して疑いを持ち過ぎと思う人もいるのかもしれないけど、それでも前にサークルの飲み会で遅くなって早朝に帰った時、
その向かいの家の人達が、私の部屋がわざわざ私の部屋が電気付いて無かった事を大きな声で会話なんかしているから……!
「はァ……水浴びよ……」
私は全裸のまま、風呂場の扉を開けた。そう、この部屋に帰って来てから、私は全部服を脱いでしまっていた。
出来るだけラフな恰好……吸汗速乾のハーフパンツやTシャツ…それらですらこの部屋では役に立たないんだから…。
前に我慢してTシャツとハーフパンツでダラダラ汗をかいてる時に宅配便が来たんだけど、それを受け取りに出た時の宅配屋さんの驚いた顔。
上も下も夥しい汗で透けるどころか完全に身体に張り付いてしまった姿で応対する羽目になったから。
だから、脱いでしまっていた。一応すぐに手の届く範囲にすぐに着られる様にそれらを置いてはあるんだけど。
どうせこの時間に尋ねて来る人達なんていない。大学の友達も夏場にこの部屋に来る事はためらう位だ。
「ここしばらく……お風呂沸かしてないよ……はァ……」
梅雨時位からお風呂の温度はどんどん下がり始めて…ここ2週間くらいは水風呂ばかり。ガス代は浮いてるんだけど。
でも、全裸だから容赦なく頭から水をかぶるのを一日に何回もやるから結構な量の水、使うんだ。
ジャバババッ……!
手桶を使って頭から水を浴びる私。水を頭にかぶった瞬間、髪の毛の隙間を水が満たして行き、それが頭皮に到達すると、えも言わぬ感覚に包まれる。
「ぷふぅっ……ひゃぁあ………」
汗でぬめ付いていた首筋や二の腕……頭以外の部分にも冷たい水がかかって生き返ったような気持ちだ。
「はァ……レポート……明日大学の図書館でやろっかなぁ……」
大学の図書館も緊張感がありすぎると言うのか決していい気分では無いけど、それでも冷房が効いてる分家よりはマシ。
「あ、そうだ……麦茶……今から作ると冷えるまで時間かかるよね……」
でも、近くに自販機とかコンビニとか無いんだよね……。今から服を軽く来て外に買い出しに行かないといけないのか…。
「こんな事ならボトル二本分作っておくんだったな、麦茶……」
胸に水をかけながら不満を呟く私。自分で言うのもなんだが、私の胸はかなり大きいと思う。
大学でも私と対面した男子達の視線が真っ先に集まる部位だ。何せもう少しで3桁行っちゃうんだよね、私の胸。
決して裕福とは言えない暮らしをして、食べ物の方もカロリー控えめになってるんだけど、この胸だけはそれでしぼむ様子は無い。
でも、夏場は服を着てる間大変なのよね、この胸。乳房の下や谷間はとにかくムレやすいし、何より薄手の服を着ていて
汗を盛大に描いてその服が肌に張り付いたりすると真っ先にこの胸が透けて見えたりするのの犠牲になるんだから。
だから、外出する時にはこんな熱い季節であるにもかかわらず、服の下にスポーツブラとニップレスで防御を完璧にしないといけない。
「コンビにまで行くと……また汗かきそうだし…やだなぁ………ん……ぅ……」
私は何気なく自分で乳房を掴んだんだけど。そう言えば、ここの所熱さでダラッとしてる事とか多くて…オナニーもして無かったんだよね…。
胸を自分で掴んだだけで、心地よい痺れが身体に走ってしまい、ここ最近のオナニー事情を思い浮かべた。
この胸は間違いなく男の視線を集めているし、顔だって自分で言うのもなんだが、けっしてブスだとは思わない。
ただ、普通の女の子の様にあまりおしゃれにこだわらず、夏場はTシャツやハーフパンツでいる事が多く、冬場もおしゃれよりも
防寒対策重視な恰好をしている私。ただ、それでもこの季節になると、私を口説くとまでは行かなくても、この胸のせいで好色の目で見られる事は度々。
男友達からはフランクに付き合える存在だけど、彼女にするにはちょっと…と評価される私。
そんな私には当然今の所彼氏はおらず、身体が疼けば自分で慰めるのが常だった。
でも、ここしばらく…大学やバイトから帰りついて家で全裸で過ごすようになってからは何となく只のオナニーでは足りなくなっていた。
台所と玄関が同じ部屋にあるんだけど、そこで夜に明かりをつけて料理を作っている時に、通りに人の気配を感じたり…
突然ドアのポスト口がガタガタと音を立てて郵便物や新聞が挿入されてきたりすると……恥ずかしい事に私は興奮していた。
そう、興奮していた……。それらは夏場に全裸で室内で過ごしている時、最初のうちは心地よいとも言える興奮剤になっていたんだけど。
なまじ中途半端な刺激を与えられ続けると、それらにも飽きて来てしまった。
頭の中でひょっとして窓に映るシルエットが妙に肌色が多いから怪しいと思われてるんじゃないか…そんな風に思ってみたりしても
それらは結局は「かもしれない」と言う妄想に過ぎない物であったから。
でも、その「かもしれない」の領域からはなかなか抜け出せないでいる私。
時折、ピザや店屋物を注文して、それを受取る時に全裸で出てみたら…そんな事を思ってみても実行には移せないまま。
でも実行に移せないまま時間ばかりがジリジリと過ぎて行くと、結局は欲望がどうしようもなく膨れ上がって来て……。
度々、ネットカフェでインターネットなんかで検索して見ると…いるのよね、私と同じ疼きを持ってる人は男女を問わず…。
そん疼きを実際に「行為を実行する」ことで沈めている人達の勇気とか行動力とかが正直羨ましいと思う。
でも…私、もしそんな事を実行したりなんかしたら……大学を辞める事になって父や母を悲しませる事になんてなったら…。
「でも……んん…本当に……見られるんじゃなくて……絶対に見つからないって言うのなら…ッ……ぅっ……!」
胸を弄る手を激しくする私。違う…絶対に見られない露出なんてただ、今家の中で全裸で過ごしてるのと変わらない。
「んんっ…ふぁあッ……こんなガサツな私でも……この胸を生で見たら……私の事、どう思うのかな……んっ……!」
この胸をじかに見たりした男の人は性的興奮を感じたりするんだろうか…。
でも…いきなり乳首まで見られてしまう様な事をしたら…せめてノーブラタンクトップでも…でもそんな事じゃ私は満足しないのはわかっている。
「んっ……ぁああッ……くッ…うううッ!」
このままボンヤリとした妄想をオカズにしたオナニーだけでイっちゃうの……?空しいだけなのに……。
ひそかな欲望で身体が疼いているのに、その欲望の複雑さが絶頂を抑制させる要因になる。
このアパートの周りの住宅街……深夜零時を回ったころになると、殆ど通行する人なんていなくなる。人だけじゃない。車もだ。
確かに勉強机の置いてある部屋の前の家は遅くまで窓を開けて電気をつけてるけど…でも、他の家は殆ど電気を消している。
バイトで帰りが遅くなる事もあるから、その辺の事は良く知っていた。
……でもそんな事しっかりチェックしているなんて……やっぱり、私願望があるのかな…夜中に裸で歩きまわる様な願望が。
思えば、下宿前にいた実家は、夜中こっそり抜け出すのが無理な状態だったのよね…。
飼ってる犬が、実家では私に一番良く懐いていて、私の足音には異常に敏感に反応してたから。
相手してあげないとやたらと悲しそうにクンクンと泣くもんだから、もしその声を家族が聞きつけ、私が裸で犬をあやしてるのがばれたら…。
そうよ……発覚さえしなければ…私がどこの誰かと言う事さえ知られなければ…水泳部出身だから足は速い…すぐに逃げれば…。
人に見られた時に全裸で逃げ出す時の自分の身体にほとばしる感触を…この無駄に大きい胸が揺れる感触を妄想する。
「っ……………!………やろうっ……!」
今は深夜一時を回っている。新聞配達のバイクや自転車の音がこの辺で聞こえ始めるのは午前四時あたり…三時間もあるんだ…。
もう我慢が出来なかった。ここ数日間の物足りないオナニーと全裸で家で生活すると言う中途半端な刺激のお陰で、私は心身共に追い込まれていたのだ。
全ての部屋の電気を消す。家のカギと、ジュースを買うのに使う硬貨を持って。あと、時間確認用の腕時計も。
玄関のドアノブに手をかけると、不安が広がる。誰かがドアを開ける音に気付いて不自然に思ったらどうしよう。
ドアを開けた瞬間にもし誰か歩いている人がいて、私がこの家から全裸で出て来る瞬間を見てしまったりしたら…。
私はもう二十歳…今年に成人式を終えたばかりでもし警察沙汰になったら、名前を公表されてしまうと言うのに…。
「んっ………はぁっ……うああぁっ………!」
ドアがきしむ音を立てないようにそっとドアを開けると、電気を消した家の中よりもわずかな街灯の明かりの分だけ少しだけ明るい外の空気が流れ込んで来た。
涼しくて気持ちいい。扇風機の涼しさとは全然違う。ゆったりと流れこんで来る空気にまるで緊張した身体が溶かされて行く気がする。
「あぁ…あそこの家も、ここの家も……みんな電気消してる……本当に…んんっ……!」
チャンスなんだ…本当にこの時間は絶好のチャンスなんだ…ひょっとしたら見つかるかもしれないけど、見つからない確率の方が高い。
靴はジョギングに使っているスニーカー。しっかりと踵まではいて脱げないようにする。
自分でもイヤらしい格好になっていると思う。全裸に裸足で家から出るよりも、靴だけは身につけるなんて…。
せめて、Tシャツとハーフパンツぐらいは持った方がいいんじゃないの…?でも、持たないで…手以外で隠せない方が気持ち良さそう。
音を立てないように外に出て、細心の注意を払ってカギを締める間、何度も着替えを持った方が良くないか自問した。
「そ、そうよ……余計な物を持ってて、カギを落としたら……」
余計な物を持って無くても、ただ手で握ってるだけの鍵を落とすかもしれない。
そんな事になったら、私は恥ずかしい姿で小さい鍵を探し回って…もし明るくなるまでに見つける事が出来なかったら。
そう考えると、余計に興奮した。……ははは…私何露出プレイベテランみたいな事を妄想してるんだろ…。
とうとう、施錠を完璧にする。もし、今このまま誰かが来たら、鍵を開けて家に引っ込む暇なんて無い。
「あ……じ、自転車………………で、でも………」
部屋の前に止めてある私の愛用自転車……思わず使ってみたい衝動に駆られるけど…でも近頃音が少しうるさい。
それに、もし隠れなきゃいけない時になったら自転車の存在はお荷物になる。……また今度にしよう……実行できるか解らないけど。
「っ……!い、いっ…行こう……急いで行ってくれば……」
アパートの部屋が一階だった事はラッキーだったと思う。外側に備え付けられた階段は、昇り降りすると結構うるさいから。
「あぁ…あ……くッ…ふぁあッ……………」
アパート前の敷地を通り、道路に足を踏み入れた瞬間、私は小さな絶頂に身体を震わせた。
太股を伝って行く愛液の感触とその部分が冷たく感じることで自分の格好の異常さを実感する。
街灯に照らされた明るい場所…そこは危険地帯なんだけど…思わずそこにフラフラと足を運ぶ。
「ああ……照らされてる……もし人が来たら…絶対に見られる…私の身体…」
もし大学内でもてる女の子と私が二人とも全裸でこの街灯の下に並んでみたりしたら…ひょっとして、私の方が男の人興奮させられるかな…?
この胸のせいで、絶対に女であると言う事がばれちゃう。この胸の大きさで人物特定までされちゃうかもしれない。
少なくとも、この近所の人が通りかかったら…。少なくともこの近所で挨拶は忘れた事の無い私だ。
瞬く間にボロアパート「来樹荘」に住んでる女子大生だとばれてしまうだろう。
「はぁあ……んっ………すぅっ………」
風は吹いて無い。でも身体を伸ばすと…胸の谷間や乳房の下…股下を空気が優しく撫でてくれる。
我ながら、胸以外もなかなかのスタイルだと思う。私の身体の余分な脂肪の大半は胸だけ。腕も足も腰も引き締まってるし、
日焼けに強い体質なので、シミやホクロは無い。脚だって女子の平均よりは長い。
ただ、小学校から高校まで続けてきた水泳のせいで、もはや模様の様に競泳水着の日焼け跡がくっきりと残っている。
「もし、男に見つかったら…私の事を捕まえようとする人…いるのかな……」
まあ、そんな事になったら私もそんな余裕な事を考えてる余裕は無いものよね…。
女でも男でも…ネットで告白してる露出狂ですら裸を見られる事は恥ずかしいんだから…。
この辺りには、不良のたまり場になる様な場所や、浮浪者が住み着いてるような場所も無い。
今の真夏の夜に響くのはまさしく虫の声ばかりだ。足音や車の音がすればむしろかなり響いて聞こえる。
「んっ………!?……あ…違った………」
ブロロロロ……と私が今立っている通りとは住宅を二、三件程隔てた場所にある通りを車が通って行くのが聞こえて一瞬身体が竦む。
「はぁ………これだけでドキドキしちゃうよ……もし、車なんか来たら、一気にライトで照らされて、ばれちゃうのに…」
こんな時間でも、必ずしも車が来たりしないわけでは無いのよね…気配を察知したら、すぐに隠れる場所を確認しながら行かないと…。
「急いで…行かなきゃ……はぁん……んん………」
そう言えば、人の出入りする時間とかは観察してたつもりだったけど、いつも何気なく通過してばかりの道。
こうして見ると、一瞬隠れられそうな電信柱とかちょっとしたスペースが意外と少ないんだ…。
足音を殺しつつも、出来るだけ早い足取りで歩いている私。そんな歩き方でもやっぱり胸だけは大きく揺れる。
シャツの下はノーブラも多少はやった事があるけど、それとは段違いの開放感。
始めのうちは左右が規則正しく揺れてるんだけど、筋肉の無いその部分はわずかなブレでその揺れ具合を非対称に揃わないものにする。
私がピタリと足を止めても、しばらくは衝撃を吸収して揺れるのが納まらない。
自分の乳房が揺れる感触だけで、触ってもいないのにその先端の突起が興奮して充血して固くなって行く。
「自分でしてる時……いじっててもすぐには硬くなるわけじゃないのに……」
全裸にジョギングシューズだけ付けている私。自分でも只の全裸よりも卑猥だと感じる。
「ちょっと位……走っても大丈夫よね……んっ…………!」
やっぱり、私は露出願望を強く秘めているんだと思う。これが初めての全裸露出だというのに、もっと不安感に縛られても当たり前なのに。
ただ漠然と胸を揺らしながら歩いているのではハッキリ言ってつまらなくなって来る。凄く物足りない。
走り出すと、乳房の揺れが激しくなるだけでは無い。ジョギング位で息が乱れたりなんてしないけど、今は違う。
耳の外側から聞こえる虫の鳴き声を圧倒して、内側から響く心臓の音が大きな物になって行く。勿論私の中だけだけど。
「はァっ…はッ…んはぁ……すごいッ……クラクラするッ……あ、汗がっ………」
何かをしようとする度に、ジワリジワリと汗をかいて体表を冷やされる。
自分の中に膨らんで行く淫らな快感が世界の全ての様に思えて来る。そんな気持ちが昂るほどに周囲への警戒がおろそかになる。
ジャリリッ………!
「あッ…ひっ…!」
唐突に何か…鎖を引きずる様な音が響いて、私の口から心臓が飛び出そうになった。
多分今通過している真横の家で飼っている犬が、私の出来るだけ殺している足音に反応して身体を動かしたのだろう。
お願い、何もしないから…吠えたりしないで……ただ通るだけだから…。
この家の前も何度も通過してるし、この家の犬がやたらと人懐っこくて私に吠えたりした事は無いのはわかってるけど。
それでも…犬でもいきなりこんな時間に裸の人間の女が通過すれば驚いたりするかもしれない。
「ひっ?!っ………あッ………ほっ……」
いきなりその植え込みがガサガサ動いたので、立ち止まる私も思わず身構えてしまう。でも、そこから出てきた物に拍子抜けする。
その当の犬がそこから顔を覗かせてこちらを見上げてきょとんとした表情を浮かべている。
「っ………よしよし………お願い……いい子だから……吠えたりしないでね………」
耳のピンっと立った柴犬だ。元々犬好きな私には何とも愛らしく見える。身体を低くしてその犬に思わず手を伸ばす。
「ひゃッ……んん……可愛い…ぁっ……ひゃッ……!」
その顎をくすぐってやると、犬の方も首を私の腕に擦りつけ、舌の届く範囲を舐め返そうとしてきた。
「ん…はッ……何、これっ……私…感じやすく……犬の毛…ベロも…気持ちいい……」
そのフワフワした感触に敏感になっている私の腕に痺れるような快感が与えられる。
「………………ッ…………んっ……………」
オッパイ……近づけてみたらどうなるだろう……犬の鼻先にお尻を、股間を突き出してみたら、エッチな匂いに反応するんだろうか…。
あ、でも……そんな事してたら、この子に完全に匂いを覚えられちゃうかも…もし昼間散歩してるこの子に出会ったら飛びつかれるかも…。
「んふふッ……じゃあ、ね………バイバイ…………」
実際には匂いを覚えられるとかそういう事が怖いのでは無い…。ただ淫らな事をしすぎそうになるのが怖いのだ。
そう、また今度……今度試せば……そう思いながらも、今日だけで露出を終える気の無い自分に思わず呆れる。
でも本当の話…ただ裸で歩いたり、ただ急ぎ足になったりするだけではつまらない。
始めのうちは肌を撫でる風や、解放され揺れまくる自分の胸に興奮していたのだけど。
余りにもハプニングの起こり得ない平和な夜道。ただ一人の犯罪者は猥褻物陳列剤の私だけ。
……それも見つからなければ成り立たないんだけど。始めての全裸散歩でこんな事を考える私…問題ありよね…。
側転移動とかバック転移動とか、やってみようかな……。運動神経には自信があった。
普段はあまり女扱いされていなかった私も、胸の揺れることの多い体育の時間は結構な男子の視線を集めたりしたものだ。
「オッパイ……丸出しでそんな事したらどんな気分なんだろう……ビキニの水着も付けた事無いし…生で男に見られた事も…」
周囲への警戒だっておろそかになるのに…周りの住宅の一階からは私を見えなくても二階の誰かが電気でもつけたら…
歩いてるだけなら私の裸に気付かない確率も高いし、そもそも私に反応したわけでは無いとも言える。
側転やバック転でけたたましい音を立てたりすれば、夜道に不釣り合いなシルエットが踊っているのに気づけば…。
私がその人に気付くよりも先に、その人が私に気付いてしまうに違いない。
「んっ………!!」
でもそう考えると、自然と股間の奥が熱くなった。見られたら恥ずかしくて怖いのに……アピールしたい…!
普段女扱いされない私でもこんなエッチなオッパイしてるって興奮して欲しい。
今は変態露出狂みたいな事をしてしまってるけど、見つからなければそんな事実は認めなくてもよいという相反した気持ち。
今の子の道路の支配者も主役もこの私…昼間は絶対に見られない私の姿…!見られて無いけど、皆、見て……!
手に持っている汗まみれのカギを靴のマジックテープに挟んで固定する。
そう思うや否や、私は脚に力をこめて短くダッシュすると、ほぼ二年ぶりの側転を開始する。
ああ……この久しぶりの身体にかかる負荷……そして回転が決まって行く時の気持ち良さ。
例え下着無しのノーブラTシャツであっても胸の揺れはギリギリで抑えられるのに……何も無い状態ではこんなに好き放題に暴れまわる。
アソコもお尻の穴までもが空を切る感触。陰毛が“そよそよ”と言うレベルで揺れるのじゃなくて、そこにも負荷がかかって…。
グプジュッ……とアソコから液体が迸る。あぁ……撒き散らしてる…エッチなお汁、撒き散らしてる…!
熱くなって行く身体とは対照的に、風をきる身体が凄く涼しい。汗が肌をなぞって行く感触が凄く気持ちいい。
凄い……凄いよ……素敵……全裸でこんな事をするのって……こんなに快感なんだ…。
「きゃぅうッ……やッ……!?あ、あうううッ!」
身体を走る快感のせいで思わず集中力が途切れ、側転のバランスが崩れ背中から倒れそうになり、慌てて中断する。
「あ、危なかった……はぁ……ん……ううッ……!!」
あぁ…こんな、二十メートルくらいあるかな…そんな距離を全裸で側転移動したんだ、私…。
そんなに激しい運動でも無いけど、心臓のドキドキ感が激しかったせいで、しばらく呼吸が乱れる。いけないいけない…静かに息しなきゃ。
「か、カギ……ぁあ…お、落して無い………」
激しい動きに、靴のマジックテープに挟んでおいた鍵が跳ね飛ばされていないか慌てて確認したが、少しずれただけで落としてはいなかった。
「ん……あ……もう、この辺まで来てるんだ……」
私の目に入ったのは、いつも大学へ行く時に見る小学校の通学路の標識……そう、ここ小学校が近いんだった……。
もし、私が誰かに見つかる様な事が…それがその小学校の生徒の親や教師だったりすれば…。
『最近、この付近に変質者が現れます。皆さんも夕方以降の外出時は気を付けてください。』
みたいな形で話題にされてしまったりするんだろうな。
確かこれに示されてる小学校って如何にも平和な学校で、コレと言って変質者に対するセキュリティーもして無かったわよね…。
せいぜい、宿直の先生が泊っているくらいか……。………夜の小学校……なんだろう、この今の私に甘美に聞こえる響き……。
「……行ってみようかな……グラウンドとか……校門前とか……」
全裸で激しい動きをする事を成功させたせいで、テンションが高まっていた。
もっともっと…初めての露出散歩に記念となる様な行為を、激しいスリルを…。
宿直の先生もそんなに、泊り部屋から出てずっと見回りしてるわけじゃないよね?
まだ夏休み真っ盛り。夏休み中の登校日もまだ来てないんだろうけど。簡単には……いや、宿直室に警戒を払ってれば見つからないよね?
………そんな訳で、本当にその小学校前に来てしまったけど……うわ…こうして見ると夜の校舎って割と不気味…。
「……い、いないよね………誰も来ないよね………」
何とも平和な小学校ゆえか、その小学校の正門前の通りは、広い通りでは無く車一台が通れる広さの道路だ。
しかも、正面は大きなお寺の裏側か……物凄く暗い通りで、正直今日通って来た道の中で一番心細い。
「うう……私、こう言うの結構苦手なのよね……」
都市伝説とか学校の怖い噂みたいな類の話はこの年になってもどうも苦手だ。
せっかく小学校前なんて面白い場所に来たのに、違うスリルでドキドキする。今までは喜び勇んで歩いてたのに、今は脚が竦んでる。
でも……宿直の先生も、こんな時でも一応泊りの番をしているのよね……偉いなあ…御苦労さま…。
「と、取りあえず……て、偵察……う……」
その通りに脚を踏み入れると、フクロウの声……それと虫の声……今まで住宅街だと夜でも何かしら電気を使う音とか感じてたけど…。
小学校の向かいのお寺には大きな樹齢を重ねた木がうっそうと茂っている。今にも何か飛び出してきそう。
だけど、小学校にとっても、お寺にとっても一番の悪者って、ズバリ私よね…そう思えば気が楽に…ならないほど怖い。
「はァ……ついた……ここ…正門……あ……明かりついてる……」
やっぱり宿直の先生がいたんだ……何となくその明りに安堵感を感じる。
だからと言って明かりを求めてその宿直室に特攻するなんてわけにはいかない。まず間違いなく変態として捕まっちゃう。
来たのは良いけど……どうしよう……このまま家まで引き返すの?でも、そんなのつまらない。
何となくだけど……私が全裸で閉じている正門の柵を乗り越えようとしてれば、多分あの宿直室から丸見えになるよね…。
そしてその宿直担当の先生に見つかって校内中を追いかけっこなんてのも……いや、それは無理。
侵入して見たいけど……いきなり見つかる様なのもアレだしなぁ……どこか入りやすい場所は無いのかしら?
正門前の通りを、学校の方をざっと見渡すけど……それなりに塀が高くて木も植えてあって…グラウンドの周りのフェンスは
五メートル以上あるし…登れる自信はあるけど、もしそんな時に人に見つかったら降りるまでの間に捕獲されちゃうかもしれない。
「もう少し……学校の周りの入れそうなところ……ぁ……あそこ……」
あの適度な高さのコンクリートの土台の上に、黒い鉄の柵が設置されてる部分…あの高さなら入れるけど…あれ、ひょっとしてプール?
その柵のある方へ歩み寄って見ると、水の匂い…カルキー臭……そうかここプールだ、この小学校の。
柵に顔をくっつける様にして覗いて見ると、二つのプールが並んでいる。一つは子供用の小プールでもう一つの大きい方は。
……50メートルプールじゃなくて25メートルプールで、あんまり深くは無いんだろうけど……もしこれ、泳いでみたら、
事実上貸し切りプールみたいなもんよね……そう、誰の監視の目も無くて……今、誰もいないし……
大学に入ってから、水着になった事…殆ど無かったな…。高校の時は真面目に水泳部として部活動に励んでたけど…。
大学の女友達にプールや海に誘われる事自体はあるんだけど…このコンプレックスであるデカい胸のせいで、遠慮していた。
高校の時の水着は持ってるんだけど、この胸が原因で最早サイズが合わなくて…でも、新しい水着を買うのはちょっと…。
水着売り場で市販のおしゃれな水着を着てる自分を想像して何故か猛烈に恥ずかしくなったんだよね…
生まれてから高校卒業までは競泳水着かスクール水着しか着た事が無い、それが私だから…。
胸の谷間が見える水着で泳いだ時の谷間を水が通って行く時の感触なんて到底知らない。
「い、行ってみようかな……でも、水の音がうるさくないかな…宿直の先生に聞こえたら……」
小学校へ来たこと自体が思ったほどのドキドキ感が得られなかったために求める代替の目的…
それが夜の小学校のプールに侵入してこっそり泳いでみると言う事になり始めていた。
でも、その行為が異常過ぎて、そして見つかる危険を大いに孕んでいるのではないかと言う不安が私を躊躇わせる。
と、ちょうどその時、私の躊躇いを吹き飛ばすようなハプニングが起きたのだ。
「ひっ?!!う、嘘ッ……車ッ…ぁああッ…い、嫌っ!?」
向こうに広がる今の道と交差する通りに車の音が聞こえたと思ったら…ウィンカーの点滅がこっちに向いてる?!
「か、隠れる場所…う、嘘……無いッ?」
車が完全にこっちを向いてヘッドライトで照らされたりすればこの薄暗い道で一人全裸の私なんて簡単に見つかっちゃう。
身をひるがえして逃げるなんて無理。せめて電信柱でもいいから物影に隠れたいけど、適度な距離には無い。
こうなったら、すぐさまこのプールの柵を乗り越えて隠れるしか!
一メートル位のコンクリート土台に脚をかけ、鉄柵の縁に手をかける丁度その時、路地に入って来る車のヘッドライトがこっちを向きそうになる。
「ひっ?!まだ、来るなっ……あ、クソっ…早くッ!」
照らされたらそれで最後。全裸の露出狂女としてだけでなく、夜間の小学校のプールに忍び込む不審者として目撃されちゃう。
全裸に靴だから身軽かと思ってたのに、その全裸である事からの焦りからもたついてしまう私。
「ぅンッ…!…痛ぁ…………」
何とか柵の内側に飛び降りるのに少し遅れて私のいた場所を車のヘッドライトが照らし始める。
「ハァ…ハァっ……お願い…気付かないで…そのまま行って……ひっ…」
油断は出来ない。ライトの広い照射からもし逃げ遅れてなんかいたら……
「んっ…あ、あううッ?ふうううぅ〜〜〜〜ンッ………!」
車のエンジン音がちょうど目の前を通り過ぎる時、私は激しく身を震わせながら、股間から激しく愛液を拭きながら達してしまった。
車のライトが私が息をひそめて隠れる鉄柵の隙間から洩れながら、止まる事無く通り過ぎて行った。
どうやら、車の運転手は全く私に気付かなかったのか鉄柵を飛び越える私の姿はその人の目に入らなかったのか…。
安堵したけど身体の震えはしばらく止まらなくて脚にまったく力が入らなかった。心臓がまだ激しく鼓動している。
「はァ……あぶなかった……見られそうになった……ぁあ……」
凄くこわかったのに、まさに正門前の道の暗さの怖さを忘れてしまうほど怖かったのに、子宮の奥が疼いている。
「あッ、ああ……うそ……私……こんなにお汁……撒き散らしちゃったの………?」
へたり込む私の脚をコンクリート面に滴り落ちた私の愛液が汚して行く。
今まで一回の絶頂でここまでたくさんの愛液が噴き出してしまうなんて事全く知らなかった。
始めての大噴射が、夜の小学校のプールサイドで……全裸で、人に見つかる寸前の恐怖感…これじゃ、本当に…。
「やだどうしよう……これじゃ変態露出狂確定よ……」
ネットでも露出告白の素人のやる様な事では無く達人達の様な行為を今日一日で、まだ一時間も経たない内に…。
「もし…この事ネットで告白してみたら、見た人は何て言うんだろう……んん……」
激しくイったばかりなのに、新たに生まれる疼き。刺激が次々に妄想を生み出して行く。
きっと明日プールに来た子達が…ここで変なにおいがするって騒いだりするのかな……いや、指導員の教師がいれば、
この変なにおいの正体が私の大量の愛液だと気付いてしまうかもしれない。
「あぁ……熱い……ドロドロだぁ……」
プールサイドの柵に沿ってライトがいくつか設けられていてその光で私の汗で光る身体が照らされる。
やっぱり私は露出狂の素質が眠ってるのかもしれない。汗塗れで股間を濡らす自分の惨めな姿を自覚すると
悲しさよりもなぜか高揚感や、淫らな義務感が生じて来ているのだから。
もっと淫らな姿を晒してみたい。そうして惨めな姿を作って見たい。
だって只の裸の女よりも、淫らに濡れて光る全裸の女の方が皆がビックリするに決まってるから。
靴を脱いでプールに這い進む私。今は髪の毛までは濡れて無いけど、プールに飛び込んだら髪の毛までびしょ濡れになって、
簡単には乾かない。そのままびしょ濡れの姿で濡れた肌から水を滴らせながら、濡れた髪を肌にはりつかせながら帰途に着いたら。
皆それを見たらきっといろいろ何があったか妄想するんだ…きっと普通に裸を見せるよりも驚くんだ。
「あああッ…私…誰にも見せてないのに…見られないつもりなのに…こんな事…こんな変態な事考えてるっ……!」
勿論変態妄想を繰り広げる自分を怖いと思う気持ちだってある。でも最早どっちが正しいか分からない。
「はァァァっ……んんんっ……んぷぅっ…!?」
大プールの様に転げ落ちる様に飛び込んだ。あまり水音はしなかったと思う。
イヤ……何コレ……凄い…火照った体が冷やされて気持ちイイ……でも家で水風呂に入るのとは全然違う気持ち良さ…。
何…オッパイ解放して水の中泳ぐとこんなに気持ちいいの…全裸で水を掻くってここまで心地いい事なの?
こうして全裸で泳いで水に身体中を撫でまわされるのってこんなにイヤらしい気分になるんだ…。
「気持ちイイッ……オッパイこんなに浮いてる…浮き袋だ…イヤらしいッ……んんんっ…」
自分で胸や股間と言わず身体中を撫で回しながら潜水したり仰向けになったり…。
大きく脚を広げながら平泳ぎのフォームを…腰を激しくくねらせてドルフィン泳法を…
大プールとは言っても小学生用の25メートルではあまり大きくないけど…それでも信じられない解放感。
私がプールの中に立つ度に、胸が水をかき分けながらプールの中から跳ね上がる。
「あははっ…私のオッパイで、私の変態お汁とプールの水…混ざってる…ああ…プール汚してる…」
そう思うと、股間に伸びてしまう私の手…水の中でユラユラするあそこの毛をかき分けて到達する。
「ひっ…ああッ…水、入って来る……臭いカルキーの水…ああッ…」
指で押し広げると、膣内の粘膜に水が絡んで来る。ああ、いいのかな…あそこにプールの水が入って来てる…。
私、まだセックス経験の無いバリバリの処女なのに…野外露出実行は今日がはじめてなのに…
毎日新しい水を注いでいるとはいえ決して清潔とは言えないプールの水が入り込んで来る。
「あ、ああッ…いやッ、何…ああ、あたしのオツユとプールの水が中で混ざってる…」
水風呂の中でのオナニー経験ぐらいあったけど、手脚を広げられるスペースのあるプール内でのオナニーの快感は段違いだ。
「ああ、汚しちゃう…プールの水がカルキーよりエッチなお汁で臭くなっちゃうぅっ!」
性に興味ので始める子供がいても、まだプールの水をエッチなお汁で汚すような事は無い小学校のプールを大人の私が勝手に汚してる。
指が止まらない。処女膜を破るわけにはいかないから、指を入れられる範囲で刺激するけど、それでも充分過ぎる。
周りは静かなので、私が身悶えしてプールの水がジャブジャブかきまわされる音が大きく感じる。
凄く悪い事してるのに、小学校の人達に申し訳ない事してるのに…ハイになって行く頭の中。
「ひっ…だめ、ダメッ…宿直の先生が不審に思っちゃう…!もし聞こえたらッ…ぁ、んんあッ!」
見回りをしていた宿直の先生がプールから聞こえる不審な音に気付いてプールに駆け込んできたら…
プールの真ん中で照らし出されて浮かび上がる全裸の変態露出狂女……。
そんな状態になっても私は逃げる事が出来ないんじゃないのだろうか?
プールに有無を言わせず飛び込んで来て変態露出狂女の私を捕まえる先生。
そのまま警察に突き出されるかもしれないけど、もしその先生のズボンが大きなテントを張ってたら……
私がしなを作って誘惑して許しを請うたら、見逃してくれたりするのかな…身体と引き換えに。
男性に時々好色の目で見られてもモテた事の無い私に興奮したりするんだろうか。
あ、でも……どうせなら恰好いい若い先生がいいなぁ…そこからお付き合いまで始まっちゃたりして……。
「やだやだッ……何考えてるのよ…ふぅうッ……そんな名前も知らない人にそんな事……ッ」
…当然の事だけど、今はプール内は勿論、プールサイドにも、学校の敷地内にも生徒達はいるはずもない。
もし昼間の生徒達がたくさんの泳いでるプール内で私が一人全裸でいたらどんな事になるんだろう。
指導・監視の先生がいるのだから本当はそんな事起こり得ない事だけど、それでも妄想してしまう。
先生の何故かいないプールで、驚く小学生の生徒達を前に悠々と泳いでみる全裸の私。
大人の女としても巨乳の一つ上をゆく私の胸が水中や水上で踊る様に視線が突き刺さる。
小学生達の子供ならではの驚きの視線。ひょっとしたらなんでお姉ちゃんは水着着てないの?と聞かれるかもしれない。
いや、もし私自身がそんな小学生達の指導や監視を担当していたなら。
全裸のままプールサイドでストレッチをこなしてオッパイを大きく揺らし、脚を広げアソコを突き出して仰け反る。
唖然とし、股間を膨らませて柔軟体操が出来なくなってる男の子達にそのままオッパイを押し付けてお手伝いしたり…
でも男の子達はともかく、上級生あたりの女の子の視線は結構キツい物があるんだろうなぁ…
でもきっと私はそのキツい視線にも興奮するのかもしれない。
子供ならではの視線の集中砲火を浴びながら、プール内で子供達と戯れる。
水を掛け合うだけでは飽き足らず、直接私に抱きついて胸に顔をうずめ様とする子供、股間を水中から覗きこむ子供。
大勢の子どもの好奇心と芽生えたばかりの性欲から来る行動に、視姦され、触られまくる私。
もし、そんな子供達の誰かがプール内でイってしまったら…逆に私が絶頂を迎えて気絶してしまったら…
妄想は激しさを増して行く。その後の事が全く予想がつかなくて靄のかかったまま。
「ひっ…あ、あううッ…す、すごッ…ああッ…私、ひょっとしたらっ…い、いや、ダメ、そんなッ…んんっ、あ、ああッ…
私どこまで変態な事しちゃうのッ?どうしてこんな妄想簡単にできちゃうのッ?!…ぅぅっ…んっ…だめっ…止まらないっ…
指全然止まらないっ…!ああ、来ちゃッ…ま、また…さっきより凄いのが…ぁあああッ!ぎゃッ…ぷふッ…んぐッ…げほッ!
うぐぅっ…かはっ…けほっ!」
妄想が激しくなるにつれアソコを弄る指の動きを激しくしながらプールの中に立っていたのだが、前屈みになった際にプール内に
いきなり倒れこんで、そのまま水を飲み込んでしまってむせ返ってしまう。
一瞬何が起こったか分からず水中でもがいた後、せき込みながら再び立ち上がる私。
「はァ…ッ…コホっ…んんっ…いや…鼻の中にも…んん…はァ…やだ…みっともない、私……」
呼吸を整えることの方を優先したために絶頂へ向かって行く快感が中断されてしまう。
快感が大きければ大きかった時程、それを中断してしまった時の空しさは大きい。
「取りあえず…いったん上がろ……ッ?!あッ?」
目の前の黒い柵の隙間から赤い回転するランプの光を漏らしながら車が一台ゆっくりと通過して行く。
やだ…パトカーが通過してるみたい……まさか…私が見つかったって言うの?
さっき水の中に倒れこむ音とかむせてしまった時の咳込む声とか、パトカーの中のお巡りさんに聞こえちゃったかな…?
それともここに忍び込む時、車のドライバーに後ろ姿を少しでも見られちゃったのかな…?
いや、それ以前にここに来るまでの姿を私が気付かないところから見てた人がいるのかな…?
「ひっ…どうしよッ……どうしようっ……やだ、やだ…ここで止まらないで…ッ!んッ…!」
身体をかがめて顔を半分だけ出した状態でプールの飛び込み台のある場所までゆっくり進んで息をひそめる。
パトカーは狭い路地だからなのかあまりスピードを出していないらしい。
ただ、それがいつ停まるのかわからなくて私にとっては強烈な威圧感となる。
でも本当にどうしよう…本当に私を捕まえるのが目的だったとしたら…警察官が相手じゃ多分逃げられないよ……
もし逮捕なんてされたらなんて言い訳すればいいんだろう…実家の家族にもばれちゃう……
「やだ、やだ……それは絶対やだ………お願いッ…早く行っちゃって……!」
自身は無いけど、今後は控えめにしますから…だから、お願い…私が目的じゃないのよね?
ここからじゃ良くわからない。自分から死角になる様に隠れたんだけど、パトカーがどう移動するのかわからない。
ひょっとして私がいた正門から入って来るのかもしれない。このプールに向って中の警察官が歩いて来るのかもしれない。
でも、それだったら、私はその隙にプールサイドの柵から外に出て逃げればいいのかもしれないけど。
元来た道をそのまま戻るのは危ないよね…ひょっとしたら道がパトカーの進行方向とかぶるかもしれないし。
「と、取りあえず…もう上がっても聞こえないよね……」
水の中に隠蔽出来ないのは困るけど、だからと言って水中では外の事なんてわからない。
「よっと……んっ……さむっ…………」
水の中の方が冷たいけど、現実に引き戻された状態で地肌に触れる夏の夜の空気は冷たく感じた。
プールサイドの靴と鍵を置いてある場所へ身体を低くして、急いで身につける。
今はこの姿が限りなく心細い。しかも全身をびしょ濡れにして、髪からポタポタと水を垂らしながら。
「もう、行ったのかな……」
柵の上から顔を出してパトカーの行った方向を確認する。
「やだ……なんであんなゆっくりなのよ……?」
まだ、正門前の路地をゆっくりとした速度で通行中のパトカー。
「これじゃ、どっちへ逃げればいいか解らない……」
どうしよう…思い切ってこの路地を突き抜けて大回りして帰ろうか…でもパトカーがうろついてたら安心なんて出来ない。
「な、何時なの今……だいぶ明るくなってない……?ッ……やだ……もう少しで新聞配達の人が出て来るっ!」
装着状態のままプールに入ったので私と一緒に濡れてた腕時計は三時半を回っている。
後、二、三十分以内に家に帰らないと……夏は明るくなるのが早いから四時位になれば私の姿を発見しやすくなる。
「ああ…もう、早く行っちゃってよ……これじゃ…ッ……!?」
え…やだ……プールの入口の方、今ガチャって音が…えっ?!やだ…鍵開けてる?!嘘ッ!?
宿直の先生が来たの?懐中電灯もってる!?やだ…そのまま引き返すならいいけど…このままプールの敷地内に入って来たら!?
身を隠す場所はあるけど、その前に見つかっちゃう!
「くッ…!!?ぁ…パトカー、い、いない?!ひっ…あッ…ああッ…」
パトカーのランプが見えなくなった…もう行っちゃったの…?!でも、背後の入口からは扉を開く音が…!
もう無理…死に物狂いで逃げるしか無い…私は柵に手をかけ身体を乗り出す。
「……??おい、誰かいるのか?!」
「ひっ!??い、いやああああぁっ?!あ、ああッ…み、見ないでぇッ…来ないでッ…!!あ、ぁふぅっ…!」
容赦無く懐中電灯の光で広範囲を照らされ…その一瞬で見つかってしまう私。
相手の先生の顔は見えないけど…あまり若い人でも無さそう…でも私は顔も、身体も照らされてる!
いや……裸見られた…こんな形で…私の馬鹿…やりすぎだ…!
そして本当に見られた事を自覚した途端、身体が一瞬心地よい麻痺感に包まれて痙攣する。
「んっ?!んん〜〜〜ッ!!?あふぁああッ……!!」
私の太股の間を新しい愛液が伝って行く。身体から力が抜けそうになる。
「なっ…?!おい、お前…わッ…?!は、裸っ?待て、逃げるなっ…何やってるんだ……ッ!!?」
「い、いや、いや、いやああッ…いやあああ……あッ……ごめんなさい…ッ…んんっ!!」
「あ、クソ……待てっ!コラっ!くそ、変態がっ!」
私が飛び降りるのと同時に、背後から走る足音。私を捕まえる気満々だ……!
「んっ…痛ッ…ひっ…ああッ………ううぅっ………!」
考えてる間もなく元来た方の道をダッシュで走り出す。ジョギングシューズの中の脚が濡れてるのでグジュグジュする。
走るのには自信があるけど…パニックに脚がもつれて上手く走れない。両乳房が激しく揺れて走りにくい。
「に、逃げなきゃ……ダメ…捕まるなんてダメ…ッ…ひっ…はふぅっ…!」
背後のプールの柵がガシャンと揺れる。やだ…宿直の先生もそこから私を追って来るの?
……相手は懐中電灯を持ってる…もし照らされて私が見えたら、そのまま追いかけられちゃう!
「ッ…はッ…?!ひィッ?!」
電柱……お願い…このままじゃ逃げきれる自信が無い…上手く死角になって……!
丁度電柱の真横に差し掛かり、その陰に身を潜める。はみ出てないよね…?この位置なら見えないよね?
「………ッ………!?」
「………クソ……どっちだよ…どっち行きやがった……?」
私のいる方向が懐中電灯で照らされている。心臓から口が飛び出しそうなほどの激しい緊張。
ゆっくりとずれて行く。私をくまなく探しだすように。そのしつこいチェックは簡単には終わらない。
反対の道を照らしたと思ったら、再びこちらを何度も照らすのを繰り返す。
私が近くに息を潜めてる可能性を考えてるんだ…もし、あの先生に捕まったら、私、何をされちゃうの?
ああ、早く…早く諦めて…もう、もうしないから……こんな露出はもう終わりにするから…。
「チッ………何だ、あの変態女!……脚が速い奴だな……」
あ……立ち去るの………私を追いかけて捕まえるの無理だと判断したんだ……はァ……良かった…。
でも、油断してすぐに動き出す事は出来なかった。わずかな足音すらあの先生は警戒してるだろうから…。
「……んっ……はあぁ……怖かった………」
しばらくしてその先生が戻ってくる様子が無いのがわかり、私は電柱に背中を預けてへたり込んだ。
でもどうしよう…小学校の先生に本当に見られちゃって…きっと小学校付近をうろつく変態女の事、しばらく噂になるだろう。
だけど……凄く怖い思いをしたと言うのに…私…多分止められないの…。
「ああ……こんなに脚の間ヌルヌルになってる……私、興奮してたんだ………」
私はきっと妄想と現実のギャップに振り回されながら…それを快感に感じるタイプなんだ…。
「…ッ…もう少し…明るくなってから帰ろうかな……?」
本当は怖いと思っているのに…ただ事では済まないと自覚しているのに、私は新聞配達員の出て来る時間と帰る時間を
重ねてみようかなどと言う事をその電柱の陰でへたり込んだまま妄想し始めていた。
私の新しい悪癖は終わらない。少なくともこの暑さで身体の熱さが狂わされている限りは――――。