「う〜、暑いよ〜」  
私は畳に寝転がりながら、団扇で扇ぐ。  
いくら夏休みの真っ最中だからって、いくらなんでも暑すぎる!  
私の服は、基本的にお兄ちゃんのお下がりだから、今の格好はシャツと短パン  
かなり薄着だけど、女の子だから、これ以上は薄着にはなれないんだよね。  
一方、お兄ちゃんはパンツ一枚で、服が纏わりついたりしないで、随分涼しそうに見える。  
「男っていいよね、そんな格好でいても何も言われなくて」  
「ん〜、そうだな」  
「不公平だよね、もし私がお兄ちゃんみたいな格好してたら、普通怒られるでしょ」  
私は普段男子とよく遊ぶし、髪もショートだから男子とほとんど変わらない  
男子の近くにいることが多いからか、男女の扱いの違いが気になってしまう。  
「私も男だったら、お兄ちゃんみたいに裸でいられるのに」  
そこまで言って、お兄ちゃんが変な顔をしていることに気付いた。  
なんか、にやけてる。いやな予感がするな……  
「そんなに言うなら怒らないから、俺と同じ格好になるか」  
「え、だって、私女の子だし」  
「るみくらいの年なら、男も女も大して違わないよ」  
「でも…」  
うう…だめだ…私って昔から、お兄ちゃんに言われると逆らいきれなくて  
言いなりになっちゃうところがある。  
小さいころからこんな感じだから、もう親分と子分みたい。  
「じゃあ、まず上から脱いでみ」  
私はまだブラが必要ないから着けてない  
今シャツを脱いだら、上半身を隠すものが何もなくなっちゃう。  
それは、当然お兄ちゃんも知ってるはずだ。  
「…でも私、これ脱いだら…」  
「今でもたまに一緒に風呂入ってるのに、いまさらなに恥ずかしがってんだ?」  
お風呂に入るために裸になるのと、暑いからって部屋で裸になるのが同じなわけないよ  
でも、お兄ちゃんはそんなこと、分かった上で言ってるんだろうな……顔にやけてるし。  
それにお風呂だって、お兄ちゃんが一緒に入ろうって言うから、恥ずかしいけど我慢してるんだよ?  
 
「俺はお前の裸なんか見慣れてるんだから、気にするな  
 暑いんだろ?脱げば少しは楽になるぞ」  
その顔で気にするなって言われても…説得力無いよ…  
でも、もう抵抗しても無駄だろうし、覚悟決めよ…  
「分かったよ…」  
そう言って、シャツの裾に手をかけて少し上に上げる  
お腹とおへそが見えたあたりで、手が止まる…  
あれ?…なんか、おかしいな…  
ただお腹が見えただけなのに…いつもより…  
「ん、どうかしたか?」  
「え、や、えっと…」  
私が動かないでいると、お兄ちゃんが声をかけてきた。  
これって…早く脱げ…って、ことだよね?  
手を胸の少し下まで持っていって、お兄ちゃんのほうを見てみる。  
お兄ちゃんはもうにやけてないし、無言で、私をじっと見てる。  
大丈夫だよ、胸だってお風呂のときに見られてるんだから、大したことじゃないよ  
自分に、大丈夫だ、と言い聞かせてみるけど手が動かない。  
もう一度、お兄ちゃんのほうを見ても、お兄ちゃんは何も言わない。  
私を…ただ、まっすぐに見つめている。  
私は目を瞑り、一呼吸してから……シャツを一気に脱いだ!  
手で隠すこともできるはずなのに、私の手は体の横から動かせなかった。  
汗を吸ってジメジメしたシャツから開放された胸に風を感じる。  
ああ、私、今、裸なんだ…胸丸見えなんだ…お兄ちゃんに見られてるんだ…  
ねえ、お兄ちゃん、今どこ見てるの?…おへそかな?…それとも、やっぱり…  
これでもね…最近、少しずつだけど…膨らんできてるんだよ?  
私は深呼吸してから…ゆっくりと目を開けて、お兄ちゃんの顔を見る。  
その瞬間、顔が真っ赤になった気がした。心臓もバクバク言ってる。  
え…?…なに……これ……想像と全然違う!?  
『お兄ちゃんに見られてる』目で見てはっきりと自覚するのがこんなに違うなんて!?  
『お風呂に入る』たったそれだけの理由が無いだけで、こんなに恥ずかしいなんて!?  
わ、私、こんな恥ずかしいことを…ど、どうしよ…あ、は、早く隠さなきゃ!  
 
私は軽くパニックになりながら、急いで胸を隠そうと手を動かした。  
「ひゃっ!?」  
「ど、どうした!?大丈夫か!?」  
なに?…今の、何かが私の中を駆け抜けたような…  
私の頭は恥ずかしさより、今の衝撃のことでいっぱいになったみたい。  
胸を見てみると、乳首がピンピンに膨らんでいた。  
あ…胸隠すとき…手のシャツで…擦ったのかな?  
「なあ、るみ、大丈夫なのか!?」  
「え?…あ、うん…」  
お兄ちゃん、なんかすごいうろたえてる。私のこと、心配してくれてるんだ…  
「なんか…シャツでね…胸の先っぽ…擦っちゃったみたい」  
「そ、そうか。なんとも無いのか?」  
お兄ちゃん、ほっとしたみたい。私もだいぶ落ち着いてきた。  
「うん、ちょっとピリッとしただけだから」  
お兄ちゃんに、大切にされてることを、再確認できてちょっと嬉しい…  
あれ?…でも、お兄ちゃん、またにやけてる?  
「ピリッとしたか…よし、なんともなってないか、兄ちゃんが見てやろう」  
……え……えええええ、見るって…どこ見るつもりなの?…冗談だよね?  
「さっ、こっち来て、手えどけて」  
「お兄ちゃん、じょ、冗談…だよね?」  
「いや、何かあったら大変だ、ちゃんと調べないと」  
うう…やっぱり、こうなるんだ…さっき良いお兄ちゃんだと思ったのに…  
調べるってことは、じっくり見られちゃうって事だよね?  
お兄ちゃんが、おいでおいでしてる。私はしぶしぶお兄ちゃんの前に行った。  
今、お兄ちゃんは椅子に座ってて、ちょうど目線の高さに、私の胸がある。  
私、今からお兄ちゃんに…胸を見てもらうんだ…こんなに近くで…  
「さあ、手をどけて」  
お兄ちゃんが優しく言った。その声音に、少し安心する。  
私は今、自分を抱きしめるみたいに、腕を交差させて胸を隠してる。  
お兄ちゃんは、もう何も言わずに、自分から手をはずすのを待っている。  
私はさっき、目を閉じてたほうがよかったことを思い出して、目を閉じてから…そっと手を下ろした。  
 
…なんか…まるで…自分から見てって言ってるみたい……  
「良く見えるように、胸を張ってくれる?」  
…胸を張れって…今でも恥ずかしいのに…もっと恥ずかしいことしろって言うの?  
でも、きっと…抵抗しても、無駄だよね?しょうがないんだよね?  
…わ、私が見せたいからじゃ…ないんだよ…うん…  
私は、手を後ろで組んでみた、自然と胸を突き出す格好になる。  
…やだ…なんか…ほんとに…胸を見せ付けてるみたい…  
私…今…見せ付けるために…胸を張ってるんだ…  
ど、どうかな……か、かわいいとか、…言ってくれないかな?  
さわ…。  
「ひゃあっ!?」  
なぜか、いきなりお腹を触られた。  
「な、何でっ!!」  
「いや、目瞑ってるから、いたずらし放題だなと思って」  
うう…なに考えてるんだか、このバカ兄は…  
「いいのかな〜?、ちゃんと見張ってないと、何するかわかんないぞ?」  
ああ…そういうことか…  
自分が、何をされてるか、ちゃんと見ろ、って言ってるんだよね?  
私はもう、目をそらすこともできないんだよね?  
私が、お兄ちゃんを見つめていると、にっこり笑って  
「るみ、人に何か物を頼むときは、お願いしないといけないんじゃないか?」  
お願い…それって、私にエッチなこと言わせたいんだよね?  
「お兄ちゃん……お願いします…」  
たぶん、意味無いけど…一応、抵抗のつもりだけど……  
「何を、どうしてほしい?」  
うう…やっぱり、こういうこと言う…  
それに、今だってしっかり私の胸見てるくせに…  
「わ、私の…む、胸を…し、しら、調べてください…」  
うう…私…何で…こんなこと言ってるんだろう?  
「兄ちゃん、もうちょっとエッチっぽい言い方してくれたほうが、嬉しいんだけどな  
 まあいいか、じゃ、今からるみちゃんの胸をじっくり調べてあげよう」  
なんで、るみちゃん?と疑問に思ったけど、たぶんお医者さんゴッコのつもりなんだろうなと、気にしないことにした。  
 
それよりも、今問題なのは、お兄ちゃんの顔と私の乳首が、十センチも離れていないことだ  
当たり前だけど、私は乳首の観察なんて、されたことない…私の顔……今、きっと真っ赤になってる…  
しかもお兄ちゃん、たまに私の顔見てるし…たぶん、私がちゃんと見てるか?とか  
どんな恥ずかしそうな顔してるか?とかの確認と、それから…目をそらすなって言ってるんだと思う…  
「るみちゃんの乳首、色も綺麗だし、ピンとたって私を見て!って言ってるみたいでかわいいね〜」  
お兄ちゃんが、私の顔を見ながら話しかけてくる…お兄ちゃん、お願いだからそんなこと言わないで…  
あ……でも……綺麗って言ってくれたのは……嬉しいな……  
「はい、こっちのオッパイは異常なし、診察はおしまいです。よかったね、るみちゃん。  
 それとも、もう片方も擦っちゃったかな?」  
……これって…まだ続けるか、私が決めろってことだよね?  
すごく…すっごく恥ずかしいから、いますぐ止めたい……けど…  
「おにぃ…」  
私が何か言いかけてやめると、お兄ちゃん少し残念そうな顔してる。  
せっかくだから…少し…ほんの少しだけサービスしちゃおうかな?  
お医者さんゴッコなんだから、私も呼び方、それっぽくしたほうが良いよね?  
頭に浮かんだセリフ…これを今から言うの?…普段の私なら絶対言わない…  
でも、言ったらお兄ちゃん、喜んでくれるよね?  
うん、きっと喜んでくれる…それに、言ってしまえば、案外大したことじゃないかもしれない…  
うん、きっと、大丈夫、勢いで言っちゃえ!!  
「せ、先生、こっちも擦っちゃったの。だから、わ、私の…私の……  
 私のオッパイ見てください!!」  
……うん、すっごく恥ずかしいね。全然大丈夫じゃないや……あははははは……はぁ…  
 
 
その後はなぜか大変だった。お兄ちゃん、なんか暴走気味になっちゃって  
お医者さんゴッコがそんなに気に入ったのか、胸以外にもお腹とか、足とか診察名目でじっくり見られた。  
お風呂のときは、冷静なのに。そんなに嬉しかったのかな?  
でも、お兄ちゃん、エッチなところ触ったりはしないんだよね。  
今日だって、お腹以外のところも触ろうと思えば触れたわけだし  
でも、そういうところは、ちゃんとしてるみたい。  
……少しくらいなら……良いのに…  
 
 
お医者さんゴッコの後は、ここまでされたらもう恥ずかしくない、ということにして  
親が帰ってくるまで、シャツは着ないですごしたんだ。  
でも、きっとお兄ちゃんのことだから  
ほんとは、まだ恥ずかしいことくらい、気づいてたんだろうな。  
 
 
「いや〜、あの時のお前、かわいかったな〜」  
「それはもう言わないでよ〜、すっごく恥ずかしかったんだから!」  
その日の夜、晩御飯も食べたし、もうお風呂に入って寝るだけだ。  
「ねえ、お兄ちゃん」  
「ん〜」  
「私、お風呂入るね」  
「おう、とっとと入って来い」  
お兄ちゃん、にやけてる…私が、なに言いたいか…分かってて、わざと言ってる。  
うう…緊張するなぁ……でも…今日は特別。  
「ん〜、何かお願いでもあるのかな?」  
「…ねえお兄ちゃん、お風呂、一緒にはいろっか」  
「お〜、始めてお前から誘ってくれたな、兄は嬉しいぞ」  
「……バカ」  
 
 

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