名目は、お隣の大家さんのお家の大掃除のお手伝い。  
でも、それが本当の理由だなんて、きっと私だって思い込めていない……。  
 
私の隣に大家さんが住んでいる。  
大家さんはおじいさんで、奥さんとは何十年も前に離婚してそれっきりらしく、  
賃貸アパートの貸し主として生計を立てている。  
 
たまたま私が大家さんの住む一室の隣に住んでいることもあって、大家さんとはだいぶ喋るようになっていた。  
でも、それは、私が『普通じゃない』から……  
 
「よーし、今日は張り切っちゃいますよ〜!」  
「おう、よろしく頼むよぉ」  
「んじゃ、服脱いでいいですか?汚れたら嫌ですから」  
「ああ、別に構わんよ、どんなかっこでも」  
 
私は大家さんの前で、いそいそと服を脱いだ。  
シャツを脱ぎ、ジーンズを脱ぎ、ブラも、パンツも……あっと言う間に、大家さんの前で全裸になった。  
 
あはは、大家さんやっぱり見とれてるよ私の裸に……何回も見てるはずなのになあ……  
 
 
お駄賃代わりのお酒(私は酒好きだ……)につられて、身体の不自由な大家さんの部屋の大掃除を引き受けたことがきっかけで、  
それからは数ヶ月にいっぺん、こんな風に大掃除をお願いされるようになった。  
けどもちろん、私が今こうして裸になっているのとは話が別で……  
 
当時、私は欲求不満だった。  
前の彼氏と別れてしばらくだったというのもあり、欲求を持て余していた。  
しかし、その欲求が『裸を見てもらいたい』という形で表れたのには、私自身が驚いた。  
私は、大家さんに裸を見せたくなっていた。  
 
私が最初に大家さんに裸を見せたのは、今日と同じく大掃除をお願いされたときだった。  
私は、うずうずしていた。  
そして、切り出した。  
「あの……家にいるときと同じ格好していいですか?」と。  
もちろん、大家さんは頷いた。  
その言葉から、まさかそれを言った人間が裸になることまで予想できる人はまあいないだろう……。  
 
見る見るうちに裸になった私を、あがめるような眼で見ていた大家さんの表情が未だに忘れられない……。  
大家さんは驚いていた。興奮していた。そして、大喜びの笑顔を浮かべていた。  
 
 
で。  
今日も私は、大家さんの家の大掃除に託つけて、裸になるためにやって来たのだ。  
……だってさー、自分で言うのもなんだけど、私細いし胸大きいし、結構いい身体してると思うんだけどなー。  
せっかくそれなりの身体してるんだから、誰かに見てもらわないともったいないよ……。  
はぁ〜、早く彼氏できないかなあ(って、こんなことしてたら彼氏なんか遠のく一方だってのに……)。  
 
「あー、やっぱり裸は気分がいいですね〜」  
大家さんの前で腕のストレッチをしながら、意気込む素振りを見せつけていた。  
……もちろん、胸も、股間も、何も隠してない。  
 
そして私は掃除を始めた。  
四つん這いになって雑巾がけをすれば、あそことお尻の穴が丸見えになってしまう。  
ほらほら、大家さんの眼が釘付けだよ……私の、こんなみっともない姿に……。  
うわあ〜、やっぱ恥ずかしいよお〜。  
でも、恥ずかしいのに、恥ずかしくてくせになっちゃって、やめられないよ〜……!!  
 
 
「やっぱり高いところにたくさん埃が溜まってますね〜」  
私は今、素っ裸のままで家の大掃除をしている。  
私の隣には、もうおじいさんの大家さんがいる。この人の住む部屋を私は掃除している。  
 
右手に持った埃取り用ハンディモップを、背伸びしながら何とか本棚の上に届かせようとしている私の右隣で、  
私が掃除している姿を大家さんが眺めていた。  
……腕を頭上に伸ばしているから無防備になっている、私の右のおっぱいを。  
ああ、見られてる、見られてるよお〜!  
 
「年をとると途端に背が縮んでよぉ、もう本棚の上とかは手が届かんよ」  
平静を装いながらも少し高くなったトーンで、大家さんが私に話しかけた。  
 
「え〜、でも身長私と一緒くらいじゃないですか?」  
私は一旦掃除の手を止めて、大家さんの方に向き直して、左手を私と大家さんの頭上を翳(かす)めるように動かした。  
……わわわ、近い、近い!  
腕を上に伸ばすだけで、こんなに胸元が心細くなるなんて!  
私素っ裸なのに、大家さんのこんな近くで、おっぱい完全に無防備にしちゃってるよ……  
でも、……見てくれてるよね?私の胸。  
やっぱり、私の身体もまだまだ捨てたもんじゃないよね。見てもらえるだけの値打ちはあるよね!  
 
引き続き、本棚の掃除再開。  
埃がハンディモップにどんどんたまっていく。  
大家さんは全然手伝わないけど、ずっと私のすぐそばにいる。ずっと私の掃除を眺めている。  
「ほらほら、もうこんなに埃が溜まっちゃいましたよ。大家さん、汚れすぎですよう〜」  
「わかったから、ほら、しゃんしゃん掃除せんかい!」  
ペチッ!  
大家さんが、私のお尻を叩いた。  
……私裸なのに、お尻叩かれちゃった!  
大家さんは、お尻を叩いただけ。  
(まさか、アレに指を入れたりとか、そんなことはしなかったけど)……結構、恐いことしてるかも、私!  
 
「ええ〜、でももう肩あがらないですよ」  
「おいおい、若いのに何言っとるんだ」  
「最近私肩こりひどいんですよ」  
「じゃあちょっと休憩せい。按摩したるから」  
「あ、ありがとうございます」  
 
立ったまま大家さんに背を向けて、私は大家さんに肩を揉んでもらっていた。  
大家さんの荒れた指先が、私の裸の肩に食い込んでいく。  
凝りが解れていく。心地良い。  
……。  
「私、肩こりしやすいんですよ」  
「だから、まだ若いのに何言っとるんだい」  
「……胸、大きいからかなあ」  
私は自分の胸元に眼を落とす。丸い乳首が目に入る。  
大家さんの視線がそこに向いた気がして、少し収縮した。  
 
……私は、何を期待してるんだろ。  
もしかして私、大家さんに触ってほしいのかなあ?  
自分の胸を、片手で持ち上げてみた。自分で持ち上げても、やっぱり重たい。  
……この仕草も、大家さんは完全に見ているんだ。自分の胸を持ち上げる動作を、大家さんに見せた。  
ほら、大家さん、確認してみませんか?  
私の胸の重さとか、私の胸の大きさや感触、……確かめてみませんか!?ねえ!!  
私の裸、どうですか……!  
 
……大家さんは、ずーっと私の肩を揉んでくれていた。  
胸、触ってくれない……。  
あーあ、何考えてんだろ私……  
こんな変なこと考えるなんて、私本当に変態になっちゃったのかなあ……  
 
 
さーって、お掃除の続きを始めちゃおうっと。  
次はこっちの部屋を、っと。  
 
……大家さん、私についてきてくれた。  
手伝うわけでもないのに、見てるだけなのに……。  
ふふっ、やっぱり私の裸、もっと見たいですよね?  
やっぱり男の人相手に裸を見せるのはちょっと怖いけど、私の裸を楽しんでくれたら嬉しいな……  
ねえ、私の裸って、結構いいですよね?とか訊いてみたいな……  
 
あっ、蜘蛛だ。  
おっきな蜘蛛は気持ち悪いけど、これくらいのちっちゃな蜘蛛だったら私は平気。  
この蜘蛛、どうしよっかな。  
 
大家さんが私の後ろで余所見している間に、私はとんでもないことを思いついていた……。  
 
「いやあああああああああ!!!く、く、くも!くもが身体にいやあああああああ!!!!!!」  
蜘蛛なんか全然恐くないけど、私は大袈裟に叫んでみた。  
摘んだ蜘蛛は、私のおへその下のヘアぎりぎりの辺りに這わせた。  
 
「わ、わ、わ私、くもダメなんです!!と、と、ととと、取って……」  
私は大家さんに背中を向けたまま、無理矢理震わせた声で必死にお願いした。  
「わ、わかったけど、どこだ?」  
「お尻!私のお尻を這ってると思います!!」  
実際はこの蜘蛛は今、私のおへそに向かってよじ登ろうとしているんだけど。  
「……蜘蛛なんか居らんぞ?」  
「えっ!?で、でも……。すみませんけど、もっと見てもらえませんか!?」  
 
返事は聞かない。  
私は肩幅より広めに、脚を広げて……、そのまま身体を前に倒した。  
私は大家さんに向かって、お尻を高く突き出した!!  
 
……うわあ、とうとうここを、「見てください」って言って見せちゃった!  
大家さん、どんな顔してんのかな?振り向いて確認してみたい!  
 
「あ、あの……」  
身体を前傾させている私の後ろの上の方から、大家さんの返事が聞こえる。  
背中を向けているから、大家さんの表情はわからない。  
でも、この声は、「唖然としながらも興味津々で目を離せない」って感じのトーンだ(と思う)!  
「あっ……変なもの見せちゃってごめんなさい……」  
「あ、ああ……」  
「く、蜘蛛、居ませんか……?」  
ほら、もっとよく探してください。私の、あそこを……!  
 
み、見てる……見られてる……  
大家さんは今、私のお尻やあそこを、ずっと眺めてるんだ……!  
わっ、とうとう大家さんがしゃがんで、私の突き出したお尻の高さに顔を持ってきた!!  
「……蜘蛛なんかいないみたいだぞ?」  
「えっ、そんな……、もっと調べてくれませんか?」  
ひゃああ、大家さんの顔がもっと近付いてきたあ!  
い、息があそこにかかってるよぉ!!  
 
……しばらく、無言。お互い動かない。  
蜘蛛だけがもぞもぞ私の股間近くを這っていた。  
この無言は……大家さんが目的(蜘蛛探し)をうっかり忘れて、私のアレに、見蕩れているから……?  
「お、大家さん……?」  
私はお尻を突き出したまま、初めて後ろの大家さんの方に振り返る……  
あっ、大家さん、私のあそこを見ながらぼーっとしてた!  
見ちゃいましたよ〜、蜘蛛なんか探してなかったですよね、大家さん?  
私のあそこしか見てなかったですもんね〜。  
 
「……えっ、あ、ああ。蜘蛛は居ないみたいだけどな」  
「え〜っ?何処なんだろう……やだなあ」  
蜘蛛は丁度都合良く股間付近に居て、私のヘアに絡まっている。  
「……こっちかなあ」  
私は大家さんの方に身体の正面を向けた。  
……少しだけ、大家さんの方に股間を突き出す感じで。  
 
「お、蜘蛛がおったぞ!」  
「えっ、嘘っ!取ってくださいお願いします!!」  
「ああ。……ちょっと脚を開け」  
「えっ、は、はいっ!!」  
言われた通り、私は大家さんに良く見えるように、再び股を大きく開いた……!  
大家さんは少し躊躇って、私の股間に手を伸ばした!  
 
私のヘアに絡まった蜘蛛を、大家さんは指で摘もうとする。  
でも、私のヘアに絡まっちゃてるせいで、なかなか蜘蛛を摘めない。  
私のヘアごと大家さんの指で摘まれて、引っ張られちゃう……  
うわあ、こんなところ触られちゃうのは誤算、ってか予想外だよ……!ヘアが引っ張られて痛いよ……!  
 
大家さんが、私のヘアを弄りながら悪戦苦闘してる……。  
次に大家さんが動かした指先が……  
「ひぁっ……!」  
私の一番敏感なあそこ……クリを掠(かす)って……!  
「ほれ、取れたぞ」  
蜘蛛を、摘んでいた。  
 
 

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