「……石森さん、大丈夫?」  
「あはっ、あんまり大丈夫じゃ……ないかも……」  
 
学校で熱を出しちゃった。身体中が怠い。  
それでも、氷見(ひみ)君に介抱してもらうきっかけができたのは、凄く嬉しいな。  
氷見君のこと、ちょっと気になってたんだ……。氷見君に少しだけ身体を凭れさせながら、私の家まで案内する。  
 
「ごめんね氷見君、家までついてきてもらっちゃって……せっかくだからお茶くらいだすよ」  
「い、いや、お茶はいいから早く寝なよ……石森さんの部屋はどこ?」  
うふふ、とうとう氷見君を私の部屋まであげちゃった……って、  
 
「あ〜〜〜!!!」  
まさか氷見君が来るなんて思ってなかったから、無造作にベッドの頭に置きっぱなしにしちゃってた!!  
うわ〜ん、こんなものを置きっぱなしにしちゃってたなんて……  
氷見君に見られた……座薬……  
 
「あ、ああああ、ほ、ほんとにありがとう氷見君!わ、私、も、もう寝るね!」  
ちょっ、氷見君、なんでそんなに座薬ばかり見てんの!  
「い、石森さん、熱測ってみようよ。もし高熱だったら大変だし……」  
「……え?あ、うん」  
氷見君、座薬を見て咄嗟に話題を切り替えてくれたのかな?  
 
39.3℃。  
うわあ〜、まさかここまで高熱だとは思わなかったなあ。こういうときのための座薬なんだよね〜。  
「あっちゃ〜、私こんなに熱高かったんだ〜」  
「大丈夫!?ほんとすぐ病院行こうよ!」  
「今日はあそこの病院休診だよ……だから、薬『使って』寝るよ」  
わあ、無意識に座薬のことを話題に挙げちゃった……だめだあ、私、座薬のことを意識しすぎちゃってる……  
 
はっきり言うと、私はお尻フェチ、もうちょっと言うと、お尻の穴フェチだ。  
一人でオナする時も、あそこを片手で弄りながら、もう片手の指でお尻の穴をちょんと突ついたりする。それがすごく気持ちいい。  
でも、浣腸にまで手を出す勇気は無かった。お尻の穴への刺激が目的で浣腸に手を出す自分は何となく気恥ずかしくて許せなかったから。  
だから、そういう後ろめたさ一切無しにお尻の穴を刺激することができる唯一の機会が、座薬なんだ。  
 
……氷見君、もしかして、想像してるかな?  
私が、お尻を丸出しにして、座薬を使ってるところを。  
お尻の穴を見られるのって、どんな気分なのかな?  
例えば、もしも私が氷見君とお付き合いすることになって、……まあ、所謂初夜なんぞを迎えて、  
そのときは、お尻の穴を見られちゃうんだよね……(もっと気にすべき所があるはずなのに、何故かそっちばかり気になっちゃう……)  
 
「石森さん……ちゃんと使える?」  
えっ!?  
氷見君、今何て言ったの?氷見君も咄嗟に言っちゃった一言に、慌ててる……  
「えっ、あ、ちょっとやりにくいかな?見えないところだし、身体ふらふらだし……」  
 
……。  
うわ〜、何この沈黙……。  
もしかして、氷見君もお尻フェチだったりするのかなあ(って何でそういう発想になるのよ私は!)  
 
「……どうしてもしんどいときは、お母さんに座薬入れてもらうときもあるかな〜」  
「あ、あはは、俺自分で座薬入れたことないよ……」  
……。  
 
氷見君に、座薬入れてもらいたいなあ。  
氷見君に、お尻の穴を見せちゃいたいなあ。  
……あ〜〜っ、ダメダメ、ダメだよ!私、ほんとに変態になってるよ!  
氷見君とは、まだちゃんとお付き合いしてるわけじゃないってのに!  
 
どうしよう……氷見君に、「ありがとう、じゃあね」って言って帰しちゃうか、  
それとも、「座薬入れて」って言って、甘えちゃうか。  
でも、「座薬入れて」なんて言ったら、絶対ヒかれちゃうだろうなあ、うわあどうしよう……  
……氷見君、帰るとも言わずにじっと立ちすくんでる……こうなったら、  
 
「ざ、座薬って、自分じゃ入れにくいんだよね〜」  
「う、うん……」  
「ひ、氷見君に、手伝ってもらいたかったりしちゃったりして〜……」  
い、言っちゃった!  
どうしよ!もし氷見君にヒかれたらどうしよう!!  
うわ〜ん、こんなこと言うんじゃなかったよぉ……  
 
「い、いいよ……」  
え、氷見君、いいの?  
 
 
「ご、ごめんね氷見君、ちょっと変なもの見せちゃうけど……」  
「う、うん、仕方ないよ。俺こそ、ちょっと見ちゃうけどごめんね」  
あ、謝らなくていいよ氷見君!私は幸せすぎるのに!  
憧れの氷見君に、座薬入れてもらえるなんて……!(私、ほんとに変態だなあ……)  
 
私は、氷見君にお尻を向けて、ベッドの上に四つん這いになった。  
上半身を倒して、お尻だけを高く掲げた。  
私は制服のスカートを捲り上げて、パンツを丸見えにさせた。  
……氷見君に、お尻見られてる!  
そして、今からショーツを……一気に膝まで、えいっ!  
 
うわあああ、氷見君にお尻の穴見せちゃった〜〜!恥ずかしいよおお!!  
って、お尻の穴だけじゃない!アソコまで氷見君に見られちゃってる!!  
「あっ……!!」  
慌てて、アソコだけを手で隠しちゃった!  
でもお尻の穴だけは丸見えだ……  
アソコは見られたくないのに、お尻の穴は見られたいみたいだ、私。つくづく自分でもわかんないなあ。  
私のお尻は、もうパックリ開いていて、氷見君の視線や、氷見君が手にした座薬を今か今かと待っているんだ……!!  
ああ、何てはしたない格好してるんだろう、好きな人の前で……。  
 
「石森さん、い、今から、入れるよ」  
「う、うん……!」  
パンツを完全にずり下げて、アソコだけを片手で隠して、全開に開いて丸見えなお尻の穴を氷見君に見せつけている私。  
アソコを手で隠すことで、辛うじての慎みをアピールしてるみたいだ(多分意味ないけど……)  
あ……左側のお尻を、氷見君に鷲掴みにされちゃった……  
氷見君の左手が、お尻の穴をもっと広げようと引っ張ってる……  
ひゃうっ!!冷たい!  
お、お尻に、座薬の冷たい感触が来た!!  
座薬が、入っていく!お尻の穴が、どんどん広がっていく!  
私のお尻の中に座薬が入っていくところを、氷見君にじっと見られちゃってる!  
うわ〜ん、何でこんなに恥ずかしいことになっちゃったんだろう!!  
 
座薬が完全に入った。私は、お尻の穴の括約筋に力を入れて、逆流しないようにした。  
お尻の穴から「出る」ところまでは、さすがに見せられない……。  
 
「ありがと、氷見君!これでもう、安静にしてたら大丈夫だと思うよ」  
気まずくならないように、私のできる限りのとびっきりの笑顔を氷見君に向けた。  
「う、うん……俺、もう帰るよ。お大事にね」  
氷見君はちょっとぎくしゃくしてたっぽい……そりゃそうだよね。  
 
でも……氷見君、ヒいてなかったよね。  
寧ろ、「ちょっといいもの見ちゃった」とか、思っててくれないかなあ……。  
 
 

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