「あんっ、なにこれ?」
お気に入りの一抱えもある大きなタコの形をした、ピンクのクッションが、
私に襲い掛かってきた。
チョット前にパウダービーズクッションが流行したけど、
最近開発された、高密度高分子ゲルと超伸縮性素材のシリコン膜の組み合わせで、
作られたクッションが発売され、柔らかい感触と不思議な弾力が大人気だ。
当然大小いろいろな形のクッションが発売され、
私はいろいろ悩んだ末、デフォルメされたタコの形のピンクのクッションを購入した。
お風呂上りのパジャマ姿で、その大きなクッションに寝っころがって、
くつろぐのが、毎日の私の日課だ。
かわいくデフォルメされた八本の足が、私の身体をやさしく受け止めてくれるのが、
私のお気に入りだ
今夜もクッションに埋もれて、テレビを見ていたら、タコのクッションから
合成音が聞こえたとたん、両方の二の腕に、突然長くなったタコの足が絡み付いた。
『ピーー、メンテナンスを開始します』
「えっ?」
長い間使うと起こる、クッションのヘタリを戻すため、
クッションの中央部に機械が入っていて
中の高分子ゲルを、買った当時の状態に戻す為のメンテナンスだが、
何かに当たって、ボタンが長押しになっていたらしい。
クッション中で、高分子ゲルが流動して、
圧をかけたり緩めたりしているのが、押し付けられた身体越しに感じとれ、
伸縮素材のタコの形のクッションが足の先まで、
膨れたり伸びたり縮んだりしている。
完全に身体をクッションに預けていた上、両の二の腕に巻きつかれてしまった為、
起き上がる事のできない。
メンテナンス中は、末端の足の先までの高分子ゲルに、相当の圧がかかるらしく、
絡みついた足を振り解こうする私の動作も、柔らかく押し返してくるのみだ。
「ぁん、ぁふん」
柔らかい拘束の中で、薄手のパジャマを通して、
ゲルを再構成中タコの足が、背中をもそもそ動くのが感じられる。
もともと、背中が弱い私は、刺激にいやらしい吐息が出てしまう。
いくつもの足に、やさしく背筋をなで上げられたり、つつかれたりと、
逃げられないことを良い事に、執拗に責めて来る様に感じれて仕方がない。
下半身の奥のほうで、熱を持ってしまってくる。
『ピーー、エラー134。自己診断モードを実行します』
再びクッションから合成音がなったとたん、
背中でうごめいていたタコの足が、ここまで伸びるかと思うくらい突然長くなり、
私を抱え込むように、殺到してきた。
「あん、何なのよぉ、これぇ」
悲鳴に甘いものが混じるのは、胸を刺激してくるからだ。
この時ばかりは、薄手のパジャマが憎らしい。
下から揉みあげると思えば、ノーブラの布越しに乳首を擦りあげたりと、
相変わらず、拘束している私の身体を、我が物顔で
何本もの足が暴れまくる感触が、よく伝わってくる。
そのうち、まくれてきたパジャマの裾から、足の一本がもぐりこんで来た。
「きゃんっ!」
足の先端でおへそを撫でられて、声をあげてしまう。
その足は、パジャマの中で跳ね回り、ボタンをすべて弾き飛ばしてしまった。
ちょっと自慢の形の良い胸が、外気にさらされる。
自分の腕を取られてしまっているから、隠すことすら出来ない。
その頃には、乱れてしまって、パンツの中は、もうベトベトだ。
たぶん、手が使えるなら、自分でオナニーを始めたに違いない。
私以外、誰も部屋に居ないで良かったのか、悪かったのか?
「あんっ、ふぁっん」
まるで意思を持っているかのように、晒された乳首を転がしてくる。
こりこりと柔らい素材で転がされると、逆に自分の乳首が硬くなってくる。
もともと凹凸のない、柔らかいクッションだが、
いくつもの足でなぶられる動きに、クッションの様に絶えず形を変える私の胸から、
甘い刺激を送り込んでくる。
人気の不思議な弾力と相まって、直接胸全体をもまれると、病み付きになりそうだ。
むずむずと、下半身に刺激が欲しくなってくる。
浮いてきた腰を待っていたかの様に、
ヒップから足の間をかけて、一本の足がパンツの中にもぐりこんできた。
「ふぁぁぁぁっ、あんっ!」
ヒップの谷間から、潜り込んで来た侵入者は、
私の足の付け根の大事なところに、舐めあげるように擦りあげていく。
タコの足の先端が、私の敏感な突起を爪弾き、私の腰が勝手に跳ね上がった。
「ああんっ!」
進入した足は私の足の間に釣り上げた魚のように跳ね回り、上下左右にアソコを擦りあげる。
そんな動きにパジャマのズボンと一緒にパンツまで脱げてしまう事になってしまった。
タコの足の根元の方の太いところまで、足の間に進入されてしまい、
足を閉じようとすると、伸縮素材の中のゲルが、流動してくるのが良くわかる。
なんと、私の形にフィットして、振動してくる刺激が甘い電気となって脊髄を駆け抜けた。
「ふわぁんっ」
足を閉じたまま、腰が跳ねてしまうと、ますます大変なことになってくる。
振動し流動する高分子ゲルを挟んだまま、アソコが擦れてさらに乱れてしまう。
「ひぃんっっ」
跳ねて擦れてしまった為か、私の敏感な所に直接あたってしまい、
一瞬ホワイトアウトする。
まるで、シリコン膜が私の突起を、すっぽり包みこんでしまったかのようだ。
「あん、あっ、あんあんっ」
敏感な突起から、大事なところから、自分の形にフィットし、
浅く削るようにタコの足が刺激してくるから、たまった物ではない。
自分の腰も、勝手に動いて、擦り付ける行為を止められない。
ますます乱れて滑りの良くなった部分を、ますます暴れるように往復され、
イッてしまいそうになりそうだ。
「あ〜〜〜ん、イッちゃうよ〜!」
『ピー、メンテナンス終了』
あれだけ、暴れていた8本の足が、元のデフォルメされた元の形に戻ってしまった。
後もう少しでいきそうだった身体を抱えて、私は呆然とする。
今度は自分で、ボタンを長押ししたかどうかは、だれにも話せない秘密だ。
==<蛇足>=====
後日、ネットで女性用のそれ専用の“大人の”クッションがあることを知った彼女は、
購入を考えているとか、居ないとか・・・。