今になって時々考えることがある。  
 わたしはなぜあんなに、あれほど彼の行為を受け入れていたのだろう。  
 なぜ……。  
 人間とエルフは一生を共にできないというのに。  
 なぜ……。  
 
・・・・・・  
 
 初夏の海。  
 彼は砂浜で緩やかな風に吹かれていた。  
 白に近い金色の髪がサラサラとなびく。  
 笑うように目を細めて、わたしのほうを見る。  
「綺麗な海だね、こういう自然でいっぱいのところに来るのは久しぶりだ」  
 深緑のマントが風にめくれ、白の胸当てが覗く。  
 そのエルフ特有の細身だがシッカリとした男性的な体の線にわたしは一瞬、胸が高鳴る。  
 キレイな横顔から目を逸らして。  
 少し頬が熱くなった。  
 深呼吸して、水平線の更に向こうを見た。  
 
 私たちの住む村から馬で1,2時間の距離にある山陰の海岸だ。  
 彼の言うとおり確かにわたしたち以外、何もない。  
 白く長いなだらかな砂浜と、松の木がまばらにあるだけだった。  
 すぐ横には森が広がっている。その向こう側には街道が一本。  
 少し先で道が終わっているせいか、極端に整備されてない。  
 この海岸には、その街道から馬車一台通れるかどうかの細い脇道を抜けて来なくてはならない。  
 
 砂浜に気持ちよさそうに寝ころぶ彼。  
 やや霞の掛かった太陽をまぶしそうに手で遮る。  
「本当に綺麗だ、久しぶりに来たけど、全く変わってない」  
 その言葉はわたしの過去の記憶に少しだけ触れた。  
「久しぶりだよね、牧場のことばかりで、なかなか見に行けなかったから」  
 スカートを押さえながら、彼の隣に座る。  
 彼を見ると微笑むような顔で目を閉じていた。  
「そうか」  
 たった、ひと言。それ以上、詮索しない。  
 わたしはまた遠くに目をやった。  
 穏やかな波と風の音。  
 暖かな日の光が波間にきらめく。  
 
「ティム……ティム?」  
 呼んでも応答がないので振り返って見ると、彼は静かな寝息を立てていた。  
 可愛い寝顔。はじめて会ったと全然変わってない。  
 
・・・・・・  
 
 わたしと彼、ティムは同じ村に住んでいた。  
 彼と初めて顔を合わせたのは、まだ子どもの頃。  
 色々な種族がひっそりと暮らしている村に、クライブおじさんはちびっこだったティムを連れてやってきた。   
 おじさんはティムを連れてきた経緯を言う事はなかった。  
 
 私たちは親兄弟を除けば、一番仲の良かった二人だ。  
 一緒にお風呂に入ったこともある。  
 お互いの体に興味が湧いた頃には、見せ合ったり触り合ったりもした。  
 更にさらに関係が深まるにつれ、それはエスカレートした。  
 挿入する事以外、新しい知識を身につけてはなんでも試していた。  
 
 あれから何年経っただろう。  
 彼は成長し、村を出て行った。  
 内向的なエルフとはまったく異なる考えを持ってて、村の誰よりも外の世界に興味を持っていた。  
 村の蔵書や新聞を一日中眺めては、私にその日の事や本の内容を楽しげに語ってくれた。  
 だから、外に出てから村に帰ってこなくなった。  
 わたしは実家の疫病で死んだ両親が残してくれた牧場をカワイイ魔物たちと一緒に経営している。  
 それまでの間、わたしは何人かの付き合って欲しいと頼まれた男の人たちと、しばらく恋人のような関係を持った。  
 けど、彼らに興味が湧く事はなく、全て不毛に終わった。  
 キスもしていないし、肉体関係も持った事はない。  
 でも、正確にはこの海岸と共にいる人とは、キスをしてしまった。  
 だが、そのキスはわたしに違和感だけを残した。  
 結局のところ、ティムとの幼い性的な遊戯の記憶が快感と罪悪感をひとつにして、わたしの中で澱となって沈んでいる、という事を再認識しただけだった。  
 
 それが数日前。  
 唐突に彼がわたしの家にやってきたのだ。  
 夜。魔物たちを寝かしつけて、私の自室へ帰ってきたときだった。  
 農作業用のを脱いで寝巻に着替えていると、不意に玄関から音がした。  
「どなた?」  
 わたしは玄関に近づく。  
 何度もドンドンと扉をたたく音と一緒に私を呼ぶ声。  
「も、もしかして、ティム?」  
 彼だと確信した私は慌てて扉を開く。  
「ミリア、久しぶりだね。ティムだよ」  
 忘れるはずがない。彼の姿だった。  
「えっ、ティ、ティム!?」  
「うわ、ミリアが慌てるなんて初めてだ」  
 確かにこの時ほどのパニックに陥った事は、それまでの人生では有り得なかった。  
「あ、当たり前じゃない。なんの連絡もなしにやってくるなんて」  
「君を驚かせたかったからね、どうしたのミリア?」  
 気が動転して解らなくなっていた。  
 わたしの脚から力が抜けた。立っていられない。  
 よろよろと床に倒れ込む。  
 息が荒い。呼吸困難だ。  
「ダイジョウブ、ダイジョウブダカラ…ハハハ」  
「ミ、ミリア…」  
 あっけにとられてるティムの前で、立ち上がりできるだけ息を整えてから。  
 ひと言だけ真っ直ぐに聞いた。  
 
 顔が熱い。喉が異様に渇く。  
 心臓の鼓動がどんどん早くなる。  
 わたしは言葉が欲しかった。そう、決定的な。  
「ティム、わたしの事、どう思ってる?」  
 彼の息を吸い込む音が聞こえた。  
「そ、それは」  
「今、聞きたい」  
 彼の吐息が激しくなる。  
 わたしは無言で待った。  
 やがて彼の息が一瞬、止まった。  
 彼は叫んだ。  
「す、好き、だよ。ミリア!」  
 それは、わたしの心臓が最も大きく跳ね上がった瞬間だった。  
 顔だけではなく体中が火照るのを感じた。  
「嬉しい。ありがとう」  
 彼が静かに言った。  
「俺、ホントはずっと好きだったんだ。でも、エルフとか人間とかそういうのばっかり考えて、言えなかったんだ。ごめん」  
 滲む涙を手で拭いながら応えた。  
「うん……わたしもよ、ティム……」  
 
・・・・・  
 
「ティムは、こっちに学校建てるんだよね?」  
 わたしと彼は昼下がりの誰もいない海岸で寝転がっていた。  
「うん。この村に学校を建てて、色々な子供に色々な事を教えてあげたいんだ」  
 不意に強い風が吹いた。  
 新聞を見ると世の中は戦争だらけだという事。  
 帰ってきた時のティムの姿を見るとわかる、腰には細身の長剣を携えて、わずかだけど血の臭いもした。  
 色々あったのだろう、でも、彼がこうして無事に私の元にいるのが何よりも嬉しい。  
 
「ティムに逢えて、うれしい……」  
「俺もだよ」  
 彼が少し笑う。  
「お互い好きなんだって解ったから」  
 彼がわたしの過去を詮索しないように、わたしも彼に何があって急に逢いに来たのかは聞いていない。  
 素直に彼の言ったわたしを好きだという言葉を信じたから今、ここでこうしている。  
「でも、ほんとにいいのかな。俺たち、これで」  
 異種族という変えられない溝  
 それはわたしにもある。しかし、わたしの答えはもう出ている。  
「わたしはティムが好き。だから、離れたくない。ティムも一緒だよね」  
 彼の横顔に視線を向ける。  
「ん、あ、ああ。俺ものミリアこと……その……」  
 ちらっとわたしを見てすぐ目を空に戻す。その煮え切らない態度に念を押すわたし。  
 
「わたしのこと、好きなんだよね?」  
 彼は頬を赤らめて小さな声で返答した。  
「ああ。好きだ」  
 わたしは上半身を起し、彼に覆い被さるようにした。  
「私の一生、あなたにあげる。だから、私が死ぬまで離れないで、ずっといて」  
 まっすぐ彼を見つめる。  
 彼は泳がしていた目をいったん閉じて、わたしを見つめ返す。  
「うん」  
 彼は体をやや持ち上げて、ゆっくりわたしの唇にキスをした。  
 彼の匂いがわたしの鼻腔をくすぐる。  
「ん……ふ」  
 お互いを求めているその舌が解け合う。  
 一気にわたしの中の情熱が沸騰した。  
「うう……ん」  
 広い砂浜には唾液の小さな水音は周りに響かない。  
 本当にわたしたちだけにしか聞こえていない。  
 この世界にいるのが、ふたりだけになってしまったかのような錯覚。  
「ミリア……!」  
 彼がわたしの名を呼んで、強く抱きすくめる。鼓動が早くなった。  
 彼の唇がわたしの顎から首筋、そして母のネックレスを過ぎて鎖骨を這う。  
 わたしは彼の清潔感のあるエルフ特有のプラチナブロンドの髪を柔らかく弄んだ。  
 ゆっくり砂の上に押し倒された。  
 昼下がりの太陽は春霞の向こうで穏やかに輝いている。  
 彼の唇がわたしの胸元に来る。少し頭を離してつぶやく。  
「ミリア……ホントにおっきくなったね」  
 それにわたしはまず吐息で応えた。  
「はぁぁぁ……男の人って、だいたい大きいのが、好きみたい」  
 彼の熱い視線がわたしの胸を犯している。  
 わたしの乳首が痛いほど、つんと尖った。  
 わたしは微笑んで、彼の頭を撫でた。  
 彼は昔みたいに顔を埋めるのだろうか。それも良い。いや、そうして欲しい。  
 わたしは淫らな期待感を持った。  
 だが、彼は頭を上げた。  
 えっ……胸は……そう思った瞬間、彼は服の下から乱暴に中へ手を入れた。  
「ひうっ」  
 柔らかで薄い乳房の皮膚に刺激が走った。  
 彼の手は熱く、昔に比べて広くなっていた。胸を揉みしだく指の皮膚は少し硬い。  
「そ、それとこれとは全然関係ない……うぁ」  
 時に強く。時に優しく。わたしの胸を弄ぶ。その緩急は以前よりずっとわたしを感じさせた。  
 それはしかし、何かわたしの感情を揺らした。  
「あ、はぅ……ティム、うまく、なってる」  
 彼は、にこりと笑った。  
 
「やきもち焼いてるの?」  
 
 嫉妬してた。  
 きっと別の女の人を抱いた事があるんだろうって。  
 わたしと逢っていない間に成長していたのだろう。  
 でも、彼はわたしの事をずっと好きだったと言ってくれた。  
   
「あぅっ……そ、そう。妬いてるの」  
 彼の人差し指と親指が、乳首を触れるか触れないかの瀬戸際で愛撫する。  
「はぁっ……ん」  
「ミリアは素直だね。大丈夫だよ、そんな相手は居なかった」  
 彼が優しくわたしの口唇にキスした。  
「俺にはずっとミリアだけだ」  
 甘い言葉に子宮が疼く。  
「うぅん……!」  
 体温が上がる。  
 ふつふつと沸騰した熱い淫液が下着の中に溢れるのが解った。  
「なな、なんで、う、うまくなったの」  
 彼は困ったように照れるように笑う。  
「それはその……いろんなとこで色々見たり聞いたりしてたから」  
 その言葉に嘘の匂いは感じなかった。  
「俺は……本当にミリアのこと好きで……でも俺、エルフだから。エルフの彼女を作ろうと思ったりもしたんだけど……無理だったんだ」  
 その沈んだ表情に今度はわたしから口づけた。  
「ミリア……」  
 彼はわたしの上半身の衣服をずり上げた。  
 わたしの両乳房が揺れて白日の下に晒される。  
 うっすらとかいていた汗のせいで風が冷たく感じる。  
 彼は両手の平でふたつの乳房を真ん中に寄せる。  
「うわぁ……昔よりもっと柔らかい」  
 乳首を親指でくりくりと捏ねる。  
「だ、だめ、……乳首すっごく感じちゃうのぉ」  
 自分の言葉にも興奮した。  
 先端の充血が限界になっている。  
「じゃあもっと……」  
 彼はそういうと、そのしこった部分に吸い付いた。  
「んぁああっ!」  
 体が何回か痙攣し、のけ反る。そのせいで胸が震え、吸われている部分が引っ張られ続けた。  
「くっふぅぅ……」  
 全身から力が抜けた。  
「あ、はぁ、はぁ……か、軽くイッてもたやんか……はぁ、はぁ……」  
 彼は口を少し離して、わたしを見た。  
「エロい顔だよ……ミリア」  
 自分の顔が上気しているのは充分に解る。目も潤んでいる。  
「う、ん。好きな人にしか見せたくない顔」  
 
 白く誰もいない砂浜。  
 そこで、わたしたちは結ばれようとしている。  
 一応、敷き物は敷いた。  
 ティムが上半身を日光に晒した。きれいな白い肌だ。むだ毛もない。  
 彼は辺りをうかがうようにしながら聞いてきた。  
「ね、ホントにこのまま、ここで……するの? せめて家に帰ってからでも」  
 わたしは彼の下半身を抱きしめた。彼のジーンズの中にあるアレがわたしの頬にあたる。  
「ティムのヘタレ」  
 見上げると彼は口を尖らせていた。  
「言ったな!」  
 彼は半分笑いながら、わたしを押し倒す。  
 ふたりの衣類が折り重なって、わたしたちにふわりと被さった。  
 ちょうど敷き物のように。  
 
 軽く口づけ。  
 彼の頬がすーっと桜色になる。彼は無言でわたしの乳首を舐め出した。  
「ふぁっ……」  
 舌の動きがコロコロと先端を転がす。  
 時々、吸ったりする。  
 唾液の立てる水音が淫猥で、そのたびにわたしは息を吸うのだった。  
「う、んん、はぁっ」  
 不意にわたしの陰部が下着の上から押えられた。  
 彼の指だ。  
「うわ……昔こんなに濡れてたっけ。ホント、壊れてるって言うだけのことあるよ」  
 わたしは恥ずかしさで心臓が破裂するほどドキドキした。だが、顔には出さない。  
「……そんなこと言わないで。恥ずかしい…」  
 彼はわたしの顔を見て微笑む。  
「全然恥ずかしそうに見えないけど……でも顔は赤いみたいだね」  
 彼は指をリズミカルに振動させて、わたしのクリトリスを刺激した。  
「あぁ、あ、あぅ……」  
 今でも充分すぎるくらいなのに、さらに体の奥底から波が押し寄せ溢れ出す。  
「きもちい……あ、きもちいい、ティム」  
 わたしは両腕を伸ばし彼の手首に手の平を添えた。  
 彼の口は乳首を攻める。  
   
 彼が無言でその指を外すと、下着に手を掛けた。  
「何か言ってからにして……怖いから」  
 わたしは文句を言いながら腰を上げた。  
「ご、ごめん。じゃあ、脱がすよ?」  
 彼が下着を下げた。アソコに風が触れる。初めての経験だ。  
 そもそも、行為自体初めてなのに野外というのはどうなんだろう、とちょっと疑問が浮かぶ。  
 だが、この火照りは止められない。  
 彼はわたしの陰部をしげしげと見つめた。  
「ミリア、昔のまんまみたいだ」  
 そうなのだ。わたしの恥毛は薄い。  
「ティムって恥ずかしい事ばっかり言うね。ほっといてよ」  
 彼はちょっといたずらっ子のように笑った。  
「ミリアには昔さんざん恥ずかしいコト言われたからなぁ」  
 彼は膝で立つとおもむろにズボンを降ろす。  
 わたしは出てきたモノにびっくりした。彼のソレは本当に大人のものになっていたからだ。  
「さっきちょっと大きさは解ったけど……でも目の前で見たらやっぱりスゴイわ」  
 太い。わたしは自分が興奮しているのを感じた。  
 起きあがり、それを軽く握ってみた。芯が硬くて外側は柔らかく伸縮性がある。  
 昔の彼のモノと決定的に違うのはその先端だ。  
 昔は象の鼻のようだったのが今はそれが剥けて赤く丸い感じになっている。  
 少しグロテスクだが、ちょっと可愛い。  
 
 そして、しばらく睨み合って。  
「大好き。ティム」  
「うん。俺もだ。ミリア」  
 彼がわたしの上に覆い被さる。  
「入れるよ」  
「うん……でも、ゆっくりしてね」  
 わたしは彼の背中に手を回し、目を閉じた。  
 彼のモノの先端がわたしの入り口にあてがわれる感触。  
「ん」  
 彼は優しく入ってきた。  
 彼のモノでわたしの中が押し広げられる。  
「んん……」  
 きつい。だが思ったほど痛くはない。  
「はぁ……」  
 わたしはうっすらと目を開けた。  
 彼の目が真剣に、だが優しくわたしを見ている。  
 愛を感じた。  
 その瞬間、全身に熱が広がった。  
 浮かされるような、熱。  
「ああ……気持いい」  
 彼を抱きしめる。彼の胸がわたしの胸に重なる。それさえも快感。  
 耳元で囁く彼。  
「動くよ」  
 彼のする事をなんでも許せる気がした。  
「うん。動いて」  
 彼のモノが引き潮のように遠のく。  
 次にまた突かれる。  
 そのたびにクリトリスがめくれ、出入りする。  
「うあ……あぁ」  
 彼の動きが徐々に速度を増す。  
「あ、あ、ああ! きもちぃ、い」  
 自分の中の淫魔が目覚めた。  
 腰が勝手に動く。  
「うん、ん、そ、そこ、もっと、あいい」  
 彼の汗の匂い。  
 わたしの愛液の匂い。  
 リズミカルな水音。  
 力強い律動がわたしの快感を高めていく。  
「お、おっぱいがすごく揺れてるよ、すごくエロいよ、ミリア」  
 彼の腕を握り。彼は、わたしの乳首を吸う。彼の甘噛みの感触が乳首から広がる。  
「んんん! いい、あぅあ」  
 暑い。  
 世界が揺れてる。  
 だんだんと意識が快楽を求める事だけに集中する。  
 
「ああ! ああ! 好きぃ! ひあ?!うあ、ああ!」  
 いつの間にか体位が変わっていた。  
 彼はわたしのお尻を抱くようにして、下から強く突き上げる。  
「ふぁ! あん! すごいよ、すごぃ!」  
 わたしは負けじと、彼の尖がった耳たぶをを強く甘噛んだ。  
「ううっ、耳で、感じるなんて、ただの長い、耳なのに…なッ!」  
「ふうん、ちゅ、んちゅ、はぁぁ、感じるんだ、ふふふ、んあぁっ!」  
 ティムを本気にさせたのか、さらに下からの突き上げが強くなる。  
 呼吸が早く浅くなる。  
 もう、なんも考えられない……。  
「ああ、ああ、もっと突き上げてぇ! あぅふぁぁあ!」  
「あ、ミリア、気持いいよ! も、もうすぐ出そう」  
「う、うん、いいよ、イッて、中で、あ、あ、あっあぁっ」  
「ミリア! ミリア! 出すよ!」  
「も、もっと呼んで! はぁう! 出して、出して!」  
「ミリア! で、出そう、出る、出る……!」  
「あ、わたしも、い、イきそう、イきそう、イきそうぅ」  
「で、出るっ!」  
「あっ! ああぁっ! 出してだしてだして!」  
「うっ、うあぁあ――ッ! 出すよ、出す、でるでるでる! うあぁぁぁ――ッ!」  
「イッく、イッく、イッくぅぅぅ!ふあぁぁぁ――っ!」  
 私の中に彼が濁流の様に注ぎ込まれた。  
 頭の中が真っ白に染まっていく中で  
 全身の神経に、これまでに感じた事のない気持ちよさを感じた。  
 
「っは、はぁ、はぁ……」  
「あ、あはぁ……はぁ……」  
 太陽が赤みを増している。  
 夕方になろうとしているようだ。  
 わたしはぐったりと彼の腕枕に寝転がっていた。  
 わたしの股間から、じわりと彼の精液が流れ出しているのを感じる。  
 体を少し起こして、彼のモノをゆっくり引き抜く。  
「うわぁ……いっぱい」  
 彼を見るとなにか恥ずかしそうだ。  
「そりゃあ……ミリアがエロいから……」  
「なにその中途半端な言い訳」  
 わたしは彼にしなだれかかる。  
「ティム、可愛い。好きだよ」  
「男に可愛いって…でも……」  
 小さい声でぼそっと言った。  
「愛してる」  
 わたしは彼を抱きしめた。  
 心が嬉しさで満ち溢れたから。  
 
 将来はお婆ちゃんになった私と、若い姿のままの子どもや孫たち  
 そしてティムに看取られて天国に行けたらいいなって思った。  
 私の存在は彼の一生の中のほんの1ページにしかならなくても  
 ティムにとってそのページを一番濃いものにしたい。  
 そうなるように、わたしは彼をしっかり支えて、いっぱい愛してあげたい。  
 
終わり    
 
 

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