それはその日、最初の授業時間のことだった。  
「え〜、今年も我が校の蟯虫検査の時期になったので、蟯虫検査を行うのだが…  
 実は去年の検査で、生徒の多くがシールを正しく使用できてなくてな、再検査になったんだ。  
 そこで今年はそうならないように、一時間使って各クラスで前もって検査のやり方を教えようということになってな。  
 誰かに手伝いを頼みたいのだが…」  
「はい!先生、私がやります」  
担任の内田の言葉に真っ先に手を上げたのがクラス委員の相沢ショウコ。  
ショウコは爽やかな白のブラウスに、紺色の膝丈スカート。  
肩ほどまで伸ばした髪を淡いブルーのリボンで一纏めにして、ポニーテールにしている。  
清楚でお嬢様然とした服装は、色白で儚げにすら見える外見に良く似合っているが、  
ショウコ自身は明るくて活発な、むしろ人を引っ張っていくタイプで、雑用なども進んで引き受ける、いわば優等生だった。  
「また良い子ちゃんぶってるのね」  
それを面白くない顔で見ていたのが山本あゆみ。  
クラス内で一番大きな女子グループのリーダーで、ショウコのことを良く思ってはいなかった。  
責任感が強く真面目なショウコは、クラス委員ということもあって、周りに対して命令じみた言い方をしてしまうことも多く、  
あゆみとは何度も衝突したことがある。そのため二人はお互いに敵対心のようなものがあった。  
「そうか、相沢がやってくれるか。大変な役だが、頼んだぞ。他のみんなもそれでいいな」  
「はい!クラス委員ですから」  
ショウコはいつも通りに引き受る。他のクラスメイトからの異論もなく、すんなりと手伝いはショウコに決まった。  
 
「それじゃあ、相沢。前に出てスカートとパンツを脱いでくれ」  
内田が当たり前のように告げた言葉に、教室内がざわめき立つ。  
「え…先生、何言ってるんですか?…」  
ショウコは驚いて聞き返す。他のクラスメイト達も皆内田の発言が信じられなかった。  
「すまないがお手本として、みんなの前で貼り方の実演をして欲しいんだ。脱がなきゃみんな見えないからな」  
「せ、先生!私、そんなの嫌です!」  
ショウコの声に、教室内の女子達からも口々にショウコの味方をする声があがる。  
「先生、そんなのおかしいです」「そうだよ、かわいそうだよ」「ショウコちゃん、そんなことしなくていいよ」  
教室内の女子達は、あっという間にショウコの味方しかいなくなった……かに見えた。  
「しかしだな…誰かにやってもらわないと…」  
なおも食い下がる内田に、女子達のもはや罵声に近い言葉が浴びせられる中、  
「みんな、ちょっと待って!!」  
唐突に大声をあげたのは山本あゆみだった。あゆみの声が響くと、途端に教室内はしんと静まり返った。  
 
「先生、それは誰かがやらなきゃならないんですよね?」  
「あ、ああ。決まったことだからな」  
内田は女子達の剣幕にうろたえながらも答える。  
「それからショウコさん。貴方、手伝いを引き受けたわよね?」  
「そ、そうだけど…そんなことするなんて…」  
ショウコは自分からやると言った手前、いつものようなはっきりとした口調では答えられない。  
「いいみんな、ショウコさんは自分から引き受けたのよ。  
 それに誰かがやらなくちゃいけないの。それでもショウコさんがかわいそうだと思うなら、代わってあげれば良いわ」  
あゆみが話し終わっても、教室内はしんとしたままだった。  
「あ〜、それで相沢の代わりに手伝ってもいいって者はいるか?」  
内田が一応みんなに聞く。  
手伝いの内容を知った上で、代わろうなどと思う者はいる訳がなかった。  
 
(なんで…私はいつも通りに、みんなのためにと思って引き受けただけなのに…)  
ショウコは教室の前、みんなが見つめる中、今にも泣きそうな表情で立ち尽す。  
まだショウコの服装に変化は無い。だが、これからみんなの前でスカートとパンツを脱がなければならない。  
「さ、相沢…あまり時間もないしな…」  
内田がショウコに脱ぐように促す。  
 
教室の中は静まり返ったまま、もうショウコを庇う者も無く、女子達は目を逸らし、  
男子達は目を逸らしているものの、チラチラとショウコを見ている者がほとんどだった。  
しかし一人、あゆみだけはまっすぐショウコを見つめていた。笑顔で。  
ショウコにはそれが堪らなく腹立たしかった。その笑顔が。  
ショウコはその瞳をまっすぐに見つめ返した後、その顔に強い決意を宿すとスカートの中に手を入れた。  
 
ショウコのスカートの中でのごそごそとした動きに、  
男子達がざわめき、それに釣られて女子達もショウコを見て目が釘付けになる。  
そのとき、クラス中の目がショウコの動きを追っていた。  
ショウコが腰を曲げ手を差し込んだ隙間から布が少しだけ見え、徐々に降りていく。  
ショウコの体がほぼ直角に曲がり、クラス中が見つめる中、  
足を片方ずつ上げ、一枚の布切れが引き抜かれる。  
そして脱いだものを置くためにあった机に、その布切れを丸めて置いた。  
クラスの全員が静かに見守る中、ショウコはノーパンになったのだ。  
ショウコは顔を赤くし、両手でスカートをギュッと握り締めて、それでも強い視線をあゆみへと向けている。  
あゆみは対照的にショウコににっこりとした笑顔を向け続ける。  
 
ショウコにとってあゆみの存在は、ある意味では助けとなっていた。あゆみの笑顔がショウコの心を支えていたのだ。  
ショウコにはあゆみの笑顔が、自分への挑戦状のようなものに見えていた。  
この恥辱に耐え切ることであゆみを見返す、そう自分に思い込ませることで何とか自分を保っていた。  
 
ショウコは黙ってスカートのホックに手を伸ばす。  
教室の中は静まり返ったまま、ショウコの次の行動を待つ。  
クラス中の全ての視線がショウコに集まる中、スカートがフワリと落ち、まだ誰にも見せたことのない部分が露になる。  
男子の驚きの声と、女子の悲鳴に近い声の中、ショウコは全く隠そうとしなかった。  
普段から膝丈のスカートをよく穿いているショウコは、太股すら体育のときくらいしか、ほとんど人目に触れさせることは無い。  
そのショウコが、大勢のクラスメイトの前でスカートとパンツを脱ぎ、本来隠された部分を見せ付けているのだ。  
自然とクラス全員の目は、まだ無毛でぴったりと閉じ合わさった一本のタテスジに集中していく。  
その視線を感じ、その顔は見る見るうちに真っ赤になり、体は小刻みに震え始める。  
あゆみもさすがに全く隠さないのは予想外だったが、自ら見せつけながらも、  
体全体からその羞恥心が見て取れるショウコは、まるで怯えながらも必死に威嚇する小動物のようで可愛く見えていた。  
「せ、先生、これからどうするんですか」  
ショウコは気丈に振舞うが、それでも声や体がかすかに震えている。  
「ああ、脱いだものはこの机の上に置いて、教卓の上に乗ってくれ」  
ショウコは脱いだスカートでパンツを隠し、教卓の側に用意されたイスに乗りそのまま教卓に上る。  
 
ショウコは早くも自分の行動を後悔し始めていた。  
なぜもっと内田に抗議しなかったのか?なぜ自分から見せ付けるようなことをしてしまったのか?  
しかし、今となっては全てが遅すぎた。今更嫌だと言っても、もうやめることは無理だろうし、  
今だけ、今だけ我慢すればいいんだと、ショウコは必死に自分に言い聞かせ続けた。  
 
「それじゃみんな、相沢の後ろに集合だ」  
内田の声に男子は我先に、女子はしぶしぶ前に出る。  
ショウコは教卓の上にペタンと座り、何も言わずに顔を俯け、そのときを待つ。  
男子達はショウコの剥き出しの足やお尻を好きなように観察し、少し遅れて女子達もショウコの後ろに全員集まった。  
「…相沢、みんなに良く見えるようにしゃがんでくれるか?」  
内田に声を掛けられ、ショウコは振り返る。  
そこにはクラスメイト全員の目があった。  
嬉しそうな目、楽しそうな目、同情したような目、その目は全て性的なものを見る目だった。  
いつもと違う目をしたクラスメイトの姿に恐怖すら覚え、今すぐ逃げ出したい感情に囚われそうになる。  
だが、あゆみの楽しそうな笑顔を見たときに、ショウコはもう一度決意する。  
ショウコが心を守るためには、あゆみを見返すためという、ちっぽけな理由に縋るしかなかった。  
 
ショウコは教卓の上にしゃがんで、クラスメイトの前にお尻を突き出すと、  
大勢のクラスメイトの視線が、自分のお尻の集まるのを感じていた。  
「今から相沢に、正しい貼り方の手本を実演してもらう。後でテストするから、しっかり見るように」  
 
今、ショウコの耳には女子達の声は聞こえず、男子達の卑猥な単語を使ったいやらしい会話しか聞こえない。  
仲の良かった女子達も身代わりにされることを恐れて、ショウコを庇うことなく口を噤む。  
「相沢、説明しながらやって見せてくれ」  
「は、はい…えっと、まずはカバーを半分開きます…あ、一日目の方です…それを……お、お尻の……穴に…貼ります…」  
ショウコはクラスメイトの前で、自分の肛門にシールを貼り付ける。  
ショウコが説明と実演を始めるとクラスメイトはしんと静まり返ってしまった。  
「こ、このとき…その、お尻の……あ、穴の真ん中に…シールの一日目の真ん中が、来るようにしてください…」  
 
それはとても淫靡で奇妙な光景だった。  
クラスメイトの少女が、自らの最も人目に晒したくない部分をあえて晒し、  
役目を全うするために羞恥に体を震わせて、色白の体を朱に染め上げながらも恥辱に懸命に耐え、  
肛門にシールを貼り付けるという、滑稽ともいえる行動の実演をしているのだ。  
しかし、ほんのり赤く染まったお尻やかすかに震える体は、とても少女の放つ色香では無く、  
大人の内田はもちろん、少年達だけでなく少女達ですら美しいと感じてしまうほどであった。  
それは、あゆみも例外ではなかった。  
だが、その美しさが、皆の嗜虐心を刺激し始めていた。  
 
ショウコは一秒でも早く終わらせたい一心で説明を続ける。  
「シールを真ん中に貼ったら…つ、強く押し付けて…あ、穴の周りにも…指で…強く押し付けてください…」  
ショウコは自分の肛門に貼り付けたシールをグリグリと指で押し付ける。  
クラスメイトの前で自ら肛門を弄る少女を、本来のお手本としてみている者など、女子達の中にすらもういなかった。  
「終わったらカバーを閉じて。次の日に二日目の方で同じことをして、カバーをはずして  
 一日目と二日目のシールをくっつけて終わりです。…あ、ごめんなさい、朝起きたらすぐにやってください」  
ショウコは説明が終わってほっとしながら、教卓の上で周りからお尻の穴やアソコが見えないように座る。  
役目を終えた安心から、笑顔になったショウコの顔はすぐに凍りつくことになる。  
「先生、私達遠いからよく見えませんでした」  
あゆみの言葉に同調するように、周りからも声があがる。  
「すまんが相沢、もう一回説明してやってくれ」  
内田の言葉を聞いたショウコの顔は暗く沈んでいくのだった。  
 
その後、説明が終わるたびにいろいろな理由で、ショウコは何度もクラスメイトに肛門を晒すことになった。  
その理由も最初こそ「俺達も遠くてよく見えなかった」と一応理由になっていたが、  
それもだんだんと理由とすら言えないような些細なものとなっても、ショウコは黙って役目を続けた。  
それが説明ではなく自分を辱め、そんな自分を見て楽しむためだと気付きながらも、  
ショウコは自身の強い責任感と、あと少しで終わるはずだと自分に言い聞かせて耐え切ったのだ。  
しかしそれだけでは、まだこの悪夢は終わらなかった。  
 
「さてみんな、もう分かったな、それじゃ相沢、今度は四つんばいになってくれ」  
「え!先生、もう説明は終わり…ですよね?…」  
内田の言葉に、ショウコもクラスメイト達も内田を見る。  
「説明は終わりだが、みんなのテストが残ってる。みんながちゃんと理解したか、相沢の体を使ってテストするんだ」  
しばらくショウコは呆然としていたが、言葉の意味が分かるとすぐに大声をあげる。  
「い、嫌!もう嫌!先生おかしいです!こんなの絶対おかしい、みんなだっておかしいと思うよね!?」  
教室は再度静まり返り、ショウコは自分には、もう味方が誰一人残っていないことを改めて思い知った。  
「ショウコさん、あんまり大声で騒がない方が良いんじゃないかしら?  
 もっとも、その格好を他のクラスの誰かに見られたいなら、それでも良いけど」  
そう言ったあゆみの手には、ショウコのスカートとパンツが握られていた。  
「か、返して!あゆみ、お願い…返して…」  
ショウコは今にも泣きそうな顔であゆみに懇願する。  
「失礼ね、ちゃんと返すわよ…お手伝いが終わったらね」  
もうショウコにはどうすることも出来なかった。仮にここで騒いでも、良い結果にはなりそうもなかった。  
今のショウコには味方になってくれる者など、誰一人いないのだから。  
 
「分かりました…四つんばいになればいいんですね…」  
教卓の上で四つんばいになったショウコは、清楚なブラウスに包まれた上半身とは対照的に、  
下半身には何も付けず、クラスメイトに最も見られたくない場所を再度晒す。  
ショウコの秘部は、ちょうどみんなの目線の高さで、  
 
肛門もそれ以外の部分もしゃがんでいたときより、はっきりと見えるようになっていた。  
「よ〜しみんな、さっきの相沢の説明は聞いてたよな。それを今から相沢の体で実際にやってもらう。  
 相沢はみんなが間違ってたら教えてやってくれ」  
ショウコにはもう言われたとおりにして一刻も早く、終わってくれることを祈ることしか出来なかった。  
 
ショウコは出来ることなら今すぐ逃げ出したかった。  
一人また一人と、普段顔を合わせている友達が、自分のお尻の穴を見て触っていくのだ。  
そして、お尻以外の部分も当然見られていることも分かっている。  
しかし、味方もなく、スカートもパンツも取り上げられてしまったショウコには、耐えることしか出来なかった。  
 
男子も女子も大半は間違えることなく合格した。  
しかし中には間違える者もいた、ショウコはそのたびに恥ずかしい言葉を言わなければならなくなった。  
 
「シール貼るのってどこだっけ?ここかな」  
「ひ…嫌ぁ!」  
一人の男子がショウコのアソコを指で撫でる。  
「ち、違います!そこじゃなくて…お尻の穴です」  
ショウコはそれ以上触られたくないため、出来るだけはっきりと言う。  
「ああ、ごめん。お尻ね」  
その男子はもうショウコを辱めることはしなかったが  
「ひっ!そこじゃないです。お尻、お尻の穴です!」  
「嫌!もうそこは触らないで!お尻の穴だって言ってるのに…」  
一人がアソコを触ったことで、他の男子も同じようにわざと間違えて触りだす。  
そのたびにショウコはお尻の穴と言って間違いを正さなければならなかった。  
「ねえ、いい加減にしてもらえない?」  
ショウコはあゆみの言葉に驚き、男子の動きも止まる。  
まさか自分に味方が、それも一番味方になってくれそうもないあゆみが自分を庇ってくれてる。  
ショウコは嬉しかった。この状況で、やっと自分を庇ってくれる者がいたことに。  
 
 
でも、それは違った。  
「ショウコさん、貴方恥ずかしくないの?お尻の……なんて、私だったらとても人前で、そんな言葉は言えないわ」  
あゆみの言葉はショウコの期待とは正反対の意味だった。  
あゆみのグループの女子達もリーダーであるあゆみに続く。  
「そうだよねえ。普通言えないよね」「わざわざ何回も言ってるし」「ほんとは言いたくて堪らないとか?」  
ショウコの瞳に深い悲しみの色が宿り、表情は暗く沈む。  
期待とは正反対のあゆみの言葉に、ショウコは落胆する。  
しかし、期待を裏切られた反動から、すぐにその心は怒りに染まっていく。  
「貴方達は黙ってて!私は説明してるだけなんだから!」  
ショウコは開き直り本来の強気な姿を現し、その強い口調に女子達は黙るが、  
「あら、ごめんなさい。私のときも丁寧に説明してね」  
あゆみはにっこりと微笑みを返した。  
 
 
そしてほとんどの生徒のテストは終わり、あゆみの番が来た。  
「ええと、どこだったかしら?」  
また触られる。  
あゆみの言葉に反応して、ショウコの下半身に力がこもる。  
「あ、面白いね。今、穴がキュッてした」「へえ〜。あ、何かヒクヒクしてるね」  
ショウコは大勢の女子に囲まれ、股間を晒していた。  
ショウコはクラスメイトに嫌われているわけではない、しかしあゆみのグループは別だった。  
あゆみと仲が良くないショウコは、当然グループの子とも仲が良くなかった。  
「そうだ、ショウコさん。せっかくだからみんなの復習のためにも、もう少し見やすくしてくれない?」  
ショウコは説明のためと自分に言い聞かせて、足をもう少しだけ開く。  
あゆみは周りの女子に合図をしてから、ショウコのお尻に手を伸ばす。  
「全然見やすくなってないわ。しょうがないわね」  
あゆみの言葉と同時に、周りの女子が一斉にショウコの手や腕、足を押さえて、あゆみの手がお尻をつかんで左右に開く。  
あゆみの指はアソコのすぐ横にも添えられていて、ショウコのアソコはお尻と一緒に開かれていき、  
硬く閉じられたアソコをあゆみの指は無理やり開き、外気と視線に晒していく。  
 
「嫌!あゆみやめて!みんなも放して!」  
ショウコは体中を女子達に押さえつけらても、テストとは何の関係もない開かれたアソコを隠すため必死に抵抗するが、  
ショウコ一人の力では、体を揺するくらいのことしか出来なかった。  
「貴方が暴れるからダメよ。それより暴れてると、テストが出来なくていつまで経っても終わらないわよ」  
いつまで経っても終わらない、その言葉は非常に効果的だった。  
今のショウコにとってこの時間が少しでも早く終わること、それが唯一の願いであり希望だった。  
あゆみの言葉が発せられると、すぐにショウコの体から力が抜けていく。  
ショウコはこの時間を少しでも早く終わらせるために、無抵抗でいることを選択したのだった。  
「あら、良い子ね。それじゃ、じっくり見せてもらうわね」  
「うん、よく見えるようになったね」「男子にも見せてあげよっか?」  
「さっき、たっぷり見たんじゃない?」「でも、さっきはこんなに開いてなかったよ」  
女子達の言葉一つ一つが、ショウコの心に突き刺さっていく。  
「それじゃショウコさん、間違ってたら教えてね」  
これからあゆみのテストが始まる。  
 
「まずはよ〜く見ないとね」  
あゆみはお尻とアソコを開いたまま女子に目で合図を送る。  
あゆみの合図でショウコを守っていた女子の囲みがなくなり、男子達の視線がわずかに開いたそこに集中する。  
「ほらショウコ、男子達も見てるよ」「男子ってこういうことには熱心だよね」  
「ショウコ頑張れ〜。俺達も見守ってるぞ〜」「おい見ろよ、ちょっと開いてるぞ!」  
男子達の声にショウコは何も言わなかったものの、先ほどよりお尻や顔の赤みが増し、  
男子の声がするたびに、体が少しだけ震える。  
ショウコは大勢の視線を感じながらも、晒されるために開かれたそこを守ることもせず、  
ただ、じっと耐えることしかできなかった。  
無抵抗でいることが、最も早く解放されるのだと信じて。  
 
「みんな、ちょっとだけ静かにしてね。今からショウコさんに説明してもらうんだから。  
 ……ねえショウコさん、これからどうすればいいの?」  
あゆみの言葉に周りは静まり、時折小さな声が聞こえるだけになる。  
あゆみはとりあえず、シールの上からフニフニと肛門を弄くっている。  
「それじゃダメです…もっと強く…お尻の…穴の全体に…指を押し付けて…」  
「そう。じゃあこのくらい?」  
あゆみの力が少しだけ強くなる。  
「もう少し強いほうがいいかな…」  
あゆみはもう少し力を強くする。  
「あ…そのくらいでいいです…たぶん大丈夫です」  
あゆみは意外と素直にショウコの言うことを聞いて、  
指を穴の真ん中に押し当ててから、ゆっくりと時計回りに動していく。何週も、何週も。  
「…あの…ん…あゆみ、もう十分ん、じゃないかな…」  
「そう?でもまだ自信ないから、もうちょっと我慢してね」  
あゆみはゆっくり、じっくりとショウコの肛門を弄び続ける。  
 
ショウコは自分の体の変化に戸惑っていた。  
自分の秘部に大勢の視線を感じ、クラス全員にお尻の穴を弄くられ、今もあゆみに弄くられて、  
体は火照り、心臓はドクドクと早鐘を打つ。  
しんと静まり返った中、自分の息遣いの音がやけに大きく感じられ、時折言葉にならない声をあげてしまう。  
誰かの声がするたびに、あゆみが指を動かすたびに、自分の体を何かが駆け上がっていくのを感じていた。  
 
クラスメイトのとって、それは見世物だった。  
普段、凛としたショウコが、女として最も隠さなければならない部分をさらけ出し、  
抵抗もせずに弱弱しく体を震わせてじっと耐えている姿は、クラスメイトの嗜虐心を大きく刺激した。  
 
清楚なブラウスに包まれた上半身と、それとは対照的に全てをさらけ出した下半身も、  
たまに体を大きく震わせたり、お尻をキュッと引き締める姿も、  
目をギュッと瞑り、唇を噛みしめている苦悶に満ちた表情も、  
フルフルと小刻みに揺れる体も、時折発する色っぽい声も、  
その全てが淫靡な魅力に満ち溢れていた。  
 
あゆみの指の動きは陰湿だった。  
あゆみはたまに指を止め、少ししてから急に動かしたり、穴の中心に指を押し当てて小刻みに震わせてみたり、  
そのたびにショウコは面白いくらいに反応していた。  
もちろんショウコは懸命に堪えようとしていたものの、今まさに直接弄くっているあゆみには手に取るように分かった。  
指一本動かすだけで、ショウコは体を震わせ、声をあげ、恥辱に体を染めていくのだ。  
指を不意に動かせば、体がピクッと反応し、小刻みに振るわせればお尻が指を締め付けようとする。  
羞恥に色白の体を真っ赤に染め上げてフルフルと体を震わせ、必死に耐えるショウコが、  
たった指一本動かすだけで、さまざまな反応を返してくるのが楽しくて仕方がなかった。  
 
「ショウコさん、良く分かったわ。ありがとう」  
あゆみはショウコの体を長々と弄んだ末に解放したときには、  
ショウコの額には汗によって前髪が張り付き、肩で息をするほどになっていた。  
 
 
「みんな、使い方は分かったな?」  
内田が最後の確認を済まし終えると、ショウコはやっとスカートとパンツを穿くことを許され、少しだけほっとする。  
しかし、ショウコを見るクラスメイトの目は、たった一時間で大きく変わり、  
ショウコの腰の辺りをいやらしい目で見る者が多く、ショウコはその視線に耐えらなかった。  
2時間目の授業が終わるとショウコは気分が悪いと言って早退した。  
 
 
 
翌日、ショウコは学校に行きたくなかった。  
しかし、休んだところで何も変わらないと、必死に自分を奮い立たせて学校に向かった。  
ショウコが教室に入ると空気が変わり、穏やかだった空気がぴんと張り詰める。  
「みんな、おはよう」  
ショウコは出来るだけ笑顔で普通に挨拶をし、みんなもそれに答えてくる。  
ショウコは嬉しかった。  
男子も女子も昨日みたいな目で見るのは一部だけで、  
ぎこちなさは感じるものの、ほとんどのクラスメイトは、いつも通りに接してくれようとしてるのが分かったからだ。  
 
「ねえショウコさん、見て欲しい物があるんだけど」  
あゆみが珍しくショウコに話しかける。  
ショウコは昨日の、あゆみのテストのときを思い出して嫌な気分になるが、  
あゆみも普通に接してくれているんだ、と思って少し嬉しかった。  
「でも、授業の準備とかあるから…」  
「大丈夫よ、すぐ済むから」  
あゆみは強引に手を引いて、教室の隅にショウコを引っ張っていく。  
ショウコは周りをあゆみのグループが取り囲んでいるのが昨日みたいで嫌だったが、おとなしくあゆみが話すのを待つ。  
「良い?大きな声とか出しちゃダメよ?まだ、みんなには見せてないんだから」  
あゆみの意味深長な言葉に、ショウコは不安になる。  
あゆみは携帯を操作しながら、隣にいる子のことを話し始める。  
「この子、こういうことが好きで詳しくて、道具とかもいろいろ持っててね。これもこの子に撮ってもらったのよ。  
 びっくりすると思うけど、ほんとに大きい声出しちゃダメよ?」  
そういってあゆみは携帯の画面をショウコに見せる。  
 
それは動画だった。  
まず映ったのは床と誰かの足が映るくらいで、それから数秒はそんな意味の無い映像だった。  
それから大きく画面が揺れて、青い何かと黒い何かが映る。  
ショウコにはそれが何か、すぐに分かった。  
青い何かは今も付けているお気に入りの淡いブルーのリボン、黒い何かは自分のポニーテール。  
ショウコはもう、これから何が映るのか予想が付いてしまった。  
 
画面は少しずつ動き、次に映ったそれは、昨日自分が着ていた服。  
もう疑いの余地は無かった。  
そして恐れていたものが画面に映る。  
ショウコのお尻とアソコが、あゆみの手によって開かれている場面。  
「ひどい…こんなの撮ってひどいよ…消してよ!今すぐ!」  
ショウコは外れて欲しかった予想通りの映像に、つい大きな声をあげてしまう。  
「大きな声出しちゃダメって言ったでしょ。ああ、みんなに見て欲しいのね、気付かなくてごめんなさい」  
「あ、ごめんなさい…謝るから、やめて…お願い」  
「そう?でもほら、この映像を見たら、みんな貴方のことで頭がいっぱいになるわよ」  
「ほんとに謝るから…許して……許してください」  
「まあいいわ。それじゃあ一緒に見ましょ。それで許してあげる」  
ショウコは見たくもない、自分が辱められている動画を見なければならなくなった。  
 
「ここからが良いのよ」  
それはあゆみが肛門を弄んでいるシーン。  
画面の中で、あゆみがショウコの肛門を弄くっている。  
あゆみが小さかった音量を操作し、会話が聞こえるようになる。  
「それじゃダメです…もっと強く…お尻の…穴の全体に…指を押し付けて…」  
「そう。じゃあこのくらい?」  
「もう少し強いほうがいいかな…」  
二人の短い会話。  
「ね?まるで貴方がお願いしてるみたいでしょ?それから、この先の貴方が悶えるシーンも…」  
「分かったから…もうやめて…本当に…お願い…」  
ショウコはその目に涙をためて懇願する。  
ショウコの懇願にあゆみは再生を止める。  
「そうね、今泣かれると面倒だし。それじゃ本題、さっきも言ったとおり、これはまだみんなは見ていないの。  
 この映像を持ってるのは、ここにいる子達だけ。だからね、貴方には私達のお願いを聞いて欲しいの」  
ショウコには断ることなど出来るはずもなかった。  
もし断れば最低でもクラス中に広まるのは確実で、その先は考えたくもなかった。  
ショウコはしばらく躊躇った後、ゆっくりと頭を縦に振る。  
「そう、ありがとう。それじゃ最初のお願いね。大丈夫よ、貴方が昨日したことに比べれば、大したことないから…」  
 
 
ショウコがあゆみのグループの囲みから出ると、みんなが見ていることに気付いた。  
昨日、あれだけあゆみに嫌がらせをされていたショウコが、あゆみのグループに囲まれているのだ。気にしない方が無理だろう。  
しかし、みんなが心配してくれればしてくれるほど、これからのことを考えるとショウコの気は重くなった。  
「みんな〜、ちゅうも〜く、ショウコさんからみんなにお願いがあるそうで〜す」  
女子の一人が大きな声でみんなに呼びかけ、みんなの視線がショウコに集中する。  
その視線の中には、昨日みたいなことを期待している視線が含まれていることを、ショウコは感じていた。  
「あ、あの…わ、私…そ、その…」  
ショウコが言いよどんでいると、あゆみが声を掛けてくる。  
「勇気を出してショウコさん。きっとみんな受け入れてくれるわよ」  
まるでショウコ自身が望んでいることのようにあゆみは言うが、ショウコはそれに抗議することは出来なかった。  
「わ、私…き、昨日みんなに…み、見られて…すごく、ドキドキしたんです…だから、もう一度、その気持ちを確かめたいんです…  
 だ、だから…今から私がすることを…その……み、見ていて欲しいんです…  
 わ、我が侭なお願いですけど…どうか私のお願いを…聞いてください…」  
ショウコはそう言いながらゆっくりとスカートをたくし上げていく。  
膝丈のスカートがゆっくりと持ち上がり太股が露になると、ショウコの手が止まる。  
みんなはショウコ自身の口から見て欲しいと言われたことで、近くによって遠慮なくショウコを観察し始める。  
クラスメイトのショウコを見る目は、昨日と同じではなかった。その視線には明らかに、蔑みの感情がこめられていた。  
そしてショウコにとって何より辛かったのが、今日も普通に接してくれていた友達の目が変わってしまったことだった。  
 
「ショウコさん頑張って!」  
あゆみ達は励ましの声をかける。それはショウコにとっては催促に他ならなかった。  
ショウコはスゥッと一回大きく息を吸い、ゆっくりと吐き出してから、  
スカートを持つ手をぎゅっと握り締めてお腹の辺りまで上げ、真っ白なパンツをクラスメイトの前に晒す。  
「なんだよ、穿いてんじゃん」「俺は穿いてるのも好きだけどな」  
「そんなに見せたいなら、パンツ脱いでから見せれば?」「ショウコちゃん…ちょっと憧れてたのに…」  
ショウコは何を言われてもスカートを下ろさずに、純白のパンツを晒し続ける。  
あゆみの合図があるまでスカートを下ろしてはダメ。それがあゆみ達との約束。  
ショウコは顔をうつむけ、足を震わせながら合図を待つ。  
約束を守っても映像を消すとは言われていない。だが、それでもショウコは従うしかなかった。  
「ねえショウコさん、みんなもこう言ってるし、パンツも脱いでみたらどうかしら?」  
あゆみの言葉に驚いて顔を上げたショウコは、あゆみの笑顔を見て確信する。  
最初からそうさせるつもりだったんだ、と。  
「そんな…それじゃ…!」  
約束と違う!と言いたかった。しかし、あゆみに携帯をチラつかされて、ショウコは黙るしかなかった。  
 
「ほら、ショウコさん。みんなにお願いしてみましょ!」  
(まだスカート下ろしちゃダメよ)  
あゆみはショウコにだけ聞こえるように耳打ちする。  
今のショウコは、あゆみの言うことに逆らうことなど出来なかった。  
「あの…み、みんな…パ…パンツを、脱いで…いいでしょうか?」  
ショウコは恥ずかしさから顔をうつむけ、声もだんだんと小さくなっていく。  
「ほら、ちゃんとみんなの顔を見て。それに、もっと大きな声で」  
ショウコが顔を上げるとみんなの顔がはっきりと分かるようになる。  
ニヤニヤした顔でパンツやショウコの顔を見る男子達に、嫌悪感を隠そうとしない女子達、  
それが昨日の朝までは、普通に接してきたクラスメイトの姿だった。  
「ぱ、パンツを…脱いでもいいでしょうか?」  
ショウコはさっきより大きな声で、しっかりとみんなに聞こえるように言う。  
男子からは当然のように反対する者などいなかったし、女子からも異論は出なかった。  
「ほら、みんなが脱いでもいいってさ。良かったわね」  
「……うん…」  
ショウコはやっとスカートを下ろすことを許される。しかし、すぐにまた上げなければならないことも分かっていた。  
それでも、少しだけほっとする。ほんの僅かな時間でも、いつもの自分に戻れたから。  
ショウコは目を閉じて覚悟を決めて、昨日と同じようにスカートの中に手を入れて、少しずつ下ろしていく。  
ショウコが前屈みになり、スカートの裾から白い布が見えはじめる。  
ショウコは昨日と同じ動きを繰り返す。  
体をほぼ直角に曲げ、お尻を後ろに突き出し、手を下ろし、片足ずつ上げて、パンツを足から引き抜く。  
昨日との違いは、脱ぐ理由が役目ではなくショウコの意思ということ、そして、みんなのすぐ目の前だということ。  
ショウコは目を開けて周りを見る。みんなの目はもう、自分の知ってるいつものみんなの目ではなかった。  
ショウコの中に悲しみがこみ上げてくる。  
「パンツは私が預かってあげる」  
「……」  
パンツをあゆみに預け、ショウコは目に涙をためながらまっすぐに前を見て、スカートを掴み、たくし上げていった。  
 
 
終わり  
 
 

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