これは私、五十嵐早生(いがらしはやな)が大学時代、母校の部活の夏合宿に行ったときのことである。
私の高校は部活動が盛んで、私の入っていた剣道部もインターハイに度々行ったことがあり、
私も現役の時は出場経験を持つ。
私は後輩たちの練習姿を見に来たのだ。
「おはよ〜みんな頑張ってる??」
「あ、早生先輩!来てくれたんですか?ありがとうございます〜」
「相変わらずおキレイですね!」
後輩達がわらわらと私の周りに寄ってくる。
「いーから、早く練習に戻りなさい!笑」
その後、顧問にも挨拶し、一緒に練習をして時間を過ごした。
一日の練習を終え、で夕飯を食べた後、みんなでお風呂に入った。
「早生先輩…やっぱりスタイルいいですね…」
「ほんと憧れちゃいます」
「顔もいいのにズルイっすよ」
確かに自分で言うのも変だが、スタイルに自信はある。大きいがぴんと張ったバストにキュッと締まったウエスト、魅力的なヒップ、カモシカのように引き締まった足。
大学でもモテていたが、今はやりたいことがたくさんあってそれどころではなかった。
「みんなのほうが若さがあるから!!」
「先輩そうやっていつもごまかす〜」
「ははは…苦笑」
面と向かって褒められたら女同士でもやはり恥ずかしいものだ。
私は苦笑いするしかなった。
「ほらっ、のぼせるよ!?この後ミーティングでしょ?さっさと上がる!」
「わわっ、やばい!みんな早く会議室へ向かって!!」
バタバタと会議室へ向かう後輩を見て、私たちもあんなだったなと、私は懐かしんでいた。
ミーティング後、現役は就寝しなければならない。高校生にしては早い22時に寝る。
就寝後、寝室棟から出られないように顧問が外から施錠する。
私は後輩の洗濯や朝食の準備をしてから寝ることにした。
「やっとおわった〜」
休憩できたのはそれから2時間後だった。
「はぁ、汗でべとべと。せっかくお風呂入ったのに…」
机に突っ伏していると、耳元にコーヒーが置かれた。
「早生ちゃん、色々とお疲れ様。」
「うわ、びっくりした〜!先生、脅かさないでくださいよ。」
「はは、ごめんごめん。大学生活はどう??」
それから私たちは1時間ほど話した。
「あ〜楽しかった。早生ちゃんも楽しんでるみたいでよかったわ。そろそろ寝ましょうか??」
「あ、もうこんな時間…遅くまですいません。」
「いいのよ、気にしないで。早生ちゃんも無理しないでね。それじゃ、おやすみ。」
顧問の先生は3階の自室へ戻っていった。
この宿舎は3階建てで、3階は顧問の部屋、ミーティング室など、2階は学生の部屋、一階は風呂、食堂などがある。
後輩は2階に、私は1階の宿直室へ寝ることになっている。
夜中の1時30分すぎ、早生は汗を流しに風呂へ入った。
汗を流し終え、一人事を言いつつ体を拭いていると、私は着替えを持ってきてないことに気付いた。
あ…着替え…どうしよう。いいや、夜中だし、宿直室すぐだし、裸のまま行っちゃえ!
だが、その判断が間違っていたとわかるのは後になってからだった。
ガチャッ
私は扉を開けて服を取りに行く。
「う…くぅ…」
夏なのに体に当たる風邪が冷たい。
「やだ…なんだか気持ちいい…」
宿直室まではわずか100mほどである。
「ん…はぁ…はぁ…」
私っていやらしい…
みんなにばれたら変態だって思われちゃう…
知らず知らずのうちに手が下へと伸びる。
「露出ってこんなに気持ちよかったんだ…」
宿直室へはあと2、3歩で着く位置まで来たが、このまま服を着るのはもったいない気がした。
「少し…少しくらいなら大丈夫だよね…?」
私はこの時、なぜか積極的になっていた。
何かに取り付かれたように裸のままフラフラと体育館へ向かった。
「はぁ…露出って興奮しちゃう…」
人がいないのをいいことに私は裸で堂々としていた。