地獣の学園
☆トログラダイト(穴居人)☆
地底に住まう小柄な亜人の一種。身長1メートル前後の矮躯と、土を掘るために発達した爪や大きな鼻は
どこかモグラを連想させる。
天然の洞窟や放棄された鉱山などの地下道に生息し、両目は完全に退化している。
顔にはその名残の眼窩状のくぼみが確認できるのみだが、これはただの名残ではなく、表面に
赤外線を感じる感覚細胞が張り巡らされており、光の届かぬ地下の世界でもほぼ問題なく物を「視る」事が出来る。
一応鉱山に残された人間の道具を扱う程度の知能はあるが、いかんせん粗暴かつ陰湿、そして好色な性格のため
他種族とは相いれず、モンスターや害獣の一種として扱われる。
穴居人は一応雌雄が存在するが、どちらかといえば人間やエルフといった他種族の若い女性を犯す事を好む。
これの原因には諸説あり、常に自分らを追いやる文明種族に対する昏いコンプレックスが投影されており、
泣き叫ぶ少女達を凌辱することで溜飲を下げているとも、自分たちよりも若干高い体温の「地上の雌達」が、
熱で物を見る彼らにとって「魅力的」に見えるのだともいわれるが、
(気温変化の少ない地底に住まう彼らの体温は、体温調節機能が付いていない分他の種族より低い)
餌の乏しい地底で生き延びるために、子供を産む雌が少なくなるように出来ているという説も有力である。
(実際、穴居人の雌の発見例は雄と比べ異常に少ない)
◇
今回この生物の被害に遭ったのは、国境付近に設けられた全寮制の女学校である。
元々は大戦時の城塞として作られたこの建物は、四方を堅牢な石積みの壁と堀で囲まれており、
内側から跳ね橋を下ろす以外には入る事も出る事も不可能…のはずであった。
だが、抜け道として作られていた地下通路から、群れが増え過ぎて分化した牡の一団が侵入、
鉄の要塞は一夜にして、逃げ場のない地獄へと変貌した……
初等部・アリス・ウェステンラ(人間)の場合
この学校では、地下からわき上がる温泉を利用して、浴場や温水プールに利用している。
そのため体育の授業には夏以外でも水泳の授業があり、今もその最中であった。
そこに、突如なだれ込んで来た穴居人の一団。
……数分も経たないうちに、プールサイドは精臭に満ちたソドムと化していた。
「いぎぃっ!お、おなかが破けちゃうぅぅ!!」
「いやぁぁぁぁ!ママっ、ママぁぁぁぁつ!!」
プールサイドのそこかしこから、穴居人に凌辱される児童の黄色い悲鳴が上がる。
調度水泳の授業だった為、生徒はみな学校指定の紺の水着を付けていたが、いずれも
凌辱者の手により、無残に引き裂かれていた。
鰭の様な耳を持つ水棲人の少女は、地の利を生かす間もなく産まれたままの姿にされ、
前後の穴と口腔に乱暴にペニスを突き込まれていた。
すばしっこいキュケノファロス(犬頭人)の少女は、水中に逃げこんで、
結局泳ぎの達者な穴居人に捕まり、昇降用の梯子を掴んだまま下だけ破りとられて犯された。
細身で色白のエルフの少女は、バナナを剥いたように上だけ白い裸身を晒して、桜色の突起を呼吸と共に
上下させながら、茫然と下からのストロークを受け入れていた……
その中に、一人だけ水着の替わりに体操着を付けていた少女がいた。
彼女も凌辱の惨禍から逃れる事は出来ず、ブルマが器用に菊座から局部にかけて切り裂かれている。
四つ這いの姿勢で長い金髪を床に垂らし、小さな肩を震わせ嗚咽するその秘所からは、
既に何匹もの穴居人に汚された証の、複数の穴居人が放った精と破瓜の血、
そして経血の混じったピンク色の液体が、どろり、と滴り落ちてきた。
早熟な彼女は、生理が来てしまったため、プールに入らず見学していたのだ。
「ひっく、ひっく……出来たぁ…絶対赤ちゃん出来ちゃったよお……」
同級生と同じ苦痛と屈辱に加え、更に望まぬ妊娠の恐怖にもおびえる少女。
だがその嘆きも介さず、更に新たな牡が後ろから少女にのしかかり、複数の体液でヌルヌルに汚されきったその秘所に
無慈悲にいきり立った陽物をねじ込んだ。
「ひむぅっ!」
既に慣れた、いや「慣らされてしまった」異物感が、再び少女の女の子の器官に滑り込む。そのまま乱暴に腰を使い始めた。
犯される屈辱も絶望も、もはや最初ほどには感じない。だがそれと同時に、彼女の身体には新たな絶望が刻まれ始めていた。
「うぷぅっ、あ、あ、あひゃあん。だ、だめぇ、そんな強くされたら、お、おかしくなっちゃうよぉ」
無垢な子供たちにとって未知の感覚である、女体としての機能。
男を受け入れ、歓喜にむせび、そして子を成すその機能を、このような最悪のかたちで無理やり目覚めさせられる。
それはただ傷つけ、屈辱を与えられる以上の理解を超えた恐怖だった。
しばらくして腰の動きが遅くなり、中でパンパンに勃起した穴居人のペニスに限界が迫る。
それと同時に彼女の身体も、絶頂が近いを事を訴える感覚をもよおしていた。
「はぁ、はぁ…ま、また来ちゃう…お腹の中、ビクビクって………何これ…怖いよ…私の身体、変わって…変えられちゃう……」
やがてまだ浅い子宮口に鈴口を押し付けるように、腰を深く突き込んだ状態で動きを止めると、
穴居人は背中を弓の様に反らして、盛大に胎内に精を放った。
ふぴゅっ、ぴゅるるるるる。
少女の胎内に、この一時間足らずの間に何度も味わった熱い感触が流れ込んでくる。
そして、自らの子宮が激しく痙攣し、膨らんでそれを受け入れる感触も。
「いやぁぁぁぁ、もう精子やだぁぁ…もう、エッチしないでぇぇぇぇぇ………」
心より先に身体が快楽に屈しかけながら、なけなしの拒絶をする少女、だが穴居人どもも、妊娠可能な雌が誰なのかは知っている。
このプールに来た一団が全て精を放つまで、彼女の淫獄は終わらないだろう。
そして、その順番を待つ間の慰みに、他の生徒もまた凌辱され続けるのであった。
中等部・クナ・バーク(犬頭人)の場合
プールサイドでの凌辱が始まる一時間ほど前。
中等部の運動部員たちが、ラクロスによく似た球技の早朝練習を行おうとしていた。
しかし、彼女達はグラウンドに出る事なくそのまま姿を消す。
更衣室に入った彼女達を待っていたのは、その床下にトンネルを繋げて待ち構えていた
大量の穴居人であった。
無防備な着替えの最中に、不意に襲いかかってきた闖入者に成す術もなく、少女達は彼らの住居へと
連れ去られてしまったのだった……
「くそっ!こんな事してどうする気だっ!ま、まさか………やめろっ、そんな汚らしいモノ近づけるなぁっ!
ひっ……いぎぃぃぃぃぃいっ!!」
手首に木製の粗末な手枷が嵌められて鎖でつるしあげられ、ちょうどバンザイをしながら
尻餅をついた様な体勢で
猫族の亜人であるキャット・ピープル(豹頭人)の少女が、穴居人によって今まさにその純潔を引き裂かれていた。
上半身はなにも身に着けておらず、膨らみかけの胸や、艶めかしい脇のラインを
隠すことも叶わぬまま、スパッツを引き裂いてペニスを突き込まれている。
「んぐぅうぅぅうっ!!あっ、あぁんっ、ち、畜生っ、絶対、絶対殺してやるっ、
ふぁっ、ぁあああぁぁぁっ!」
気丈にも抵抗の言葉を毒づきながら、あたかもその矜持に対する背信の様に、その悲鳴には徐々に
発情した牝のあさましい響きが含まれ始めていた。
他の生徒も大体似たようなもので、ワイシャツに下着だけとか、ユニフォームの上だけとか、着替えかけの格好のまま、
場合によっては器用に拘束具を使って犯されている。
そこは放棄されていた地下通路。頑丈なレンガで壁と床を固められたそこには、ここが軍事施設だった際に
捕虜に対して使われたのであろう、手枷や首輪といった拘束具もまたそのまま残っていた。
その女体と獣の臭いに満ちた淫行地獄の中を、一人の女生徒が四つん這いで這わされていた。
犬の耳と尾を持っている所からみて犬頭人であろうか、セーラー服の様な中等部の制服を着ており、はだけた胸元からは
ピンク色の小さいカップのブラが覗いている。
腰から下は一切付けておらず、尻が丸見えになっていた。
手には豹頭人の少女と同じ手枷が嵌められており、そして皮肉にも、その首には犬さながらに
鉄製の首輪が付けられていた。
その首輪からは太い鎖が後ろに向かって伸びており、その先を握っているのは一匹の穴居人であった。
実はこの穴居人、かねてから犬という物に興味があり、今回の襲撃に乗じて是非一頭手に入れようと思っていたのだった。
しかしこの学園にはせいぜい守衛の手助けをする番犬ぐらいしかおらず、それもここを襲う前に仲間が守衛もろとも
血祭りに上げてしまった為、代わりに犬頭人の少女を犬に見立てて飼ってみたのであった。
当然、少女は激しく抵抗したが、無理やり拘束具を付けて折檻し、とどめに処女を奪ってやるとようやく大人しくなった。
恐怖と絶望にうなだれ、涙を流しながら、少女は穴居人の「犬の散歩」に付き合わされている。
「ひぃっ!」
不意に後ろの穴居人が、少女の左脚を抱え上げるようにして持ち上げ、未だ凌辱の残滓も生々しい割れ目にペニスをあてがった。
どうやら、目の前で揺れる生尻を前にして、再度情欲をもよおしたらしい。
散歩の途中で立ち小便でもするかのような気安さで、穴居人は再度凌辱を開始した。
皮肉にも犬の小便の様な体勢で、無遠慮に貫かれる少女。
「あ、ぁ、あ、だめぇ、もう許してぇ……こんなの嫌ぁ……」
これは暴力に屈しただけ、そう思い込もうとしているかのように、少女は無駄と判っている拒絶の言葉を呟く。
しかし、次第に抽送が激しくなり、尻の肉を打つ音が高くなってゆくにつれ、無残にも少女の矜持は裏切られてゆくのであった。
「ひぁあっ!う、嘘、こんな、こんな奴らのが、気持ちいいはずが、ない、ないんだ、からぁ、あっ、ああぁぁあん!!」
もはや手で身体を支える事すらできず、床に顔を密着させながら雌の快楽に打ち震える少女。
やがて若鮎の様な下腹部をあられも無く痙攣させて気をやりながら、同時に達した穴居人の白濁液を
濡れぼそった蜜壺に注ぎ込まれていくのだった。
高等部・ビアトリクス・ユバラ(長耳族)の場合
或いは
図書館司書・イルマ・ニヌルエンダ(エルフ)の場合
ここはこの学園の図書室、それも司書が住み込みで働くための宿直室であった。
だが現在この場所に満ちているのは、到底それに似つかわしいとは言えない。
なぜならそれは、今まさに学園内全てを蹂躙しつつある獣どもの匂い。
それともう一つ、紅く上気した女の肌身から立ち上る、発情した牝の匂いであったからだ。
「あ……がが…あ……あううっ……」
パノティエ(長耳族)特有の長い耳を、髪留めで束ねたセミロングの髪と一緒にてろんと両脇に垂らした女生徒が、
椅子に縛りつけられて、酸素を求めるかの様に必死に口を開閉させながら、大きな丸眼鏡ごしに目を見開いている。
身に着けていたブレザー風の高等部の制服は、左右にはだけられてメロンの様に丸く張った乳房や、
運動より本を読むのが好きな娘特有の、少し肉のついた柔らかそうな腹部を間から曝け出している。
そして、スカートの中に頭を突っ込むようにして、乳飲み子の様に少女の股間に吸いついているのは
例によって、かの畜生共の一体に他ならなかった。
「あわわ……ひゃあっ、あうううううぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!!」
絶頂に達したか、声どころか息をする事すら許さぬほどの激しい痙攣が少女の全身を襲い、椅子の脚をガタガタと揺らす。
それが烈しい性感による物であると認識する事も出来ず、呼気を妨げられた少女の目尻に涙が浮かんだ。
(たしか…朝早く本を返しに来たら…司書さんにお茶をいただいて…
それを飲んでる内になんだか……頭が……ぼーっと……)
少女は霞む意識の中、記憶の糸を懸命にたどる。
一方の穴居人はスカートの中から頭を起こし、ウサギの様な柔毛に覆われたスリットから、処女の愛液に塗れた長い舌を
踊らせるように引き抜き、口腔に納めた。
それが最後の刺激となってか、少女の股間から勢いよく小水がほとばしる。未だ開通が成されていないにもかかわらず、
その割れ目は、独立した生き物のように物欲しげに開閉し脈打っていた。
「ふひゃ……ぁぁぁぁ……」
「あらあら、どうやら紅茶を飲み過ぎちゃったみたいね。ま、すすめたのは私だけど。」
そう言いながら現れたのは、二十代前半から後半ぐらいの、司祭の様にゆったりした長衣を着たエルフの女性である。
少女と似たような丸眼鏡越しから見える顔立ちは、年齢の割には幼く丸っこい、柔和な印象を感じさせる風貌で、
尻に届きそうな豊かな黒髪は、一本の三つ編みにして束ねてあった。
「司……書…さん?」
それは、少女と顔なじみの、この図書館の司書をしている女性……のはずであった。
だが、嫌な顔一つ見せず少女の粗相の後始末をする姿は確かにいつもの優しい彼女と変わらぬようにも見えるが、
その貌に浮かぶ妖艶な笑みは、まるで無垢な子供を弄ぶ淫魔の様な淫さと、黒々とした陥弄の様な底知れぬ危うさを孕んでいた。
「どう?一瞬意識が飛んだでしょ。まだ慣れてないから、ちょっと苦しいかもだけど……でもだぁいじょうぶ、今の反応なら
あなたもすぐヤミツキになっちゃうんだから。」
「何で……こんな事……」
「なぜかって?それはね……」
そう言いかけた辺りで、堅くざらざらした物が互いに擦れ合う重い音が、部屋のあらゆる場所から一斉に響いてくる。
「あ・あ・ああああ……」
そうして石畳や石壁を押しのけ、恐怖におののく少女の目に映ったもの、それは五・六匹程の一団の穴居人の群れであった。
だが、真に少女がその目を疑い、かつ絶望の淵に叩き込まれた物とは。
よく知る人懐っこい笑みを浮かべて、裾をまくりあげた司書の、それまで隠されていた下腹部分。
………ショーツすら穿かず、産まれたままになったそこは既に、産み月を迎えて丸く張り出していた。
「この子たちの、お友達になってほしいの。」
その言葉を聞いた瞬間、少女の恐怖は決壊した。
言葉にならぬ悲鳴があたりにこだまし、そしてゆっくりとかき消えて行った。
司書……イルマ・ニヌルエンダが、この生物と遭遇したのは、実に3か月前に遡る。
日没後も居残って地下書庫の整理をしていた彼女に、たまたまそこにトンネルを繋げてしまった穴居人が遭遇したのだ。
結果は当然、数匹がかりによる無残な輪姦凌辱であった。
陵辱された事実を報告する事も出来ず、秘密を抱え懊悩にさいなまれるイルマ。
一度は、一人で穴居人の入り口をふさいでしまう事も試みたが、か弱い女の腕一つで成せる事などたかが知れている。
彼女が必死に塞ぎ補強した壁はたやすく破られ、更に日を重ねるたびに新しい入り口まで
作られて、そこから来た穴居人達がまた彼女を犯す。
その度重なる絶望と陵辱、そして、今まで男に触れられた事すらない清い体に、気付かれず眠っていた淫欲の火種が、
この事を別の意味の「秘密」へと変えるのに、さほど時間は要しなかった……
「きゅうぅぅぅぅ!あんっ!はぁぁぁぁぁぁあん!」
もはや椅子から解放された少女が、二匹がかりで抱えられて前後の穴を犯されている。
恐怖で気がふれてしまったか、ペニスを挿す前に入念にほぐしたせいか、それとも紅茶の中に睡眠薬以外に
媚薬でも盛られていたのか、少女は拒絶や恐怖を感じる事も無く、快楽にのめり込み、白痴の様に艶めかしく微笑んでいた。
前の穴を犯している穴居人の腹のあたりを足場に、更にもう一匹の穴居人が立って、少女の大きな胸でもって、ペニスを挟んでしごいていた。
奇妙なオブジェの様に宙に固定された少女の真下には、滴り落ちた精液と愛液が粘液の山となって広がっており、
もう既にかなりの回数犯されていることがうかがえる。
そして、司書のイルマの方にも、新しい動きが見え始めていた。
人間の仔なら、既にいつ生まれてもおかしくない大きさであるにもかかわらず、穴居人は彼女の孕み腹をお構いなしに突きまくっていた。
流石に抱え上げるのは無理と判断したか、床に仰向けに寝かせたイルマの脚をM字に押し開きながら、欲望のままに腰をぶつける。
あぶれた穴居人はイルマの両脇に陣取り、そのたおやかな手指で持って欲棒を慰撫されていた。
「あっ、あっ、あひい…響くぅ、おなかに響いて、赤ちゃん、うまれちゃうぅぅ」
まるで異教の豊穣神の様に、牝と母の両性に喜びむせぶイルマ。
その浅ましい蜜壺から、愛液とも精液とも違う大量の液が一気に吐き出された。
破水したのだ。
「あ・あ・ま、また来るぅぅぅぅぅ!欲しいのぉ、ビクビクおまんこに、ほかほかのザーメンほしいのぉぉ!」
それと時を同じくして、少女が何度目かの絶頂を迎えかけ、ほんの数十分前に生まれて初めて知った精液の味を哀願した。
「いいわ、イキましょっ!私と赤ちゃんと一緒に、たっぷり注いでもらうのぉっ!!」
攻め手側も限界が近いのか、めいめいが腰の速度をあげ始める。
それが功を奏したか、犯されている二人の声が見る間にうわずり、やがて絶頂を訴える物へと変わっていった。
「あ゛〜〜〜〜〜〜〜っ。い・いぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」
「あっ、あはぁぁん、赤ちゃんにいっぱい、おちんぽミルクぶっかけてぇぇぇぇぇ!!」
その声に重ねるように、一斉に象牙色の獣欲の滾りをぶちまける畜生共。
『あああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』
子宮や直腸に広がる熱い感触に、二人は二匹の雌となり、吠えた。
身体に収まりきらなかったペニスからの射精は、眼鏡が汚れて視界が塞がれるのも厭わず顔で受け、口元を汚した分は
いとしげに舌で舐め取り、味わうように舌で転がしたのちに喉をくねらせて嚥下した。
やがて射精直後の痙攣も収まり、すっきりした穴居人がヴァギナやアヌスから肉棒を引き抜くと、イルマの秘裂の中から、
人間のペニス程の大きさの何かが勢いよく零れ落ちた。
大きな鼻と短い手足をもつ、父親の精液にまみれたそれは、ネズミの様な泣き声をあげながら床の上を這いまわる。
そして、その生き物とイルマは、母と子である証の臍の緒で繋がっていた……
「あ・は・はぁ、産まれた、わたしの、みんなの、赤ちゃん……」
未だ萎まぬ腹に、これから産まれて来るモノの胎動を感じながら、イルマは精液まみれのわが子を抱え上げ、そっと頬ずりした。
エピローグ
事件発生から十数日後。
ようやく中央から、軍が事態収拾のために到着した。
飛竜部隊が校内に侵入し、内側から跳ね橋を下ろす。
追って入った重装歩兵団が飛竜隊と合流し、いざ校舎内へ……と思った矢先、正門の暗がりから、小さな影がゆっくりと歩いてきた。
すわ穴居人か、と身構える一同。だが、それは怪物ではなく、おぼつかない足取りで目に涙をため、泣きじゃくりながら逃げてきた、
小さな女の子にすぎなかった。
擦り切れたり切り裂かれたりしてぼろぼろになった衣服は、それでもなお初等部の体操着であると判る。
そして、ショーツもブルマも穿けなくなるほど膨らんだ腹の真下は、歩くたびに滴り落ちた羊水で濡れていた。
あまりに凄惨な光景に息をのむ兵士たち。
その目の前で、少女の下腹部から、ずるりと男根に似た何かが滑り落ちた。
臍の緒で繋がったそれは、チュウチュウ鳴きながら短い手足をばたつかせる。
「………ママあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
後を追うように一匹、二匹と産み落とされるソレらを直視すら出来ず、少女は堰を切ったように泣き続けた。
結局、この事件で戻ってこなかった者はそう多くは無かった。
しかし、生徒や教員の大半が陵辱され、その内の少なからぬ数が穴居人の仔を仕込まれていた。
なんとか隠れてやり過ごした者も、極端に暗所を怖がるなどの心因性の症状に悩まされた。
何人かの女生徒は所在が確認できず、掃討し損ねた穴居人に「花嫁」として連れ去られたのだと思われる。
穴居人の地下トンネルは広大である上に常に拡大・延長しており、その中を完全に捜索するのは不可能かつ危険過ぎた。
行方不明者の中には、結果的に穴居人を引き入れる事になった、司書の女性の名もあった。
□生物概要□
穴居人はその生態故、他の魔物の様に容易に侵入を防ぐ事が出来ず、また、地下に逃げられてしまえば、
殲滅はほぼ不可能となるなど、対策を練る側としては頭の痛い存在である。
また、土や岩盤を掘り進んで生活しているため、その矮躯に似合わず膂力や戦闘力も高く、単体でも守衛程度の装備では歯が立たず、
女子供などはたやすく組み敷いてしまえるうえ、常に群れで行動するなど、より大型のオーガー等と比しても決して侮れない。
しかし彼らにはいくつかの明確な弱点があり、それらを突く事で退治したり遠ざけたりする事は可能である。
その一つはかれらの「視力」である。前述の通り、彼らには眼球が存在せず、その名残の眼窩に備わった赤外線センサーで
物を視ている。
それは暗闇の中でも餌や仲間、あるいは外敵を探し当てるのに非常に有効なのだが、逆に火の様な高熱源を複数方向に
展開することで、容易に混乱させられるのだ。
ただ、穴居人が現れたり逃げ込んだりするのは洞窟や地下トンネルなどの風通しの悪い閉所である事が多く、
一歩間違えれば、酸欠で逆に返り討ちに遭いかねない為、あくまで地上に出てきた集団に、逃げ道を塞いだ上で使うのがセオリーである。
もう一つは「音」で、彼らはある種の周波数の音を忌避するため、一日に数回それを鳴らすことで、半周3kmの範囲から、
ほぼ完璧に排除できる。
この音は、錫9:銀1の比率の合金で作った半鐘を鳴らすことで発する事ができ、鉱山などの地下道のある地域では、必ず備え付けられていた。
今回の発端となった城塞時代の地下道にも、おそらくは備え付けられていたと思われ、もしも学園が地下道の存在自体を失念していなければ
今回の事件は未然に防げたかもしれない。