先ず感じたのは石作りの冷たい床の硬さ。
起きようとして体中に走る鈍い痛みに少しずつ意識が覚醒し始める。
何故こんな薄暗い牢獄の様な所で自分が寝ていたのか。
ふと視線を巡らせた先の大きな鏡に映る自分の姿に彼女は驚いた。
何故なら己が何も身に付けていなかったからだ。
懸命に気絶する前の事を思い出す。
怪しげな魔導師を追い詰めたと思ったこの場所で、奴の放った呪術によって意識を失ったのだと。
その後何が起きたのか全く解らないが、今はとにかく身に繕う物を探してここから離脱せねば。
そう考え立ち上がろうとした時、眼前の鏡の表面が揺らめき自分の姿が掻き消えた。
魔術器具か?!
身構えかけて、攻撃する武器も身を守る防具も持ってないと気付き一瞬動作が遅れた。
しかし彼女の僅かな躊躇いのスキに鏡の揺らめきは消え、そこにうつ伏せに倒れる自分とそれを見下ろす魔導師の姿が映し出された。
過去の像が映し出されているのだ。意識を失った直後のようだ。
魔導師は突き出していた腕をゆっくりと下ろし、歩み寄って彼女の傍に屈みこんだ。
私は、何をされたのか。知りたくない気持ちもあったが目を離すことができない。
魔導師が意外と逞しい腕で彼女を仰向けに返す。
目蓋を閉じ、脱力している様から自分が完全に意識を失っていたのだと知る。
しばしその寝顔を眺めていた魔導師が彼女の胸元へ手を伸ばし何かの呪文を唱えた。
すると彼の手に淡い光が灯り、それは瞬く間に彼女の全身を覆い、ほんの数瞬後には彼女は全裸になっていた。
魔術で服や装備を分解してしまったのだ。
唾を飲み込む音が嫌に大きく頭蓋に響く。
魔導師の手が彼女の露わとなった小振りな乳房へと伸び、柔らかさを確認するかのように揉みしだく。
気絶している彼女は勿論抵抗などしようはずもなくされるがままである。
次いで魔導師の手は彼女の白い肌を摩りながら下半身へと滑り、股間をまさぐり始めた。
自分が汚されていく様を客観的に見せられながら、しかし何も出来ない歯痒さに体が震えだしていた。
鏡の中の自分の頬が赤みを帯びている。意識が無いながらも感じているのだ。
片手で硬くしこる乳首を摘みつつもう片方の手は執拗に股間の割れ目を摩り続ける。
ふと股間から離した魔導師の手の指先が濡れていた。
自分の体は自分が思う以上に素直に愛撫を受け入れていたのだ。
濡れる指先をしばし見詰めると魔導師は彼女の両腿を掴んでM字に大きく広げた。
愛液滴る秘部。
徐に魔導師は己が着物を肌蹴、赤黒く逞しい肉棒が昏々と眠り続ける彼女の前にそそり立たせる。
初めて見る勃起した男性器を前に言葉を失った彼女が見詰める中、肉の凶器が乙女の入り口に当てがわれ、一気に突き込まれた。
涙を流し、呆然と鏡の中の自分が犯されて行く様を見守る以外何も出来ない。
腰を前後に揺すり、出入りを繰り返す生殖端子に絡みついた赤い液体が初めて男を受け入れた事を如実に物語っている。
頬を紅潮させ口を半開きに男に犯される姿はとても自分自身とは思いたく無かった。
男の動きが荒っぽくなり、遂に深く突き込んだところで何度か小さく身体を震わせた。
終わったのだ。それも最悪の形で。
肉棒が引き抜かれた彼女の割れ目からは血と精液が混じり合って零れ落ちる様を映し出したところで過去再生は終わった。
呆然自失のまま座り込む自分の姿がまるで死人のように見えた。
そんな彼女の背後から近付く足音。
力なくうな垂れる肩を掴んで無理矢理振り向かされた彼女は次の瞬間、再び呪術によって意識を失った。