視点変更……
しかし…どんな会話を繰り広げてるか、絵理がどんなふうに困ってるかと思っていたら、ある意味予想以上の状況だな。
男子部員A「お、おお……こりゃ……」
男子部員B「本当に絵理ちゃん待ってたんだ……」
絵理が椅子に座って足を俺らの後輩の女子に触られて…爪をお手入れでもされてるのか、その突き出している脚を横にいる
男子達が食い入るように見つめている。コイツらにとっては初めて絵理の完全生足だもんな、その美しさに目を奪われるのも仕方が無いが。
副部長「あッ…!ちょっと男共、何じっと見てんのよ!」
女子部員B「絵理ちゃん、脚……見られてる…!」
絵理「えっ……あ、やだッ!」
絵理が慌てて後輩の手から脚を逃れさせ、脚を閉じて膝の上に手を置いて顔を赤くする。
根元「あのさ、取りあえず……俺の受け持ちもう終わったんだけど……まだ取り込み中?」
絵理「えっと……ッ………」
もう終わったとは周りの女子への手前上答えにくいのだろう。
でも、こうして見る限り絵理の秘密はこの状況でも女子達にばれてはいない様だが、思ったよりは打ち解けている感じだ。
絵理が予想通りいじられ役みたいになってる様子だが。
副部長「あ〜もう、根元君、もう少し遅く来てくれれば良かったのに〜。せっかく絵理ちゃんの髪型、チェンジして見せようかと思ってたのよ」
女子部員D「根〜元先輩、ほら私らで絵理さんの脚の爪塗ったんですよ、綺麗でしょ、ほら♪」
絵理「あ、ちょっと……ね、根元くん……そんなに見ないで……」
根元「へえ……いいじゃん……」
後輩女子が絵理の足首をむんずとつかむと、そのお手入れしたつま先を自慢げに見せてきた。
いや……絵理が恥ずかしがってんだけど……ってか普通そう言うのは自分の脚をお手入れした時にするもんだろ?
でも…こう言う形で脚を突き出されると、絵理の脚の長さと引き締まった美しさが映えてるなぁ…。
今朝方、俺も絵理の脚を包帯巻く時に触ったんだけど、あの時はそう言う事ばかり考えるわけにもいかなかったしな。
女子部員A「やだ、根元君、完全に釘づけになってるよ〜」
女子部員B「って言うか、絶対爪以外の部分しか見てないでしょ?」
根元「ん?あ、いや、そう言う事も無いぜ、うん!良く塗れてるじゃん、絵理さん」
男子部員A「この、根元……ムッツリのくせに……あ、思いだしたけど何で名前呼びになってるか聞いて無かったな」
副部長「そうそう、根元君戻って来てから聞いてみたいこと沢山あったのよね〜、ね、絵理ちゃん?」
絵理「え?」
女子部員B「『よッ、彼女、一人?今、雨宿り中?』って言ったって本当?」
根元「うッ!?な、何の話だよ、いきなり?」
女子部員C「私、言ってる所、見てみたいです……」
男子部員B「根元、お前……めっちゃ似合わね〜……罰としてこの後絵理ちゃんは没収だ、こら」
男子部員C「後は俺らに任せてあったかくして寝てろ、絵理ちゃん、大丈夫だったかい、根元と一緒で」
女子部員C「それもかなりハズしてる言い方だと思うんですけど……」
根元「おい、何言ってんだよ、俺この後、絵理さんと農学部の出し物見に行くんだよ」
女子部員A「え〜、私らもいいじゃん……って言うか、あと少し……実曽和さん、絵理ちゃんの髪、どうするんですか」
副部長「あ、そうだった……根元君、マジの話、少し時間ちょうだい……絵理ちゃんの髪型変えようとしててついダベってて…」
根元「まぁ……いいけど……って言うか……絵理さんにも聞いてほしいんだけどな……」
副部長「あ、ごめん、絵理ちゃん……ん〜…それじゃ三つ編み…は時間かかるけど、どうしよっか…」
絵理「私……忙しいなら、もういいけど……」
はて……絵理の様子がどうもおかしいな…。やっとボディぺがばれるかも知れない状況から解放されるのを喜んでるとかそういう感じではない。
男子部員や俺たちに見られているのを不安に思ってそわそわしている、という感じでもないのだが。
ひょっとして、さっき話題に出た背中のホクロの一件で、不安になってるのかな……。
女子部員A「待って、もう少し……三つ編みでも一本大きいやつ作るだけなら時間はかからないだろうし…」
女子部員B「根元君はどんな絵理ちゃんが見たいの?やっぱ今日の服からすると背中が見える奴?」
根元「い、いや……俺は……今のままでも……」
男子部員C「あ。ポニーテール!これしかない!ついでに喋り方も変えてさ」
男子部員B「俺、セミロング〜」
男子部員A「馬鹿、絵理ちゃんにはツインテールのほうがあってるだろ」
副部長「切るのは却下!ってか根元君に聞いてるのよ」
絵理が体を触られることを警戒して露出高めなボディぺをしてる。でもそれなりに絵理はその肌色率の高さを恥じらってるんだけどな。
髪型をストレートのロングにしておけば背中の肌に浴びせられる視線はそれなりに減らせると思うんだけどな…。
副部長「やあね〜、絵理ちゃん、根元君あんなこと言ってるし〜」
女子部員D「香春さん元がいいから問題ないんだけど、根元先輩女の人のオシャレにも通じてないとだめですよ」
あんなことを言ってるが俺は絵理の服装チェンジにはいつもワクワクしているし、絵理が香水でも付けてくればすぐに気づく自信がある。
それに、俺は絵理が全裸ボディーペインティングである事を知ってる人間なのだ。ロングストレートの髪の毛が絵理の肌の上を踊るのが美しいと思っている。
それでも、あえて何か見てみたい髪型と言えば……
根元「あ、そう……一つあった……あれ、名前よくわからんけど……あのでっかい三つ編み一本を肩からこう、身体の前に下げてるやつ、ほらあれ…何て言ったかな…」
副部長「ふんふん……それって、後ろにまっすぐに垂らさずに片方の肩から下げる感じで……こんな風に?」
根元「そう、それそれ……!」
絵理「……根元くんって……こういうのが好みだったの……?」
根元「あ、いや……その……絵理さんにはそういうゆったりした方が似合いそうな気がしたんだけど…性格的に……」
女子部員A「あら、根元君やっぱり絵理ちゃんの髪形のこと気にしてるじゃない!」
男子部員B「何見せつけてんだか……」
根元「ち、違うって……ただ、いつもの髪形がやたらと決まってるって言うか、気に入ってて…」
絵理「ッ……!?ちょっと……何言ってるのよ、根元くんこんな場所で……!」
根元「あ、ご、ごめん……絵理さん……つい…」
絵理「もう……もっといろいろ考えてよ………」
俺の言い方に赤くなる絵理についこちらまで頬が赤くなるのを自覚すると、周りが早速冷やかし始める。
男子部員A「なんだよ、根元……また痴話ゲンカ見せるのか?」
女子部員B「本当に仲いいわよね……私らより一歩抜きんでた関係?」
男子部員C「葛城いたら焼きもち焼きそうだけどな」
副部長「まあまあ…絵理ちゃん、彼氏の根元君があんな希望してるけど、絵理ちゃんもそれでいい?」
絵理「ちょッ……彼氏って…………もう……髪の毛の方だけはそれでいいけど……」
根元「彼氏ってのはダメ?」
絵理「ッ…駄目に決まってるでしょ、もうッ…!」
冗談半分に言ってみたが絵理は耳まで真っ赤にしている。可愛いもんだ。
女子部員B「じゃあ、男共はあっち見てるか外に出てて!特に根元君!」
男子部員A「え〜、ムッツリの根元はともかく俺達も?」
男子部員B「髪型変えるだけだろ?別にいいだろ、根元以外」
根元「何三人連続で俺を攻撃してんだよ、ってか俺はいいだろ、ね、絵理さん?」
絵理「………だめ」
副部長「女の子にはイロイロあるの!いいから出なさい」
女子部員D「覗いたりしたら目潰しですからね」
そう言うわけで女性陣に押されて準備室から締め出される男子部員達。
その後早速他の男子部員達が俺を小突いてきたり、羨ましがったり。可愛くないもんだ。
男子部員C「ね〜も〜と〜、お前まだ絵理ちゃんゲットしきれてないんだろ……そろそろ俺らにも誘わせろ」
根元「それは絵理さんにも都合があるでしょ?」
男子部員A「お前、絵理ちゃん連れて来てから完全にムッツリスキルものにしてるよな…」
根元「ちょっと待て、絵理さん以外は俺をムッツリって言うなよ」
男子部員B「根元ああ言う髪型とかに興味あったんだな……普通セミロングが一番だろ?」
男子部員C「ほざくな、この豚!普通ポニーテールが一番だろ!年間ポニーテールの大賞だってあるんだしよ」
男子部員A「馬鹿、あの身長とナイスバディにツインテールの組み合わせが至高!」
髪型論議になると俺への嫉妬が薄れて白熱し始める。まるで漫画やゲームのキャラの髪型論議の様に。
しかし大丈夫かな……自分で注文しといてなんだけど、絵理に背中を露出させてしまうと言うのは。
絵理のボディペは背中側も完璧なんだけど、ただ圧倒的肌色率の背中を見せる格好にしてしまうのだから。
正面からの視線は絵理自身の警戒心でどうにかなりそうだが、それに加えて背中の肌に直接加えられる視線にも気を配る事になるから。
出来る限りは俺がそんな視線から守ってやるべきなんだけど…その視線にいつもよりソワソワする絵理を見たい気もする。
何となく絵理に似合いそうな別の髪型を提案して見たんだが、楽しみと言えば楽しみだ。
まあ、結局はいつものロングストレートが一番似合ってるとは思うんだけどな。
そんな中、準備室の中から、女子部員達の楽しそうな笑い声が絶え間なく聞こえて来る。
絵理の声はほとんどしないけど…多分周りの五人に身体をつつかれたり冷やかされたりして言葉に詰まってるんだろう。
本当に大人数になると恥ずかしがり屋の面が強くなって弄られ役としての傾向が強くなるよな…。
そんな面しか知らない周りの連中が、俺と絵理が二人の時のいつもよりもクールな感じの絵理を見たらどう思うんだか。
そしてガチャリと扉が開く。
女子部員D「あ、出来ましたよ、根元先輩……さ、中にどうぞ〜」
根元「あれ、もう出来たの?早……」
女子部員C「大きい三つ編み一本なんで作るのは簡単でしたから……」
男子部員A「おう、どれどれ……」
男子部員C「絶対ポニーテールの方が良かったと思うぜ……」
俺をかき分けて最初に入ろうとする男子部員共。それを女子部員が押しとどめる。
女子部員D「だ〜め!最初は根元先輩からです!」
根元「あ、ああ……えっと……絵理さん……あれ……お前ら、絵理さんは……三人で壁作って何やってんだ?」
副部長「ふっふっふ〜…すごい事になったわよ、根元君……」
女子部員A「いきなり襲いかかっちゃ駄目だからね」
女子部員B「ほら、凄く似合ってるんだから、ねっ!」
そういって絵理が座っていた椅子の前に立ち塞がってた三人がさっとそこを退くと。
根元「……………………」
絵理「……………ど、どうかな………根元くん……これで…満足……?」
根元「……ぅぁ……………」
恥ずかしそうに眼を伏せながら長身な身体を縮こまらせるようにして、小さな声で俺に出来栄えを尋ねて来る絵理が。
正直な話、しばらくまともな声が出せなかった。いや……これは…この髪型は……
絵理のお尻まで届く長いストレートの髪がフワリとした感じの一つの三つ編みに纏められ、それが右肩に回されて、
右腕と右の乳房の間を通る形になって…確かに希望通りの髪型…そう希望したとおりなんだけど…
女子部員A「あら、根元君、早く感想は……?」
副部長「ひょっとして固まっちゃった?」
女子部員B「特に下半身が……?」
この髪型希望者は自分なんだけど……凄い……似合っている…いつものと同じ似合っている。
でもいつもの絵理の雰囲気にピッタリあったロングのストレートとは対照的に…どことなくアンバランスで、でもそれが…似合っている。
右腕と右胸の間を通る房になった髪の毛が何ともエロチックだ。左側の肩や胸も強調されて、絵理の背中側にも興味がそそられて。
いつもの髪型は絵理のクール&ビューティーな雰囲気が強調されてるが、今の髪型は絵理の内面の清楚さや純情さを表に出してる感じで
新しい髪形に思わずはにかんだような絵理の様子。それが今のエロい絵理の格好とコントラストをなして、女の子がはにかんだ時独特の色気を感じる。
どうしよう……こうして見てるとなぜかボディぺの塗装がもはや意味をなさないような……そんな気分だ。
参った……なんていえば良いんだ……どっちの髪型が似合うと言えばいいんだ?
絵理「………?根元くん………?ど、どうかな…………」
根元「あ、ああ…………」
頼むからそんなにオズオズと身体を恥ずかしそうに左右に揺すらないでくれ…思わず鼻血が出そうになる。
そう、今の髪の毛の形ってまるで女性が沐浴中に髪の毛を洗ってる時のような雰囲気で…。
何だ…今まで周りの女性が髪型を変える事があってもそんなに食指が動く事って無かったのに…俺自身が絵理の事を好きだと言う
自覚はあるにはあったんだが……そんな女性がちょっと髪型変えただけで、こんなに衝撃を受けてしまうものなのか…。
絵理「……ひょっとして……あんまり似合ってない……?」
少しがっかりした様な、それでいてホッとしたようでもある絵理の反応…いや、ここで答えないと…。
思わず、その絵理の仕草に絵理の方にフラフラと歩み寄ってしまう俺。
でもどうしよう…もしこの髪型を絵理が気にって普段のストレートロングを見られなくなったら…いや、でも…今日の髪型も
同じくらい素晴らしくて…どんな言葉で褒めればいいんだ…どっちも同じ位と言うと妙に軽薄そうに感じるのは何故なんだ?
言葉に迷いながら絵理を凝視する俺の背後から他の男子が絵理を見て歓声をあげた。
女子部員A「ちょっと、根元君?早く何か言ってやりなさいよ…」
男子部員A「へえ!いいじゃん絵理ちゃん!」
男子部員C「いい、マジ似合う!」
絵理「ぁ、ありがとう……ッ……」
男子部員B「おい、根元……お前の注文した髪型だろうが……早く感想言えよ」
根元「ああ……いや、そうじゃなくて……その…」
絵理「えっ……」
副部長「あ〜〜ッ、根元君……素で照れてる〜〜〜ッ!?」
絵理「っ………!?や、やだッ……何言って……」
根元「ば、馬鹿っ……何てことっ……あ、いや……その………」
ええい、ここでちゃんと褒めなければいけないのだが、絵理がロングストレートを止めてしまったら、どうするんだ俺は?
女子部員B「え〜〜、何〜?ほら早く……根元君!」
絵理「………や、やっぱり、変かな……始めての形だし……」
根元「あ、いやッ…そうじゃない…そうじゃなくてっ……そのッ……何て言うか……に、似合ってるよ…凄くッ……
か、可愛いよ、うん……可愛いよッ……た、ただっ……その……」
絵理「えっ?!」
女子部員D「やだ〜根元先輩、それじゃ女の子恥ずかしいですよ……」
女子部員C「しっ!」
男子部員C「ひゅ〜ひゅ〜」
あれ…俺考えてみれば皆の見ている前で初めて絵理の事可愛いって言ってしまった…うわ恥ずかしい…けど…。
やった……何とか褒めることができた…周りの連中に激しく笑われながらも……でもこの後の言葉…どう続ければいいんだ…?
絵理を傷つけない言い方…ちゃんと今の髪型も前の髪型も同じ位好きだと言う事、どう表現すればいいんだ?
わからない…わからない…ばかばかしい事だが今まで食指の動く女にあった事が無くて女と付き合った事が無い俺が何を言えば?
絵理「………あの……根元くん……?」
根元「だから、だから……ああ、もう…その…」
困った事にその後の出て来るであろう台詞を待っているのは当たり前だが絵理本人だ…。
絵理と二人きりならまだ何か言葉が出てくるかもしれないんだが、皆の見ている前で…これは恥ずかしい…。
副部長「もしも〜し…根元君……」
根元「えひっ?……な、なな、何……?」
副部長「ひょっとして……前の髪型と今の髪型……どっちも選びづらくて困ってるんじゃない?」
根元「っ!!?……な、何でっ……わかって!?」
女子部員B「いや……それ、そんなに悩む事無いんじゃないかな……」
根元「あ…ぅ……いや、だって……仕方ないだろ……どっちも百点満点でも、無責任な事言って絵理さん傷つけたら、困るだろッ…?」
女子部員A「あらら……だってさ……絵理ちゃん……」
副部長「絵理ちゃん、愛されてる〜……」
絵理「えっ?えっ?!や、やだッ……ち、違うってば……その……もうッ、根元くん、何言ってるのよ!?」
根元「あ……いや……ごめん……馬鹿な事悩んじゃって……」
絵理「ッ………もう……本当に……でも……ありがと、変じゃないのね……これ…」
根元「うん……ただいつもの髪型が見納めになったらどうしようかって……いや、本当にごめん……」
副部長の鋭い洞察力からの突っ込みのお陰で事なきを得た感じだが……うわ…俺なんてバカな悩みを…
男子部員A「おいおい……根元何いつのまにかこの場で絵理ちゃんと二人っきりの空間作ってんだよ」
女子部員D「完全に置いてきぼりですね、私ら……」
部員連中の再びの冷やかしに俺も絵理も赤くなる。
根元「……あの、さ……絵理さん……その…立って…背中側も見せて貰っていいかな…」
絵理「うん……どう……かな…………ッ……!」
恥ずかしそうに立ち上がると可憐に背中側も見せてくれるのだが、一瞬凍りついた。
……やっぱり…背中のホクロの事だ……その事、絵理は気にしてるんだ……。
大丈夫かな……せっかく皆の前で恥ずかしい思いしたのに、そのホクロの事で困った事になったりはしないかな…?
根元「あ、あのさ…絵理さん……それじゃ、この後……また……農学……」
副部長「ちょっと待った〜!せっかく絵理ちゃんこの場になじんで来たんだし、皆で学祭回りましょうよ」
男子部員A「あ、それいい!マジ賛成!」
女子部員C「あ、私も……絵理さんと回って見たいです……」
絵理「えっ………?」
根元「おい?ちょっと待て、何を勝手に…………」
思わず文句を言いそうになったが、考えてみれば男子部員はともかく、女子部員の方は絵理の思わぬ魅力発見方の一つを見せてくれたもんな…。
それに、絵理がこの大学の中でもっと友達を作るのも悪い事じゃないし…何より大人数で移動すれば、今朝のハイキック事件を
見てた連中も絵理に好奇の視線を向けづらいだろう……そう思った俺は思い切って絵理と連れ立ってみなと学祭を見て回る事にしたのだった。