「よし!誰もいない!思った通りだね。」
誰に言うでもなしにそう言うと、あたしは背中のザックを足元に置き、中から近所のスポーツ用品量販店で一番安かった
迷彩柄のグランドシートを取り出して地面に広げた。ここは自宅のある新興住宅地の裏山、て言うか雑木林の半分を造成して住宅地が作られて、
その残り半分の奥地にあたしはたった一人でいる。今からここで、裸になるために。
4月初旬の週末の早朝で少し肌寒いが、あたしが以前から目を付けていたこの場所は休耕田を入り江のような形で竹林や様々な木々が囲い周囲
から閉ざされていて、林道につながる小さな道(獣道って言うのかな?)の方向に向かって休耕田が開けており、そこから朝日が直撃する形
なので日差しが暖かい。これなら服を脱いでも寒くは無いだろう。子供のころはここで良く友達と遊んだっけ。日が暮れると一気に真っ暗になるから
速攻で家に帰ったのを良く憶えてる。
短大卒入社二年目のあたしは、ひどく仕事に疲れていた。電車通勤で混雑にもまれ
痴漢と戦い、会社では終電ギリまで頻繁に働かされる。思えば受験が終わって短大
に入ったらいきなり就活だなんだでロクに遊んだ覚えが無い。先輩のお局OLは
あたしくらいの年頃には頻繁に海外に行き、平日でも遅くまで騒いでたとやたらと
自慢してくるのが余計ムカつく。人の事を二言目にはゆとり教育世代はどうのこうの
嫌味を言ってくるし、これだからバブル世代って嫌いだよ。好きであんなうすっぺらな
教科書使ってたんじゃねえっつの。おかげで学習塾通いでどんだけ時間とられたか!
親の負担もハンパないし!文科省の陰謀をあたしらの責任にすんな!!
そんな訳でストレスMAXな状態のあたしは、昼休みに会社近くのコンビニで
週刊誌を物色してた時それが目に付いた。30歳くらいのスーツ姿の男が
びらーっと広げた男性誌のグラビア。あたしと同じ歳くらいのグラビアアイドル
のあられもない姿で、どこかの森の中で撮影されたヌード画像だった。
(ちょっ、何よこれ……)こんなところでそんなページを広げるスーツ野朗も
信じられなかったが、それよりも何よりもグラビアの女の子の姿が脳裏に焼きついて
しまった。あんな姿で自然の中にいるってどんな気分だろう。もちろん仕事だろうし
周囲には撮影スタッフが大勢いるはずだけど、もし自分がそれをやったとしたら……
そんな事を考えてたら、ふいに思い出した。そうだ。うちの住宅地の裏山。あそこなら
時間帯を選べば裸になっても誰にも見つからない。そう考えたあたしは、次の休みに
迷わずスポーツ用品店に行き、キャンプ用品コーナーで安物のグランドシートとザックを
買い込んだのだった。
裏山の中であらためて周囲を見回し、間違いなく誰もいない事を再確認したあたしは
スニーカーとソックスを脱いで迷彩シートの上に裸足で立ち、ついでにスポーツキャップ、
ピンクのパーカー、ジーンズを脱いでライトブルーの上下セットの、ブラとショーツ姿に
なった。下着のみになっても怖いとは思わない。むしろ早く脱いでしまいたい。どんだけ
追い詰められてるんだ。このあたしは。そう思いながら背中のホックを外すと、ぷるっと
ほんの少しだけ揺れながらあたしのおっぱいが表に出た。やはり少し寒いので乳首が固い。
パットとストラップで締め付けられた感触を和らげるように、両手で下からすくいあげる
様に揉んでみる。うーん、もう少し大きけりゃなあ。ギリでBカップでは男の子にアピール
弱いよやっぱ。同い年の派遣の娘なんてD以上なもんだから更衣室でつい見蕩れてしまうん
ですけど。本人が言うには肩がこる上に乳目当ての男しか寄ってこないから自分の胸は好き
じゃないそうだけど、それって贅沢な悩みだと思う。女子として生まれた以上、バストサイズは
最重要事項でしょうよ全くもう。
そんな事を考えながらあたしは腰に手を伸ばし、一枚だけ残ったショーツに
指をかけた。一切迷うことなくすぱっとおろしてザックに向かってショーツを
投げる。そして何一つ身につけずにその場に立つ。昇る朝日が生まれたままの
姿のあたしの全身を照らした。
「すごい……こんな感じなんだ……。」
太陽の光と僅かな風が、普段衣服で隠された部分をあますところ無く撫で回す。
日光の暖かさと風の冷たさが交互にあたしの全身を愛撫するような気分だった。
何より屋外で下着の締め付けから開放された感覚が、信じられないくらいに新鮮
だった。やだ。病み付きになったらどうしよう。
ふと足元を見ると、自分の陰毛が風に吹かれてわさわさと揺れていた。何となく
おかしくなって右手の指で陰毛をもてあそぶと、特に考えるでもなしに陰毛の
先にある柔らかい裂け目に指を伸ばしてみる。
「やだ。何で濡れてるの?」
いつの間にか、あたしのそこはじわりとぬめっていた。野外で全裸になった事で
、知らないうちに興奮してしまったんだろうか。あたしはそのまま右手の指を
膣に滑らせ、自分の奥からにじみ出るいやらしい体液で中指を濡らし、クリトリス
を優しくころがした。同時に左手で乳房をもみしだき、乳首もころがしてみる。
固くしこった乳首があたしの指先に頑強に抵抗するが、根元からねじるようにこね
回すとクリといっしょにしびれるような感覚があたしの全身を襲う。
「んん!……くふぅ!……あはぁ…ああん……。」
誰もいないのを良い事に、あたしは普段のエッチでもあげないような声を
上げてみる。そういえばずいぶんとセックスしてない事実を思い出した。
前カレとは就活が忙しくて別れてしまいそれっきりだ。ストレスが溜まってる
原因の一つはひょっとしてそれか?
「ああっ……あああっ……はうっ……んん…すごい…。」
だらしなくガニ股に広げたあたしの股間から、くっちゃくっちゃといやらしい
音が響く。周囲の雑木林や竹が風に吹かれてざわざわと音を立て、昇り続ける
太陽の光と風が相変わらずあたしの身体を包む。まるで森と風と太陽があたしを
犯してるような気分。大自然にきつく抱きしめられ、そのまま力強く愛撫されてる
ような気持ちになって、あたしは果てそうになった。
「あっ!……あはあああああ!!……あっあっあっああああああ〜〜〜〜〜〜〜〜
!!!!!!!!!………。」
絶頂と共にあたしの膝は力を失い、迷彩シートにがっくりと倒れた。全身のけいれん
が止まらない。あたしは胸と秘所をぎゅっと押さえながらシートの上ではあはあと
荒い息をしながら、余韻で動けなかった。草の匂いが鼻に心地よい。何て、何て
気持ち良いんだろう。あたしは身も心も洗われるような気持ちで、安物のシートに子供
のように顔をこすり付けていた。
夢見心地のあたしを、耳に響くザッザッという音が現実に引き戻した。間違いない。
人間の足音だ!やだ!やだ!やだやだやだ!!どうしよう!どうしよう!どうしよう!
こんなところを人に見られたら!ていうか何でこんなところに人が来るの?!
田んぼは何年も前から雑草だらけじゃん!!何で?!どうして?!つか服着ないと!
ああああれ?ショーツはザックのそばだけど他はあっちこっちに散らばってどこから
手をつけていいのかわかんない!あああああ!!どうしよう!!すぐそばまで人が来てる
よお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!誰か!誰か助けて!!い、いや誰も来ないで!!来ちゃ
だめ!!今はだめ!!ていうかあああ〜〜〜〜〜〜も、もうすぐそこまで〜〜〜〜〜〜〜〜
!!!!!!!!!!!
足音の主があたしの目の前を通りすぎる。人数は二人。かなり年配の男女で
両手にカゴとクワを抱えていた。農家の老夫婦といったところか。しかし二人は
あたしに気がつかない。何故ならあたしは、足元に敷いていた迷彩柄のグランド
シートで全身から荷物からすっぽり覆って茂みに紛れたからだ。老夫婦は老眼が
きついのか或いは迷彩柄が周囲の風景に溶け込んだのか、全裸のあたしは二人に
全く気づかれずにいたのだった。パニック状態に陥った割には見事な対応だと思う。
迷彩ってすごい!土壇場できづいたあたしってもっとすごい!!ヒャッハー!!
助かった〜〜〜〜〜〜!!!!!!!
「まだちっちぇえかな?じいちゃん?」
「こんくれえが一番うめえ。嫁に自慢すりゃええよ、ばあちゃん」
老夫婦はそんな会話をしながら、クワで竹林の根元を掘り返していた。
シートの隙間から覗くと、おじいさんはクワの先で地面から茶色の尖った
何かを掘り出した。
タケノコ!あれってタケノコじゃん!!ああやって獲るんだ!うわー!!
知らなかった!!ていうか近所にずっと住んでたのに今頃の季節と時間帯
に掘り出すなんてもっと知らなかった!!うひゃー!!すごーい!!
老夫婦はそんな感じで10本ほどタケノコを掘り出すと、もと来た道を
ほてほて歩きながら帰って行った。あたしはそれを確認すると深い溜め息
をは〜っと吐きながらシートから這い出て一安心する。危なかった。マジで
危なかった。でもそれ以上に気持ちよかった。野外で全裸になっての一人
エッチがあんなにの興奮するなんて!!よし、またやろう。今度は地図や
グーグルアースで検索して安全な場所をしっかりと確認してからにしよう。
ああ、でも一人エッチだけじゃつまんないな。やっぱ男の人と普通にエッチ
したい。もちろん野外全裸でね。そんなわけであたしといっしょに野外セックス
してくれる彼氏を大募集で〜〜〜〜っす!あははははははははは!!!!!
END