この香りをなんと形容しようか。
そんなことを男は考えていた。
眼前には広大な部屋。
その部屋の床一面に広がる虹色の艶を持つスライム。
そしてそれに嬲られる女、女、女。
騎乗位、後背座位、後背位、後側位、正常位、立位、後背立位、対面座位。
背をつけることに意味があるのか首を傾げたくなるようなものもあるが、
いずれにしろ犯されているという事実にはかわりは無い。
そして犯された女たちがこぼす唾液、愛液、汗、等は部屋に充満し、
濃厚な香りをた漂よわせる。
「あっあッふああぁああ」
「やだ…やだよぅ」
「もうダメ!壊れちゃうよぉぉぉ」
「ああ、まだ、いやぁああああ」
「ぅ…あぅ……ぅぅ」
「ああ、いい、いいよぅ、もっともっとぉぉぉ」
「あ゛あ゛ぁあぁぁ」
(桃のようなあるいはラフレシアのような、時に犯されても愛液とはこれいかに)
とりとめのない思考を続けていた男のそばに人の気配が近づいた。
「おっす」
「おっす」
挨拶をしてきたので男も挨拶を返す。
「ご、ごめんなさい、ごめん、なさい、あや、謝るから、許してぇ」
「うぁああ、いやぁぁぁぁ、そんな激しくしないでぇぇ」
「やだ、やだょう、お母さん、助けてぇぇぇ」
「さめて!さめてよっ!、こ、これは、ひぐっ、ゆ、ゆめ、なんだ、から」
「ぁぁあ、痛、痛い!、ひぃぎぃ」
「あ、うぅあ、お、お、となしく、しますから、や、やさしく、して」
「まだ続いてんの?」
「ああ、一番が67回ってとこかな」
軽い口調で聞かれたので軽い口調で答える。
「ああ、あれかもう意識ないんじゃない」
そう言った男の指を辿れば全身から力が抜け出た様子の
少女が床、というかスライムに取り込まれ、痙攣している様が見えた。
「かもな」
その光景を見ても男の口調は相変わらず軽い。
「あんっ、そこはダメぇ」
「ゆきこぉぉぉ、ゆきこぉぉ、ああ、私、たちつながってるぅぅ」
「さやちゃん、そこ、ああ、だめ」
「ぐぁ、む、無理よぉぉ、ぅあ、入らない、入らないってば、ひぅ、やめてよぉ
やめてっててばぁぁぁうあぁあぁぁっぁぁぁ」
「………………」
「ひぁ、いやっ、き、気持ちよくなんか、ないぁ、ぅうあぁぅ」
「108人の女性を108回イカせると願いが叶うって聞いて
やってみたけど待つのに飽きるなこれ」
「そうだな」
「トランプでもする」
「そうするか」
ゴーン
「お除夜の鐘だ」
「風流だな」
「そうだな〜」
「ぅぅ、誰か助けて……はぅぅ」