「ふーっ、ふーっ」
もう、限界だよ。
保守が、思うように上手くいかない。
わたしは、何のために保守をしているの?
保守子の快楽により靄の掛かった脳の中で、その思考がぐるぐると回り続ける。
「んふぅぅぅっ!」
しかし、そのぐるぐると回る思考も、途中でぐちゃぐちゃに掻き回される。
保守子の中にあるローターが急に強くなったのだ。
「気持ち良さそうな顔してるわねぇ……そんな蕩けた顔しちゃって、ふふっ」
目の前の女の人のせいで。
少し前、この女の人は着々と保守をしていたわたしに
「そんなに保守してたら埋まっちゃうわよ? 少し息抜きしたら?」
と息抜きを勧めて来た。
「……それもそうだね」
今思えば、肯定なんかしなければ良かった。
その時から、こんな長い地獄は始まった。
「んうぅっっっ!」
そんな回想も途中で止められる事になる。
原因は、保守子の乳首に付いているクリップ。
それをあの人は笑顔で上下左右に引っ張った。
普通なら痛い、しかし長い責め苦を味わい続けている保守子にとっては痛みすら快楽に変換されていた。
「ん? 痛いはずなのに、おかしいなぁ、ひょっとして、痛くされてるのに感じちゃってる?」
「!」
「ふぅん、図星かぁ……うん、もういいや、くぐもった声も良いけど、やっぱり普通の声が聞きたいな」
外してあげる、と言う声と共に、口のボールギャグが外された。
「……もう、ゆるしてよぉ……保守させてぇ……」
「もう嫌なの?」
「もう……もうこんなのやだぁ…ゆるして…」
「嫌だって言うのは気持ち良くないからしないでくれって事だよね?……おくすり、打ってあげようか」
「やっ! やだっ! それだけはっ! やめてぇぇえっ!」
「嫌よ嫌よも好きの内、えいっ」
ぷすっ、と刺すような苦痛、いや快楽が保守子を襲う。
「……あ、あああっ……」
「うん、良い顔、やっぱり保守子ちゃんはこうでなくっちゃ……そんな保守子ちゃんにプレゼント」
保守子の耳に、イヤホンがはめられる。
「気持ち良さそうな声を聞いたら、気持ち良くなれるよね?」
イヤホンからは、大音量の嬌声が聞こえてきた。
「う、あぁっ……」
「あ、あともうひとつ」
かちっ
その瞬間、保守子の中にあるローターが最強で振動を始めた。
「あぁぁあぁああぁっ!」
「ああ、その声! ぞくぞくするわ…」
「……今のところはずっとそうしてね?」
「あぁぁぁっ! やっ! やだよぉっ! うぁっ!」
「………新しい人が来るまで」
保守子は快楽の渦に呑み込まれながら、必死に保守をする。
新しい創作者が現れるまで。
いつか自分が快楽の虜になってしまう事を、自覚しながら。