下宿の隣で、1歳上の美樹と親しくなったのはたしか、大学2年の頃。  
俺、久保丈司が晩飯を作って、食べようとしていた時だ  
いきなり玄関が開けられて、女性がふらふらと入ってきた  
「え?守口さん!??」  
隣人くらいは、と顔と名前は覚えていた。あとアレのお供の為にも  
「ははは、お母さ〜ん、ご飯ありがと〜」  
(この人、別の世界を見てる!!ってか酒臭っ!)  
その後頑張って止めようとしたが、肉じゃが半分とご飯一杯半、  
そしてベッドが彼女の餌食となった  
あの時に初めて、いつも邪魔だったソファーに感謝したよ。  
正直、ドキドキで眠れなかったけど  
 
そのまま土曜の朝を迎え、俺は一応ではあるが、  
彼女の分の朝飯まで作り出した  
玉子焼きを巻き終わった辺りでベッドから守口さんの悲鳴が聞こえた  
その後、彼女は俺が説明している間は倒れた犬耳を幻視するほど  
しょんぼりしていた  
(まずい。先輩相手に俺はなにしてんだ。ひとまず…)  
「あの、朝ご飯食べます?守口さんの分も作ったんで良ければ」  
「あ…家に戻って」ぐうぅぅう  
見事な腹の虫だ  
「やっぱり食べりゅ」  
あ、噛んだ  
「うぅごめんなさい」  
「謝らないでくださいよ、気にしてませんよ」  
 
その後3分ほどなだめていると、落ち着いてくれて  
モグモグとご飯を食べてくれている。  
「どうですか?お口に合います?」  
「はふはふっ、ばっちぐーですよ後輩君!」  
立ち直り早いな、おい  
「あの、久保です。久保丈司」  
「そうだった。そうだった。久保君。私は朝は牛乳なのだが、あるかい?」  
「割と居直ってますね…ありますけども…」  
そう言いながら僕はコップと牛乳パックを取り出す  
「で、何やってるんですか?他人の携帯を勝手に…」  
「へ?アドレス…要らなかった?お詫びとして彼女になってあげようかと」  
何この人強引・・・  
「ちょ、何を言ってるかわからないです」  
「どうせ居ないでしょ?それともこんな年増のお姉さんは嫌?」  
なんで涙目になってるんだ感情の起伏が激しすぎるだろ  
こっちが涙目になりたいんだよ!  
俺が童貞だからって足元を見やがって・・  
「い、嫌なら…断っていい…よ?」  
「いえ、お願いしますっ!」  
「おっしゃ!料理人ゲット!」  
「え?」  
 
こうして付き合い始めた一年後、  
俺は彼女の居る人生を前に書いたように楽しんでいる。  
 
終  
 

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