妹が、熱を出した。  
脇に挟まさせた体温計は39度2分で音を鳴らした。高熱だ。  
困ったことに父も母も出張で家に居ない。  
電話はしてみたが、いくら新幹線に乗っても今すぐ帰れるわけはない。  
病院もおそらくこの時間はもう閉まっているだろう。  
とりあえずベッドに寝かせて、身体の汗を拭き、着替えさせる。  
額にタオルで包んだ保冷剤を乗せて、出来る限りの看病をした。  
 
「おねぇ……ちゃん……」  
顔を真っ赤にして苦しそうに漏らした声を聞いて、胸が疼く。  
今にも消えてしまうのではないかという不安と共に、ある歪んだ感情が見えた。  
その考えを振り払うように妹の部屋から飛び出した。  
冷蔵庫に前に妹が熱を出した時に使い残った座薬があることを思い出した。  
一刻も早く妹を楽にして、一刻も早く垣間見えたものを否定したかった。  
 
「何するの……?」  
布団をめくり、うつ伏せにさせ、お尻を突き出すように膝を曲げさせた。  
「お尻にね、お薬を入れるの。前に熱出したときにも入れたでしょ?  
 大丈夫。すぐに苦しくなくなるから、ね」  
パジャマと下着を下ろすと白い柔らかな、初々しい肌に包まれた蕾が顕になる。  
心臓の鼓動がはっきり聞こえ、座薬を持つ手が震える。  
確信した。もう否定できない。  
私はあろうことか、病気で弱った妹に欲情しているのだ。最低だ。  
座薬を蕾に宛てがい、人差し指でゆっくりと押し込んでいく。  
皺を割広げていく慣れない感覚に、妹は呻く。  
 
ちゅぷん。  
ある点から一気に抵抗が無くなり、勢い余って人差し指ごと挿入してしまった。  
驚いたことに妹の腸内は、ほぐれ、とろけていた。  
恐らく代謝か何かが異常なのが原因だろうが、その時は考える余裕は無かった。  
指を鉤状に曲げて出口近くの襞を優しくかき回す。  
妹の身体が小さくぴくっと震えて、僅かに喘ぎ声が漏れた。  
気付けば私の理性は振り切っていた。  
 
 
「もう少し、お薬入れるね。その方が早く治るから」  
手に持っていたのは座薬ではなかった。  
スーパーボール程の大きさの球が四個連なった、アナルパールだ。  
舌を伸ばし、唾液を絡ませた後、蕾に押し当てる。  
ちゅぷん。「───ひぅっ!!」  
案の定、簡単に飲み込んだ。一つ目の球が腸内へ消えていく。  
喘ぎ声がたまらなく愛おしい。もっと聞きたい。  
二つ目。三つ目。四つ目。  
溶けた座薬を潤滑液に、腸内の球が奥へ奥へと進む。  
その度に期待通りの声が聞こえる。  
ふと僅かに視線を傾ければ、幼い秘裂は濡れそぼって蛍光灯の光を反射していた。  
 
「おねぇちゃん………苦しい……うんち……したい」  
蕾からはリング型の取っ手が、尻尾のように顔を覗かせていた。  
お尻の中を満たすボールを便意だと錯覚しているのだろう。  
「うん、わかった。今、…楽にしてあげる」  
リングに指を引っ掛ける。息が、上がる。  
深呼吸を繰り返して、不意を突くように思いっ切り引き抜いた。  
「〜〜〜〜〜っっ!!!」  
敏感な粘膜を乱暴に擦られ、妹はこの年齢にしてお尻で絶頂してしまったのだ。  
声にならない嬌声を上げて、びくびく痙攣して、ベッドに崩れた。  
ツン、とアンモニアの匂いが鼻につく。  
どうやら絶頂した時に緩んでしまったようだ。  
はっと我に帰り、大慌てでベッドの処理を始めた。  
 
 
翌日、熱は完全に引いたようだ。  
あれでたっぷり汗をかいたから……そんなわけはないか。  
妹はあの事については何も言ってこない。  
本当に座薬だと思ったのか、それとも記憶が曖昧なのか。或いは…。  
………ああ、もう一度、熱を出さないかな。  
 
 
 

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