紺色のブレザーに、白いブラウス。
ネクタイとスカートは、きれいなえんじ色。
そんな制服に身を纏った、真面目そうな女子校生が道を歩いている。
彼女の周りには誰もいない。
利発そうな顔立ちの16歳、理恵は、日が傾いた住宅街を一人で歩いている。
ふと、彼女は目の前に怪しい人を見た。
全身を黒いローブで包み込み、男性か女性かの区別もつかない。
好奇心旺盛な女の子なら、そんな怪しい人間に近付いたかもしれない。
だが、理恵は真面目な女の子だ。
確かに気になる存在ではあるが、怪しいものには近付かない方が良い。
だから、彼女はそそくさとローブの人間の前を通り過ぎようとした。
一歩、二歩。 …三歩目が、踏み出せない。
「あれ?体が動かない?」
理恵は声に出して、自らの異変を伝える。
だが、彼女の意識はそこまでだった。
右足を踏み出し、少しきょとんとした表情のまま、理恵は石になったかのように動かなくなった。
彼女は、ローブの人間に「狙われて」いた。
そしてそのまま、時間を奪われてしまったのだ。
ローブの人間は、理恵の目の前で手を振る。
理恵は瞬き一つしない。
ローブはそれに満足した…かどうかは定かではないが、彼女をそのまま台車に乗せた。
数日後。
とある資産家の前に、ローブの人間は現われた。
資産家は何かを待っているかのようにそわそわとしている。
「…遂に完成したのだな!!」
そして彼はローブに話掛ける。叫び掛けた、の方が正しいかもしれない。
ローブはゆっくりと頷き、自分の後ろにあった「大きな物」を隠していた布を取り払う。
それは、ベッドだった。
…単なるベッドではない。
20人の少女を使って作り上げられた、人間ベッドである。
「おお…!!見事なベッドだ!!」
制服姿でブリッジをした女子中学生の間に、「抱き枕」の制服女子小学生が数人挟まっている。
そして頭の部分には、女子高生がブリッジをしている。その部分は体格の事もあり、少し上に出っ張っている。
少女達は笑顔だったり、驚きの表情を浮かべていたりするが
全員に共通することは、学校の制服を着ており、美少女であり
…そして、ピクリとも動かない事である。
資産家は、これから自らの慰み物となる、固まった少女達をまじまじと見つめる。
俺は今日からこの少女達を揉んだり、入れたりしながら寝る事が出来るんだ!
だが、その下衆な欲望は、ベッドの高校生部分を見た瞬間、吹きとんだ。
「り…理恵!!」
資産家は、自らの娘の名前を叫んだ。
…彼の娘は、枕にされる為に、固められたのだ。
父親の性欲を満たす為に。
だが、父親はそれを受け入れなかった。
彼はローブの人間に、怒鳴りつける。
「今すぐ元に戻せ!!」
だがローブは首を横に振る。
「アナタのリクエストでしょ。「この辺りの美少女を固めて、ベッドを作れ」と言ったのは。
私は言われた通りにしただけ」
資産家は、突如、発狂した。
「そうだ!そうだああ!!理恵は美少女だからなああ!!!
だから俺の慰み物になっても仕方ないよなあ!!!」
そして彼は自らの娘に、性器を向けた。
いつの間にか、ローブの人間は消えていた。
資産家の莫大な資金と共に。
だが、資産家は裸になっても、何も気にしなかった。
彼は今日も犯している。ベッドとなった娘を。