―――――――――――――なんかあったら麻耶は真っ先に犯人扱いされると思う。
俺の幼馴染に漫画キャラのような痛い巫女がいる。そいつ、麻耶は小学校の卒業文集に
『私には霊が見えます。彼らを救いたいです』
と書きやがったので、一気に友達を失った。いじめられた。根暗になった。
――最初、学校の先生も俺達クラスメイトも麻耶の両親も含めて、麻耶はなんかの漫画のキャラに
なりきってるのだと思った。なりきることが好きなんだと思った。大人になったらやめると思った。
ところが28歳になっても巫女だった。
どういうことだろうか。真実はこうだろう。麻耶は本物の巫女だったのだ。
今時巫女かよ。変な女。事件だけは起こすなよ本当に。真っ先にマスコミの餌食になるぞ。
暖冬暖冬と言われつつも、元旦になって一気に雪景色になった。
俺は実家の自室でコタツみかん2ちゃんねるを楽しんでいた。ぬくぬく。し・あ・わ・せ〜。
なのに、第三回紅白FLASH作品を片っ端から落としていたちょうどそのとき、麻耶が俺の実家を襲来。
そしてやたらピンポン連打し、しぶしぶ玄関を開けると庭の窓を理力で開けて家宅侵入。え? なんで?
「うう。ひどい……。なんでさっさと入れてくれないんですか……」
――頭のてっぺんにどっさり積雪を乗せながら麻耶が俺の部屋に入ってくる。
「もう時間が無いのに……」
俺はレトロゲーム板のスーパーアレスタスレに武器選択ネタを書き込みながら麻耶の言葉をスルーする。
麻耶はずりずりずりとダボついた巫女装束を引き擦りながらふらふらと歩き、
俺のベットに腰を下ろす。ふう、と小さく溜息をもらすが、俺はそれも華麗にスルーする。
「あの、2ちゃんねるやりながらでいいので、私の話を聞いてください」
――うん。俺はこくんと頷いて板を移動する。ゾヌが一瞬苦しんでから、スレがずらりと並ぶ。
「私は長年、妖魔退治をしてきました。正直、勝率は5割でした。まあ、ここ最近は
負け無しでしたけど。ところが、今日は完全に負けてしまいました。そして、呪いを掛けられました」
――なんのライトノベルを朗読しておるんだ、という気持ちになる。いつものことだが。
「その呪いというのは、私が、その、どんどん若返るという呪いなのです」
――ふーん。大変じゃないですか。その筋の人にはたまらんかもわからんね。
「急いで呪いを解きました。でも、進行を遅らせる程度にしか解けなかったのです……う…ぇぐっ」
――そうですか。
「…ひっく………では、帰ります」
え? 何この不穏な空気だけ伝えて特に何もしないで帰るB級RPGに登場するNPCみたいな巫女。
涙を拭いて麻耶は立ち上がり、俺のノートパソコンの前に来る。ぺこり。会釈する。
頭の上の雪が俺のノートパソコンに降りかかる。冷却ファンの音が変調する。正直殺そうかと思った。
麻耶、帰る。俺はさっぱり意味がわからない。
ノートパソコンの電源を落としてファンヒーターの前に置いて乾かす。
ぶつ切りの断片的な小説を読んでいるような宙ぶらりんな現実感覚のまま、
麻耶が開けっ放しにした庭の窓を閉めに行くと、いやー、勘弁してくれ、
もう日常生活に戻してくれと泣きたくなるようなお客さまがそこにおられる。
――猫耳の少女。
俺も実は霊感がある。だけど、この子はかなりリアルな状態でそこにいる。
俺を見ると、にこりと笑う。その笑顔に禍々しさはなかった。むしろ、俺も自然に笑い返してしまうほど、
少女の笑顔、その存在は愛らしい。黒髪をツインテールに縛り、ほわほわな猫耳がにょきっと髪を押し分けて
生えている。真っ赤のダッフルコート。俺にはサンタの服のように見えてしまう。年齢は、12歳くらいか?
「うんしょ」
窓の敷居に足を掛けて台所に入ろうとする。
そのとき、ダッフルコートの下には何も着てないのが露になった太腿からわかってしまう。
俺は状況を説明するかの如く、ここしばらくは俺以外に家には誰もいないのだ、と自分に言い聞かせ息を飲む。
――いやいや。なんで息を飲んでんだ。12歳だろ。ていうかそもそも人間じゃないし。
しかし……
猫耳少女は台所の真ん中に立ち、きょろきょろと周りを見回した後、その場にしゃがみこむ。
俺をしっかりと柔らかな表情で見つめながら。子供とは思えない淫靡さを振りまきながら。
――その様子を俺はただ魅了されたかのように呆然と立ち尽くしながら眺めている。見入っている。
……と、いう自覚はある。だけど、少女から目が離せない。うん。俺は呪われつつある。
少女はそのダッフルコートをゆっくりと脱ぎ始める。
内腿をしっとりと合わせるおんなのこ座り。頬を赤らめ、顔を伏せて、ダッフルコートの金具をひとつひとつ、
じらすようにゆっくりとはずしていく。赤いダッフルコートの布が太腿の付け根を見えそうで見えない暗闇に
隠している。ぴんと立った猫耳が、たまにしなやかにその向きを変える。
かちり。
かちり。
またひとつ金具が解かれ、そのとき、布の重みで胸元が開かれてしまう。
華奢な肩とその鎖骨。そして、膨らみかけの生々しい丸み、乳房。外向きに小さく立った、桜色の乳首。
――俺は息を飲んだ。これは本当に飲んだ。
少女は妖しげな目で俺を見上げる。小さく笑う。そして、その細い腕を俺に伸ばす。
「私を好きにして下さい」
本能か。呪いか。勝手に歩き出した俺の足。ていうか、ただ単純に俺がエロいのか。
一瞬、麻耶の顔が浮かんだ。そうだそうだ、俺は今おかしいぞ。こいつは人間じゃないぞ。
――少女は俺の手を小さい手で握り締め、俺の唇を舌で何度も舌から上に舐める。
俺は男だから。という意味のわからない結論。少女を押し倒し、逃げもしないだろうに左手で
少女の華奢な左腕を抑えながら、俺は服を慌しく脱ぎ始める。少女はやさしくそれを下から見つめる。
赤い小さな舌をちろちろと見せ、少女の右手は俺の欲望を服の上からさわさわと撫でる。俺はぺっぺっと服を投げる。
――赤いダッフルコートを背景にした全裸の少女が俺の下に居る。
改めてその身体を見る。ありきたりな表現で言えば、未熟な果実。その華奢な鎖骨。胸に至るなだらかな曲線。
あまりに細いその腰。その、割れ目。細くもたくましい、少女の脚。顔。やさしい、すこし動揺した瞳。
俺の勃起は少女の割れ目の上にあった。割れ目はじくじくとやや湿っているように見える。
少し、腰を下ろす。俺の醜いその欲望が少女の割れ目に接触する。まあ、とりあえず、その割れ目はその程度でいい。
少女のその整った顔に近づくと、穏やかに小さく目をつぶった。俺はキスをした。舌同士が貪るように絡み合う。
つぱ。っつぱ。つ……。
ときどき顔を上げては少女の顔を見る。真っ赤の頬。恥ずかしそうに少女は目を逸らす。余った手で猫耳を撫でる。
「いぁ」
ぶるぶるっと震えるのでまた唇に舌を入れる。なにやってんだ俺、という思いと同時に、猫耳最高━━━━(゚∀゚)━━━━!!
とも思う。キスしながら腰を前後に揺する。完全に勃起した俺の欲望は少女のきめ細かな下腹部、また割れ目に
押し付けられて透明な液体をじくじくとなすりつける。少女の手は俺の身体、俺の勃起を撫でていく。
その手は妙に冷たく、エロい。
少女の舌は俺の舌の先を読むように蠢き、粘膜に絡めついた。俺は必死に、半分面白がってそれを追いかけた。
くちゃ。にち。エロい音が何度も鳴り、しばらくして、少女がうなずき、俺は身体を浮かせた。
「……では、お口でしますね」
猫耳少女は小さく口を開く。舌に少し力を入れた様子があぐらを掻いた俺からも見える。
ふさふさな猫耳が俺の眼下にやってくる。
……ねち。
ペニスが生暖かい感触に包まれる。12歳の口腔の中。その接触した粘膜がずりずりと動きだし、
猫耳と黒髪が揺れ始める。俺は少女の髪の毛を撫でながら、何物にも変えがたい快楽に息を荒くする。
じゅ、じゅ、ちぱ、ちぱ。
じゅっ、じゅっ、じゅっ、じゅうっ。
「はぁ。……ぁ……はっ……」
少女の息遣い。華奢な身体。猫耳。断片的な俺の思考。加速度的に高まる射精感。
じゅぱ。じゅぱっ、じゅぱっ、じゅぱ。
「ん……、そろそろ、いっぱい出してくださいね……んぅ」
皮をいったん伸ばし、また口に含む。再び始まる弾けるような快感に自然に腰が浮いてしまう。
――おかしいぞ。今更だが。気持ちよけりゃいいのか? いいのか? いいのか?
いいのか? いいのか? いいのか? いいのか?
ところが、
いいのか?
という自問は思考に繋がらず、
そのまま射精へのカウントダウンになっている。もうどうでもいいや。気持ち良過ぎ。
「……出るよ。いい?」
「ん……」
最後、少女がぐっと大きくストロークし、一気に射精が始まる。
じゅく、じゅく。じゅく。じゅく……
く。く、と鼻で息をする音が聞こえ、嬉しそうな顔をして少女が顔を上げる。口元に白濁液。
やさしく、残りの精子を舐め取る。小さく口に含む。俺は少し息が上がっている。
少女のその後始末をぼんやりと眺めている。麻耶の顔が浮かぶ。ペロ、と最後に一舐めし、
少女はすっと立ち上がる。
大人びている。
あまりに大人びている。
ひどく眠くて霞のかかった頭でそう思う。身長が高い。こんなに高かったか?
俺を見下すように立っている。洋梨のような豊満な乳房。安産型の腰つき。陰毛。
眩暈がして手を前に出す。うわ。腕が短い。感覚が変だ。ひじだと思ってたところに手がある感じ。
少女、いや、女はいつのまにか羽織った大きなダッフルコートをひらひらさせながら、庭に出る。
俺はそれをぼんやり見送る。
目に焼きつく。
――血のように赤い、ダッフルコート。
――――――――――――――
「桐井様。それは、私の責任だと思います」
麻耶は14歳程度の少女になっていて、8歳程度の少年になった俺にそう言う。
そうそう、こんな時期ってあったな。懐かしい。
「でも、責任は取りません。むしろ、ここから私の巫女業が始まるのです」
そうなんやー。前向きだな。
「あの猫耳妖怪を退治するのが私の使命だと思っています」
頑張ってください。
「桐井様も手伝ってください」
できる限りは。
「私は一日周期で5歳から16歳の間を変動します。見たところ、桐井様は
私と逆位相で変動しているようです。そしたら、お互いの年齢を支え合えますよね」
9歳なのに頭いいなあ。
「じゃあ、そういうことで。
……あ、あの、ところで、猫の口でされたときは、あそこはちゃんとよく洗っておいたほうがいいですよ」
何このエロ巫女。
はぁ?
俺は猫にされたんじゃなくて、ネコミミモードな女の子にされたんですが何か?
――――――――――――――何このダメ巫女。ふざけてるの?
小説よりも漫画よりも非現実的なことが現実に起きてしまう。そのとき、人はどうなるか。
別にどうもならない。普通にびっくりするだけ。んで正月の特別編成テレビ番組を見てお茶を飲む。
――俺の両親は俺を見て、普通にびっくりした。
でも、別に失神も貧血もやらかさない。精神病院も予約しない。しょうがない。これは現実なんだから。
すぐに俺に廊下にあるみかんを持ってこさせる。俺の小さな後姿を感傷的に見つめる。それでこの件は終了。
俺はおそるおそる濡れたノートパソコンを立ち上げて、すぐにオカルト板に飛ぶ。
スレ一覧に目を光らせる。『猫』で検索する。『サキュバス』で検索する。うーんいまいち。
2ちゃんねる全体を『猫耳』で検索する。半角ニ次元板がめちゃくちゃヒットする。
そこで見つかる素敵なイラストを片っ端からダウンする。小粋なコスプレ写真もどんどん落とす。
軽快な動作かつ高性能な画像ビュワーも落とす。俺は研究のためならなんでもする。
『猫耳 or 年齢 or 少女 or サキュバス or ダッフルコート』
でgoogle検索。画像リンクサイトばかりヒットする。どんどん除外する。
次にエロゲメーカーがどんどんヒットする。気に入った絵師のソフトの体験版を落とす。その後に除外する。
次にTINAMIにリンクを張っているようなサイトがどんどんヒットする。日記の文体を確かめてから除外する。
ヒット件数がようやく3桁になる。ここで俺は重要なキーワードが欠けていたことを気付く。
―― and "ツインテール"
一気にヒット件数が3件に激減する。
検索結果
1件目:えろCGサーチ
... 浴衣 ■褐色肌, ■妹 ■お姉さん ■ガーターベルト ■金髪 ■軍服 ■ゴスロリ
■ショタ ■戦隊モノ ■ツインテール ■ナース ■猫耳 ■人妻 ■ファンタジー
■ボンテージ ■魔法少女 ■眼鏡っ娘 ■ランドセル ■スパッツ. ...
2件目:ツインテールキャラ大辞典
... 管理人が萌える最も好ましいツインテールの組み合わせは、. 金髪ツインテール(
腰元)+ ... 犬塚 ありす, Milkyway2(witch), 茶髪 足元 獣耳, ... 椿,
くわいなしょっく!(MEGAMI), ピンク 腰下 化猫 ニーソックス(白), ...
3件目:名称未設定
... だと思う。要するに、これは呪いの一種であって、俺はどうすることもできない。
猫耳でツインテールな少女の姿。あなたが妄想だと思うなら、それはそれでもいいと思う。
年齢可変というのは大昔からあるプロットで、最近では京極夏彦なんかが好んで書い...
1件目から慎重にチェックする。ダウンロード支援ソフトにどんどんURLをドラッグする。
そしてあまりにもそれらしい3件目をクリックする。404エラー。キャッシュを見る。
――きたきた。まさしくあのネコミミモード。
画像のリンクが切れているが、文章を読めばネコミミモードのことを言っていることがわかる。
【要約】
(1)このHPの管理人は妖魔関係に詳しい。職業、サーバー管理。
(2)メールで相談を受けた。俺と同じネコミミモードに時間を吸われた人から。
(3)回答し、ネットで公開。それは呪いだからあきらめろ。性欲に負けたお前が悪い。
(4)最近、『萌え』とかなんかで彼女をモチーフにしてるのが多いけど、それも呪いの一種。
(5)彼女は人の時間を食って生きる。彼女を成仏させれば時間が戻る。
――ふーん。
俺はちょっとがっかりする。特に目新しい内容がない。
ダウンロードしたエロゲ体験版を解凍しながらもう一度読み直す。
俺は(3)の内容に違和感を覚える。はい? 麻耶も性欲に負けたのか?
ネコミミモードはどんどん若くなる。年齢がマイナスになると死ぬ。その前に補給する。
麻耶で補給した。12歳になった。俺でさらに補給した。22歳前後になった。
……ん?
麻耶って、もしかしてダメ巫女?
麻耶をケータイで呼び出す。
逆に母校の小学校に呼び出される。うわ、めんどくせ。
小学校に着く。校門を通過した瞬間に背筋が寒くなる。
思い出よりだいぶ小さい母校の風景。そして、だいぶ安っぽい俺の感傷。
――今、ちょうど俺は15歳くらいであって、高校一年生くらい。
それに対して、麻耶は7歳。しかし、幼女のくせして目つきの鋭さは大人顔負けだ。小さくても巫女装束。
そんな麻耶は懐かしい体育館の入り口に立っていて、その大きな木の戸にはお札が張られて封印されている。
「桐井様。この中に猫がいます」
――そうか。だいぶ展開が早いな。レズでロリペド傾向のくせになかなか仕事ができるんだな。
「成仏させるには、このお札を使います。猫の額にぴたっと貼るのです」
――そうか。だいぶ単純だな。でも2歳に欲情するのって人間としてどうなんだエロ巫女。
「猫は今とても凶暴ですから、2人掛かりで頑張りましょう」
――そうか。2人掛かりか。うん。すごい嫌な予感がするよ。
だって、2人とも、昨日普通に猫に負けたじゃん。
なんで昨日負けて今日勝てると思うわけ?
ギイィ、と体育館は開かれる。閉じ込められていた暗闇が物陰に向かってざわざわと逃げ始める。
記憶の中のミニチュアのような現実の体育館。一気に蘇る昔の思い出。でもそんなのは今はどうでもいい。
――正面奥の壇上。そこにパイプ椅子に脚を組んで座る、妖艶な雰囲気の人影。
暗がりの向こうでもわかる。猫耳。でも今日はネコミミモードっていう感じじゃない。大人の色香が漂っている。
「可愛い巫女さま。また私と遊びたくなっちゃったの?」
「ち、違います!」
やっぱり……
『また』って。
それに対して『違います』って、あんた。
横を見れば頬を真っ赤にした麻耶が泣きそうな顔で震えている。
――俺の中で情景が浮かび上がる。
可愛い猫耳幼女。うにゃー。萌える麻耶。萌えまくる麻耶。よ〜し、お姉ちゃん可愛がっちゃうよ〜。
猫耳幼女を床に寝せる。ダッフルコートを脱がす。ああ、なんて純真無垢な身体なのか〜。
「巫女さま……、わたし、怖いよ……」大丈夫。大丈夫。全部この巫女さまに任せなさい。
ぬるぬるしてきたね。ちぱ。ちぱっ。そう、ここ、舐めて。うん、開いて、その上を舐め舐めして。
――いやいや。これは戯言でしかないが。
「そっちの男の子も。今度は私の中でびゅくびゅく出したい?」
こくり。
頷いてみるテスト。直後に俺のわき腹に刺さる祓い棒。
なんだか世界がライトノベルっぽい軽さに満ちてきたなーと思った瞬間、猫の言葉が全てを重く転調させる。
「いいものかも知れないわね。思 い 出 の 母 校 で 死 ぬ の も」
――俺は頑張ろうと思った。
…
―――逼迫した状況だからか、俺は余計な豆知識を思い出してしまう。
――『エロパロ板では前フリを4レス以上引っ張るのはダメ職人。自己満足的設定を書く前にエロを書くこと』
なぜこんなことを思い出したかといえば、あまりに俺の世界の展開が早いからだ。
角川書店ラノベ的な会話がしばしばあった。猫と巫女の理力合戦もあった。ちょっとしたドラマもあった。
でもこんなことは小説漫画映画テレビでさんざん流れてる物語の劣化コピーに過ぎなかった。非常に残念な事だと思う。
6歳の巫女の体力が消耗してしまう。そして猫の呪いで動きを封じられる。俺は初めっから両手両足を固定されて戦力外。
――暗い体育館。すた、すた。猫が巫女に近づいていく。
その足音があまりに冷たく乾いていて、俺はこれが漫画じゃないことを改めて感じる。
間違いない。
麻耶は、殺される。
巫女の前に立つ猫。俺はその猫の後姿を見ている。ぶわぁさ。コートが床に落ちる。完熟した女の肉体。
「ひっ」
麻耶の短い悲鳴。女はしゃがむ。そのとき、ふ、と湿った息を漏らす。俺はそこに加虐の匂いを感じてしまう。
――布を掴む音。じくっ、と麻耶を束縛する触手が軋む。麻耶の息遣いが細かくなる。
「や、やめてくださ……」
――びっ!!
宙に布の切れ端が舞う。女の肩の向こうに麻耶の華奢な首筋が見える。
そして、巫女装束が無残に破かれていくのを見える。麻耶の苦痛に歪む顔。
「あ、……だめ……、やめ、…………猫さんやめて……いっ」
麻耶の細切れの悲鳴。
俺はちょっと股間がむずむずしてしまう。
でも、ここで勃起したら負けかなと思ってる。
麻耶の両腕は痛々しいまでに後ろ手へと束縛され、グロテスクな触手が凹凸の乏しい胸元を
――ずるり、ずるり、
と締め付けている。
なめくじの通過した跡のような湿り気を残しながら、麻耶の幼い身体を蹂躙している。
猫はその胸を突き出すように反った姿勢の幼女を妖しく冷たく眺めている。
俺は麻耶を無意識に視姦しつつも、しゃがんだ猫のその素晴らしい尻の大きさ、形に視線を吸い取られている。
――周囲の空気は完全に動かない。俺らのこの周りにだけ薄ぼやけた光が射している。
吐き気を催すような圧迫感を放ちながら、圧倒的な濃度の暗闇が麻耶と猫の一挙一動を
静かにざわめきながら見つめている。異様な光景だ。俺は完全に邪気に囚われている。
ざわ。ざわり。
――ず、ずず……
「……っ!!」
猫が麻耶の頬を指でなぞる。麻耶の身体が大きく跳ね上がろうとし、それを大人の腕ほどの太さの触手が力強く
押さえつける。既に麻耶の顔は恐怖で崩れている。目は大きく見開いており、その瞳には虚ろな光が鈍く反射している。
はぁ、はぁっ、と短くも激しい呼吸。猫は麻耶の唇にやさしくキスする。この状況とは裏腹過ぎる、やさしい口付け。
……ちゆ。
指は麻耶の白い首筋をなぞり、そのまま危うげな鎖骨をなぞり、そして幼い桜色の勃起に到達する。
周囲をゆっくりと旋回する。舌で巫女の口腔を犯しながら、胸のその敏感な先端を繊細に刺激する。
ちぱ、ちく……、そして、満を持して、という顔をして猫は顔を上げ、その桜色をしなやかに口に含む。
「……ぁああ!!」
麻耶が叫んだ。その歪んだ顔を俺は真正面から見てしまう。猫は麻耶の胸を愛撫し続けている。
激しく首を左右に振って、まるで耐え難い苦痛を受けているかのように麻耶は暴れる。
すぐに触手が押さえつける。そしてその小さな口の中に触手の先端が入り込む。
麻耶の目から光が消えた気がした。そのとき、猫の左手が麻耶の下腹部の嫌な予感のする位置で
律動しているのがちらりと見えた。えぐい。猫は執拗に麻耶の幼い乳首を舌で蹂躙し続けている。
麻耶の小さな身体が一定周期で揺れる。その動きに麻耶の抵抗は見られない。
麻耶は恨むような憐れむような何も見えてないような、そんな瞳で俺を見つめ続ける。
――俺は目をつぶった。
ここに来てから初めて俺は視界を遮断した。何も見たくなかった。
年齢を喰う妖魔。何千年と生き続ける『時の番人』
「……可愛い巫女さま……」
猫が呟く。粘液が擦れてしたたり落ちる音。今にも途切れてしまいそうな麻耶の呼吸。
俺は耳も塞いでしまいたい。でも、周りの暗闇がホワイトノイズすら逃さず吸い取って音の粒子を際立たせる。
あまりに鮮明な波形が俺の耳に入ってくる。猫の指が麻耶の中で蠢く音すら俺に届いてしまう。
「……可愛い巫女さま……、……気持ちいい?」
「……ぃ、いや……やめなさい……ぃ」
――違和感を覚える。
俺は顔を上げる。目を開く。
麻耶の太腿に締め付ける触手。蜜でべとつく陰毛に絡みつく触手。
猫ほどではないが十分に肉感的なその身体の柔らかさや肌滑りを楽しむように這い擦り回る触手。
――――28歳の麻耶。
猫は麻耶の脚を十分に開かせて、触手との交合部を俺に見せびらかす。
麻耶は絶望と狂気の入り混じって濁ってしまったそんな瞳で俺を見つめる。
猫は麻耶の背後から俺を挑発的に見つめる。
猫→麻耶_言葉攻め(俺に見せつけながら){
●初体験はいつか。→猫が初めてだった。ずっと孤独だった。だから猫耳幼女に襲われても許してしまった。
●初オナニーは。→16のとき。裏の土手に落ちていた魔法陣グルグルの同人誌を読んだら変な気分になった。
●恋人はいなかったの?→桐井だけは私の巫女っぷりを面白がってくれた。桐井が私の脳内恋人だった。告白はしてない。
●最近のオナニーのネタは?→(言わない)(猫が麻耶を16歳にする。俺を見ながらやらせる)(麻耶、壊れ始める)
}
猫→俺_パイズリ(麻耶の目の前30cmほどの位置で){
●猫:9歳 →もちろん挟めない。その平らな胸に擦り付ける。背徳感があってエロい。
●猫:14歳→少し膨らみ始める。その膨らみを押しつぶすようにペニスを前後に。エロい。
●猫:16歳→ちょっと挟める。それよりその張りのある若い乳房がエロくて揉みしだきまくり。ハァハァ。
●猫:22歳→何このエロ乳。余裕で挟める。そのあまりにも質感の良い柔らかな谷間に獲り憑かれる俺。
狂ったようにピストンする。ぱんぱん。内腿に乳房が当たる気持ちよさ。射精する。
}
●スキあり。麻耶が猫の額に札を貼る。巫女なめんな。猫は巫女の所有物になる。
●そのまま俺は麻耶と結ばれる。その最中に猫が麻耶を奇々怪界の小夜と同じような年齢にしてしまう。
●俺は『小夜ちゃん可愛いよ小夜ちゃん』状態。麻耶の中にいっぱい出してしまう。気持ち良過ぎ。ロリ巫女最高。
おしまい。