男の毛むくじゃらの太い腕が私の腰を掴み、獣のように圧し掛かり、激しく腰を振る。  
 犯されている私は奥の奥まで突き入れるたびに嬌声を上げる。  
 背中をどうしようもないほどの快感が走り抜けていく。  
「あぁん。そんなに突いたららめぇ!壊れちゃうぅうぅう」  
「そういいながら腰振ってるじゃねえか」  
 男はわざと動きを止め、奥の壁に男の太いものがつくほど深く突き入れ、私のお尻に腰骨を押し  
付けてくる。  
 もう少しでイけるのに。そんな意地悪されたらイけないじゃない。  
 男の思惑通りになってしまうのはわかっているけど自然と腰が揺れてしまう。   
「違うっ!違うのこれは!あんっ、そこは嫌っ」  
「ここがいいんだろここがよぉ!」  
 男の先端が私のイイところを擦り、角度を変えて突き上げてくる。  
 その度に内股が痙攣し、無意識に男のものを締めつけてしまう。  
 男の呼吸も次第に荒くなり、私の中で男のものがさらに膨張し、びくびくと震えだす。  
「おちんちん、びくびくしてるよぉ……まさか!?やだぁ抜いてー!」  
 男は更に腰を引き寄せる。  
「勿論中出しに決まってんだろ!いっぱい中に精液だして孕ませてやるよ!」  
「今日危険日なのにぃ!らめぇええええええ!!」  
 壊れてしまうのではないかというほど深くまで中を犯される。  
 男が腰を激しく打ちつける。  
 最後の一突きで頭の中が真っ白になり上半身が地面に崩れ落ちる。  
 全身で息をする私の奥深く、子宮に男の熱いものが注がれていく。  
「ぁん……気持ちいい。赤ちゃんできちゃうよぉ」  
 私の中、いっぱい種付けされちゃってる。  
 こんな醜い最低男に孕まされちゃったよ――。  
 
 そこで自分の膣を弄っていた指を止める。  
「あ、もうっ、自分の妄想最高……!」  
 ここ最近のオナニーネタは強姦中出し孕ませもの。  
 大男が折れそうなほど華奢な女の子を犯しているところを想像するほど濡れるものはない。  
 昼間っからベッドの上でM字開脚して、自分の性器を弄りに弄る。  
 ああ、私、まだ中学二年生なのに。処女なのに。こんなオナってていいの?自己嫌悪。  
 でも仕方ないの。こんな普通で、おっぱいも小さい私に、彼氏なんてできるわけないもん。  
 だったらもう自分で慰めるしかないもの。  
 女の子がオナニーしてるなんて世の中の男性に知られたらドン引きされそうだけど、でも男の人  
はみんなしてるんだよね?  
 だったら私だってオナっていいよね?こんなに性欲を持て余しているんだもの。  
 でも実際に男の子や男の人を誘ってエッチするなんて勇気はないわけで。なによりも妊娠とか病  
気とか怖い。  
 この歳で妊娠なんかしたら絶対育てられない。生む前にお父さんとお母さんに殺されちゃう。  
 だからやっぱり手っ取り早くオナニー。私にとって一番安全な性欲の解消法。  
 開けっ放しのカーテンから燦々と日光が注ぎ込む。  
 向かいの高橋さん家の健人お兄さんや茜ちゃんにオナニー姿見られちゃったらどうしよう。  
 でもそれはそれで興奮しちゃう!  
 中を掻き回す指の動きを再開する。  
 すでに中はぐちゃぐちゃのドロドロで右手の指を三本も飲み込んでいる。  
 三本の指をバラバラに動かしたり、襞を引掻いてみたり、上下前後に動かしていると、おまんこ  
やその周りの筋肉も柔らかくなっているみたいに私の指を温かく包み込んでくれる。  
 そろそろクリトリス弄り倒してイっちゃおうか?  
 クリトリスをぐりぐり弄ると、敏感になったそこはちょっとの刺激でも最大の快感を与えてくれ、目  
の前がちかちかして、足がびくびくと跳ねる。  
「あぁっ……イっちゃう……イっちゃうよー」  
 よし!もうイける!イくぅぅぅううう!   
 
 
「葵姉ちゃん、DS貸して!」  
 絶頂寸止め。  
 弟のその一言で私の熱は一気に引いていき、いや、それどころか北極圏に送り込まれたかのよ  
うに冷め切り、ベッド上で凍りついた。  
 七歳の弟の飛鳥がドアを全開にして、ドアノブを握ったまま、その純粋無垢な瞳を真っ直ぐこちら  
に向けているではありませんか。  
 ベッドの上で下半身丸出しでM字開脚な上、性器に指三本も突き入れている姉を見ているでは  
ありませんか。  
 顔の筋肉が引き攣る。背中を冷や汗が流れ落ちていく。  
 私はとりあえず膣から指を引き抜き、股を閉じて、ベッドの上で正座した。  
 その場の気まずさから視線はフローリングの床へと向けられた。  
 弟よ、そのままドアを閉めて、自分の居場所へ帰ってくれ。  
 そして今見たことは君の脳から綺麗さっぱり一切合切消し去ってくれ。お願いだから。頼むから。  
「お姉ちゃん。今何やってたの?」  
 はい。食いついてきましたよ。  
 どうしてこうゆう時だけ食いついてきちゃうのかな。  
 飛鳥は恐る恐るといった具合で部屋の中に入ってくると、ベッドの隅に座った。  
「これには……大人の深い事情があるんだよ」  
「お姉ちゃんだって子どもじゃん!」  
「体は早く大人になるの!」  
「何それー。言い訳くせー」  
 何だよ、このガキ。どうしてこうゆう時だけ。  
 新手のイジメか?それとも真性Sか?精神レイプか?   
「なあ。姉ちゃん。さっきのオシッコする穴?オシッコ出ないの?」  
 弾かれたように弟の顔を見る。意外にも飛鳥は心配そうに私を見上げていた。  
 そうか。まだ小一だとあの初潮だとか第二次成長だとかいう授業は受けてないのか。  
 お母さんも赤ちゃんが通る穴っていうのを教えてなかったのか。  
 これは起死回生のチャンス!私の都合のいいように、飛鳥に教え込んじゃおう。  
「あのね、飛鳥。女の子はね、男の子にはない、赤ちゃんが通る穴があるのよ?」  
「そうなの!?」  
「うん。とっても大事な穴なの。赤ちゃんが通るためにね、女の子はある年齢になると、穴を広げな  
いといけないのよ。すっごく、すっごく痛いんだけどね!」  
「うん……」  
「でも赤ちゃんを産むためには大切なことなのよ。大切だから女の人は秘密でやらなきゃいけない  
の。そうして赤ちゃんは生まれてくるの。私や飛鳥もそうよ。だからね、お父さんやお母さんや誰に  
も言っちゃいけないわよ?」  
 私の迫力に圧されたのか、飛鳥はごくりと唾を飲むと、大きく頷いた。  
「わかった。それでDSは?」  
「机の一番上の引き出し」  
 飛鳥は引き出しの中からDSを取り出し、引っつかむと、慌しく私の部屋から出て行った。  
 これで大丈夫だろうか。  
 口が軽いやつではないけどまだまだ子どもだからわからない。  
 家にいるときは目を光らせておかないと。  
 ベッドの隅に放ったパンツを引っつかむと足を通す。  
 シャワー浴びちゃおうかな。  
 まずは手を洗うために、私も部屋を出て、階段を下りた。  
 
 
 おわり  
 

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