「おおっ……」  
師匠が気持ちよさげな声をあげた。  
私は悲鳴を上げた。  
「……おお……アリア…………おお……アリア」  
自分の名前を呼ばれて、  
身の毛もよだつ思いを  
したのはこれが初めてだった。  
 
私の感触に、酔いしれるように師匠はだらしなく顔を弛緩させた。  
「……初めてなのにこんな根本まで、くわえ込むなんて、  
そうとうな好き者なんじゃな、おまえさんは」  
「無理矢理ーーー」  
犯したくせに、と続けたかっが、犯されたという言葉を言いたくなかった。  
汚された自分を受け入れきれない自分がそこにいた。  
自分のモノを根本まで入れ、私を征服し終えた師匠は、  
シワだらけの顔をプルプルと震わせながら、  
うっとりとした表情を浮かべた。  
弛緩しかったその顔は  
顔中の筋肉が弛みきっており  
えらく気持ちの悪い顔だった。  
 
師匠は根本まで入れた自分のモノをぐりぐりとこねまわすように、  
腰を動かしてみせた。  
「おまえさんの中は最高じゃ。  
小さい女は締まりがいいというが……。  
おまえさんはよう、締まるうえに  
あったかいわい……  
からみついてきおる。  
ああっ……アリア。  
とろけそうじゃーーー」  
耳を塞ぎたくなる、おぞましい感想を師匠は述べはじめた。  
自分の……自分の膣内の感想をモノのように批評された私は胸を焦がされるような  
悔しさを感じた。  
実体だったら、確実に涙を流したろうーーーそれは悲しみの涙ではなく  
悔し涙だーーー。  
 
同時に無理矢理犯して感想を言う師匠の神経が理解できなかった。  
それは人間の所業ではなかった。  
私が悔しさに打ちのめされていると、  
師匠がなにやら身体をもぞもぞとさせはじめた。  
「……さて、ズリ加減の方はどうかな」  
 
そう言うと師匠は私の胸から両手を離して、  
本体の膝裏に両手を差し入れた。私の膝がぐぐっと上がり、  
膝から下が力無く空中でぷらぷらしはじめた。  
その姿は腰だけを師匠の股に乗せて、  
両膝を開いた体育座りのような姿勢だった。  
その姿は、いやでもあるモノを連想させる  
ーーー母親が子供におしっこをさせるときのポーズだ。  
さっき師匠に口でイカされて、気持ち良さそうに放尿してしまった  
記憶が嫌でも蒸し返された。  
 
「さあ、アリアちゃん。しーしーだよ  
……さすがにもう、出んか」  
私の内心を知ってか知らずか、  
師匠は私の股を閉じたり開いたりを繰り返す。  
そんな屈辱を受けても、  
私の本体は、  
なんの抵抗も示さず人形のようにされるがままだった。  
私に見せつけるように、  
挿入されたままの腰をぐりぐりさせながら  
師匠はにたりと笑った。  
「さて、そんでは始めるかの」  
そう言って師匠は私の本体の股をがばっと開いて、  
本体の膝を持ち上げた。  
 
膝が持ち上がると同時に師匠の股上から、  
私の腰が浮き始めた。  
深々と突き刺されていた、師匠のモノが、  
その醜い姿を再び現し始めた。  
 
飲み込まれた汚物が吐き出れるように、  
体液と血でぬらぬらした  
師匠のモノが本体からゆっくりと排出され始めた。  
 
師匠のモノが抜けていくのに合わせて、モノに張り付いた私のピンク色の淫唇が、  
内側からめくり上げられるように露出した。  
それは、ひどく痛々しい光景であり、  
師匠のモノに食いつかれて無理矢理、  
引きずりだされているように見えた。  
。  
内膜をめくられながらも、私の秘部は、師匠のモノを先端だけ残して排出した。  
ーーーあと、ちょっとで抜けてくれる。  
私がそう思った瞬間、師匠は本体の膝を持ち上げている力を緩めた。  
ーーー支えを失った私の腰が落ちる。  
同時に師匠のモノは再び私の中に潜り込み始めた。  
さっきまでめくりあげられて露出させられた  
淫唇の内壁が内側にへこんでいくーーー  
認めたくないが、それは、自分の淫唇が、  
きつく師匠のモノをくわえ込んでいるいることを  
私に教えた。  
 
「うむ。ひっかかりがあっていい具合じゃ」  
師匠はさらに私のアソコの感触を楽しむように  
私の腰を上下に振った。  
 
最終防衛ラインを突破された私の秘部は、  
最奥部まで師匠に蹂躙されはじめた。  
突き刺されては引き抜かれ、突き刺されては引き抜かれるーーー  
まるで、私の中から何かをえぐり出すかのように、  
その行為が延々と続けられた  
ーーー黒い蛇が私の中の何かを加えて引きずりだそうとするようなーーー。  
 
蛇が出入りする度に、  
粘度の強い沼に足を踏み込み続けるような  
ぬぷぬぷという粘膜の摩擦音が鳴り続けた。  
私の神聖で誰も立ち入らせたことのない未開の沼が、  
今、師匠の汚らわしい土足で踏みにじられており、  
赤い血に染まっているのだ。  
もはや、聖域だった沼は徹底的に汚された。  
黒い蛇が波紋一つなかった、鏡面のような沼の中で、暴れ回っているのだ。  
 
もちろん汚されたのは、内側だけではなかった。  
身体が上下するたびに、揺れる乳房には生々しい赤い手形が残っており。  
もはや、一生消えない烙印を押された気がした。  
 
口の中も汚された私は、すべての聖域を荒れ地にされたのだ。  
 
呆然と見続けるしかない私を尻目に、  
黒い蛇は私の膣内に出入りしながら  
私の中を食い荒らし続けた。  
 
師匠のモノが出入りするたびに  
私の本体の足の指が内側にくしゃりと曲がっては、  
開くを繰り返した。  
 
全身からじっとりと汗を滲ませ、  
身体中のあちこちを滑り落ちた。  
 
顔は俯いており、長い髪の毛が顔全体に覆い被さっており、  
こちらから表情は見えない。  
しかし髪の毛が揺れる度に、  
その奥から悲鳴にも似た小さな喘ぎが発せられた。  
「……んあっ……うんっ……ひっ!」  
「そんなにわしのモノは、ええか、アリア?」  
人形状態の本体に囁くように師匠は言った。  
「んっ……あっ……ふぁっ!」  
本体は小さな喘ぎだけを繰り返した。  
「そうか、そうか。そんなにええか……  
もっと、良くしてやるからの」  
師匠は私の身体を上下に揺すりながら、  
一人芝居をしはじめた。  
 
しかし、今は師匠の芝居より、  
師匠の上で苦しめ本体の方が  
私の目をうばった。  
ーーー師匠のモノが入るたびに、へこむ私の淫唇。  
ーーー師匠のモノがでて、くるたびに、内側からめくられるように、  
姿を現す血に濡れた桃色の淫唇。  
その光景は、どこか遠い出来事に感じられた。  
 
「……あっ!」  
一際甲高い声喘ぎと共に、私の身体がぴたりと制止した。  
師匠が私の身体を動かすのをやめたのだ。  
師匠は、額から汗を流して肩で息をしていた。  
「ひいっ……ひいっ……  
さすがにしんどいのう」  
師匠は左手だけ、私の膝下から抜いて  
額の汗を拭った。  
私は師匠の股上で、片脚だけを開かれた状態になった。  
腰を落とされた私は、  
深々と突き刺されたままだった。  
師匠は、片手だけで私の膝を持ち上げ、私の身体を斜めに傾けながら、  
汗を拭った手で  
自分のモノに手をやった。  
瞬間、ヌポッというどろどろの沼で気泡が破裂するような音と共に、  
血と体液にまみれた師匠のモノが  
赤黒い糸を引きながら私から引き抜かれた。  
「……ふう、ふう。ちと休憩じゃ」  
そう言って師匠は、私の脚を離すと、  
私を股にのせたまま天を仰ぐように、  
首をぐったりとのけぞらせた。  
 
悪鬼から解放された私もまた、  
ぐったりしているように見えた。  
私は、傷つけられた自分の秘部に目をやった。  
 
……地獄から解放された私の秘部には、  
凌辱された生々しい爪痕が残っていた。乱暴にこじ開けられて  
暴力に侵食された被部は、最初に見せられたときよりも  
遥かに内壁の露出を大きくしており、血に濡れていた。  
師匠のモノが出し入れされる度に、  
何度も力づくでめくりあげられたヒダが  
伸びきってしまい、形が歪んでしまった気がした  
ーーー無理矢理犯されて、使い古されたーーー  
ように感じたーーー。  
そのためか、淫唇の回りの淫毛の生え際には、  
無数の小さなシワが寄っており、シワの中にも血が入り込んでいた。  
 
それはさっきまで行われていた、凶行が  
いかに私の身体を傷つけたかを物語っており、時に大きな喪失感を私に与えた。  
しばしの間私は自分の傷ついた身体を眺めていると、  
再び師匠は、私の膝の裏に手差し込んで私の身体を  
持ち上げた。  
「よいしょ……二回戦の始まりじゃ」  
赤黒く汚れた師匠のモノが鎌首をあげ、再び私の秘部にくらいついた。  
また、あの地獄を見せつけられるかと思い、  
私は思わず叫んだ。  
「もう触んないで!」  
私が叫ぶと、私の秘部に噛み付こうとしていた師匠のモノが、先端を  
私にあてがいながら、秘部を通り過ぎて  
少し後ろへと下がっていった。  
一瞬願いが通じたと思った……しかし、そうではなかった。  
 
 
後ろへ下がった師匠のモノは再び、無理矢理穴の中に侵入を試みる蛇のように  
身をよじらせはじめた。  
……強烈な悪寒が走った。「……何してんの?」  
私は恐る恐る尋ねた。  
「二回戦はこっちの穴じゃ」「いやああああ!」  
私は金切り声を上げた。  
 
「は……はいらんか?」  
「やめて、やめて、やめて、やめて」  
ーーー今私は肛門を犯されようとしているのだ。  
想像する限り、それほど汚らわしい行為を私は知らない。  
 
肛門など、綺麗なモノとは思ったことはないーーー  
しかし、今の私には唯一汚されていない場所だ。  
 
ーーーいや、そんなことはどうでもいい。  
とにかくそんな場所には  
何も入れて欲しくなかった。  
それは人間のする行為とは思えなかった。  
「ケダモノ!」  
私の悲鳴など無視して、なお師匠は挿入しようとした。  
「この体勢じゃ無理か……仕方ない」  
そう言うと師匠は、私の膝の裏から両手を抜いた。  
とたんに、私の上半身が、糸を切られた操り人形のように、  
力無く前のめりに倒れた。  
しばらくの間、私の顔面はピラミッドからフェードアウトして、  
尻を突き出した恰好の私の背中だけが映し出された。  
師匠の手がカメラに伸びてきて、  
画面が一瞬ブラックアウトした。  
カメラから師匠の手が離されると、  
カメラの位置が変わっており  
画面左側に私の頭頂部がアップで映った。  
私の本体は、画面左手前にから画面右奥に向かって  
斜めに倒れており、  
床に顔面を突っ伏しながら、  
腰を浮かせて尻を突き出す恰好となっていた。  
 
突き出した尻の後ろに  
師匠の下半身が映っており、腰を両手で押さえるように持ちながら私の尻に股間を擦り付けていた。  
私の身体が一瞬びくんと波打つと同時に、  
紙袋を破裂させたような肌がぶつかり合う音が  
パンパンと鳴りはじめた。「おおっ……こっちの方もきついのお」  
画面奥で師匠が腰を振りはじめた。  
腰を振りながら師匠の手が私の髪の毛をわしづかみにした。  
床に突っ伏していた私の顔は無理矢理カメラの方向に向けられた。  
ピラミッドには顎先を床に付けている  
私の顔がアップで映された。  
 

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