【赤道直下の赤真珠】  
 
時代が変われば、美の基準は変わる。決して一定ではない。そしてそのことは、時間ではなく、場所を変えた場合でも当てはまるのだ。  
赤道に近いオセアニアのある国の、辺境部にある一つの島に、クリトリスの大きさを女性の美しさの基準にする部族がいる。  
彼らの呼び名は内外あわせて様々であるが、そのうちの一つにクリトリスの大きな人々というものがある。  
それは、この文化が急ごしらえでなく、古い時代から生き残ってきたものだという証拠だ。  
周辺部族の人々も、古くからそのクリトリスの大きさに驚愕し、そう呼びつづけてきた。  
 
現在、この部族は自治権を持っており、入国したとしても、その島には簡単に入れない。  
島に入るには特別な許可がいる。そしてその許可は簡単には降りない。  
よそ者は特にそうだ。彼らは面白半分でやってくる外国人を快く思っていないらしい。  
そのことを知ったのが入国した後であったから、途方にくれた。  
しかし取材をすすめるうちに、都市に出てきたという、その部族出身の一家の情報を得る。  
この部族について調べるには、これが唯一の機会だろう。逃す手はない。  
幸い取材にも応じてくれたので、記事を作るため、彼女たちを訪問することにした。  
 
一家の住むアパートは、都市部の中でも、比較的所得が低い人々が住む地域にある。  
パラックやらが無秩序に建てられ、道の舗装も中途半端だった。掃除する人も居ないのか、ゴミやネズミの死体もころがっている。  
迷路のような道のりであったが、雇っておいた通訳兼ガイドは、このあたりの地理に詳しいらしい。  
彼のお陰で目的地へは比較的スムーズにたどり着くことが出来た。  
アパートの階段は錆び付いており、踏むたびに音がなる。床が抜けて落ちてしまうのではないかとさえ疑った。  
とはいえなんとか目的の場所にたどり着いたわけで、ドアの前に立ち、漸く苦労が報われたのだ。  
 
私が通訳とともにやってきた時、応対してくれたのは、二十代後半ほどの女性である。  
笑窪のある、可愛らしい人だ。髪の毛は肩より上でばっさりと切られている。さっぱりとしたショートカットだ。  
そして、これが一番驚いたのだが、彼女たちはいくらかのアクセサリーを付けるだけで、裸同然の格好なのである。  
部族では裸が普通のようで、今でも家にいるときは服なしで過ごしているそうだ。  
クリトリスを美の基準にするのだから、露出するのも、思えば当たり前のことなのかもしれない。  
彼女たちの肌は、その他の現地人同様の薄い褐色である。裸の彼女たちは、健康的で美しかった。  
 
家の中に招き入れてもらうと、女性の三人の娘が出迎えてくれる。その子たちももちろん裸である。  
彼女はシングルマザーで、三人の子供と一緒に暮らしているのだという。  
一番上の子は髪が長く、十二歳ほどに見えた。日本人とは発育に差があるだろうから、中学生ということもありうる。  
都市部で長く過ごしたためか、裸でいることに多少の恥ずかしさがあるようだ。私達が来ると布で体を隠してしまった。  
とはいえ、他の子は母親同様、裸であることについて、恥じらっていなかった。  
次女は九歳ぐらい、髪の毛を後ろで結っている。日本で言えばポニーテールだ。  
言葉は分からなかったが、ちょくちょく私に話しかけてくるなど、子供たちの中では一番人懐っこい性格である。  
三女は六歳といったところで、家の中を駆けまわる、元気な少女だった。  
姉妹といっても性格は様々らしいが、褐色の肌と、母親譲りの可愛らしい顔立ちは変わらない。  
私は寄ってきた次女の頭を撫でる。すると彼女はうれしそうに笑い出した。  
通訳経由で彼女たちの話を聞いているうちに、だんだんと空気も和やかになり、  
ようやく私は本題に入ることが出来た。  
 
その大きなクリトリスをよく見せて欲しい。  
そして出来ればクリトリスを大きくする様子を見せて欲しい。今回の取材の目的はそれであった。  
彼女たちは決して生まれつきクリトリスが大きいわけではない。生活の中で徐々に大きくしているのだ。  
そのために彼女たちは、毎日欠かさず、様々なマッサージや、時には投薬さえ行うのだという。  
それを確認しなければ、彼女たちを取材した事にはならなかった。  
空気の変化を見計らい、通訳経由で母親にお願いする。  
すると彼女は、写真を取らないという条件付きであったが、あっさりとそれを認めてくれた。  
すぐに子供たちを並ばせる。長女は恥ずかしがっていたようだが、母親が説得したようで、しぶしぶ私の前にやってきた。  
 
直面してあらためて実感するのだが、彼女たちのクリトリスは冗談のように大きい。  
特に大きいのは母親のクリトリスで、陰毛の中に隠れたそれは、丸く太く肥大している。  
10cmほどもあり、事情を知らなければ男性器だと勘違いしてしまいそうだ。  
子供たちも相当幼い頃から大きくしているようで、それぞれが成人女性よりもよほど立派だ。  
長女は4cmほどで、すでに皮では包みきれなくなってしまっている。次女は3cm、三女でさえ2cmもある。  
了解を得てそっと触ってみると、どれもじんわりと熱を帯びていた。  
つまんで擦ってみれば、更に熱くなり、クリトリスは充血して、ますます大きく硬くなった。  
これだけクリトリスをいじりまわされていると、幼い少女でさえ性的な快感を感じるようになるらしい。  
小学校に入るか入らないかの年齢である三女が、クリトリスの勃起に合わせて甘い息を漏らし、  
閉じた膣から液体を漏らしているのは、特に印象的であった。  
 
私が娘たちのクリトリスを観察しているうちに、母親は液体入りのビンを棚の中から持ってきていた。  
勃起しきったクリトリスに、それを塗るつもりらしい。  
豚の油と薬草、そして様々な木の樹液を混ぜあわせて作る、クリトリス肥大薬とも呼べるものだ。  
数百年、あるいは数千年もの間、大きいクリトリスを追い求めてきた部族の秘伝である。効かないはずがない。  
その黄色い液体をそれぞれの手に垂らし、各自思い思いにクリトリスに塗りこみはじめる。  
母親はかなり手馴れているようで、右手全体を使い、肥大したクリトリスをしごきながら、まんべんなく液体を染み渡らせる。  
息は荒い。クリトリスを刺激しているのだから当たり前だ。だがそれでも恥ずかしさはないらしい。  
私達の目の前で、甘い声で鳴きながら、何度も何度もクリトリスに液体を塗りつけている。  
潮を吹き、絶頂した。しかしそれでも彼女はクリトリスをこすることをやめなかった。  
これはオナニーではなく、クリトリスを大きくするための訓練だからだ。  
一時満足しても、けっして手を休めてはいけない。  
 
娘たちも部族の血を引くだけあって、そのあたりは承知しているらしい。  
幼い体に不釣り合いなほど、過激に力強くクリトリスを刺激している。  
あれだけ恥ずかしがっていた長女も、すでに自分だけの世界に入っているのか、腰をつきだしてクリトリスをつまみ上げる。  
ふとももに透明の液体がつたう。長い髪をふりみだして喘ぐ姿はとても淫靡であった。  
次女などは先端部をつまんで思い切り抓っているが、痛くないのだろうか。苦しそうな声をあげながら、それでもやめない。  
ポニーテールの先端が、息遣いと体の震えに連動し、わずかに震えていた。  
ただ、姉二人と違い、三女はまだ一人でのクリトリスの刺激に慣れていない。  
甘く息づきながら、姉たちを真似るようにクリトリスをいじっているが、比べれば強さと勢いが足りなかった。  
見かねた母が三女のほうへやって来る。いつもこういう風に母親に手伝ってもらうのだろうか。  
母親は薬がべったりとついた指で、むき出しになった三女のクリトリスを摘む。  
手加減なく思い切りつまみ上げると、三女はあーあーと大声で叫び、涎を垂らし始めた。  
幼すぎて刺激に耐えられないのだろう。一際大きく叫ぶと、放尿をはじめる。  
尿が床にびしゃびしゃとこぼれ、こちらにまで水しぶきがかかってきた。  
それだけのことになっても、母親はクリトリスを刺激し続ける。これだけのことをしないと、大きくならないからだろう。  
母親の手の中で、三女の息遣いはだんだんと荒くなり、舌をだらしとだして、まるで発情した犬のようになってしまった。  
 
そのような光景を見ていると、次女がこちらにやってきた。  
何かを喋っている。とろりとした顔は発情を示しており、なにか頼んでいるように見えたが、詳しいことは分からない。  
私と同じようにあっけに取られている通訳に頼み、その内容を教えてもらった。  
なんでも次女は、私にクリトリスを刺激してもらいたいのだという。  
他人に触ってもらうというのは、自分で触るのとは違う感覚があるものだ。  
クリトリスを大きくするという趣旨からは外れている気がしたが、私も興味があったので、快く受け入れることにした。  
勃起してカチカチになったクリトリスは、先ほど触ったよりもはるかに熱い。  
私は思い切りそれを引っ張り、時には指の肌で優しくこね回した。  
次女の表情はころころと変わり、強く刺激すれば目をつむり、優しく刺激すれば甘えた猫のようになった。  
喘ぎ声は大きく、何をされても気持ちが良いのだと分かる。  
私は気分は興奮し、指で刺激するだけでは物足りなくなった。  
大きなクリトリスの味が知りたい。ひくひくと痙攣するそれを口に咥え、舌で刺激し始めた。  
次女の腰が砕け、私の口からクリトリスを抜こうとする。舐めにくかったので、次女の尻を両手で掴み、おとなしくさせた。  
その尻は脂肪を含んでおり、とっても柔らかかった。  
自由を奪われた次女は、たまらず私の頭に抱きついた。次女の体全体がびくびくと痙攣していた。  
クリトリスの味はしょっぱい。恐らくは膣液の味なのだろう。黄色くぬめったあの液体の味も混ざっているはずだ。  
舐めれば舐めるほど、もっと長く舐めていたくなる不思議な味だった。  
もしかしたらあの液体には興奮作用があって、それを舐めるから、そのように感じるのかもしれない。  
私は次女の小さい体が何度絶頂しようとも、クリトリスをしゃぶりつづけた。  
 
そうしているうちに、青かった空もやがて橙色に染まり始める。  
片付けがはじまるのは、母親が全員満足にマッサージできたと考える時だ。  
それまで延々と、彼女たち四人はクリトリスをいたぶり続けていた。狂宴の終わりは二時間後である。  
私は次女がぐったりしているのに気づき、あわててクリトリスから口を離す。  
そのころになると、床は膣液やら尿やらでびしょびしょになり、部屋には性の匂いが充満していた。  
母親と娘三人は、雑巾で軽く掃除をし始める。  
私も手伝おうとしたが、すでに日も傾き始めている。飛行機の時間も迫りつつあった。  
名残惜しいが帰らなくてはならない。私は日本円で一万円程度にあたる取材の謝礼を、母親に手渡す。  
もともと提案した額より多かったが、ここまでのものを見せてもらって、わずかな謝礼で済ます気分にはなれない。  
 
私が玄関を出る時、一家は掃除を中断して見送りに来てくれた。  
長女は私達の視線に慣れたらしく、最初に出会った時のように体を隠さなかった。  
三女は飛び跳ねながら手をふっている。あれだけ絶頂して、よくそれだけの元気があるものだ。  
お腹の辺りがぐっと重くなる。私に抱きついてきたのは次女だった。  
何度も何度も、また来てね、と言っているようだ。私が頭を撫でると、ポニーテールを揺らしながら、母親譲りの笑窪を見せてくれた。  
 
私は帰国した後も、彼女たちについて、そして彼女の部族についても、記事を書かなかった。  
彼女たちを他の人に知られたくない。そんな独占欲が生まれたからかもしれない。  
第一、記事にするには、もはや内容が過激すぎる。  
また今度、時間を作って、彼女たちに会いに行こう。  
今度は一週間ぐらい時間を取って、もっともっと仲良くなりたいものだ。  
 
おわり  
 

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