「へっへっへ、それじゃこれで勝負してもらおーかぁ」
「こ、これって…!」
案内された場所はボルダリングジム。
フリークライミングの練習用の人工壁があり、壁には難易度に応じた色分けされたホールドが出ている。頂上に向かって自分の手足だけで上るスポーツを行う場所だ。
このクラブの売りの一つには、クライミングの足運びを後で確認出来るように壁面が強化ガラスで作られたステージがあり、録画しておくことで後からセルフチェックができるようになっていた。
「スポーツだったらなんでもいいといったよなぁ、無論ギャラリー様の期待に応えてその制服のままでやってもらうぜ?」
「くっ……!」
美希の通う女子校の制服はその地域では有名なかわいらしいものだった。
赤いタータンチェックの裾の短いフレアスカート
セーラーカラーのシャツに濃紺のブレザー
襟元には大きめの赤いリボンが結ばれる
近隣の女子・男子問わずあこがれの的だ。
グラビアタレント並みのスタイルをもつ美希がその制服を着ている姿は、まさにアイドルそのものだった。
(このカッコウで上ったら、スカートの中が……)
****中略
「これなら次、絶対パンツ見えるよね?ね?」
「あれーもう顔赤いけど、次どんなカッコするか想像してるのー?」
「ほらほら、早くホールドに右足ださないと上にいけないぜぇ!」
(そ、そんなこといっても膝を曲げたら、お、おしり見えちゃ…ぅ)
選択可能な足場は1つ、今右足を置いている位置からは60cmほど高い位置にある。
届かない距離ではないが逆に近すぎる為に、膝をたたみ大きくもちあげなければならない。
どうしてもお尻を突き出すという破廉恥なポーズになってしまい、後ろからはお尻を、ガラス越しには三角地帯を晒してしまうことは想像にかたくなかった。
****中略
「押したり肌に触ったりしてなければなにしてもいいんだったよな?」
「だめっ、あ、ああっ」
美希と同時にスタートし、ホールドを求めて覆い被さってきた男子生徒は、あろうことか美希のミニスカートのホックを外すだけでなく、ジッパーを降ろし始めたのだった。
****中略
「もうこれで危険はさりました。ではッ! ありがとう。そしてありがとう」
「ヒーロー……」
以上