ガバッ  
 
「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…」  
布団から飛び起きる。パジャマは汗びっしょりで、咽喉はカラカラだった。  
「畜生…また、あの『夢』か…」  
独り言を呟きながら寝床から這い出す。思わず”また”と言ってしまうが、内容は思い出せない。  
だがこの寝汗が、とんでもない内容だったことを窺わせる。  
 
特に前触れなんてない。お約束の、人を殺して山にこっそり埋めた、何てこともしちゃいない。  
だが、ここ2週間ほど前から、原因も内容も不明の悪夢に見舞われているのだった。  
しかも、その後はなかなか寝つくことができず、明るくなった頃にようやくウトウトするくらい、だ。  
おかげで会社では、仕事をしているんだかしていないんだか、よく分からなかった。  
 
ジャー…キュッ ゴク…ゴク…ゴク…  
 
「ふう…」  
コップに水を汲んで、手を腰にあてて斜め45度を見据え、ひといきに飲み干し、溜め息をつく。  
いつもなら、そのままインターネットなどに入り浸るのだが、今日はそんな気分になれなかった。  
何せ明日から出張だ。無理矢理にでも眠らなくては…。  
「それにしても、何が…どうなっているっていうんだ…? 出張から戻ったら病院いくかな…」  
ブツブツつぶやきながら、布団に潜り込もうとしたその時――  
「OH! いきなり入ってくるなんテ、随分と積極的デスネー!」  
「な、何者だ、オマエ!?」  
 
コンコン  
 
夜中にも関わらず、思い切り大きな声を出す。途端に天井から、抗議とおぼしき音が聞こえる。  
悪かったな、まったくよ…。でもよ、大声を出したくもなるよ。  
さっきまで誰もいなかった自分の寝床に、いつの間にか裸の金髪女がいて、  
挙句にあんなこと言い出された日には、声を出さない方がどうかしてるだろ。  
 
「………いきなりも何もない。何者なんだ、オマエは?」  
「そんなに私の体見たいデスカー? 若いっていいデスネー」  
布団を半分めくりながら、深呼吸をして努めて冷静に質問しようとする俺。  
女の頓珍漢な答えに頭を抱える。……落ち着け、落ち着け俺。これも悪夢の一種、だ。多分。  
「今は夢じゃないデス、いったいどうしたというんデスカー?」  
…夢じゃない? そうか、自分でも気がつかないうちに外国人専門の風俗の店に来てたのか。  
確かに俺は金髪女がイイ、と公言して憚らない…だが、だがしかし。  
そう思いながら、辺りを見渡す。ここは俺の部屋だ。目の前のテレビも、いつもネットに利用している、  
キーボードの片方のShiftキーがいかれているパソコンも、いつもどおりだ。  
……そうか、彼女もいなくて寂しさのあまり、デリヘルを頼んだか。…って、待てや。頼んでないぞ。  
「何を悩んでいる? 何か、困ったことでもあるデスカー? アタシでよければ相談のるデスヨー」  
上半身を俺にもたれかかせ、女が言う。悩みや困ったことの原因そのものに、相談をしてどうなるという。  
心の中でそう思いつつ、今の状況を考えるのを放棄したのか、少し冷静さを取り戻したのか、  
俺は改めて彼女の姿を眺めてみる。…金髪のポニーテール、青い瞳、白い肌、適度に大き目の胸。  
ある意味、俺の妄想が形になったような、理想の体型の女性、なのかもしれない。  
「ん? 私の美しさに気がついて、声も出ないデスカー?」  
いや、声が出ない理由はそこではない。だが、いつまでもこうしている訳にはいくまい。  
思い切って俺は再び彼女に尋ねた。  
 
「なあ、あんたは何者で、ここでいったい何をしているんだ?」  
「え〜っとですネ〜。アタシはナイトメアーの魔夜、ネ。  
この国では、いわゆるひとつの夢魔、と言われてるデスネー」  
…夢決定。大人しく寝よう。  
「あ、お兄サンお兄サン、人の話、最後まで聞くアルよろしネ」  
「言語が混ざってるぞ! いったいどこの国の人間だ!」  
思わず大声を出す俺。同時に再び、天井からドンドン音がする。  
うるさいな、こっちは非常事態だ。そっちこそさっさと眠ってしまえ。  
「だかラー。アタシ人間じゃないネ。夢魔、って言ってるデスネー」  
ムマ? 何だそりゃ? きょとんとしている俺に、魔夜と名乗った女は言葉を続ける。  
「夢魔ってのは、人間の夢に現れる悪魔アル。  
ちなみに、ナイトメアーは日本語では、悪夢という意味デスネー」  
ああ、夢のムと、悪魔の魔で夢魔、か。なるほどな、そういうことか。納得納得。  
「………………………………ちょ、ちょっと待てええええ!!」  
 
ドカン  
 
また天井から音。今度はかなり大きい。どっちが近所迷惑だ。  
「み、耳元で突然叫ばないことネ。耳が痛いデスネー」  
耳を押さえながら顔をしかめる魔夜。なるほど、よく見れば耳が普通の人間よりでかい。  
いや、だからそうでなくて、よ。  
「あのよ……。人間の夢に現れる、って言ってたよな。だとすると、ここ最近の俺の悪夢の原因って…」  
「はーい。アタシが原因デスネー。でもま、今日からは大丈夫デスネー」  
俺の質問に明るい声で答える魔夜。俺は再び頭を抱え…は? 今日から大丈夫?  
言ってる意味が分からなくて、じっと魔夜を見つめる。  
 
「そんなに見られると照れるアルよ。夢魔ってのはデスネー、  
人間に13日間連続で悪夢を見させると、その人間好みの姿の、かりそめの体を得るのデスネー」  
ふうん、そうなのか。…13日。そうか、確かに悪夢を見始めたのはここ2週間くらいだ。  
…って、納得するのはそこじゃねえよな。  
そう考えると、魔夜が俺の妄想を具現化したような姿だというのも納得がいく。  
「それで…かりそめの体を、そのー、えっと…まあ、いわゆるひとつの実体化させたいかなーと  
思ってたりなんかしちゃったりしてるのですが…」  
急にたどたどしい言葉遣いになる魔夜。どうしたというんだ?  
 
「あー……、そのー。ひとことで言えば、エ、エッチして欲しいってこと、だったりしますデスネー」  
しばらくの沈黙ののち、顔を背けながら、自らの人差し指と人差し指を  
つけたり離したりと、せわしなく動かしながら、ぼそりとつぶやく。  
……何だ、そういうことか……………はい? い、いま、何とおっしゃいました!?  
「それが…その……。ひ、ひどいアル。女性に二度もそんなコトを言わせようなんて……っ!??」  
顔を真っ赤に染めながら、くちびるをとがらせて消え入る声で抗議する魔夜。  
そんな彼女の顔が、何だか凄く可愛く見えた俺は、気がつくとくちびるを奪っていた。  
さらにそのまま体を抱き寄せ、両腕を彼女の背中に回す。その体は…少し、震えている。  
「……ぷ…はあっ、はあっ…。な…何するアルか!? 突然びっくりしたデスネー!」  
くちびるを離すと同時にぱっと俺から離れ、その大きな目をさらに大きく見開きながら、叫ぶ魔夜。  
な、何だこりゃ? この反応……まさか、まともに男を相手にしたことがないのか?  
「そ…それはそうアルね……。…もしそういうコトしていれば、とっくに実体化してますデスネー」  
再び人差し指を絡ませて、ぼそぼそとつぶやく魔夜。  
うーむ…そう言われてみればそうかもな。  
「で、でアルな…。できるだけ、相手をマンゾクさせればさせるほど、実体化に有利になるデスネー」  
相手を満足…ねえ。…って、この場合は俺か。  
 
「そ、そんなワケで……相手してもらってよろしデスカー?」  
上目遣いで俺を見上げながら、語りかける魔夜。据え膳食わぬは…ってやつでしょ、ここは。  
「ああ、分かったよ。ん…っ……」  
そう答えながら、俺は再び魔夜のくちびるを奪う。  
今度は、舌で魔夜のくちびるをこじ開け、舌を魔夜の口中に侵入させた。  
「んん…んん……」  
目をぱっちりと見開き、心底驚いた表情を見せる魔夜。そんな態度も新鮮で可愛く見える。  
俺は魔夜を抱く腕に力を込め、舌は彼女の歯茎を舐め上げた。  
「んっ…ん……。んふうっ……んっ…」  
口を塞がれているため、鼻息が多少荒くなる魔夜。…夢魔でも呼吸するんだな。  
頭のどこかでそんなことを冷静に思う。  
しばらくそうしていると、閉じあわされていた魔夜の歯が少し動き、隙間ができた。  
俺はその隙を見逃さずに、舌を隙間に潜り込ませる。同時に、柔らかく温かいものに触れる。  
”それ”は俺の舌の侵入を感じ取り、必死に俺の舌に絡みついてきた。  
一方、俺は頭が真っ白になりかけながら、絡みついてきた”それ”  
――当然ながら魔夜の舌のことだが――を必死になって舐めあげ続けた。  
 
「ぷはあっ……。何だか…何だか変な気分になってきたデスネー…」  
長い長い情熱的なくちづけが終わり、つぶやく魔夜。その目は虚ろで、焦点が定まっていない。  
「な…なあ。脱がしてくれ……」  
一方、くちづけだけで無性に興奮し始めていた俺は、魔夜に命令、というか懇願をした。  
「え? あ、は…はい………」  
俺の言葉を聞いて我に返ったように、一瞬ピクンと体を竦め戸惑った声で返事をする。  
そんな魔夜を見て、もしかしたら、魔夜にも聞こえているんじゃないだろうかと錯覚させるほど、  
心臓の鼓動が高まっていくのをはっきりと俺は感じていた。  
「そ…それじゃ……いきますデスネ…」  
俺を見つめたまま、手だけが俺のパジャマのズボンを握っている。  
ううむ…俺の心の琴線に触れるシチュエーションだ。…これまさか、計算ずくではないだろうな?  
 
スル…スル……  
 
魔夜の震える手つきで、ゆっくりゆっくりと俺のズボンが脱がされる。  
「……って、パンツはどうした。どうせなら一度に脱がせばいいだろ」  
「ア…そういえばそうデスネ。全ゼン気がつかなかったデスネー」  
俺は半分呆れた声で魔夜に言う。魔夜は、俺の言葉に顔を思い切りガバッとあげながら、  
ところどころ声を裏返させながら答える。努めて冷静を装っているのが見え見えだ。  
 
でも、ま、こういうのも新鮮でいいかもしれないな。そう思いながら、今の自分の格好を見返す。  
上半身はしっかりとパジャマを着て、下半身はテントを張っているパンツ一丁という、  
何だかかなりアンバランスで、しかもかなり恥ずかしい格好をしていた。  
…何だか急に毛恥ずかしくなってきた。って、さっきから思うが本当に、計算ずくじゃないんだろうな?  
「しょ…っと……。あれ? 何か……引っかかってマスネー」  
パンツに手を掛け、ずり下ろそうとしている魔夜がひとこと。う…それは……。  
「これ…ですね……。ちょっと、邪魔デスネー」  
「あ…あ痛だだだだ」  
こともあろうに、魔夜は俺のモノを収納したまま、無理やりパンツを脱がそうとする。  
上を向いているのを強引に下に向けさせられ、ジュニアは悲鳴をあげてしまう。  
いや、悲鳴をあげていたのは、俺もだったのだが。まさか…羞恥アンドSMプレイ…か!?  
「あっ…ご、ごめんなさいデスネ、痛かったでしたデスカ?」  
パンツの上からさわさわと、俺のモノを撫で上げる。………やっぱり、ちょっとイイかも…。  
 
「こ…今度は……大丈夫…デス…ネ…」  
パンツの上からモノを押さえつけ、その隙にパンツの裾をずり下ろす。  
ほんの少しだけムケている、モノの先端が姿を現した。  
ううむ……こんな、こんなことならば、きちんと手術をしておけばよかった…。  
 
スルッ  
 
「よい…しょっと…」  
モノの先端の引っ掛かりをかわすと、いっきに俺のパンツを脱がす魔夜。  
同時にモノがピンと立ち上がり、天井を向いた。……まったく、我がムスコながら元気なヤツよ…。  
おしむらくは何故に皮が常人よりも多いのか…いや、これは多分に成長過程なのだ。  
まだまだムスコは伸びていく。それに備えて皮を多めに残しているのだ。  
……………何だか寂しくなってきた。  
 
「えっと……。で、これからどうすれば、いいアルか…?」  
「い、いいっ!?」  
「ど…どうしたアルか? 私、何かおかしいこと、言ってしまったデスカー?」  
魔夜の声で現実に引き戻され、思わず動揺の声をあげてしまう。  
俺の声を聞いて、逆に動揺しだす魔夜。ま、まずい…何とか誤魔化さねば……って、おい。  
「ちょ、ちょっと待て。どうすればいい、って本気で分からないのか?」  
「そ、それってさっきも言ったアルね。恥ずかしいこと何度も言わせないでくれるカ?  
だいたい私、男の人を見るのって、お兄さんが初めてデスネー。  
………そういえば、あなたの名前は何て言うのデスカー?」  
「あ、ああ。俺の名前は章一、だ。よろしくな」  
「章一さんデスネ。あらためて、私は魔夜アル。こちらこそよろしくお願いするデスネー」  
魔夜につられて思わず自己紹介をする。すると、魔夜がぺこりと礼をする。  
…にしても、なんでこんなときに名乗らなければならないんだ。  
「だって初めての相手なら、名前を聞いておくべきデスネ。記念なのですから」  
そんなもんかねえ。俺の初めての相手って…まったく名前なんて覚えてねえ、っていうか、  
風俗嬢なら本名なんて、知るはずないだろ。  
しかし…そうか、初めて…か。それが俺の愚息でもいいのだろうか…って、そうでなくてよ。  
「な、なあ。夢魔の仲間で、そういう話とかはしないのかよ?」  
「え…えっと……。友達は結構そういう話が好きそうなのは、いたアルよ。  
でも私、恥ずかしかったので、聞けなかったデスネ……」  
………顔を真っ赤に染めてうつむく魔夜。  
…何だか彼女…見た目だけでなく、性格も激しく俺のツボ、かも……。 
 
「そうしたらな…これをその手でしごいてくれないか?」  
「あ、は…はい。こ…こうデスか?」  
「く…っ、あ、あア…」  
俺の言葉に頷き、おずおずとモノに手を伸ばす魔夜。  
同時に、モノから伝わる優しい刺激に、俺は一瞬うっとりとしていた。が、  
「……っ! しょ、章一サン! い、今、今コレ、ビクンって動いたデスネ!」  
「あ…当たり前だろ、一応生きてるんだから……そのまま続けてくれよ」  
モノからぱっと手を離し、心底驚いた表情で俺を見据えている。  
俺は毛恥ずかしさと、快感を中断された苛立ちとが、ない交ぜになりながらも続きを促した。  
「は、はい。わ、分かりましたデスネ。…っしょっと…」  
その言葉に魔夜は素直に従い、再びモノを握り締めて軽く上下に動かし始めた。………  
「痛い゛っ!」  
「ど、どうしましたデスか? 何かあったデスか?」  
思わず叫んでしまった。何故なら、魔夜のモノを握るその力強さに、ムスコが悲鳴をあげたから、だ。  
当事者の魔夜は、何が起こったかわからずに、きょとんとした顔で見つめている。  
「あ、あのな……。力入れすぎなんだって…。もう少し…優しく…このくらいで…やってくれ……」  
魔夜の手を取り、握りなおさせる。そう、いつも自分でシテいる具合の力加減に…。  
「そ…それじゃ…これで、いい、デスか?」  
「ああ…そんな感じ……それで頼む…」  
「わ、分かりましたデス。…っしょ、しょっと……」  
上目遣いに俺を見据える魔夜に対して、恍惚とした表情で答える俺。ああ…気持ちイイ……。  
 
「…章一さん、大丈夫デスか? 何だか…何だか先っぽから、お水が出てきたデスヨ?」  
しばらくモノをしごき続けていた魔夜が、再び疑問の声を出しながら、  
空いている片方の手で、ツンツンとモノの先端部分を突っつく。  
「あう…っ…。だ、大丈夫……気持ちがイイって意味だから……もっと、もっと続けて…」  
「はいっ。分かりましたデスネ」  
モノから伝わる刺激に声を震わせながらも、俺はどうにか答えながら続きを促した。  
魔夜は元気な声で答えながら、さらにモノをしごき続ける。  
「それで…さ。もう片方の手…空いてるでしょ? そっちの手でさ…この辺とか、撫でて…くれない?」  
片方の手が空いているのに気づいた俺は、その手を掴んでモノの下にある袋まで誘導した。  
「えっと…この袋を撫でるデスか? …何デスか? コレ? 中に何か入ってるデスよ?」  
「ああ…うっ。えっと…気にしなくて…いいよ…。それより…もっと、もっと…それ続けて……」  
袋を軽く握り、中に玉が入っているのに気づいた魔夜は、それを指で摘みながら質問してくる。  
そのあまりの気持ちよさに、俺は声と共に下半身を震わせながら、どうにか言った。  
「こう…か? これで…いいデスか?」  
「ああっ! そ…それで……それで、イイ、よ…!…」  
魔夜は、片方の手でモノをしごいたまま、  
もう片方の手のひらで、両方の袋を撫で回しながら俺に尋ねてくる。  
俺は声も絶え絶えに、そう答えるのがやっとだった。  
 
「くう…ぅ…。は…あっ…イ、イイ…よ、魔夜……」  
思わずつぶやく俺。すでにモノは先走り液にまみれ、つたい落ちて魔夜の手まで汚している。  
だが、それが潤滑油の代わりとなって、魔夜の手の動きをスムーズにさせていた。  
魔夜が手を動かすたびに、にちゃにちゃと湿り気と粘り気を帯びた音が室内に響く。  
「ん? 章一さん…何だかこれ、さっきよりもピクピクが大きくなってきたデスネ」  
「ええ? あ、ああ……魔夜が…すごい…気持ちが…よくて……あふぅ…ふうぅ…」  
しごいているモノを見据え、魔夜がポツリとつぶやく。  
頭にジンジンと響くような快感を覚えながら、絞り出すような声で魔夜に言った。  
「そうデスカ。それは嬉しいデスネ。もっとドンドン、気持ちよくなってくださいネ」  
「あご…が…ぐ……ぎも…ちイイ……」  
俺の言葉に気をよくしたのか、慣れてきたのか、魔夜のモノをしごくピッチが段々早くなりだした。  
「すごいデス…どんどんお水があふれてきますデスネ」  
「くっ…ぎ…がが…あっ…」  
顔を真っ赤に染めながらも、興味津々と言う表情でモノに顔を近づける魔夜。  
彼女が息をする度に、甘い吐息がモノを刺激してくる。  
俺は上半身を身悶えさせながら、情けない声を上げ続ける。  
最初にしごき始めてもらった時こそ、経験が無いという彼女に対して、  
精神的な余裕みたいなものを持っていたが、今ではそんな余裕もどこかに吹き飛んでいた。  
ダメだ…もう……もう…イッテしま…  
「章一サン、顔しかめてマスが、大丈夫デスか? 何か苦しそうデスヨ?」  
「だ…大丈夫…はあ…気持ち…はあ…気持ちイイから……だから…はあ…はあ……」  
モノをしごく手をピタリと止め、俺を見上げる。  
息を荒くさせながら、蚊の泣くような声で答えるのが精一杯の俺。  
もう…もう……限界…だ…。  
 
「でも…息も荒いし、凄く苦しそうデスネ。………もしかして、私のやり方、下手デスか?」  
「い……いや…そんなこと…な…い……。もっと…もっと続け…テ…」  
モノを握り締めたまま、心配そうな顔で見つめてくる。  
俺はそんな魔夜の気遣いをよそに、動きを止めた彼女の手からさらに快楽を得ようと、  
無意識のうちに腰を動かしながら、震える声で魔夜に懇願していた。  
「本当に…本当に無理しないでくださいネ? 下手なら下手って言ってくださいヨ?」  
「…ふうっ……。そんな…そんなこと…ない…最高だよ…魔夜……」  
軽く目を潤ませながら、つぶやく魔夜に向かって、俺はうつろな目でそう答えるのがやっとだった。  
「……ありが…とうです…。章一サン、ホント…優しいデス。……私、頑張りますデスね」  
「あ…ううっ……くっ…」  
片方の手で軽く目尻を拭いながら、再びモノをしごき始める。  
そんな健気な魔夜の姿に愛おしさを感じながらも、俺は欲望には抗えずに天を仰いで喘いでいた。  
 
「はあ…はあ……。な、なあ…魔夜……。それ…咥えて…くれないか?」  
「ええっ!? コ…コレをデスか!?」  
「ああうっ! ……う…うん…お……お願い……」  
天を仰いだまま、声を振り絞って魔夜に頼み込んでみる。  
その言葉に、魔夜はかなり動揺したようで、モノを握り締める手に力がこもる。  
俺は、思いがけない刺激に全身をビクンと痙攣させながら、再度頼み込んでみた。  
「は…はい……。んっ…くふ…っ……」  
「うっ! ……あ…ああっ…もっと…もっと舌を……絡ませ…て…」  
口を大きく開けたかと思うと、ぱくんとモノを咥え込む魔夜。  
同時に、今までの手とはまた一味違った感触の、生温かいものがモノの先端を刺激する。  
そんな優しい刺激に、ゾクゾクと背筋に寒気を感じた俺は、さらに要望をエスカレートさせてゆく。  
「はひ……んんっ…くふっ………」  
「う…ううっ! イイ! イイよ魔夜! 気持ちイイよ!」  
魔夜は素直に舌を動かし始める。  
裏筋部分をなぞられたとき、ぎゅっと袋が収縮したような感覚を覚えた俺は、  
叫び声をあげながら、夢中で魔夜の頭を押さえ、強引に動かし始めた。  
 
「むぶ…ぐ…ぐぐ…っ…」  
突然のことに戸惑ったような声をあげ、モノから手を離して苦しそうに喘ぐ魔夜。  
だが俺は委細構わず、やはり無意識のうちに、ずんずんと腰を突き出していた。  
時々モノに当たる歯が、また違った快感をモノに与えてくれる。  
「ぐ…う……ぶ…ぐうう…っ……」  
一方、魔夜はその目にうっすらと涙を浮かべながら、  
両手で俺の腰を押さえてなんとか引き剥がそうとしているが、  
完全に欲望の虜と化している俺は、途中で止めることが出来なかった。  
それどころか、そんな魔夜の涙を見て、さらに興奮の度合いを高めている俺がいた。  
だが、それも長い時間は持たなかった。  
 
「くう…魔……魔夜…イ…イク…ぞ……」  
「ぐぶ…? ぐ…ぐぐ…うぐう…ぐっ!? ぐう、ぐうう……」  
全身を寒気に似たような感触が襲いかかり、絶頂を感じ取った俺は、  
快感に顔を歪めながら魔夜に言った。  
苦しそうに喘いでいた魔夜が、疑問の色を浮かべながら視線を俺に向けた直後、  
俺は全身をブルブル震わせながら、魔夜の口中に射精していた。  
「ぐう…ぐ…ぐぐ…っ……。ぐ…ぐ……」  
魔夜はくぐもった声をあげながら、俺の暴発を己の口の中で受け止める。  
だが、さすがにすべてを受け止め切れなかったのか、  
口の隙間からは、白い液体がどろりとひとすじ漏れ出していた――  
 
 
「ぐ…ごぼ……ごほっ………」  
両手で口の前を押さえて咳き込む魔夜。……う…少し…やり過ぎた…かな…。  
「げぼ…ぐううっ……」  
咳き込んだまま、口元から手を離した。その手には…真っ白などろりとした液体。  
ううむ。自分が出したのを手に出してもらう……。これも俺のお気に入りのシチュだが……。  
「ぐは…が……げぼ…ぐっ…うううっ……」  
………。こんなに咳き込まれてたら、逆に萎えてしまうわ、な。  
「けほけほ……。す…すみま…せん…。マ…マンゾク……できましたデスか?」  
涙目で俺を見上げながら、自信無さげな声で魔夜が問い掛けてくる。  
……はっきり言って、この健気な表情にダメだしできるヤツは、正真正銘の悪魔だろう。  
「え…。あ…ま、まあまあ、かな…」  
「まあまあ…デスか? やっぱり私……どこか悪かったデスか? どこが…どこが悪かったデスか?」  
俺の答えを聞き、途端に目から涙を溢れさせる魔夜。  
……やっぱり彼女、イイ、よ……。そう思うと、萎えた気分はどこかにすっ飛んでいた。  
「と…とりあえず……それ…拭き取れ…よ」  
「あ……。す、すみませんデス」  
枕元からティッシュボックスを取り出し、魔夜の前にポンと置く。  
魔夜は恐縮しきった顔で、ティッシュペーパーを取り出し、手に溜めた白い液体を拭い取る。  
ヒックヒックと咽喉を鳴らしながら、泣き叫びたいのを必死に堪えているようだ。  
いかん……もう俺自身、我慢できないかも。  
「き…きゃっ!?」  
気がつくと、俺は魔夜の両足を抱え上げ、仰向けにコロンと転がしていた。  
そのまま、まるで吸い寄せられるように、俺は魔夜の秘所に舌を這わせ始めた。  
「あ……あんっ! く…くすぐったいデス…ッ」  
ビクンと体を震わせたかと思うと、軽く悲鳴をあげる魔夜。  
こんなリアクションも……結構…ツボかも…。そう思いながら、俺は夢中で秘所で舌を這わせ続けた。  
 
「きゃ! あ! ああんっ!」  
最初の頃こそ、くすぐったがっていたが段々、魔夜の声が変質してきたのが分かる。  
頃合よしと判断した俺は、ピタリと閉じあわされた魔夜の秘所を両手でゆっくりとこじ開けた。  
「あ! 何だか…何だか変な気分デスね!」  
魔夜が下半身をビクリと震わせ、裏返った声を出す。俺は委細構わず、舌を秘所の中へと潜り込ませた。  
「はああっ! 何かが! 何かが入ってきマス!」  
上半身を起こし、自らの秘所に手を添える魔夜。  
その反応を見て、俺はゆっくりと秘所の先端の覆われている皮を剥いた。  
「くううっ!」  
途端に悲鳴をあげながら、再び仰向けに倒れこむ魔夜。  
俺は容赦なく、皮に覆われていた真っ赤な豆にそっと摘まんだ。  
「んんっ! きゃうんっ!」  
まるで犬コロのような悲鳴をあげながら、上半身をバタバタさせている。  
思い切って、摘まむだけでなく、舌で舐めてみる。  
「くふうっ! ふんっ!」  
両手で口元を押さえながら、悲鳴を押し殺している。  
……ますます俺のツボ、だな。――そんなことを考えながら、豆をしゃぶり続けた。  
魔夜は俺の舌の動きに合わせ、まるで踊るように身体をバタバタさせ、悶えている。  
そんな踊りを見続けたくて、俺は必死になって魔夜の熱い、真っ赤な豆をしゃぶり続けていた。  
 
「くふんっ! ううんっ!! ……うんっ?」  
そっと豆から舌を離す。たちまち魔夜の喘ぎ声が消え、怪訝そうな顔で俺を見つめている。  
「なあ魔夜。オマエさん、ここを自分でいじってみたコト、あるか?」  
「あんっ! な…無い……デス。こ…怖かった、から……」  
俺は、魔夜を見つめたまま、彼女の秘所を指で軽く撫で上げながら、質問してみる。  
魔夜は同時に、ピクンと身体を震わせたかと思うと、首を振りながら絞り出すような声で答えた。  
………………本当に夢魔か。顔を真っ赤に染め上げ、ブルブル震える魔夜を見て思った。  
「そうか……。まあいいや。それじゃあ、続き、だ」  
「え…? んあっ! あっ! ああんっ!!」  
ちらりと指を見ると、魔夜の秘所から溢れる蜜に濡れている。  
俺は再び、魔夜の秘所に舌を這わせた。途端に魔夜は喘ぎ声を発しだす。  
…………ここまで感度良好なのも…俺が上手くなった? 訳は無いな。やはり…夢魔、だからだろう。  
秘所から溢れる蜜を飲み下しながら、頭の中のどこかで冷静にそんなことを考え――  
それを忘れるように、夢中になって魔夜の秘所に舌を潜り込ませ始めた。  
 
「くう…んっ…! んふうっ!  
秘所で舌を動かし続けているうち、魔夜の動きに変化が現れてきた。  
さっきまでは、激しく全身で悶えていたのだが、今は身体の動きは無く、ただ喘いでいるのみ。  
しかもその目は虚ろで、どこか遠くを見ているような……。やっぱり…俺って下手だった?  
そんな疑念が浮かんできたその時、  
「…章一サン……何だか……何だか…ヘンな…ヘンな気分デス…ッ」  
魔夜の腰がガクガク震えだしたかと思うと、振り絞るような声でつぶやく。  
何が…あった? 気になった俺は、秘所から舌を抜いた。その時、  
 
プシューッ  
 
「うわっ」  
魔夜の秘所から液体が吹きだし、俺の顔に降りかかる。  
俺は産まれて始めて見る潮吹きに、感動と驚きがない交ぜになって、しばし呆然としていた――  
 
 

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