・妹(ブラコン)→兄(ノンケ)←友人(ゲイ)  
 
 
「あぁ〜暑い暑い暑いっ!」  
「…うっさい」  
「なんでこの部屋にはクーラーがないんだよ!って言うかなんでアキトの部屋におまえしかいないんだよ!」  
「仕方ないじゃない。お兄ちゃん、今夏期講習行ってるんだから」  
「なっ…!?夏期講習?そんな話、俺は聞いてない」  
「面倒くさいから教えなかったんじゃな〜い?」  
「んな訳ねぇだろ、俺とアキトは唯一無二の親友だぜ?」  
「と、思ってるのはケイスケだけなのでした。あーかわいそっ」  
「…っだー!!だーかーらぁ、んな訳ねぇって言ってんだろーがっ!可愛くない女」  
「ねぇ、さっきから気になってるんだけどそのビニール袋、何?」  
「…って、無視かよ。まぁいいや。これか?これはなぁ、アキトが好きなアイスだ」  
「ふーん…このままじゃ溶けちゃうね、私が食べてあげようか」  
「はぁ?!」  
「うちの冷凍庫、お母さんが目一杯詰め込むから入れておく場所ないよ?溶けたらもったいないじゃん」  
「…っく、それならしゃーねぇな。ほらよ」  
「ありがと」  
 
「よし、アキトが帰って来るまでの暇潰しにどっちがよりエロく食えるか勝負しようぜ」  
「は?何いきなり…ケイスケ暑くて頭沸いたの?」  
「照れんな、照れんな」  
「…」(絶句)  
「これはアイスでありアイスにあらず。よく見てみろ!オレンジ色に輝く棒を!想像するんだ、これをアキトのものだと思ってしゃぶれ」  
「…ば、ばかじゃないの?できないよそんなこと…」  
「おまえ、兄貴のこと好きなんだろ?本当はしてみたいって思ってんだろ?だったらいいじゃねーか、どうせここには俺とおまえしかいないんだから」  
「う、うっさい…ゲイのくせに…」  
「ははっ。出た、ツンデレ」  
「バカにすんな」  
「俺達、二人して敵わない恋に悩んでる切ない片思い同盟結んだ仲じゃねーか」  
「…そんな寒い名前の契りを交わした覚えは私にはない」  
「…は、…っあむ」  
「…って、聞いてないし」  
「ん…っアキト…ちゅ、じゅる」  
「な、なんなのよ…もうっ」  
「……ん、はぁ…間違っても俺に欲情すんなよ?」  
「だ、誰がゲイなんかに…」  
「とか言ってすでにパンツぐしょぐしょだったりして?女ってすぐ嘘つくからなーやっだぁ〜やらしーぃ」  
「ケイスケだって…ぼ…その…ふ、膨らんでんじゃん!」  
「別にアイス食うおまえ見て勃起したわけじゃねーし、俺の反応はアキトを思ってだなぁ」  
「…えっち…ケイスケって変態…」  
「…」  
「な、何よ。じろじろ見ないでよ」  
「なぁ、よく見るとおまえアキトにそっくりなんだな」(凝視)  
「え?」  
「あ、やべ…なんか興奮して勃ってきた…」  
「や、やだ…な、によ…」  
「キスしていい?」  
「はぁ…!?」  
「いいだろ?アイス代だと思って」  
「や、やだやだ!無理だし…ケイスケとキスだなんて」  
「じゃあ兄貴だと思って目つぶってろよ」  
「あ、や…ちょ、まっ…」  
「うるさい、黙ってろ」  
「…ふ、ぅうん…っ」  
「…んっ、はぁ。案外女とキスすんのも悪くないな…ヤバい、俺新しい扉開けちゃいそうだ」  
 
終わり  
 

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