スライムと呼ばれる生物はどのようにして産まれるのか。
母体となる個体が一定以上の栄養を摂取すると分裂し、その分裂した個体がまた母体となり増えてゆく。
ならば、最初の母体となる個体は何処で産まれるのか?
曰く、魔物の王たる者に生み出された。
曰く、魔物すら食うので世界に始めからいる生物である。
曰く、世界の穢れから生み出された純粋な"魔物"である。
様々な憶測が飛び交えども答えは神のみぞ知る所なのである。
さて、そのようによくわからないが人類の敵の一つとみなされているスライム。
力こそ弱いものの、液体状の身体と触れたモノを溶かして吸収する性質から非常に厄介な魔物とされる。
その豪腕の一振りで人間をダースで吹き飛ばすサイクロプスでさえ、
スライムと組み合う事は避けると言われている。
そんなスライムの中でも希少種と呼ばれる種類が存在する。
ホワイトゲルスライム。
見た目こそ白いスライムだが、通常のスライムよりも弾力に富み、
動く度にプルプルと震える。
また、このスライムは前述した繁殖方法以外の繁殖方法を持っている。
それは他の生物の雌の子宮を使い、繁殖するという方法である。
とある山中に少し寂れた村があった。
春から夏にかけて伐採した木々を秋に売り、その金で冬を越す。
そんな生活をしている村だった。
夏の終わり頃、男達は木を売りに麓の村へ出て行く。
留守を守るのは木こり衆の親方と村に残った老人や女子供であった。
ホワイトゲルスライムはそんな村に現れた。
最初に被害にあったのはサーシャという名のまだ幼い少女だった。
村の外れで花飾りを作っていた所を後ろから襲われたのだ。
ベトベトとしたスライムにのしかかられ、触れた所から服を溶かされていく。
食べられてしまう!そう感じたサーシャは咄嗟に叫ぼうとするも、
スライムに覆われた口からはゴボゴボという水音しか聞こえてこない。
口を開く度に口内へ入ってくる非常にキツイ臭いのする液体がサーシャの意識を朦朧とさせる。
朧気な意識の中で、サーシャは自分の股間側にスライムが集まっていくのを感じた。
染み込むように服を溶かしてその内側でぴったりと閉じた膣とアナルへとスライムが潜り込んでゆく。
体の内側を何かが這い回る感触と腸内を液体が逆流してくる感覚に吐き気すら催すが、
吐こうと開けた口も塞がれ、サーシャは涙を流す事しか出来なかった。
処女たる証の肉膜は傷つく事も無ければ侵入してきた異物を押し留める事も無かった。
そうして苦労も無く子宮口へと辿り着いたスライムは今度は周りへサワサワと刺激を与え始めた。
驚いたのはサーシャだ。
異物感しか感じていなかった身体の奥で未完成どころか感じた事すらない感覚が登ってきたのだ。
気持ちが悪いという嫌悪感の中から掘り出されたまだ未熟な性的快感。
スライムの分泌する体液と愛撫と呼ぶには強烈すぎる蹂躙が性的快感を圧倒的速度で加速させる。
それは少女を崖から叩き落とされたようなスピードで快楽の高みへ堕としていった。
目は潤み、鼻水を垂らし、涎を気にする事も無く、だらしなく伸ばした舌すら愛撫される。
下腹部の方が膨らんでいるような平坦な胸で自己主張する突起も刺激され、更に硬く尖ってゆく。
直接触れられた事などなく皮の中で起き上がっていたクリトリスは
こびりついた恥垢をこそげ落とすように弄られてその姿を外へ露出させられていた。
トロトロと愛液を分泌し始め、僅かだが口を開いた子宮へとスライムは悠々と侵入してゆく。
卵管すら己の住処としようと次々とスライムは子宮へと進む。
一方で、アナル側では排泄物すら吸収して更にその体積を増したスライムが腸内を埋め尽くし、
胃の中で口から入った自身と再会を果たしていた。
スライムが少しの残痕を残してすっかりサーシャの内に収まる頃、
ポッコリとなだらかに膨らんでいた下腹部が何かが入っているのを隠し切れない程に膨らみ、
髪や身体を白濁液で化粧した年の頃を考えれば異常と言える小さな妊婦が横たわっていた。
日が暮れる頃、変わり果てた娘を発見した母は娘を抱くと急いで家へと戻り、身体を洗うためにお湯を炊いた。
白目を剥き、ビクビクと腰を痙攣させ、腹を大きくした娘に何が起こったのか。
問いただす前に医者の手配もしなくてはならない。
いや、それよりもまずは命に別状は無いのだろうか。
そんな事を考えていた母親にサーシャの膣から産まれ出たホワイトゲルスライムが背後から襲いかかった。
娘と同様に犯され、娘と同様に腹を膨らませ、娘と共にスライムを産む。
そんな状況に堕ちるまで時間はそうかからなかった。
翌朝、サーシャの友人がいつまでも出てこないサーシャを呼びにサーシャの家のドアを開いた。
次の瞬間、まるで堰を切ったような勢いでスライムが家から吐き出され、呆然とする幼子を飲み込んだ。
邪魔する者が誰もおらず、健康な母胎と備蓄された食料のおかげでたった一晩で増殖したスライムは村人を襲い、あっという間に村はスライムに制圧された。
母胎になり得ない男や老人は全て喰われ繁殖のための栄養となってしまった。
残った女は幼子も含め十数名だったが、残らず母胎として扱われ、
人外の愛撫と媚薬効果で出産すら快感に感じる身体に作り変えられ、次々とホワイトゲルスライムを産み出していた。
冬の入りとなり、麓から戻ってきた木こり達が見たのは
目は蕩け、涎を垂らし、乳首から母乳を溢れさせ、腹を大きくして、溺れそうなほどの白濁液に浸かる孫や娘や妻の姿だった。
すぐに王国軍へと使いがやられ、事態の収束に動いたが増え過ぎたスライムの処理方法など限られている。
結果、ある日を境に地図から村が一つ消え、残されたのは焼跡のみとなった。
「ーーーという逸話がこいつにはあるのだよ」
「だ、大丈夫なんですかぁ?研究中に私達が襲われて繁殖しちゃうなんて事は……?」
「この私がそんなミスをするとでも?万が一にもあり得ないが起こった時はこの都が地図から消えるだけだろうな」
5年後、史上最大の人造湖と呼ばれる大穴が
彼女達の向かう都のあった場所に開けられる事となるのはまた別のお話。